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2019年11月11日

寿スピリッツは上値試す、20年3月期2Q累計が計画超で通期も上振れの可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。第2四半期累計は計画超の大幅増収増益だった。通期予想を据え置いたが上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。株価は10月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾・香港現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2Q累計が計画超で通期も上振れの可能性

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の40円(期末一括)である。

 首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比22.0%増の223億87百万円、営業利益が63.6%増の35億18百万円、経常利益が64.5%増の35億48百万円、純利益が70.8%増の22億68百万円だった。首都圏WSR化展開、国際線ターミナル売店での卸販売強化など、重点施策を着実に遂行して計画超の大幅増収増益だった。売上高、利益とも過去最高を更新した。売上総利益率は2.4ポイント上昇した。

 セグメント別の売上はシュクレイが30.8%増収、ケイシイシイが14.6%増収、寿製菓・但馬寿が12.6%増収、販売子会社が17.9%増収、九十九島グループが48.2%増収、その他が4.2倍増収といずれも好調に推移した。重点施策の売上はインバウンドが34.4%増の28億83百万円、海外が80.1%増の8億93百万円、シュクレイが30.8%増の78億30百万円だった。

 通期は消費増税による消費マインド悪化懸念や、大型台風被害の影響などを考慮して期初予想据え置いた。ただし第2四半期累計の進捗率は売上高49.5%、営業利益50.5%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準であり、通期予想も上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は10月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。11月8日の終値は7270円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円21銭で算出)は約50倍、今期予想配当利回り(会社予想40円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS587円87銭で算出)は約12倍、時価総額は約2263億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)




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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 05:19 | アナリスト水田雅展の銘柄分析