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2015年10月06日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】キーコーヒーは16年3月期増収増益基調を評価

 キーコーヒー<2594>(東1)はレギュラーコーヒーの大手で新たな事業領域開拓戦略を積極推進している。株価は8月18日の上場来高値2370円から反落し、9月末の配当・株主優待権利落ちも影響してやや水準を切り下げたが、直近安値圏2000円近辺で下げ渋る動きだ。16年3月期増収増益基調を評価して切り返し展開だろう。

■コーヒー関連事業を主力として飲食関連事業も展開

 コーヒー関連事業(業務用・家庭用レギュラーコーヒーの製造・販売)を主力として、飲食関連事業(イタリアントマト、アマンド)も展開している。ブランド力強化、収益力強化、グループ連携強化を柱として、新商品の開発・投入、新たな事業領域の開拓を積極推進している。

 イタリアントマトは、15年3月期の新規出店17店舗、閉店27店舗で、15年3月期末店舗数は直営64店舗、FC228店舗の合計292店舗だった。「国内は充実、海外は拡大」という基本方針に加えて、新業態店舗開発を促進し、中国やASEAN地域へ積極展開している。また効率的な生産・供給体制を構築するため、首都圏の3工場を集約した東京工場グランデを14年11月に竣工した。

■新たな事業領域開拓を積極推進

 M&Aも活用して積極的な業容拡大戦略を推進している。13年1月銀座ルノアール<9853>を持分法適用会社化、14年2月ネット通販事業拡大に向けてコーヒー豆焙煎加工販売のhonu加藤珈琲店を子会社化した。14年9月には世界有数のコーヒーメーカーであるillycaffe S.p.A(イタリア)と、illyブランドのレギュラーコーヒー製品全般について日本国内での独占販売契約を締結した。

 なお通販事業を展開するhonu加藤珈琲店は「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー」を12年連続で受賞し、国内最大級のインターネットショッピングモール「Yahoo!ショッピング」においても「2014年年間ベストストア賞」を受賞した。

 15年4月にはスマートフォン向けアプリ「キーコーヒー ファンクラブ」を公開した。直営ショップ、KEYCOFFEE通販倶楽部、アマンド、ミヤマ珈琲など、各ブランドからのお得な情報、アプリ会員限定クーポン、おいしいコーヒーの入れ方など利用目的に応じて便利に使えるアプリだ。

 9月18日には、厳選されたコーヒーとアマンドのスウィーツを一緒に楽しめる直営ショップ「KEY COFFEE Club」第2号店となる北千住マルイ店(東京都足立区)をオープンした。

 10月1日には「KEYS CAFE」30店舗目となる「Yokohama Ryokuentoshi KEYS CAFE」が、相鉄いずみの線緑園都市駅の駅前ビルにオープン(運営会社はキャリアプラン)した。ネルドリップで丁寧に抽出する「氷温熟成珈琲」が味わえる本格カジュアルカフェである。

■コーヒー生豆相場の影響を受ける収益構造、贈答用需要なども影響

 なお15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)138億78百万円、第2四半期(7月〜9月)136億77百万円、第3四半期(10月〜12月)152億55百万円、第4四半期(1月〜3月)135億13百万円、営業利益は第1四半期4億81百万円、第2四半期2億69百万円、第3四半期5億34百万円、第4四半期4億39百万円の赤字だった。

 原料のコーヒー生豆相場の影響を受ける収益構造で、天候や贈答用需要なども影響する。なお15年3月期の売上総利益率は14年3月期比1.6ポイント低下して28.6%、販管費比率は同0.2ポイント低下して27.1%、ROEは同0.7ポイント低下して2.3%、自己資本比率は同1.2ポイント低下して72.3%、配当性向は44.9%だった。

■16年3月期増収増益基調

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月13日公表)は売上高が前期比6.5%増の600億円、営業利益が同60.8%増の13億60百万円、経常利益が同29.6%増の18億円、純利益が同39.7%増の11億30百万円としている。配当予想は前期と同額の年間16円(第2四半期末8円、期末8円)で予想配当性向は32.1%となる。

 天候やコーヒー生豆相場の動向で収益が変動しやすいが、企画提案型営業の強化、生活者に対するブランド訴求、積極的な新商品の開発・市場投入、高付加価値商品の拡販、業務用・家庭用・原料用における価格改定浸透、CVS向けカウンターコーヒーの進捗、最適製造体制の確立、生産効率化、コスト低減などで大幅増益予想だ。

 第1四半期(4月〜6月)は、売上高が前年同期比16.0%増の160億94百万円となり、営業利益が同38.2%増の6億65百万円、経常利益が同23.6%増の7億74百万円、純利益が同42.4%増の5億04百万円だった。

 飲食関連事業はイタリアントマトの不採算店整理などで減収だったが、主力のコーヒー関連事業が同23.1%増収、同40.5%営業増益(全社費用等調整前)となって全体を牽引した。新商品投入やラインナップ充実など積極的な営業活動が奏功して、業務用・家庭用・原料用とも好調に推移した。

 なお飲食関連事業のイタリアントマトは、第1四半期の新規出店が海外2店舗、閉店が8店舗で、15年6月末店舗数は直営63店舗、FC223店舗の合計286店舗となった。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が26.8%、営業利益が48.9%、経常利益が43.0%、純利益が44.6%と高水準である。上期偏重の会社計画だが通期予想に増額余地がありそうだ。

■株価は直近安値圏で下げ渋り

 株主優待制度については毎年3月末日および9月末日現在の100株以上所有株主に対して自社製品詰め合わせを贈呈している。100株以上〜300株未満所有株主に対しては1000円相当、300株以上〜1000株未満所有株主に対しては3000円相当、1000株以上所有株主に対しては5000円相当を贈呈する。

 株価の動きを見ると、8月18日の上場来高値2370円から反落し、さらに悪地合いや9月末の配当・株主優待権利落ちも影響してやや水準を切り下げた。ただし直近安値圏2000円近辺で下げ渋る動きだ。

 10月5日の終値2026円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS49円82銭で算出)は41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1594円32銭で算出)は1.3倍近辺である。なお時価総額は約460億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線を割り込んだが、26週移動平均線近辺で下げ渋る動きだ。サポートラインを確認した形だ。16年3月期増収増益基調を評価して切り返し展開だろう。

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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 07:21 | アナリスト水田雅展の銘柄分析