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2018年07月13日

トーセは下値固め完了、18年8月期減益予想だが19年8月期収益改善期待

 トーセ<4728>(東1)は家庭用ゲームソフト開発・制作請負の専業最大手である。18年8月期第3四半期累計は大幅営業増益だった。通期は顧客要望による開発案件の中止や次期ズレ込み、受注計画見直しなどで減益予想だが、19年8月期の収益改善を期待したい。株価は下値固め完了感を強めている。

■家庭用ゲームソフト開発・制作請負の専業最大手

 家庭用ゲームソフト開発・制作請負の専業最大手で、デジタルエンタテインメント事業(ゲームを中心とするデジタルコンテンツの企画・開発・運営などの受託)、その他事業(東南アジア向けコンテンツ配信事業、SI事業、家庭用カラオケ楽曲配信事業、パソコン向けアバター制作事業などの新規事業)を展開している。

 複雑化・多様化するゲーム市場において、豊富なパイプライン展開を可能とする多彩な技術ポートフォリオ、長年の実績とノウハウに基づく信用力と強固な財務基盤、豊富な実績に裏付けされた開発売上と積み上げ型の運営売上を持つ安定的なビジネスモデルを特徴・強みとしている。

 16年8月期スタートの中期経営計画では、重点施策としてサービス業務の拡大、グローバル化の推進、サービス分野の拡大、収益基盤の拡充に取組んでいる。

 収益は、開発業務の進行に合わせて受け取る開発売上、コンテンツ配信後の運営に伴う運営売上、コンテンツ販売数量に基づくロイヤリティ売上で、大型案件の開発受託の有無や開発完了・売上計上時期などによって変動しやすい特性がある。またプロジェクトの大型化に伴って開発期間が長期化する傾向を強めている。

 なお17年8月期の開発完了タイトル数は、家庭用ゲーム機向け10タイトル、PC向け6タイトル、パチンコ・パチスロ向け1タイトル、アミューズメント向け2タイトル、スマホ向け14タイトル、合計33タイトルだった。

■18年8月期大幅減益予想、19年8月期の収益改善期待

 18年8月期の連結業績予想(4月5日に下方修正)は、売上高が17年8月期比1.7%減の46億25百万円、営業利益が46.7%減の1億64百万円、経常利益が50.0%減の2億03百万円、純利益が35.9%減の1億34百万円としている。配当予想は17年8月期と同額の年間25円(第2四半期末12円50銭、期末12円50銭)で、予想配当性向は141.1%となる。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比4.3%増の28億92百万円、営業利益が2.1倍の84百万円、経常利益が25.7%減の96百万円、純利益が4.2倍の76百万円だった。

 売上面では開発売上が19.7%減収だったが、運営売上が2.4倍増収と牽引した。利益面では、東南アジア向けコンテンツ配信事業における先行投資費用が減少して大幅営業増益、為替差損益の悪化で経常減益、投資有価証券売却益の計上で大幅最終増益だった。

 開発完了タイトル数は家庭用ゲーム機向け1タイトル、PC向け3タイトル、スマホ向け10タイトル、合計14タイトル、運営サイト数は28サイトだった。売上高はデジタルエンタテインメント事業が6.4%増収(ゲームソフト関連が7.0%減収、モバイルコンテンツ関連が17.4%増収、パチンコ・パチスロ関連が0.3%増収)だった。その他事業は16.5%減収だった。

 通期ベースでもスマホ向けゲーム開発の引き合いは堅調だが、開発期間長期化に伴う顧客要望による開発中止や開発完了の次期へのズレ込み、人材獲得競争激化に伴う受注計画の見直しなどで売上高が期初計画を下回り、営業減益予想である。19年8月期の収益改善を期待したい。

■株価は下値固め完了

 株価は7月5日に年初来安値957円を付ける場面があったが、その後は下げ渋る動きで下値固め完了感を強めている。

 7月12日の終値1024円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS17円72銭で算出)は約58倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は約2.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS775円79銭で算出)は約1.3倍である。時価総額は約79億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、下値固め完了して反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)
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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 07:25 | アナリスト水田雅展の銘柄分析