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2016年08月01日

キーコーヒーは戻り歩調で年初来高値、17年3月期第1四半期大幅増益

 キーコーヒー<2594>(東1)はレギュラーコーヒーの大手で、パッケージカフェ「KEYS CAFE」など新たな事業領域開拓も積極推進している。17年3月期第1四半期はコーヒー関連事業が好調で大幅増益だった。通期も2桁増益・連続増配予想である。株価は戻り歩調で3月の年初来高値に並んだ。上値を試す展開だろう。

■コーヒー関連事業を主力として飲食関連事業も展開

 コーヒー関連事業(業務用・家庭用レギュラーコーヒー)を主力として、飲食関連事業(イタリアントマト、アマンド)なども展開している。13年1月銀座ルノアール<9853>を持分法適用会社化、14年2月ネット通販事業拡大に向けてコーヒー豆焙煎加工販売のhonu加藤珈琲店を子会社化した。14年9月には世界有数のコーヒーメーカーであるイタリアのillycaffe S.p.Aと、illyブランドのレギュラーコーヒー製品全般について日本国内での独占販売契約を締結した。

 16年3月期のセグメント別売上高構成比はコーヒー関連事業86%、飲食関連事業8%、その他(ニック食品、honu加藤珈琲店など)6%だった。中期成長に向けて「ブランド強化」「収益力強化」「グループ連携強化」を3つの柱に掲げ、新商品の開発・投入、パッケージカフェ「KEYS CAFE」など新たな事業領域開拓を積極推進している。

 飲食関連事業のイタリアントマトは「国内は充実、海外は拡大」という基本方針で、16年3月期末の店舗数は直営56店舗、FC214店舗の合計270店舗となった。効率的な生産・供給体制を構築するため首都圏3工場を集約した東京工場グランデを14年11月に竣工し、海外は中国やASEAN地域へ積極展開している。

■パッケージカフェ「KEYS CAFE」の出店を加速

 新規事業領域としてパッケージカフェ「KEYS CAFE」の出店を加速している。

 15年10月福井県福井市に北陸地方初出店、16年2月愛知県刈谷市に東海エリア高速道路パーキングエリア初出店、16年3月東京都北区の東京メトロ南北線王子駅構内に駅構内初出店、東京都港区のファーストキャビン赤坂にホテル内初出店、16年6月静岡県静岡市に静岡県初出店した。

■コーヒー生豆相場の影響を受ける収益構造、贈答用需要なども影響

 四半期別の業績推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期138億78百万円、第2四半期136億77百万円、第3四半期152億55百万円、第4四半期135億13百万円、営業利益が4億81百万円、2億69百万円、5億34百万円、4億39百万円の赤字、16年3月期は売上高が160億94百万円、166億58百万円、174億84百万円、146億70百万円、営業利益が6億65百万円、1億10百万円、8億82百万円、6億03百万円の赤字だった。

 売上面では個人消費動向、利益面ではコーヒー生豆相場の影響を受けやすく、贈答用需要なども影響する。第3四半期の構成比が高く、第4四半期の営業利益は赤字となる収益特性がある。16年3月期は原料用が牽引して15年3月期比2桁増収・営業増益だった。売上総利益は同2.3%増加したが、売上総利益率は25.4%で同3.2ポイント低下した。販管費は同1.3%増加したが、販管費比率は23.8%で同3.3ポイント低下した。ROEは2.1%で同0.2ポイント低下、自己資本比率は72.0%で同0.3ポイント低下した。配当性向は50.8%だった。

 セグメント別に見ると、コーヒー関連事業は売上高が同20.5%増の559億61百万円、営業利益(連結調整前)が同11.1%増の16億58百万円だった。新商品投入などが奏功して業務用・家庭用・原料用とも増収だった。特に原料用が大幅伸長した。パッケージカフェ「KEYS CAFE」新規出店は20店舗で、合計導入店舗は39店舗となった。

 飲食関連事業は、売上高が同12.3%減の51億01百万円、営業利益が1億29百万円の赤字(前々期は1億74百万円の赤字)だった。イタリアントマトにおける不採算店整理などで2桁減収だが、不採算店減少、付加価値の高いメニューの投入などで営業赤字が縮小した。その他(ニック食品、honu加藤珈琲店など)は売上高が同5.1%減の38億43百万円で、営業利益が同2.8%増の1億50百万円だった。

■17年3月期第1四半期は大幅増益

 7月25日発表した今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比3.5%増の166億54百万円、営業利益が同41.1%増の9億38百万円、経常利益が同31.6%増の10億19百万円、そして純利益が同26.1%増の6億36百万円だった。

 コーヒー関連事業が好調に推移し、コーヒー生豆相場の落ち着きも寄与した。売上総利益は同9.9%増加し、売上総利益率は28.5%で同1.7ポイント上昇した。販管費は同4.3%増加し、販管費比率は22.9%で同0.2ポイント上昇した。

 セグメント別動向を見ると、コーヒー関連事業は売上高が同5.1%増の143億69百万円、営業利益(連結調整前)が同33.6%増の9億66百万円だった。新商品投入などが奏功して業務用・家庭用・原料用とも増収だった。パッケージカフェ「KEYS CAFE」新規出店は3店舗で、合計導入店舗は41店舗となった。

 飲食関連事業は、売上高が同6.5%減の12億09百万円、営業利益が3百万円(前年同期は17百万円の赤字)だった。イタリアントマトの不採算店閉鎖で減収だが、不採算店減少や販管費の効率的運用などで営業損益が改善した。イタリアントマトの店舗数は264店舗(直営57店舗、FC207店舗)となった。その他(ニック食品、honu加藤珈琲店など)は売上高が同5.0%減の10億75百万円、営業利益が同13.9%増の1億08百万円だった。

■17年3月期2桁増益・連続増配予想

 今期(17年3月期)通期連結業績予想については前回予想(5月13日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年3月期)比0.1%増の650億円、営業利益が同23.3%増の13億円、経常利益が同13.6%増の15億60百万円、純利益が同33.0%増の10億円としている。配当予想は同1円増配の年間18円(第2四半期末9円、期末9円)で予想配当性向は40.0%となる。

 企画提案型営業の強化、生活者に対するブランド訴求、積極的な新商品の開発・市場投入、高付加価値商品の拡販、CVS向けカウンターコーヒーの進捗、最適製造体制の確立、生産効率化、コスト低減などに取り組み、2桁増益・連続増配予想としている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が25.6%、営業利益が72.2%、経常利益が65.3%、純利益が63.6%と高水準である。天候やコーヒー生豆相場の動向で収益が変動する可能性があり、第4四半期の営業利益が赤字となる収益特性も考慮しなければならないが、通期上振れが期待される。

■株主優待制度は3月末と9月末の年2回実施

 株主優待制度には毎年3月末日および9月末日現在の100株以上所有株主に対して自社製品詰め合わせを贈呈している。100株以上〜300株未満所有株主に対して1000円相当、300株以上〜1000株未満所有株主に対して3000円相当、1000株以上所有株主に対して5000円相当を贈呈する。

■株価は戻り歩調で年初来高値圏、上値試す

 株価の動きを見ると、1800円〜1900円近辺でのモミ合いから上放れて戻り歩調だ。そして7月28日と29日には終値で3月の年初来高値1970円に並んだ。

 7月29日の終値1970円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS44円98銭で算出)は43〜44倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1568円19銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約447億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスの形だ。上値を試す展開だろう。(日本インタビュ新聞アナリスト水田雅展)



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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 08:00 | アナリスト水田雅展の銘柄分析