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2015年07月15日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ヨコレイは06年以来の高値水準、1倍割れの低PBRも評価して上値追い

 ヨコレイ(横浜冷凍)<2874>(東1)は冷蔵倉庫の大手で食品販売事業も展開している。株価は800円台のボックスレンジから上放れて7月3日の1007円まで上伸した。06年以来の高値水準である。16年3月期は増収増益予想であり、1倍割れ水準の低PBRも評価して上値追いの展開だろう。

■冷蔵倉庫事業と食品販売事業を展開

 冷蔵倉庫事業、および水産品・畜産品・農産品などの食品販売事業を展開している。

 14年10月スタートの第5次中期経営計画「Flap The Wings 2017」に基づいて、冷蔵倉庫事業では「COOLネットワークのリーディングカンパニー」を目指し、食品販売事業では「安定的な利益追求を基本としながらも、強みのある商材を全社的に展開する」ことを命題としている。

 目標数値としては17年9月期の売上高1500億円(冷蔵倉庫事業258億円、食品販売事業1242億円)、営業利益57億円、経常利益57億円、純利益32億円、ROE5.1%、配当性向40%以上、EBITDA100億円、自己資本比率52.0%を掲げている。安定・着実な成長で持続的な企業価値向上を目指す方針だ。

■低温物流サービスの戦略的ネットワークを構築

 冷蔵倉庫事業では物流アウトソーシングサービスを軸とした総合低温物流への取り組みを強化し、低温物流サービスの戦略的ネットワーク展開に向けて積極投資を進めている。国内では14年4月北海道小樽市・石狩第2物流センター、14年6月大阪市・夢洲物流センター、14年10月宮崎県都城市・都城第2物流センターが竣工した。海外はASEAN地域への展開で14年2月にタイ・ワンノイ物流センター2号棟が竣工し、14年3月にはタイ・バンパコン第2物流センター(仮称)を着工(15年7月竣工予定)している。

 さらに15年4月には、北海道・十勝物流センターおよび十勝第2物流センター隣接地に「十勝第3物流センター(仮称)」を新設(15年5月着工、16年8月竣工予定)すると発表した。隣接する2センターを含む3センター合計の収容能力は6万1千トンを超え、道内最大級の低温物流基地となる。

 15年2月には、中国の低温物流業界関係者が夢洲物流センターを訪れて施設見学会が開催された。同センターは最新鋭の冷却設備を備えた環境に優しい冷蔵倉庫で、参加者はノンフロン冷凍装置だけでなく、当社の高い品質管理に対する取組などに高い関心を示したとしている。

 15年5月には国土交通省の港湾計画審査官ら9名が、石狩湾新港における最新の低温物流施設の視察として当社石狩第2物流センターを訪れた。国土交通省による同センターへの訪問は14年9月に続き2回目となる。

 なお15年2月開催の第12回シーフードショー大阪において、当社オリジナル商品のブルーシュリンプ「葵の煌き(あおのきらめき)」が、来場者アンケートの商社・卸売・流通部門において第2位、総合部門でも第7位の高評価を受けている。

■15年9月期は増収増益予想

 今期(15年9月期)の連結業績予想(11月14日公表)は売上高が前期比1.4%増の1436億30百万円、営業利益が同7.2%増の44億円、経常利益が同3.8%増の42億60百万円、純利益が同36.2%増の25億円としている。配当予想は前期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)で予想配当性向は41.4%となる。

 セグメント別計画は、冷蔵倉庫事業の売上高が同5.9%増の236億円、営業利益(全社費用等調整前)が同0.2%増の48億円、食品販売事業の売上高が同0.6%増の1200億円、営業利益が同24.5%増の16億円としている。

 冷蔵倉庫事業では、前期稼働で費用が先行していた北海道小樽市・石狩第2物流センター、大阪市・夢洲物流センター、宮崎県都城市・都城第2物流センター、タイ・ワンノイ物流センター2号棟の収益寄与が本格化する。食品販売事業は水産品の市況が軟化傾向だが、販路拡充や回転率重視の販売などで収益確保に取り組む方針だ。

 第2四半期累計(10月〜3月)は取扱量増加で前年同期比10.0%増収だったが、冷蔵倉庫事業の償却負担増加や食品販売事業の利益率低下などで同31.7%営業減益、同29.9%経常減益、同30.0%最終減益だった。

 セグメント別動向を見ると、冷蔵倉庫事業は売上高が同8.2%増の119億49百万円、営業利益(全社費用等調整前)が同11.2%減の25億39百万円だった。貨物取扱状況は、入庫取扱量が同1.9%増、出庫取扱量が同1.5%増、平均保管在庫量が同6.3%増で、保管料収入、運送収入が順調に推移した。タイ・ヨコレイの増収も寄与した。ただし新設4物流センターの立ち上げ費用や償却負担増加で減益だった。

 食品販売事業は、売上高が同10.4%増の630億17百万円、営業利益が同65.2%減の2億63百万円だった。水産品でホタテやカニの取扱量が増加したが、エビと輸入鮭鱒類の相場下落と取扱量抑制、畜産品の需給バランス悪化と利益率低下、農産品の天候不順による九州産商品の取扱減少などで減益だった。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(10月〜12月)399億38百万円、第2四半期(1月〜3月)350億45百万円、営業利益は第1四半期12億95百万円、第2四半期5億28百万円だった。

 そして通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が52.2%、営業利益が41.4%、経常利益が43.6%、純利益が45.2%だった。食品販売事業の利益進捗率が低水準だったが、収益柱の冷蔵倉庫事業は概ね計画水準のようだ。第3四半期(4月〜6月)以降は新物流センターの収益寄与が本格化して挽回が期待される。

■株価は06年以来の高値水準

 株主優待については毎年9月30日現在の1000株以上保有株主に対して実施している。優待内容は1000株以上〜3000株未満保有株主に対して鮭切身詰め合わせ、3000株以上保有株主に対して北海道産ホタテ・いくらセットを贈呈する。

 株価の動きを見ると、800円台のボックスレンジから上放れて7月3日の1007円まで上伸した。06年以来の高値水準である。その後は全般地合い悪化の影響を受けて9日に922円まで調整する場面もあったが、14日には995円まで戻して高値に接近している。

 7月14日の終値987円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS48円31銭で算出)は20〜21倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1135円88銭で算出)は0.9倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。また週足チャートで見るとボックスレンジから上放れて、13週移動平均線がサポートラインの上昇トレンドだ。16年3月期は増収増益予想であり、1倍割れ水準の低PBRも評価して上値追いの展開だろう。

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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 07:13 | アナリスト水田雅展の銘柄分析