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2017年04月18日

うかいの17年3月の既存店売上は106.4%と好調、18年3月期も収益拡大期待

 うかい<7621>(JQ)は、飲食事業(高級和食・洋食料理店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。17年3月の既存店売上高は106.4%と好調だった。17年3月期は大幅増益予想で増額余地があり、18年3月期も収益拡大が期待される。株価は自律調整一巡して16年9月の戻り高値を試す展開が期待される。

■高級和食・洋食料理店が主力

 飲食事業(高級和食・洋食料理店)を主力として、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。16年3月期売上高構成比は飲食事業92%(和食47%、洋食43%、物販2%)、文化事業8%だった。

 新たな成長ステージに向けた事業戦略として、商圏1万キロに向けたブランド構築、新業態の定着と新規出店、サービス向上のための人材育成、製菓工房「アトリエうかい」の本格稼働、和食店のお土産品強化、物販における販路開拓、海外へのブランド発信、海外企業との業務提携などを推進している。

 14年4月に国内で4年ぶりの新店となる新業態の割烹料理店「銀座kappou ukai(割烹うかい)」をオープン、15年4月には焼菓子製造に特化した「アトリエうかい八王子工房」を新設して品質向上・量産可能な体制を整えた。

 17年2月には新業態店舗「ル・プーレ ブラッスリーうかい」を東京都千代田区大手町の大手町パークビルディング1階にオープンした。ロティサリーチキンをメインにした新業態「ブラッスリー」である。

 洋菓子店「アトリエうかい」は、全日本空輸(ANA)国内線プレミアムクラスの軽食サービス「Premium SABO」とのコラボレーションで、17年3月1日から17年5月31日の期間限定で焼き菓子を提供している。

 また4月13日には、洋菓子店「アトリエうかい」を2017年秋開業予定の調布駅直結の商業施設「トリエ京王調布」A館1Fにオープンすると発表した。

 海外については13年5月、台湾・高雄市FIHリージェントグループホテル内レストランのコンサルティング契約を締結して海外初出店を決定した。オープンに向けて準備を進めている。

 中期経営計画では18年3月期売上高129億51百万円、営業利益6億46百万円を目標値として掲げ、ブランド認知度の向上、圏央道相模原愛川IC〜高尾山IC間開通に伴う商圏拡大などに取り組んでいる。

■第3四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別業績推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期30億66百万円、第2四半期29億30百万円、第3四半期34億99百万円、第4四半期27億39百万円、営業利益が84百万円、1億23百万円の赤字、3億80百万円、85百万円の赤字、16年3月期は売上高が30億36百万円、28億71百万円、34億40百万円、27億24百万円、営業利益が67百万円、77百万円の赤字、2億95百万円、1億20百万円の赤字だった。

 第3四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は文化事業が箱根大涌谷周辺の火山活動活発化の影響を受け、箱根ガラスの森の来館客数が大幅に減少したため全体として15年3月期比減収減益だった。純利益は特別損失に減損損失を計上したことも影響して赤字だった。

 売上総利益は同2.4%減少し、売上総利益率は53.1%で同0.6ポイント低下した。販管費は同1.1%減少し、販管費比率は51.7%で同0.1ポイント低下した。ROEはマイナス2.8%で同3.4ポイント低下、自己資本比率は43.2%で同1.5ポイント上昇した。配当は15年3月期と同額の年間15円(期末一括)だった。

 セグメント別の動向を見ると、飲食事業は売上高が同0.5%増の111億12百万円(和食が同1.2%減の57億06百万円、洋食が同0.7%増の52億08百万円、物販が同84.1%増の1億97百万円)で、営業利益(連結調整前)が同11.1%減の11億92百万円だった。既存店売上高は100.4%だった。文化事業は売上高が同18.4%減の9億59百万円で、営業利益が76百万円の赤字(前々期は19百万円の黒字)だった。

■17年3月期第3四半期累計は箱根火山活動の影響が一巡して大幅増益

 前期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)非連結業績は、売上高が前年同期比3.7%増の96億95百万円、営業利益が同78.8%増の5億11百万円、経常利益が同93.7%増の4億74百万円、純利益が同2.3倍の3億03百万円だった。

