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2008年07月09日

三栄建築設計の小池信三社長に現況と今後の展望を聞く

三栄建築設計<3228>(名セ〉

社長地価の調整局面と住宅実需増は
他社に先駆けるビジネスチャンス


 住宅・不動産関連企業が次々と減収減益予想を出し、業績予想の下方修正をするなか、三栄建築設計<3228・名セ>の小池信三社長に現況と今後の展望を聞いた。

地価の調整は当社にとって
ビジネスチャンスになっています


――都心の人気エリアを中心に急伸してきた地価が、ここへ来て調整あるいは下落に転じているようですね。

小池社長 一般的に、名目GDPの成長率と土地価格の傾向は似ているのですが、2004年頃から一部都心部のオフィスエリアを中心に地価が上昇し、2006〜07年の春から秋にかけて都心の人気地域を中心に名目GDPの成長率と大きく乖離し急激に地価が上がっています。宅地の傾向を表しているレインズが提供している100u〜200uの首都圏の土地の月次平均データから見ますと、年間の月次平均の高値と月次平均の安値の幅(騰落率)では、2001年以降は最大でも年間騰落率は約14.1%でした。2007年度のボラティリティでは、20.1%と過去最大の騰落率となっています。おそらく都心近くの人気地域ではミニバブル気味だったということです。 それが、昨年10月ごろから、修正局面に入ったようで、地価は3年くらい前の水準に戻りつつあるという印象です。
 当社は、都心に近いエリアで第一取得者をターゲットに分譲住宅事業を展開しておりますので、地価が下がることでよりリーズナブルな価格での商品の企画がし易くなりますので当社にとっては、事業環境が良くなって来ると思います。土地の仕入れがしやすくなった。住宅の実需が上がっている。当社のターゲットが的を得ている。
 不動産・住宅業界が不振のなか、当社の業績が好調なのは、こうした理由です。
 
――地価の下落がなぜ、御社の事業に好影響を及ぼすのでしょうか?

小池社長
 ひとつは、土地などの仕入れがしやすくなったこと。もうひとつは、当社の商圏である首都圏を中心に、人口の定着化が進み住宅の実需が増加していること。当社独自の考えに基づくオンリーワンの家への関心が高まっていることが挙げられます。

――土地の仕入れがしやすくなったというのは?

小池社長
 土地が上昇した分を価格転嫁できずに分譲戸建会社、マンションデベロッパー、不動産事業者は土地の在庫が問題になっています。土地上昇の影響を受けて購入した人気地域の土地や上昇のあおりを受け従来よりも高い価格で仕入れた土地の在庫を抱えていている影響により、今年に入り資金繰りが悪化し倒産する会社も出ています。上場企業でも、この5〜6月あたりまでに在庫整理が一巡した企業はまだ少ないよう思われます。
 一方、当社は高額物件の在庫を中心に整理し、大きな整理は第3四半期(5月)で峠を越し、変化に対応できるような管理体制に変え日々進化していると確信しております。そのなかで、先述した状況から、市場ではまだ「在庫の土地・物件を安くなっても売ってしまいたい」というマインドが強いので、仕入れの交渉がしやすい状況になっているのです。

――住宅の実需が上がっているというのは?

小池社長
 理由はいくつかあります。
 @国土交通省の土地投資動向調査では地価が適正であると判断する割合が増加しています。
 A不動産総合情報サービス企業が発表した、首都圏を中心とした新築戸建契約数では、前年同月比9ヶ月連続増となっています。
 B住宅金融支援機構の利用者調査を見ると、世帯年収400万〜599万円の層の利用(住宅購入)が増加しています。
 C首都圏1都3県の人口動態では、流入が転出を上まわり流入人口はバブル時期の15万人を超えてきました。
 D年齢別の持ち家率が20〜40代で年々増加し(全国平均は横ばい)、首都圏に定住化する傾向が増加しております。
…といったデータから土地においては銀座を代表するようにミニバブル的な投資目的で土地などの需要が高まり地価がここ数年で上昇しすぎたのは事実ですが、ここにきて地価が調整することで買い易い価格まで下がってきたので、首都圏に定住している団塊ジュニア層を先頭に住宅の実需は増加していると考えられます。
 つまり、デザイン性に富みながら居住性を実現した質の高いリーズナブルな価格の住宅を供給すれば、購入者は必ずいるということです。

――そうした状況下で、御社の供給するタイプの住宅の需要が高まっていると。

小池社長
 当社の想定するお客様のメインターゲットは、「30代後半、世帯年収400万〜660万円、1次取得者」です。
 そうしたターゲットへ向けて、「住宅とは公共の芸術であるという当社の会社理念」にそったオンエリーワンの家づくりが基本です。 従来型の「建売」は、不動産業者が「開発」するという視点でしたが、当社は「仕入、企画段階から設計、施行監理、アフターメンテナンスまでの一貫体制のビジネスモデル」ですので、家をつくること、マーケティングを行うこと、アフターメンテンナンスを行う体制に重点を置きオンリーワンの家を実践し、リーズナブルな価格で良質な住宅を提供することを主眼としています。
 先述したように、当社ではすでに高額物件の整理が峠を終え、現在のマーケット価格を反映した適正価格の物件を販売しています。今後においては、顕在化してきた実需のニーズに、当社の供給する物件が合致すると考えています。

住宅不況のなか、好業績を維持

――住宅不況、不動産下落のなかで、好業績を維持なさっています。

小池社長
 おかげさまで前期2007年8月通期決算は最高益を更新しました。 7日に発表した、第3四半期(2007年9月〜2008年5月)決算は、当社は3階建の住宅が多いこともあり、改正建築基準法の影響を受け物件の完成の遅れによるものと、地価上昇の影響による原価上昇分を販売価格に充分転嫁できない物件があったためですが 売上高161億4900万円(前年同期比34.9%増)、営業利益13億2200万円(同6.6%減)、経常利益9億8600万円(同9.4%減)、純利益5億2900万円(同12.5%減)となり通期業績は当初予想を据え置いています。

福生――御社初の大型開発案件『ブリティッシュタウン福生』は好調ですね。

小池社長
 東京・福生(所在地はあきる野市)の『ブリティッシュタウン福生』は、全245棟の、当社初の三栄タウンの誕生です。一昨年からプロジェクトをスタートし、数期かけてジックリつくりこんでいます。
 今期末までに前期からの合計で161棟を販売する予定で、すでに100世帯を超えるお客様が入居なさっています。再来期初めに終わる予定です。同じ開発区画であってもコンセプトを変え、ここでもオンリーワンの家づくりを実践しております。

良質な住宅を適正価格で供給
当社の強みを発揮できる時代に


――最後に、今後の展望についてお聞かせください。

小池社長
 今後、地価は、最終購買者つまり消費者の購入価格に収斂されていけば、年収の5〜8倍くらいを目安に買える状況に安定化していくのではないでしょうか。そうすれば、今後は地価の上昇を当てにするというよりも住宅の質での競争となるので、当社の強みをよりいっそう発揮できることになります。
 例えばトヨタ自動車の代表的なカローラのように、価格は据え置き、装備などの内容を充実させて、当社独自のオンリーワンの家づくりを実践して同業他社との差別化を図り、良い物を適正価格で販売していきたいと思っています。今後においては、住宅の川上の業者と一緒に物をつくる段階から当社オリジナルのアイディアを入れ企画することで、リーズナブルで品質の高いオリジナルな商品を提供していく努力は惜しまないつもりです。
  今期の計画は、年間600棟前後。次期は700棟前後、3〜4年後で1000棟を販売できる体制を目指しています。
 



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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 19:27 | IRインタビュー