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2014年07月16日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】Jトラストは短期調整が一巡して再動意

 Jトラスト<8508>(東2)の株価は出直りの動きを強めている。5月安値1037円から切り返して6月26日の1615円まで急伸し、その後一旦反落して7月11日の1280円まで調整したが、7月15日には1380円まで切り返した。短期調整が一巡して再動意のようだ。先高感を強める形であり、積極的な業容拡大戦略を評価して出直りの動きが本格化しそうだ。

 M&Aや債権承継などを積極活用する業容拡大戦略を推進し、事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取などの金融サービス事業、および不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業(消費者金融業、貯蓄銀行業)、その他事業(システム開発など)を展開している。

 国内金融分野では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、パルティール債権回収、KCカード(11年8月楽天KCを子会社化)、クレディア(12年7月子会社化)、国内不動産分野・アミューズメント分野ではアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)などを傘下に置いている。14年3月には個品割賦事業などを展開するNUCS(宮崎県宮崎市)を子会社化した。

 海外金融分野では韓国での事業基盤確立を推進している。11年4月に消費者金融の韓国・ネオラインクレジット貸付を子会社化した。12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行は未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月には韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月には韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付(KJI)を子会社化した。また13年12月には、Jトラスト・アジア(シンガポール)がインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携した。

 今期(15年3月期)連結業績見通しは非開示で、配当予想(5月14日公表)は前期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。13年5月のライツ・オファリングで調達した資金を活用して、これまで以上に規模の大きい債権買取およびM&Aに取り組み、収益力の向上、強固な財務体質と成長基盤の確立を目指すが、業績見通しについてはM&A案件に左右されることに加えて、新規連結子会社についての事業再編や許認可などの影響を受けるため、現時点では合理的な業績予見通しの算定が困難としている。ただし積極的な業容拡大戦略で収益拡大基調だろう。

 6月16日には、韓国スタンダードチャータードキャピタルおよび韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の買収(株式譲渡9月下旬予定)を発表した。今回の買収により、子会社の韓国貯蓄銀行と併せて、貯蓄銀行部門の営業エリアが韓国全土の約70%シェアを獲得することになり、韓国全土に対する営業強化が可能になるとしている。

 また6月25日には、子会社KCカードが15年1月5日を効力発生日として子会社を設立して一部事業を承継させ、同日付で承継会社の全株式をヤフー<4689>およびソフトバンク・ペイメント・サービスに譲渡すると発表した。また子会社NUCSの一部事業をKCカードに承継させ、グループのクレジットカード事業を新たな体制で展開するとしている。本件取引によって発生する約404億円(株式譲渡対価約350億円、KCカードに対する貸付金の返済金54億円)の資金を、クレジットカード事業への再投資のみならず、グループ事業の強化や新規事業開設のための資金に充当する方針だ。

 株価の動きを見ると、5月安値1037円から切り返しの展開となり、6月26日の1615円まで急伸した。その後は利益確定売りなどで一旦反落して7月11日の1280円まで調整したが、7月15日には1380円まで切り返している。短期調整が一巡して再動意のようだ。

 7月15日の終値1361円を指標面で見ると、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は0.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1502円54銭で算出)は0.9倍近辺である。週足チャートで見ると足元の調整は13週移動平均線近辺から反発してサポートラインを確認した形だ。13週移動平均線が26週移動平均線を上抜いて先高感を強める形であり、出直りの動きが本格化しそうだ。

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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 07:43 | アナリスト水田雅展の銘柄分析