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2015年07月15日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】膵がんの危険因子から予防について

■バイアスピリンが膵臓がんを抑える効果報告も

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 前月にも説明させていただきましたが、残念ながら生活習慣の中での膵癌予防策は見つかっていません。しかし我が国の膵癌登録報告によると、膵癌患者の既往歴では糖尿病が25.9%と最も頻度が高く、糖尿病歴のある男性での膵癌発症の危険率は正常の人と比べ1.85倍高いと報告されています。

 糖尿病男性は、腹痛や背部痛(背中の真ん中あたり)があると直ちに腹部超音波検査やCT検査を受けて、膵癌の早期発見や少なくとも明らかな膵癌はないことを確認して下さい。

 最近米国からコネティカット州の住民約1,000人を対象とした低用量アスピリン内服と膵癌発症との関連が追跡調査され、20年以上内服した人で膵癌発症リスクが61%も低下することが報告されました。低用量アスピリン(商品名:バイアスピリン)は、心筋梗塞や脳梗塞予防で内服している人も多いので朗報かもしれません。ただし、この報告が本当に正しいのか、どの位の量を毎日内服するのが良いのか、今後の研究が待たれます。

 膵癌の早期発見には、CEA(癌胎児性抗原)やCA19−9(糖鎖抗原19−9)などの癌マーカーなどが知られています。しかし私の経験では、高CA19−9値を人間ドックで指摘され、膵癌が指摘された患者さんは1人しかいません。殆どが腹痛や糖尿病の経過観察中の患者さんです。多くの研究者が膵癌に有用なマーカーを開発していますが、残念ながら決定的なマーカーは発見されていないのが実情です。

 一般的に癌マーカーは肺癌や大腸癌も同様ですが、癌診断時に高値であれば外科手術後の治療効果判定や再発の観察に有用ですが、早期発見には不向きです。例えば、CA19−9は日本人の約10%は上昇しません。膵癌の発症予防には、現段階では血糖値のコントロールが最も近道かもしれません(元気会横浜病院々長・元自衛隊中央病院消化器内科部長)。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:47 | ドクター箱崎の健康増進実践法