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2018年01月03日

【2018年の注目テーマを探る】AIやIoTなどの先端技術が主役

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 2018年の株式市場における注目テーマには、AIやIoTといった先端技術関連、人づくり革命や生産性革命といった政策関連、2020年東京五輪といったイベント関連などがある。テーマも関連銘柄も多彩だ。

■AIやIoTなどの先端技術関連が主役

 21世紀を支える先端技術関連が2018年も最注目テーマとなることに疑いの余地はない。

 中でも、急速に進化するAI(Artificial Intelligence=人工知能)関連、モノのインターネットと呼ばれるIoT(Internet of Things)関連、AIやIoTの技術を活用するロボット関連や自動運転関連、ブロックチェーン(Blockchain=分散型台帳技術)によって金融革命を引き起こすとも言われるFinTech(フィンテック)関連、IoT社会に不可欠な通信インフラとなる5G(第5世代高速無線通信)などが引き続き主役テーマとなりそうだ。

 AIは人間の脳が行っている知的行動をコンピュータ上で実現する技術・ソフトウェア・システムとされている。過去に何度も開発・実用化期待ブームを繰り返してきた。しかし最近は、ディープラーニング(Deep Learning=深層学習)という機械学習手法や、ビッグデータ収集環境の整備・進展によって、AIの性能が急速に進化している。AIの実用化・普及によって大量の失業者が発生するという懸念もあるが、生産性向上に向けてロボット、自動運転、資産運用など様々な分野への活用が期待されている。

 IoTは、パソコン、スマホ、家電、自動車、工場の生産設備、発電設備、さらに社会インフラなど、センサと通信機能を持った「あらゆるモノ」がインターネットを通じてクラウドやサーバに接続され、相互に情報交換(受発信)することにより、相互に動作を制御する技術・仕組みとされている。

 AIとIoTを組み合わせた自動運転や生産自動化など、AIとIoTはあらゆる生活・ビジネスシーンへの活用・普及が期待されている。このためAIやクラウドを含むIoTプラットフォーム関連、半導体やセンサをはじめとするIoTデバイス関連、IoT社会の基盤となる次世代通信インフラ5G関連、さらにサイバーセキュリティ関連など市場規模は膨大だ。

 ブロックチェーンを活用するFinTechは、Finance(金融)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語である。AIも活用して決済、送金、融資、資産運用などの金融サービス分野において、様々なイノベーションをもたらすと期待されている。

 相場の急騰で話題性が高まったビットコイン(Bitcoin)は、ブロックチェーンを基幹技術とする仮想通貨の一つである。金融機関を通さずに取引相手と直接決済できるため、金融機関に支払う手数料が不要になるなどのメリットがある。ビットコインが将来の通貨となるかどうかの判断は別として、引き続き相場に連動する形で話題性が継続しそうだ。

■人づくり革命や生産性革命などの政策関連

 アベノミクスの人づくり革命、働き方改革、生産性革命といった政策関連も注目テーマだ。

 人づくり革命では、幼児教育の無償化、待機児童の解消、大学教育の質の向上、給付型奨学金の創設、さらに女性の復職・再就職支援など、教育・人材育成投資に関する政策が推進される。

 また働き方改革では、賃金の引き上げ、同一労働同一賃金を基本とする非正規雇用の処遇改善、長時間労働の是正、テレワークや副業・兼業の推進、子育て・介護と仕事の両立、外国人材の受け入れ、女性や若者が活躍しやすい環境整備、高齢者の就業促進、雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援など、労働条件の格差是正や多様な働き方を支える政策が推進される。

 企業にとっては人件費、物流費、事務所経費などのコストアップ要因となるが、積極的な事業展開を推進するためにも、人材確保に向けて労働条件や職場環境の改善が避けられない。また賃金上昇に伴う個人消費の拡大、省人化・自動化関連投資の拡大などを通じて、景気の拡大や、適度な物価上昇による日本経済の好循環に繋がることも期待される。

