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2021年04月06日

インテージホールディングスは上値試す、21年6月期は再上振れの可能性

 インテージホールディングス<4326>(東1)は市場調査事業を主力として、システムソリューション分野や医薬情報分野にも積極展開している。需要が回復基調であり、21年6月期業績予想は再上振れの可能性がありそうだ。中期的にも収益拡大基調を期待したい。株価は年初来高値圏だ。そして17年の高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。なお5月11日に21年6月期第3四半期決算発表を予定している。

■国内首位の市場調査が主力

 子会社インテージのSCI(全国個人消費者パネル調査)やi−SSP(インテージシングルソースパネル)など、国内首位・世界10位(GRBN 2018 Global Top25 Report)の市場調査事業を主力として、システムソリューション分野や医薬情報分野にも展開している。

 セグメント区分は、消費財・サービス分野のマーケティング支援、ヘルスケア分野のマーケティング支援、ITソリューション分野のビジネスインテリジェンスとしている。

 消費財・サービス分野のマーケティング支援では、データサービスやカスタムリサーチなどを展開している。独自収集した各種パネル調査やカスタムリサーチから得られたデータを基に、高度なリサーチ技術やデータ解析力を駆使して、消費財メーカーを中心に企業のマーケティング活動をトータルサポートしている。事業会社はインテージ、インテージリサーチ、アクセス・ジェーピー、および海外子会社である。

 ヘルスケア分野のマーケティング支援では、一般用医薬品・医療用医薬品の市場調査、製薬企業からの委託によるデータマネジメント・解析業務、医薬品開発をサポートするCRO業務などを展開している。事業会社は、インテージヘルスケアの直下に医療情報総合研究所、プラメド、Plamed Korea、協和企画の4社を置く体制としている。

 ビジネスインテリジェンスでは、ソフトウェア開発やシステム構築・運用などを展開している。事業会社はインテージテクノスフィア、ビルドシステム、エヌ・エス・ケイなどである。

 20年6月期(決算期変更15ヶ月決算)のセグメント別売上構成比は消費財・サービス分野のマーケティング支援が62%、ヘルスケア分野のマーケティング支援が25%、ビジネスインテリジェンスが13%、営業利益構成比は消費財・サービス分野のマーケティング支援が37%、ヘルスケア分野のマーケティング支援が45%、ビジネスインテリジェンスが18%だった。

■次世代SRIサービス「SRI+」を核に総合力向上

 第13次中期経営計画では目標値に23年6月期売上高625億円、営業利益50億円、営業利益率8.0%を掲げている。目指すべき姿を「データを核として、顧客ビジネス課題解決や意思決定に深く関与・伴走し、ビジネス創造と変革に寄与できる存在」として、次世代成長ドライバー確立などグループ間連携による対応領域の創造と拡張を推進する。またデジタル環境の変化に対応するため、積極的な事業投資やM&Aも継続して実施する方針だ。

 消費財・サービス分野のマーケティング支援では、次世代SRI(全国小売店パネル調査)サービスの「SRI+」(ECデータ含む)を21年1月にリリースした。今後は「SRI+」を核としてソリューションおよびパートナー連携による総合力向上を図り、収益拡大につなげる方針だ。また定量的な行動観察を可能にした動画解析プラットフォーム「Label Note(仮)」のリリースに向けて準備中である。

 なお20年12月には、インテージグループR&Dセンターが、ライフテクノロジー社の食事・運動・体重管理スマホアプリ「カロミル」を活用して、日常生活の活動量と食事の関連性、および活動量の変化を検証する研究を開始すると発表した。期間は21年1月中旬〜21年5月下旬の予定である。

 SBIインベストメントと共同設立のINTAGE Open Innovation Fundは、パーソナルAI「al+」開発のオルツ、WEBリサーチのリサーチ・アンド・イノベーション、IoTデータ流通プラットフォームの米EverySense、訪日外国人向けショッピングサポートアプリ「Payke」のPaykeなどに投資している。20年9月時点の投資実績は23社、合計約24.8億円である。

■21年6月期業績予想は再上振れの可能性

 21年6月期の連結業績予想(20年6月期が決算期変更で15ヶ月決算のため前期との比較なし、2月9日に上方修正)は、売上高が575億円、営業利益が36億60百万円、経常利益が41億円、当期純利益が28億円としている。また配当予想は24円(期末一括)としている。

 参考値として前年同期間(19年7月〜20年6月)との比較で見ると、売上高は3.5%増収、営業利益は0.1%増益、経常利益は11.7%増益、当期純利益は70.2%増益予想となる。

 セグメント別営業利益の計画は、消費財・サービス分野マーケティング支援が12億90百万円、ヘルスケア分野マーケティング支援が21億円、ビジネスインテリジェンスが2億70百万円としている。

 第2四半期累計(7月〜12月)は売上高が273億30百万円、営業利益が18億85百万円、経常利益が22億53百万円、四半期純利益が16億12百万円だった。営業外収益に投資事業組合運用益2億83百万円、特別利益に投資有価証券売却益3億24百万円、特別損失に投資有価証券評価損1億62百万円を計上した。前年同期間(19年7月〜12月)との比較で見ると売上高は0.9%減収、営業利益は16.1%減益、経常利益は2.1%増益、四半期純利益は10.1%増益となる。

 前年同期間との比較では減収・営業減益だった。新型コロナウイルスの影響でオフライン調査やCROなど一部業務において延期や中止が発生し、営業活動も制約を受けた。セグメント別には、消費財・サービス分野マーケティング支援が2.3%減収で38.7%減益、ヘルスケア分野マーケティング支援が3.9%増収で20.8%増益、ビジネスインテリジェンスが3.8%減収で73.8%減益だった。

 ただし売上高、利益とも期初計画を大幅に上回った。第2四半期に顧客の予算執行が集中して需要回復基調となり、10月〜12月期として過去最高の売上高、営業利益となった。定性調査のオンライン化対応など業務見直しも寄与した。四半期別に見ると、第1四半期は売上高127億14百万円で営業利益2億66百万円、第2四半期は売上高146億16百万円で営業利益16億19百万円だった。

 第2四半期累計の進捗率は売上高が47.5%、営業利益が51.5%である。需要が回復基調であることを勘案すれば、通期予想に再上振れの可能性がありそうだ。中期的にも収益拡大基調を期待したい。

■株主優待は毎年12月末の株主対象

 株主優待制度については、決算期変更に伴って基準日を変更している。従来の毎年9月30日対象から、毎年12月31日現在の1単元(100株)以上保有株主を対象として実施(詳細は会社HP参照)する。21年6月期対象から変更した。

■株価は上値試す

 株価は年初来高値圏だ。そして17年の高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。4月5日の終値は1350円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS70円08銭で算出)は約19倍、今期予想配当利回り(会社予想の24円で算出)は約1.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS704円73銭で算出)は約1.9倍、時価総額は約546億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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