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2016年06月13日

【アナリスト水田雅展の銘柄分析】Jトラストは17年3月期黒字予想、銀行業の収益が本格化

 Jトラスト<8508>(東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が変動する可能性もあるが、17年3月期は銀行業の収益が本格化して黒字予想である。株価は調整が一巡して戻りを試す展開だろう。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大してきた。そして16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品の販売、遊戯機の周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲を中心とした不動産売買、流動化不動産を中心とした収益物件の仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場を中心とした各種商業施設の設計・施工、システム開発など)とした。

 16年3月期におけるセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は国内金融事業14.5%、韓国金融事業33.4%、東南アジア金融事業16.1%、総合エンターテインメント事業21.7%、不動産事業8.2%、投資事業3.7%、その他事業2.4%だった。

 従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から子会社クレディアの全株式を売却した。また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

 5月13日には子会社Jトラストフィンテックが、16年6月中を目途としてビットコイン取引の新サービス「J−Bits」の提供を開始すると発表した。Jトラストフィンテックは日本国内における仮想通貨関連の情報基盤確立とコミュニティの醸成を進め、第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営している。そして第2弾として新サービス「J−Bits」の提供を開始する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業については、12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは15年7月、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった。

 15年10月には連結子会社のネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡した。上記2社の正常債権は各貯蓄銀行に、不良債権はTA資産管理貸付有限会社に集中し、体制整備が完了したため株式譲渡を実施した。これによって上記2社は連結子会社から除外された。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業については、13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行に商号変更)した。

 15年5月には、Jトラストアジアがオートバイ販売金融事業を展開するGL社(タイ)の転換社債を引き受けた。またJトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 15年10月にはJトラスト銀行(インドネシア)の不良債権(約220億円)をJトラスト・インベストメント・インドネシアに譲渡するとともに、当社によるJトラスト銀行(インドネシア)が実施する増資の引き受け、およびJトラストアジアによるJトラスト銀行(インドネシア)が発行する劣後債の引き受けを行った。

 なおJトラスト銀行(インドネシア)に関して、ウェストン関連法人によりシンガポール裁判所に15年10月16日付で訴訟が提起された件について、15年12月に状況をリリースした。モーリシャス判決に基づく債務および利息債務の支払いを求める内容だが、東京地方裁判所においてモーリシャス判決に基づく債務不存在確認訴訟を提起しており、当社の見解に変更はないとしている。

 15年12月には、15年5月に引き受けたGL社(タイ)の転換社債の株式転換権を行使して、発行済普通株式の6.43%を取得した。GL社(タイ)はタイおよびカンボジアでオートバイ販売金融事業を展開し、インドネシアへの事業拡大を目指している。GL社(タイ)を戦略的パートナーとして、インドネシアおよびASEAN市場でリース業およびコンシューマーファイナンス事業の成長を推進する。

 16年1月にはJトラストアジアがGL社(タイ)と共同でインドネシアにマルチファイナンス会社GLFIを設立(出資比率20%で持分法適用関連会社)し、インドネシアの消費者をターゲットとして割賦販売金融事業を展開すると発表した。

 5月2日にはJトラストアジアが保有するインドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却したと発表している。13年12月に資本・業務提携したが、15年1月のKCカードブランド売却によってグループ内のクレジットカード事業を大幅に縮小し、同事業における業務提携が事実上終了していること、14年11月にインドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行に商号変更)し、グループ内においてインドネシアでの銀行業が可能になったこと、さらに十分に利益が出る購入価格の提示を受けたため、キャピタルゲインを得たうえで手元流動性を確保し、次なる戦略投資に備えることを目的として本件株式売却を行った。なお17年3月期第1四半期に約14億円を営業収益に計上する予定としている。

 また5月13日には子会社JトラストアジアがGL社(タイ)との間で、転換社債引受契約を締結する旨の申し入れを行ったと発表している。本件引受を通じたGL社(タイ)との提携強化により、今後のASEAN地域における販売金融事業への投資を大幅に拡大してさらなる事業拡大を図る。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業も強化

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。また14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出したが、15年8月に日本介護福祉グループの全株式を譲渡して介護事業を休止した。

 またアドアーズは16年3月、首都圏中心にリラクゼーションサロン「OLIVE SPA」を展開するオリーブスパ社と業務提携し、店舗サブリース事業に参入した。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 なお15年3月期の四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進め、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。

■国際財務報告基準(IFRS)の任意適用時期を延期

 なお5月12日のリリースで、16年3月期を目途に任意適用予定としていた国際財務報告基準(IFRS)について、任意適用時期を延期すると発表した。同時に公認会計士の異動を発表し、新たな公認会計士(優成監査法人)のもとで再度IFRS開示体制の整備を行うとしている。

■16年3月期は日本基準で営業赤字、IFRS(推計)では営業黒字

 前期(16年3月期)の連結業績(日本基準)は、営業収益が前々期(15年3月期)比19.3%増の754億78百万円だが、営業利益が41億14百万円の赤字(前々期は52億17百万円の赤字)、経常利益が46億78百万円の赤字(同23億85百万円の赤字)、純利益が57億12百万円の赤字(同101億43百万円の黒字)だった。