 関連セクターとしては、幼児教育・保育サービス、学習塾、資格取得学校、教育関連出版、教育関連情報サービス、人材派遣・紹介や転職支援などの人材サービス、求人・求職情報サービス、コールセンターのようなBPO(Business Process Outsourcing)サービス、製造請負、医療・福祉・介護関連サービス、福利厚生サービス、家事代行サービス、ITサービス、さらにオフィス用家具などがある。

 生産性革命では、人手不足への対応や生産性の向上に向けたロボット導入の促進など、省人化・自動化関連投資の活発化が期待される。工場の製造分野における産業用ロボットにとどまらず、受付・案内・接客分野におけるサービスロボット、物流分野における搬送・仕分ロボット、農業分野におけるドローンやパワーアシストスーツ、医療・福祉・介護分野における介護ロボットなども関連銘柄となる。技術的にはAIやIoTの活用が一段と進展するだろう。また中小企業の事業承継問題対応や統合による生産性向上促進も期待され、M&A仲介・コンサルティングなども関連セクターとなりそうだ。

■2020年東京五輪などのイベント関連

 イベント関連では、2018年4月の日銀総裁人事、6月の住宅宿泊事業法(民泊新法)施行、骨太方針閣議決定、9月の自民党総裁選などがあり、さらに2019年4月の皇位継承関連、2020年東京五輪関連なども注目テーマとなる。また海外では、2018年2月のパウエル米FRB(連邦準備制度理事会)議長就任、6月のG7首脳会議、11月の米中間選挙などが注目イベントとなりそうだ。

 民泊関連は、2018年6月15日に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されるため、これに合わせて民泊物件開発・保有・運営・仲介サイト関連セクターが注目される可能性がありそうだ。

 2020年東京五輪関連については引き続き、会場整備関連、首都圏再開発関連、電線地中化関連、訪日外国人旅行客のインバウンド需要関連、民泊関連、通訳・翻訳サービス関連などが関連セクターとなる。

 また2016年2月に法案成立したIR(Integrated Resort=統合型リゾート)施設の誘致具体化も注目される。さらに2018年11月のBIE(万国博覧会国際事務局)総会で大阪府による2025年万博招致が決定した場合も注目テーマとなりそうだ。

■その他の注目テーマ

 この他にも、バッテリーの小型軽量化・高性能化がカギとなるEV(Electric Vehicle=電気自動車)関連、次世代ディスプレイの本命とされる有機EL(Electronic Luminescent)ディスプレイ関連、普及が進むVR(Virtual Reality=仮想現実)とAR(Augmented Reality=拡張現実)関連、実用化が期待される再生医療関連、拡大基調のEC(Electronic Commerce=電子商取引)関連と物流インフラ関連、増加基調の訪日外国人旅行客によるインバウンド需要関連、サイバー攻撃多発に対応するサイバーセキュリティ関連、監視カメラやドライブレコーダを活用した防犯関連、高齢化社会に対応した医療・福祉・介護・シルバービジネス関連、老朽化した社会インフラを整備・更新する国土強靭化関連など、注目テーマは多彩だ。

■ビジネスモデルや事業戦略で個別物色

 テーマ関連株の場合には、業績面の裏付けがなく、材料性だけで短期資金が集まって株価が乱高下し、人気一巡後に株価が元の水準に戻ってしまう銘柄が少なくない。テーマ関連株が一斉に買われる場面もあるが、基本的にはテーマ関連株でもビジネスモデルや事業戦略によって個別物色が必要になる。

 また個人消費関連などはテーマ性が少なく、比較的「地味な」分野だが、人手不足や働き方改革などを背景に賃金上昇や処遇改善が進展し、個人消費や余暇活動が活発化して景気が拡大するならば、小売・飲食・サービス・レジャー・エンタテインメント関連セクターなども恩恵を受けることになる。こうした状況を背景に業績拡大が期待される銘柄が個別物色される可能性も高いだろう。特に長期投資の観点で見れば、こうした「地味な」銘柄にも注目しておきたい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:30 | 特集