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2018年07月09日

メディカル・データ・ビジョンは調整一巡感、18年12月期大幅増収増益予想

 メディカル・データ・ビジョン<3902>(東1)は、医療分野のビッグデータ関連ビジネスを展開し、民間最大級の大規模診療データベースを活用して治験事業などにも進出している。18年12月期大幅増収増益予想である。株価は戻りの鈍い展開だが調整一巡感を強めている。

■医療分野のビッグデータ関連ビジネスを展開

 医療分野のビッグデータ関連ビジネスとして、医療機関向けに医療情報システムを開発・販売するデータネットワークサービス、および製薬会社向けに各種データ分析ツール・サービスを販売するデータ利活用サービスを展開している。17年12月期の事業別売上構成比はデータネットワークサービスが49%、データ利活用サービスが51%だった。

 データネットワークサービスで医療機関向けに医療情報システムを販売するとともに、2次利用許諾を得た患者の医療・健康関連情報を集積する。そして集積した各種情報を分析し、データ利活用サービスとして主に製薬会社向けに提供するビジネスモデルだ。

 データネットワークサービスは営業の主軸をDPC分析「EVE」から、病院向け経営支援「Medical Code」にシフトしている。また新規分野として、病院向けデジタルソリューション「CADA−BOX」の導入を推進している。患者自身が診療情報の一部を保管・閲覧できるWEBサービス「カルテコ」と、患者が自由に支払条件を設定できる医療費後払いサービスの「CADA決済」を、電子カルテと連動させて活用するサービスだ。データ利活用サービスはオーダーメード調査・分析サービス「アドホック」を主力としている。

 17年12月期末の導入病院数は、EVEが16年12月期末比8増加の799病院、Medical Codeが41増加の265病院、CADA−BOXが5病院(稼働済み3病院、導入準備2病院)となった。

 なお18年6月末の大規模診療データベース実患者数は17年12月末比260万人増加の2377万人となった。民間最大級の大規模診療データベースを活用してOTC医薬品・H&BC製品の製造販売、SMO事業などの新規分野への事業展開も推進している。

 収益源は医療機関からのシステム利用料・メンテナンス費用、および製薬会社からのサービス対価(システム利用料含む)である。またデータ利活用サービスにおいて下期偏重の特性がある。

■成長の第4フェーズで投資回収期

 中期成長戦略で、17年12月期〜19年12月期を成長の第4フェーズとして投資回収期に位置付けている。患者のリアルタイムデータ、地域医療の診療データ・画像データなども統合してデータ利活用ビジネスの急拡大を図り、売上高の増加とともに投資回収を開始する方針だ。

 重点取り組みとして、2次医療圏344病院へのCADA−BOX導入、データ基盤のさらなる拡大、データ利活用ビジネスの拡大、M&Aを含めた他社との協業を推進する。データ利活用の新領域では治験分野を推進する。

 17年1月医師向け会員型サービスのDoctorbookを子会社化、17年2月OTC医薬品・H&BC製品製造販売のMDVコンシューマー・ヘルスケア設立、17年6月SMO業務のコスメックスを子会社化、17年11月テクマトリックス<3762>と業務提携、18年1月国内最大級の人間ドック・健診予約ポータルサイト「MRSO」を運営するマーソ社と資本業務提携した。

■18年12月期大幅増収増益予想

 18年12月期連結業績予想は、売上高が17年12月期比45.7%増の47億円、営業利益が40.5%増の7億99百万円、経常利益が41.6%増の8億円、純利益が38.7%増の4億91百万円としている。データネットワークサービス、データ利活用サービスとも伸長して、大幅増収増益予想である。

 第1四半期は売上高が前年同期比9.1%増の7億03百万円、営業利益が31百万円の赤字(前年同期は64百万円の黒字)、経常利益が31百万円の赤字(同63百万円の黒字)、純利益が51百万円の赤字(同46百万円の黒字)だった。

 売上高の内訳はデータネットワークサービスが横ばいの3億10百万円、データ利活用サービスが17.3%増の3億93百万円だった。アドホックを成長ドライバーとして計画水準の増収だった。第1四半期末の導入数はEVEが795病院、Medical Codeが261病院だった。CADA−BOXは5病院(既稼働4、稼働準備1)で、新規受注は2病院だった。

 利益面では、営業強化やM&Aに伴う人件費の増加、本社増床による地代家賃の増加などが影響したが、計画を上回った。

 通期ベースでは、データネットワークサービスはCADA−BOXの24病院への導入、Medical Codeの拡大に取り組む。データ利活用サービスはデータを活用した治験事業(コスメックス社)の本格的展開開始、健診・検診データを活用したセカンドオピニオンサービス(Doctorbook社)の開始、アドホック調査サービスのさらなる拡大に取り組む。

 第1四半期は赤字だったが、データ利活用サービスにおいて下期偏重の特性があり、通期ベースで好業績を期待したい。

■株主優待制度は12月末に実施

 株主優待制度は毎年12月31日現在の100株(1単元)以上保有株主に対してクオカード1000円分を贈呈する。配当は患者のリアルタイムデータ集積によるデータ利活用サービスの拡大に目途がついた段階で検討していく方針だ。

■株価は調整一巡感

 株価(18年5月1日付で株式2分割)はやや戻りの鈍い展開だが、5月の安値圏1400円割れ水準まで下押すことなく調整一巡感を強めている。

 7月6日の終値1518円を指標面(1株当たり数値は18年5月1日付株式2分割換算後)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS12円29銭で算出)は約124倍、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS79円08銭で算出)は約19倍である。時価総額は約608億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で推移している。調整一巡して出直りを期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)
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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 06:28 | アナリスト水田雅展の銘柄分析