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2010年01月17日

【特集:世界的規模拡大!鉄道プロジェクト】日立製作所のグループ戦略とは?

■日立は「鉄道関連を材料視、中期的にはグループ戦略が注目点」

【特集:世界的規模拡大!鉄道プロジェクト】日立製作所のグループ戦略とは? 日立製作所<6501>は総合電機の最大手で、情報通信、電子デバイス、電力・産業、民生機器、高機能材料、金融、物流などの事業を幅広く展開している。しかし赤字や低採算の事業も多いため、相乗効果が生まれない「総花的経営」から「事業の選択と集中」への、抜本的な経営構造改革が課題とされてきた。

 09年7月には「脱・総合電機」を宣言し、電力、交通、環境・産業、情報通信の各システムに注力して、社会インフラとITを組み合わせた「社会イノベーション事業」に、経営資源を集中させるグループ戦略を打ち出した。そして上場子会社16社のうち中核5社の完全子会社化を発表している。5社は、日立マクセル<6810>(上場廃止予定)、日立プラントテクノロジー<1970>(上場廃止予定)、日立情報システムズ<9741>(上場廃止1月26日)、日立ソフトウェアエンジニアリング<9694>(上場廃止1月26日)、日立システムアンドサービス<3735>(上場廃止1月26日)である。5社の完全子会社化により、少数株主持ち分として外部流出していた利益を取り込むことになり、連結業績を押し上げる要因となる。

■鉄道関連事業の拡大に注目

 足元では、鉄道関連事業の拡大も注目されている。09年9月には、中国の重慶市が計画しているモノレール路線向けに114両分の車両用駆動システムなどを受注している。また英国では、ロンドンとドーバー海峡を結ぶ高速鉄道向けに高速車両174両を納入している。さらに、英国を縦断する長距離高速鉄道計画(総事業費1兆円)でも優先交渉権を獲得している。全1400両の車両製造と30年にわたる保守業務、さらに運行システムの開発などを請け負う内容で、年度内の正式受注を狙っている模様だ。

 10年3月期通期の連結業績見通しは、自動車機器事業やデジタル家電事業のリストラ効果で、営業減益幅が想定より縮小する模様だ。自動車機器事業はエコカー補助金などの効果で需要が上向き、薄型テレビはプラズマパネルの外部調達への切り替えなどで採算が改善している。為替が円安傾向であることもプラス要因だろう。ただし、リストラ関連の特別損失計上などで、最終利益は2300億円の赤字見込みだ。11年3月期には、リストラ効果や社会インフラ事業の拡大などで、5期ぶりの最終黒字化を目指している。

■グループ再編などの「第二弾」に期待

 株価は、昨年11月16日に発表した巨額の公募増資が嫌気されて急落し、12月上旬には一時220円台まで下落した。しかし、公募増資の払い込みが完了した後は上昇に転じ、足元では290円近辺まで回復している。為替が円安傾向となったことで業績改善が期待され、11年3月期に最終黒字化を目指すと報道されたことも好感されたようだ。また環境関連や鉄道関連が材料視され、市場全体の地合いが好転したことも支援材料となり、公募増資の影響はほぼ一巡したと考えられる。ただし1ヶ月で3割弱上昇した後だけに、短期的な過熱感には注意が必要だろう。為替の動向にも注意が必要だ。また週足ベースで見ると、13週移動平均線を回復して調整一巡感を強めているが、26週移動平均線が戻りを圧迫する可能性も考えられる。

 いずれにしても株価の本格上昇には、ファンダメンタルズ面の裏付けが必要となる。短期的には、デジタル家電など赤字・低採算事業の損益改善状況と、11年3月期の連結業績見通し、中期的には、グループ戦略の加速による収益力の回復状況が、最大の注目点となるだろう。グループ再編など経営構造改革の「第二弾」にも期待したい。

【特集:世界的規模拡大!鉄道プロジェクト】
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:00 | 特集