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株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

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2016年06月27日

マーケットエンタープライズの17年6月期は成長軌道への回帰を期待

 マーケットエンタープライズ<3135>(東マ)はネット型リユース事業を展開し、新サービス構築による事業ドメイン拡大も推進している。16年6月期は一時的要因で減益予想だが、17年6月期は成長軌道への回帰が期待される。株価は地合い悪化も影響して安値圏モミ合いだが、市場が落ち着けば戻りを試す展開が期待される。

■インターネットに特化したリユース品買取・販売事業を展開

 インターネットに特化してリユース(再利用)品を買取・販売するネット型リユース事業を展開している。

 買取総合窓口サイト「高く売れるドットコム」など自社運営26カテゴリーWEB買取サイトを通じて一般消費者や法人からリユース品を仕入れ、全国のリユースセンター(16年4月現在、東京、仙台、横浜、埼玉、名古屋、大阪、神戸、福岡の8拠点)で在庫を一括管理する。そして複数の主要Eマーケットプレイス(ヤフオク、楽天市場、Amazon、Ebayなど)に出店した自社運営サイトで一般消費者や法人向けに販売する。なお販売サイトのサービスブランドは15年9月リリースの新リユースブランド「ReRe(リリ)」に統一した。

 販売の実店舗を持たずにEC(電子商取引)によってリユース品の売買を行うサービスであり、ITとリアルを融合させて仕入・販売ともに、マルチチャネル対応で全国的な仕入・販売網を構築していることが強みだ。

■サイト運営、コンタクトセンター、リユースセンターまで一気通貫

 買取総合窓口サイト「高く売れるドットコム」をフラッグシップサイトとして、26カテゴリー買取専門サイトを自社構築・運営している。自社サイトを運営することで顧客ニーズに合ったコンテンツマーケティングを行うことが可能になる。

 コンタクトセンターにおける事前査定サービス、3チャネル(出張買取、宅配買取、店頭買取)による買取サービス、全国のリユースセンターでの在庫一括管理という、コンタクトセンターからリユースセンターまで一気通貫のオペレーションシステムを特徴としている。そして独自の単品管理ステムと全国販売網によって、高い在庫回転率を実現している。

 事前査定〜仕入〜在庫管理〜販売のオペレーションは、自社開発ITシステムおよびデータベース(複数の買取依頼チャネルや買取手法に対応したマルチチャネル買取システム、査定データベース、商品管理システム、在庫連動システム、受注管理システムなど)によって運営し、効率性の高いオペレーションを実現している。

■大手企業とのアライアンス戦略も強化

 大手企業とのアライアンスも強化している。15年2月にヤフー<4689>の「Yahoo!買取」で法人向け在庫買取サービスを開始した。15年6月にコープサービスが運営する「ライフなび くらしのサービス」と提携して関東信越6生協組合員向けに総合買取サービスの提供を開始した。15年10月にネクスト<2120>グループの引越し見積もり・予約サイト「HOMES引越し」と共同で買取サービスの提供を開始した。

 なお6月21日にはアドベントと中古パソコン下取りサービスで協業すると発表している。また6月24日にはAmazon.co.jp上で、当社が運営する買取サービスの案内を開始(6月23日から)したと発表している。

■中期成長に向けて事業ドメイン拡大を推進

 中期経営目標としては3〜5年の間に売上高100億円、営業利益10億円の達成を目指すとしている。中期成長戦略では収益基盤強化を目指し、事業拠点拡大の水平展開、取扱商品拡大の垂直展開、そして新サービス構築による事業ドメイン拡大を推進する。

 水平展開では仕入基盤のさらなる拡充に向けて、全国主要都市への新規リユースセンターの開設を推進する。リユースセンター新設によって、出張・店頭買取における人口カバー率の向上や買取コンバージョン率の向上を目指している。

 垂直展開では取扱商品のさらなる拡大に向けて、比較サイト運営・専門企業などとのアライアンスによって、高単価・低粗利益率帯の車・バイク・不動産など、低単価・高粗利益率帯の衣類・本など「未取扱商材」や「依頼情報」のマネタイズゾーン拡充を図る。そして「シェアードエコノミー」を実現する社会的インフラの一翼を担うべく、積極的なIT投資によって新サービスを創造・拡充させるとしている。

