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2017年07月19日

山下医科器械は目先的な売り一巡して反発期待、18年5月期大幅増益予想で収益改善

 山下医科器械<3022>(東1)は九州を地盤とする医療機器専門商社である。17年5月期は大型設備案件の減少で減益だったが、18年5月期は大幅増益予想で収益改善が期待される。なお17年12月1日付で純粋持株会社ヤマシタヘルスケアホールディングスに移行予定である。株価は目先的な売り一巡して反発展開が期待される。0.7倍近辺の低PBRも見直し材料だ。

■九州を地盤とする医療機器専門商社、17年12月純粋持株会社へ移行予定

 九州を地盤とする医療機器専門商社である。医療機器の販売・メンテナンスおよび医療材料・消耗品などの販売を主力として、子会社イーピーメディックは整形インプラントを製造販売している。

 16年5月期の事業別売上高構成比は医療機器販売業99.2%、医療モール事業0.1%、その他(整形外科用インプラント)0.7%である。中期成長に向けて九州最大の需要地である福岡県での市場シェア拡大を最重点戦略としている。

 収益面では医療機関の設備投資関連で、第2四半期(9月〜11月)および第4四半期(3月〜5月)の構成比が高い特性がある。利益還元については安定的な配当の継続を基本方針とし、配当水準として連結配当性向30%を基準としている。

 中期成長に向けた基本戦略として、さらなる基盤事業の強化と推進体制の構築、地域医療構想に即した新規事業の創出、グループ統制とガバナンス強化に即した経営体制の刷新、積極的な人材確保と教育、コンプライアンス・内部統制の徹底と経営理念経営を推進している。

 医療機関向けSPD(病院医療材料管理業務)契約施設数増加に対応して16年9月長崎TMSセンター(諫早市)が稼働し、物流センター2拠点、SPDセンター3拠点体制となった。17年6月医療機器販売のトムス(広島県)を子会社化した。

 またパナソニックヘルスケアとの合弁会社パナソニックメディコム九州(当社出資比率49%)は、電子カルテやレセコンなどのメディコム製品および関連機器の販売・サービスを展開している。

 なお17年12月1日付(予定)で純粋持株会社ヤマシタヘルスケアホールディングスに移行する。当社株式は上場廃止(17年11月28日予定)となり、純粋持株会社ヤマシタヘルスケアホールディングスが新規上場(17年12月1日予定)する。

■17年5月期は大型案件減少で大幅減益

 7月11日発表した前期(17年5月期)の連結業績(7月3日に売上高、利益とも増額修正)は、売上高が前々期(16年5月期)比1.7%増の525億17百万円、営業利益が同68.1%減の1億86百万円、経常利益が同59.4%減の2億58百万円、純利益が同94.2%減の19百万円だった。

 一般消耗品分野や低侵襲治療分野が堅調に推移して増収だが、大型設備案件減少に伴う一般機器分野の売上減少が影響して大幅減益だった。売上総利益は同3.1%減少し、売上総利益率は10.9%で同0.6ポイント低下した。販管費は同4.1%増加し、販管費比率は10.6%で同0.3ポイント上昇した。長崎TMSセンター稼働に伴う消耗品費や派遣人件費の増加、売掛金に対する貸倒引当金の発生(14百万円)などが影響した。

 営業外費用では持分法投資損失が減少(前々期28百万円、前期10百万円)した。特別損失では減損損失1億19百万円、投資有価証券評価損29百万円を計上した。ROEは0.3%で同5.3ポイント低下、自己資本比率は33.0%で同1.0ポイント上昇した。配当は同40円減配の年間10円(期末一括)とした。配当性向は129.1%である。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、医療機器販売事業は売上高が同1.7%増の521億35百万円で営業利益が同34.9%減の7億95百万円、医療モール事業は売上高が同0.3%増の74百万円で営業利益が同27.8%減の7百万円だった。

 医療機器販売業の売上高の内訳は、一般機器分野が10.7%減の91億07百万円、一般消耗品分野が6.1%増の204億46百万円、低侵襲治療分野が5.3%増の141億18百万円、専門分野が2.1%増の67億28百万円、情報・サービス分野が3.3%減の17億33百万円だった。一般機器分野は大型設備案件減少で手術室関連機器や画像診断機器などが減少した。一般消耗品分野ではSPD契約施設の売上が増加、低侵襲治療分野では心臓循環器消耗品や内視鏡処置用医療材料などが増加、専門分野では人工関節など整形消耗品の売上が増加した。情報・サービス分野では看護支援システム等のITサービスを関連会社に移管した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期118億68百万円、第2四半期124億71百万円、第3四半期127億65百万円、第4四半期154億13百万円、営業利益は36百万円の赤字、42百万円の黒字、7百万円の赤字、1億87百万円の黒字だった。

■18年5月期は大幅増益予想で収益改善期待

 今期(18年5月期)連結業績予想(7月11日公表)は売上高が前期(17年5月期)比9.4%増の574億30百万円、営業利益が同28.7%増の2億40百万円、経常利益が同19.1%増の3億07百万円、純利益が同7.9倍の1億53百万円としている。配当予想は同9円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は31.0%となる。

 大型設備案件の需要回復、一般消耗品分野や低侵襲治療分野の堅調推移、17年6月子会社化したトムスの新規連結などで増収・大幅増益予想である。純利益は減損損失および投資有価証券評価損の一巡も寄与する。設備需要回復して収益改善が期待される。

■株主優待制度は11月末と5月末の年2回実施

 株主優待制度は、毎年11月30日および5月31日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は100株〜999株保有株主に対して500円相当のクオカード、1000株〜1999株保有株主に対して1000円相当のクオカード、2000株以上保有株主に対して1500円相当のクオカードを贈呈する。

■株価は目先的な売り一巡して反発期待

 株価の動きを見ると戻り高値圏1800円近辺から反落したが、1700円近辺で下げ渋る形だ。自律調整の範囲だろう。

 7月18日の終値1709円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の今期連結EPS61円24銭で算出)は28倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は1.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS2334円02銭で算出)は0.7倍近辺である。時価総額は約44億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形となったが、0.7倍近辺の低PBRも見直し材料であり、目先的な売り一巡して反発展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 07:10 | アナリスト水田雅展の銘柄分析