 営業収益は計画を下回ったが過去最高を更新した。割賦立替手数料や貸付金利息が減少したが、JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して銀行業における営業収益が増加した。営業利益は計画を下回ったが、前々期との比較では赤字が縮小した。貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少したが、グループ事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加(JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の営業費用を加算)した。経常利益、純利益については為替差損の計上、負ののれん発生益の一巡なども影響した。

 営業総利益は同7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(前々期は差益28億14百万円計上、前期は差損8億71百万円計上)した。また特別利益では関係会社株式売却益6億01百万円、為替換算調整勘定取崩益8億30百万円を計上したが、前々期計上の負ののれん発生益145億73百万円、事業譲渡益8億48百万円が一巡した。特別損失では事業構造改革費用9億08百万円が一巡したが、減損損失が拡大(前々期7億82百万円計上、前期17億11百万円計上)し、関係会社株式売却損2億85百万円を計上した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)とした。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 国内金融事業は営業収益が同41.3%減収だったが、KCカード譲渡や日本保証における構造改革などで人件費や利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業は営業収益が同35.5%増収で、前々期までに不良債権処理を促進したことで債権売却損や貸倒引当金繰入額が減少したことも寄与した。東南アジア金融事業はJトラストインドネシア銀行の営業収益を連結化して大幅増収だが、銀行再生に向けて財務健全化を図るため貸倒引当金を積み増したことや、Jトラストインドネシア銀行取得に係るのれん償却額を計上したことで赤字だった。総合エンターテインメント事業はハイライツ・エンタテインメントの営業費用加算が影響した。不動産事業は戸建分譲が堅調に推移した。投資事業はJトラストアジアにおけるGL社(タイ)転換社債の評価益や転換時実現利益の計上が寄与した。

 四半期別業績推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)194億90百万円、第2四半期(7月〜9月)182億88百万円、第3四半期(10月〜12月)201億69百万円、第4四半期(1月〜3月)175億31百万円、営業利益は第1四半期19億51百万円の赤字、第2四半期3億84百万円の赤字、第3四半期2億27百万円の黒字、第4四半期20億06百万円の赤字だった。

 なお前期(16年3月期)連結業績を、国際財務報告基準(IFRS)ベースで推計すると、営業収益は747億円、営業利益は21億円で、営業黒字化を達成したとしている。日本基準に比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期(日本基準)は黒字予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(日本基準、5月13日公表)は、営業収益が前期(16年3月期)比30.1%増の982億18百万円、営業利益が112億66百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が114億13百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が95億86百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)で、予想配当性向は14.0%となる。

 セグメント別営業利益(日本基準)の計画は、国内金融事業が39億円、韓国金融事業が51億円、東南アジア金融事業が3億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)が15億円、投資事業が30億円としている。

 国内金融事業では信用保証、債権回収とも中期計画以上の利益を目指す。韓国金融事業では負ののれんによる影響の大半を16年3月期末に消化したため、M&Aおよび債権買取によりさらなる営業資産の拡大を目指す。東南アジア金融事業は下期偏重の計画で、経常的な黒字化が射程圏に入ったとしている。投資事業では30億円以上の利益を確保して本社費用の増加分をカバーするとしている。

 なお国際財務報告基準(IFRS)ベースでの予想は営業収益が1068億円、営業利益が151億円、純利益が131億円としている。国際財務報告基準(IFRS)ベースに対して日本基準は、営業収益で期ずれの影響がマイナス86億円、営業利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス8億円、純利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス5億円としている。

 国際財務報告基準(IFRS)ベースでのセグメント別営業利益の計画は、国内金融事業が40億円、韓国金融事業が55億円、東南アジア金融事業が32億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)が18億円、投資事業が30億円としている。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円としている。

 事業拡大が望めるアジアでの銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

■自己株式消却して株主還元

 なお株主への利益還元として15年12月29日付で自己株式消却を実施した。15年5月26日〜11月11日に取得した自己株式625万株全てを消却した。

■東証1部への申請を検討開始

 5月12日のリリースにおいて、東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

■株価は調整一巡して戻り試す

 なお5月25日に、当社代表取締役社長である藤澤信義氏が100%出資する会社が当社株式を市場取引によって買い付け、藤澤氏およびその共同保有者の株券所有割合が34.26%となったことを確認したと発表している。本買い付けに関して藤澤氏から、当社経営へのコミットメントをより強めることを企図して行っているとの説明を受けている。

 株価の動きを見ると、3月以降は戻り一服の形となり、概ね800円〜950円近辺のレンジで推移している。ただし調整一巡感も強めている。

 6月10日の終値885円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円56銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.6倍近辺である。なお時価総額は約995億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。また13週移動平均線が上向きに転じた。調整が一巡して戻りを試す展開だろう。

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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 06:56 | アナリスト水田雅展の銘柄分析