■引越しシーズンの第4四半期(4月〜6月)の構成比が高い収益構造

 15年6月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期8億33百万円、第2四半期9億61百万円、第3四半期10億04百万円、第4四半期11億89百万円、営業利益は第1四半期3百万円の赤字、第2四半期50百万円、第3四半期76百万円、第4四半期1億13百万円だった。

 転居に伴う商品の買い替えや新規購入などのニーズが高まり、買取依頼・販売が集中する春季の引越しシーズンにあたる第4四半期(4月〜6月)の構成比が高くなる一方で、第1四半期(7月〜9月)は売上高が減少して営業損益が低水準となりやすい収益構造である。

■16年6月期第3四半期累計は増収・減益

 今期(16年6月期)第3四半期累計の非連結業績は、前年同期比27.4%増収だが、同15.4%営業減益、同13.5%経常減益、同15.0%最終減益だった。

 リユース市場・EC市場拡大も背景に買取・販売とも順調に推移して2桁増収だが、中期成長に向けた新サービス開発、内部管理体制充実に向けた人材採用、商品取扱量増大や生産性向上に向けた既存拠点施設増強など、基盤拡充のための先行投資負担で減益だった。売上総利益は同26.4%増加したが、売上総利益率は46.6%で同0.5ポイント低下した。販管費は同30.7%増加し、販管費比率は43.7%で同1.1ポイント上昇した。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期10億56百万円、第2四半期12億84百万円、第3四半期12億26百万円、営業利益は第1四半期7百万円、第2四半期80百万円、第3四半期18百万円だった。

■16年6月期通期は減益予想、17年6月期は成長軌道への回帰を期待

 今期(16年6月期)通期の非連結業績予想(5月12日に減額修正)については、売上高が前期(15年6月期)比23.9%増の49億40百万円、営業利益が同36.5%減の1億51百万円、経常利益が同34.1%減の1億50百万円、純利益が同41.5%減の80百万円としている。配当は無配継続としている。

 第4四半期に基盤拡充や内部体制整備で人的リソースを配分するため、買取済み商品の商品化、メンテナンス、ECサイトへの出品等に一時的な遅延が生じ、結果として販売量が一時的に減少する見込みとしている。また第4四半期において人件費、地代家賃、設備投資費用が計画を上回り、販管費比率が期初計画(15年6月期と同水準の41.6%程度)に対して3ポイント上昇する見込みとなった。

 なお基盤拡充に向けた先行投資(新サービス開発や内部管理体制充実のための人材採用、商品取扱量増大や生産性向上に向けた既存拠点施設増強など)を推進する。リユースセンターは15年10月の神戸、16年4月の仙台に続き、6月には徳島を新規開設する予定で、当初想定に対して拠点開設を前倒しで実施している。さらに今後見込まれている大手企業各社とのアライアンス展開に備えて、積極的な人員採用と設備投資を加速している。

 修正後の通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高72.2%、営業利益69.5%、経常利益69.3%、純利益77.5%である。今期(16年6月期)は一時的要因で減益予想となったが増収基調に変化はなく、積極的な事業展開や先行投資の効果で来期(17年6月期)は成長軌道への回帰が期待される。

■「リユース市場×EC市場」は拡大基調

 リユース市場とEC(電子商取引)市場はともに拡大基調である。環境省調査によると、12年度のリユース品購入経路の54.0%がインターネット経由(インターネットオークション28.7%、インターネットショッピングサイト25.3%)となり、インターネット経由が過半を占める状況になってきた。

 「リユース市場×EC市場」は拡大基調であり、事業拠点拡大の水平展開、取扱商品拡大の垂直展開、そして新サービス構築による事業ドメイン拡大も奏功して、中期的に収益拡大基調だろう。

■株価は安値圏モミ合いだが、市場が落ち着けば戻り試す

 株価の動き(16年1月1日付で株式2分割)を見ると、安値圏1000円近辺でモミ合う展開だ。6月24日には地合い悪化の影響で900円まで下押す場面があったが、終値では959円まで戻している。

 6月24日の終値959円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS15円78銭で算出)は60倍近辺、前期実績PBR(前期実績に株式2分割を考慮したBPS174円11銭で算出)は5.5倍近辺である。時価総額は約49億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、2月の上場来安値652円まで下押す動きは見られない。市場が落ち着けば戻りを試す展開が期待される。

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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 07:10 | アナリスト水田雅展の銘柄分析