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2016年05月31日

【宮田修 アナウンサー神主のため息】マスコミ人の矜持はどこに

宮田修 アナウンサー神主のため息 週刊文春という週刊誌があります。私は待合室などに置いてあるのを読むぐらいで購入してまで読むことはないのですが、最近、この週刊誌が特ダネを連発しているそうです。かつてマスコミに席を置いていたものからするとこの「特ダネ」というのは実にこころ踊る言葉です。情報を提供することを生業にしているものが自分だけしか知らないことがあるというのは思いっきり胸を張って自慢したいことなのです。週刊文春編集者の嬉しそうな顔が容易に想像されます。私からするとタレントの不倫などまったく関心がありませんのでこのスクープはどうでもよいのですが、政治家の金の使い方をめぐる問題を明らかにしたのは素晴らしいです。心からお祝いを申し上げましょう。

 しかし、ここで私が問題にしたいのは文春の報道の後、他のマスコミがどうしたかです。何となくテレビを見ていましたら後追い後追いの連発です。長時間観るつもりはなかったのですが、どのように報道するのか関心が湧いてきてついつい観てしまいました。どこの放送局もあたかも自分がこのネタを見つけてきたのだとばかりに熱が入っています。私は恥ずかしくないのかなと呆れてしまいました。例えば最近の東京都知事のスキャンダル、これは首都の最高権力者の問題ですから後追いでも伝えないわけにはいかないのでしょう。それは十分にわかります。でも、もともとは他社が見つけてきたネタですから、できれば少し恥ずかしそうに扱ってほしいのです。それを感じることはありません。

 かつてマスコミにいた頃の話です。何を放送するのかを決める会議がありました。提案会議と言います。月に1回とか週に1回とか定期的に開かれます。放送に携わる者は自分が製作したい番組についてその狙いなどを書いて会議にかけるのです。皆が議論をしてそれは面白いその番組を作りましょうと言うことになると原則的には提案した人が番組を制作できます。ということは提案が通りませんとその人の仕事はなしということになります。厳しい会議です。その席に仮に他のマスコミがすでに取り扱ったネタを提案すると周囲から軽蔑されます。他社が扱った古いネタを提案して恥ずかしくないのかとあからさまに言われはしませんが、そう言う雰囲気になります。皆からそれ面白いね。是非番組にしましょうと言われるようなものを提案しなくてはならないのです。

 かつて、このような世界におりましたので週刊文春のスクープの後の他のマスコミの振る舞いを見ると誠に残念でならないのです。皆さんの矜持はどこにいってしまったのと言いたくなるのです。せこい都知事の場合、彼は権力者ですからどこの会社のスクープでも後追いせざるを得ないでしょう。もう一度言いますが、それはわかります。しかしタレントのスキャンダルなんてそのタレントが所属する事務所やスポンサーは困惑しているでしょうが、それ以外にはいわば人畜無害です。片割れの歌手が私は誰に謝ればいいのでしょうかと言っていましたがその通りです。そんなネタをしつこく後追いする価値などまったくないと私は思います。いい加減にしたらいかがですかと申し上げたいと思うのです。後追いする暇があるのなら他のもっとすごいネタを探して来たらいかがですか。

 今マスコミで働いている人たちは私より皆年下だと思います。もっと後輩諸君頑張ってください。頼みますよ。そうしないとそれでなくてもテレビを観る人が減っていると言われているのにますます飽きられてしまいますよ。もう一度申し上げます。誰も知らないネタを探してください。ますますのご活躍を祈念いたしております。頑張ってください。(宮田修=千葉県長南町の宮司、元NHKアナウンサー)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:25 | 宮田修 アナウンサー神主のため息