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2015年06月05日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】キーコーヒーは16年3月期増収増益予想を評価、99年7月の上場来高値も視野

 レギュラーコーヒー大手のキーコーヒー<2594>(東1)はグループ連携も強化して業容拡大戦略を積極推進している。株価は自律調整が一巡して高値更新の展開だ。6月2日には1995円まで上伸した。16年3月期増収増益予想を評価して上値追いの展開だろう。99年7月の上場来高値2100円も視野に入る。

 コーヒー関連事業(業務用・家庭用レギュラーコーヒーの製造・販売)を主力として、飲食事業(イタリアントマト、アマンド)も展開している。ブランド力強化、収益力強化、グループ連携強化を柱として、新商品の開発・投入、新たな事業領域の開拓を強化している。

 なおイタリアントマトは、15年3月期の新規出店が17店舗、閉店が27店舗で、15年3月期末店舗数は直営64店舗、FC228店舗の合計292店舗となった。海外はASEAN地域へ積極展開している。効率的な生産・供給体制を構築するため、首都圏の3工場を集約した東京工場グランデを14年11月に竣工した。

 M&Aを活用して積極的な業容拡大戦略を推進している。13年1月銀座ルノアール<9853>を持分法適用会社化、14年2月ネット通販事業拡大に向けてコーヒー豆焙煎加工販売のhonu加藤珈琲店を子会社化した。14年9月には世界有数のコーヒーメーカーであるillycaffe S.p.A(イタリア)と、illyブランドのレギュラーコーヒー製品全般について日本国内での独占販売契約を締結した。

 また15年4月にはスマートフォン向けアプリ「キーコーヒー ファンクラブ」を公開した。直営ショップ、KEYCOFFEE通販倶楽部、アマンド、ミヤマ珈琲など、各ブランドからのお得な情報、アプリ会員限定クーポン、おいしいコーヒーの入れ方など利用目的に応じて便利に使えるアプリだ。

 5月13日に発表した前期(15年3月期)の連結業績は売上高が前々期比5.0%増の563億23百万円、営業利益が同45.3%減の8億45百万円、経常利益が同28.4%減の13億89百万円、純利益が同21.2%減の8億08百万円だった。

 配当予想は同1円増配の年間16円(第2四半期末8円、期末8円)で、配当性向は44.9%となる。ROEは同0.7ポイント低下して2.3%、自己資本比率は同1.2ポイント低下して72.3%となった。

 売上面は企画提案型営業の強化などで好調に推移し、honu加藤珈琲店の新規連結も寄与して増収だったが、利益面ではコーヒー生豆相場の高騰、為替の円安進行に伴う原材料価格上昇などで減益だった。価格改定を推進したが原価上昇分を十分にカバーできなかった。ただし1月30日の修正値(売上高を増額、利益を減額)に対しては売上高、利益とも上回り、各利益の減益幅が縮小した。

 セグメント別に見ると、コーヒー関連事業は売上高が同3.0%増の464億55百万円、営業利益(全社費用等調整前)が同25.1%減の14億92百万円だった。業務用・家庭用・原料用における価格改定作業の進捗、CVS向けカウンターコーヒーの進捗で増収だったが、コスト上昇をカバーできず減益だった。

 飲食関連事業は、消費増税の影響や直営店の減少で売上高が同6.4%減の58億19百万円、営業利益が同1億74百万円の赤字(前々期は45百万円の黒字)だった。その他は、honu加藤珈琲店の新規連結も寄与して売上高が同76.6%増の40億49百万円、営業利益が同21.1%増の1億46百万円だった。

 なお通販事業を展開するhonu加藤珈琲店は「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー」を12年連続で受賞し、国内最大級のインターネットショッピングモール「Yahoo!ショッピング」においても「2014年年間ベストストア賞」を受賞した。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)138億78百万円、第2四半期(7月〜9月)136億77百万円、第3四半期(10月〜12月)152億55百万円、第4四半期(1月〜3月)135億13百万円、営業利益は第1四半期4億81百万円、第2四半期2億69百万円、第3四半期5億34百万円、第4四半期4億39百万円の赤字だった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月13日公表)は、売上高が前期比6.5%増の600億円、営業利益が同60.8%増の13億60百万円、経常利益が同29.6%増の18億円、純利益が同39.7%増の11億30百万円、配当予想が前期と同額の年間16円(第2四半期末8円、期末8円)としている。

 天候やコーヒー生豆相場の動向で収益が変動しやすいが、生活者に対するブランド訴求、積極的な新商品の開発・市場投入、高付加価値商品の拡販、価格改定浸透、最適製造体制の確立、生産効率化、コスト低減などで増収増益予想だ。

 なお5月20日に、6月24日開催予定の第63期定時株主総会の承認を条件として、コーポレート・ガバナンスの一層の強化の観点から、監査役設置会社から監査等委員会設置会社に移行すると発表した。

 株主優待制度については毎年3月末日および9月末日現在の100株以上所有株主に対して自社製品詰め合わせを贈呈している。100株以上〜300株未満所有株主に対しては1000円相当、300株以上〜1000株未満所有株主に対しては3000円相当、1000株以上所有株主に対しては5000円相当を贈呈する。

 株価の動きを見ると、1800円〜1850円近辺での自律調整が一巡し、3月の1935円を突破して高値更新の展開となった。6月2日には1995円まで上伸した。

 6月4日の終値1981円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS49円82銭で算出)は40倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1594円32銭で算出)は1.2倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。16年3月期の増収増益予想を評価して上値追いの展開だろう。99年7月の上場来高値2100円も視野に入る。

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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 06:47 | アナリスト水田雅展の銘柄分析