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2015年10月15日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】物語コーポレーションの9月の国内直営既存店売上6.6%増、16年6月期増収増益基調

 物語コーポレーション<3097>(東1)は焼肉店やラーメン店などの飲食チェーンを展開している。14日発表の9月国内直営既存店売上は前年同月比6.6%増と好調だった。株価は強基調に回帰して8月19日の上場来高値5130円に接近している。16年6月期の増収増益基調や連続増配予想を評価して上場来高値を目指す展開だろう。なお11月9日に第1四半期(7月〜9月)の業績発表を予定している。

■中部圏と関東圏を中心に焼肉店やラーメン店などをチェーン展開

 中部圏と関東圏を中心に飲食チェーンを直営とFCで全国展開している。郊外型立地を基本として、業態別には「焼肉きんぐ」などの焼肉部門、「丸源ラーメン」などのラーメン部門、「お好み焼き本舗」のお好み焼部門、寿司・しゃぶしゃぶ「ゆず庵」などの専門店部門を展開している。「焼肉きんぐ」は焼肉テーブルバイキング市場のトップブランドが特徴である。

 12年10月には中国・上海に「鍋源(GUO YUAN)」をオープンして海外初出店した。また15年4月には国内で当社初の繁華街型店舗となるプロトタイプ焼肉店「熟成焼肉 肉源」1号店を東京・赤坂にオープンした。

 15年6月末時点の店舗数は、全業態合計333店舗(直営168店舗、FC160店舗、海外5店舗)である。業態別には、焼肉部門が152店舗(直営96店舗、FC56店舗)、ラーメン部門が112店舗(直営33店舗、FC79店舗)、お好み焼部門が45店舗(直営21店舗、FC24店舗)、専門店部門が19店舗(直営18店舗、FC1店舗)、その他部門が5店舗(中国直営5店舗)である。

■中期経営計画で17年6月期442店舗目標

 中期経営計画では、物語的大家族主義などピープルビジネスとしての「レインボー企業」を目指し、成長基盤確立に向けて優秀な人財の育成・確保、新業態開発、FC支援体制充実などに取り組んでいる。

 経営目標値には、17年6月期の売上高470億31百万円、経常利益38億01百万円、店舗数442店舗(直営244店舗、FC198店舗)を掲げている。

 重点戦略としては、焼肉部門では「焼肉きんぐ」ブランドの浸透、美味しさとプレミアム感による顧客満足度向上、ラーメン部門ではサイドメニューの強化、「丸源ラーメン」ブランド化に向けた新たなフォーマットの構築、お好み焼部門では熟成リブロースステーキ「塊」による集客力向上、「お好み焼き屋」コンセプトの確立、専門店部門では寿司・しゃぶしゃぶ「ゆず庵」多店舗フォーマット化の推進、中国で展開する「鍋源」の新フォーマットでの出店などに取り組んでいる。

■既存店売上は各業態とも好調推移

 15年6月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(7月〜9月)80億10百万円、第2四半期(10月〜12月)78億68百万円、第3四半期(1月〜3月)87億25百万円、第4四半期(4月〜6月)88億29百万円、営業利益は第1四半期5億36百万円、第2四半期2億19百万円、第3四半期5億55百万円、第4四半期6億49百万円だった。

 15年6月期の既存店売上高(国内直営)は103.3%で、業態別には焼肉部門102.5%、ラーメン部門105.7%、お好み焼部門104.6%、専門店部門103.7%といずれも好調に推移した。配当性向は25.2%、ROEは11.9%、自己資本比率は54.2%だった。

■既存店好調で16年6月期増収増益基調

 今期(16年6月期)の連結業績予想(8月10日公表)は売上高が前期比16.0%増の387億86百万円、営業利益が同32.1%増の25億90百万円、経常利益が同22.5%増の29億50百万円、純利益が同14.2%増の14億36百万円としている。配当予想は同2円増配の年間55円(第2四半期末25円、期末30円)で予想配当性向は22.9%となる。

 食肉価格上昇による国内既存店の売上原価率上昇、パート・アルバイト採用難に伴う人件費上昇、既存店リニューアル費用の増加、店舗メンテナンス費用の増加などを、新規出店効果、既存店増収効果、中国の連結子会社の収益改善効果などで吸収して大幅増収増益予想だ。なお特別損失に固定資産除却損3億04百万円の計上を予定している。

 前提は新規出店が42店舗(国内直営23店舗、FC19店舗)、退店が2店舗(国内直営1店舗、FC1店舗)で、既存店売上高は全業態合計101.3%(焼肉が100.3%、ラーメンが102.2%、お好み焼が105.0%、専門店が104.6%)の計画としている。想定の売上総利益率は同横ばいの65.9%、販管費比率は同0.8ポイント低下の59.2%としている。

 業態別売上高の計画は、焼肉部門が同14.5%増の223億21百万円、ラーメン部門が同4.3%増の46億84百万円、お好み焼部門が同3.2%増の25億62百万円、専門店部門が同48.8%増の53億39百万円、FC部門が同11.6%増の29億56百万円、その他が同24.4%増の9億22百万円としている。

 月次売上動向(国内直営店、前年比速報値)を見ると、15年9月は全業態全店が121.6%、既存店が106.6%(焼肉が106.0%、ラーメンが106.5%、お好み焼が111.8%、専門店が106.7%)だった。また7月〜9月累計は全業態全店が118.2%、既存店が103.2%(焼肉が102.2%、ラーメンが105.6%、お好み焼が104.5%、専門店が107.3%)で想定を上回る水準だ。積極的な新規出店、リニューアル・業態転換の効果、既存店の好調などで16年6月期増収増益基調だろう。

■株価は強基調に回帰して8月の上場来高値に接近

 なお株主優待制度については年2回、毎年6月末および12月末時点で1単元(100株)以上所有株主に対して実施している。100株以上所有株主に対してお食事ご優待券2500円相当またはお米2.5kg、300株以上所有株主に対してお食事ご優待券5000円相当またはお米5.0kg、600株以上所有株主に対してお食事ご優待券1万円相当またはお米10.0kg、900株以上所有株主に対してお食事ご優待券1万5000円相当またはお米15.0kgを贈呈する。

 株価の動きを見ると、悪地合いが影響した8月25日の直近安値4005円から切り返して戻り歩調の展開だ。10月8日には4810円まで上伸して8月19日の上場来高値5130円に接近している。

 10月14日の終値4680円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS239円60銭で算出)は19〜20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間55円で算出)は1.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1751円18銭で算出)は2.7倍近辺である。なお時価総額は約281億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線を回復した。調整が一巡して強基調に回帰したようだ。16年6月期の増収増益基調や連続増配予想を評価して8月19日の上場来高値5130円を目指す展開だろう。

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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 06:56 | アナリスト水田雅展の銘柄分析