 飲食事業は定休日導入店舗を増やした影響を、メニュー内容・価格改定などで吸収して概ね順調に推移した。文化事業は箱根大涌谷周辺の火山噴火活動の影響が一巡し、来館者数が回復に向かっている。売上総利益は同5.5%増加し、売上総利益率は54.3%で同0.9ポイント上昇した。販管費は同1.0%増加にとどまり、販管費比率は49.1%で同1.3ポイント低下した。

 セグメント別に見ると、飲食事業は売上高が同1.4%増の87億39百万円で営業利益(連結調整前)が同2.9%減の11億15百万円だった。定休日導入店舗数拡大に伴う営業日数減少や台風・長雨等天候不順の影響で来店客数が減少したが、メニュー内容・価格改定で客単価は上昇した。

 文化事業は売上高が同30.8%増の9億56百万円で営業利益が1億27百万円の黒字(前年同期は42百万円の赤字)だった。箱根大涌谷周辺の火山噴火警戒レベル引き下げで来館者数がほぼ例年並みに回復している。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期31億26百万円、第2四半期30億10百万円、第3四半期35億59百万円、営業利益は1億21百万円、2百万円の赤字、3億92百万円だった。

■17年3月期大幅増益・増配予想で増額余地、18年3月期も収益拡大期待

 前期(17年3月期)通期の非連結業績予想(5月19日公表)は売上高が前々期(16年3月期)比3.8%増の125億38百万円、営業利益が同2.7倍の4億46百万円、経常利益が同3.2倍の4億09百万円、純利益が2億34百万円の黒字(前期は1億29百万円の赤字)としている。配当予想は同3円増配の年間18円(期末一括)で推定配当性向は39.7%となる。

 飲食事業が堅調に推移し、文化事業では箱根大涌谷周辺の火山活動活発化の影響が一巡する。純利益は減損損失一巡も寄与する。通期会社予想に対する第3四半期の進捗率は売上高77.4%、営業利益114.6%、経常利益115.9%、純利益129.5%で、各利益は通期予想を超過達成している。第3四半期の構成比が高い収益特性に加えて、東京・大手町への新規出店費用の発生も予想されるが、好業績が期待される。増額余地もありそうだ。

 なお飲食事業月次売上(アトリエうかい店頭販売含む)を見ると、17年3月の全店売上高は107.5%、既存店売上高は106.4%と好調だった。客単価の上昇が続いている。16年4月〜17年3月累計では全店売上高が102.1%、既存店売上高が102.0%となった。

 前期(17年3月期)の大幅増益予想に続いて、今期(18年3月期)も収益拡大が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月中間期末に実施している。

 15年11月には優待内容の一部変更を発表した。変更前の「株主様お食事優待券」を変更後の「株主様ご優待券」として、利用可能店舗に「アトリエうかい」を追加し、優待内容を「利用可能店舗におけるご飲食代のご優待」から「利用可能店舗におけるご利用代のご優待券」に変更した。15年9月末現在の株主から実施した。

 この結果、変更後の優待内容は、(1)100株以上所有株主に対して箱根ガラスの森株主様限定お食事付ご入場招待券5枚(1万5000円相当)、(2)所有株式数に応じた「株主様ご優待券」または「うかい特選牛」となっている。

■株価は自律調整一巡して16年9月の戻り高値試す

 株価の動きを見ると、3月28日、29日、4月4日の年初来高値2880円から一旦反落したが自律調整の範囲だろう。

 4月17日の終値2820円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想EPS45円34銭で算出)は62倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は0.6%近辺、前々期実績PBR(前々期実績BPS887円53銭で算出)は3.2倍近辺である。時価総額は約147億円である。

 週足チャートで見ると上向きに転じた26週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。自律調整が一巡して16年9月の戻り高値2975円を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞アナリスト水田雅展)


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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 07:44 | アナリスト水田雅展の銘柄分析