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2019年11月11日

アルコニックスは第2四半期、通期業績予想を修正するが、中期経営計画に変更無し

■PMI(M&A後の統合効果を最大化する統合プロセス)に注力

 アルコニックス<3036>(東1)は8日引け後、第2四半期、通期業績予想を下方修正した。下方修正の要因としては、大羽精研の業績が貢献したものの、商社流通における電子材料、自動車関連部材を中心とした取扱い並びに装置材料事業の出荷が落込み、売上高は減少したことと、利益面は、減収に加え、レアメタルの一部在庫のたな卸資産評価損を計上したこと等を挙げている。

 その結果、20年3月期第2四半期は、売上高1184億32百万円(前年同期比8.7%減)、営業利益26億99百万円(同29.6%減)、経常利益29億68百万円(同20.8%減)、純利益19億12百万円(同30.9%減)となった。

 第2四半期が当初予想を下回ったことから、通期業績予想も修正した。

 通期予想では、売上高を340億円、営業利益を15億円、経常利益を10億円、純利益3億円当初予想より下方修正した。

 そのため、20年3月期連結業績予想は、売上高2320億円(前期比9.9%減)、営業利益53億円(同15.3%減)、経常利益60億円(同4.1%減)、純利益44億円(同9.7%増)となる見込み。

 配当に関しては、年間42円(第2四半期末、期末各21円)と3円の増配を予定している。

 トピックスとしては、香港でのリチウムイオン電池材料合弁事業会社の設立がある。今後、拡大が見込まれる中国でのリチウムイオン電池関連需要を取込み新たな商流を取込む見込み。同社が60%、大日本印刷25.1%、中国東莞阿李自動化14.9%の株主構成となっている。来年早々のスタートの予定だ。

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 中期経営計画(2020年3月から2022年3月)について、竹井正人代表取締役社長は、以下のように語っている。

  「現在のところ、余り調子は良くないですが、中期経営計画は当初予想を据え置いています。これまで言ってきたように、3年目には、グループ全体で、経常利益100億円を稼げるようにしたいです。昨年は、4月から9月は非常に良い数字で、38億円程でした。しかし、下半期は、市況の荒れで25億円となりました。ところが、今上期は30億円近いところに回復しました。また、一過性の問題もあるということで、現在、中期経営計画を見直すことはないと思っています。

 グループのビジョンは、商社機能と製造業を融合する統合企業を目指すということです。これまでは、非鉄金属の統合企業としていたのですが、非鉄金属を外しました。現在、会社全体の形が変わってきていますので、あえて非鉄金属のという言葉を取り除いています。

 経営方針、アクションプラン等、重点品目についても変わりません。それから数値目標は、3年目に経常利益100億円を目指すのには変わりありませんが、現状を見ると、初年度の70億円とは乖離がありますので、60億円に変更しました。

 電子材料、電子部品、半導体製造装置、それから自動車関連と非常に成長力がある業界と近いところにいますので、そのような業界を捕まえて、我々の成長の糧にしようと思っています。2009年に大川電機製作所を製造業として、初めてM&Aしました。この10年間で、製造業を8社M&Aしました。このうち、昨年度に2社が加わりました。それぞれ個社の力を強めることが、シナジーを発揮する上には非常に重要だと思っています。そのため、PMI(M&A後の統合効果を最大化する統合プロセス)に我々は、非常に力を注いでいます。現在発表させていただく新たなM&A・投資案件は無いのですが、常に新たなM&Aの開拓を進めています。M&Aした8社間のそれぞれの力を引き出すため、資金や人材を入れる余地がありますので、その部分を積極的に伸ばしていきます。そのための投資は積極的に行います。M&Aと事業投資に3年間で250億円から300億円使う計画です。ここで、投下資本利益率10%を一つのベンチマークとして、今後ともアルコニックスグループの拡大に努めていきたいと思っています。

 現在、ESG(環境・社会・企業統治)が皆さんの注目を浴びていますので、ESGに関する話題を取り上げます。スクラップは、何十年も行っている一つですし、ハイブリッド車、エコカーに必要なレアアース、LEDの主原料となるカリウムなどのレアメタルなども今始めたものではありませんし、天然由来の原料を使用した製品の製造もおこなっています。例えば、グループ化した東北加工では、ブレーキの摩擦調整剤に使うカシューナッツの殻からとるオイルを生産しています。

 ガバナンスとしては、私たちは7人で取締役会を運営しています。社内の役員と、元駐中国大使、元日立製作所執行役常務,公認会計士、弁護士で構成されています。

 今後の成長に係る、シナジーの一環として、関係会社社長会を開いています。また、製造業を集めて幕張メッセで展示会を開催します。会場で、精密、研削、機械加工、プレス、装置、非破壊検査等の仕事をワンストップで受けることが出来ます。」


 米中の貿易摩擦に端を発し、自動車、半導体、電子部品といった業界が不振となり、アルミ、銅、ニッケル、レアメタルなどの価格が下落したことが、同社の業績に影響を及ぼしているが、現在では、レアメタルの価格は下げ切り、今後の回復が予想される。また、5G関連では、子会社の東北加工で、電波吸収体を製造している。5Gのアンテナのテストをするために、電波が乱反射しないように電波暗室が必要である。そこに、電波吸収体を貼って、電波が反射しないようにする。この電波吸収体が動き始めている。また、アメリカから装置、設備、半導体が入らない等いろいろな障害はあるが、中国では5Gを積極的に進めようとして、既に動き始めている。それに伴い、レアメタル、レアアースの中で使用されるものもあることから、下半期の回復に期待したいところ。



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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:51 | 決算発表記事情報