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2022年05月23日

ジェイエスエスは下値固め完了、23年3月期大幅増益・連続増配予想で収益改善基調

 ジェイエスエス<6074>(東証スタンダード)はスイミングスクールを全国展開し、スイミングスクール特化型企業では首位の施設数を誇っている。成長戦略として新たな生活様式に適応しつつ、水泳指導技術を活かした商品開発の強化などを推進している。22年3月期はコロナ禍の影響が和らいで大幅増収増益となり、配当は増配とした。そして23年3月期は大幅増収増益・連続増配予想としている。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。株価は地合い悪化も影響して年初来安値圏だが下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。

■スイミングスクール運営首位

 スイミングスクールを直営と受託で全国展開している。22年4月1日現在の事業所数は、直営63ヶ所と受託21ヶ所の合計84ヶ所(うちコンパクトプールが直営13ヶ所と受託2ヶ所の合計15ヶ所)である。スポーツ施設運営企業として8位規模だが、スイミングスクール特化型企業では首位の施設数を誇っている。

 22年3月期の部門別売上高は、スイミングスクール収入が69億52百万円(うち直営事業収入が60億22百万円、受託事業収入が6億89百万円、企画課外収入が2億40百万円)、商品売上が5億63百万円、その他の営業収入が33百万円だった。

 22年3月期末の会員数は子供会員が21年3月期末比1.3%増の8万1383人、大人会員が4.8%減の9523人、合計が0.6%増の9万906人、コース別会員数は注力している単価の高い選手・育成コースが1.3%減の5197人、長期在籍が見込まれるベビー・キンダーコースが1.6%増の2280人だった。21年3月期と22年3月期はコロナ禍の影響を受けたが徐々に回復傾向となっている。

 選手強化の実績として、東京2020オリンピックにおいて、競泳では渡辺香生子選手、五十嵐千尋選手、白井璃緒選手、飛込では玉井陸斗選手、荒井祭里選手、板橋美波選手、伊藤洸輝選手が出場した。

 スクール事業の強みには、総合フィットネスクラブとの比較で景気に左右され難いという点がある。入会から四泳法習得まで2〜3年の安定した在籍が期待され、ベビーからの入会や選手コースへの進級で長期在籍の可能性も高まる。大人会員は高齢者が中心で、生涯スポーツ化も期待される。

 20年3月には、ニチイ学館<9792>との資本業務提携を解消し、日本テレビホールディングス<9404>と業務資本提携した。日本テレビホールディングスのグループ会社でフィットネスジムを展開するティップネス(関東エリアを中心に全国170店舗を展開、スポーツ施設運営企業として3位規模)と協業してシナジーを創出する。

■商品開発を強化

 中期経営計画(21年6月にローリング)では目標数値として、最終年度24年3月期の売上高91億円、経常利益4億37百万円、当期純利益2億76百万円、EPS71円24銭を掲げている。コロナ禍を乗り越えて成長基調への回帰を目指す。

 成長戦略として新たな生活様式に適応しつつ、水泳指導技術を活かした商品開発の強化などを推進するとともに、スイミングにとどまらず健康運動への取り組みも推進している。

 重点施策として、事業戦略では年間2事業所程度の着実な出店、中高年層をターゲットとしたプログラムの開発、水泳指導技術を活かした商品開発の強化、物販の拡大(JSS会員向けの会員グッズ販売、グループ外スクールに対する水中運動マシンなどのスイミング用品販売)、選手強化、業務受託および業務提携など事業パートナーとの連携、人事戦略では教育・研修の充実、評価制度・昇給制度の改革、女性社員の職域拡大と活用の高度化、財務戦略ではコロナ以前の業績回復、東証市場区分見直しへの対応を推進する。

 店舗展開では、少子化による施設当たり会員数減少や施設老朽化への対策として、平屋建てで天井高が低いコンパクトプールの新規出店・新築移転を推進して利益率向上を図る方針だ。ティップネスとの協業としては、オンラインフィットネス「トルチャ」や、地域健康支援合同企画「JSSキッズファミリープラン」などを開始している。

 大人会員施策の一環としては、水中バイクと水中トランポリンを利用したオリジナルプログラム「バイポリン−W」を展開している。その他の施策としては、独自の療育システムに基づく児童発達支援サービスと放課後等デイサービスの提供、自治体等からの水泳授業受託サービスなども推進している。

■新市場区分の上場維持基準適合に向けた計画書

 22年4月4日に移行した東京証券取引所の新市場区分についてはスタンダード市場を選択した。そして新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書を作成・開示している。

 中期経営計画で掲げた経営戦略および重点施策を着実に実施することで、業績の向上および企業価値の向上(時価総額の増大)を図り、25年3月期までにスタンダード市場の上場維持基準を充たすよう各種取組を進めるとしている。

■22年3月期大幅増益・増配、23年3月期大幅増益・連続増配予想

 22年3月期の業績(非連結、収益認識会計基準適用だが損益への影響軽微)は、売上高が21年3月期比16.3%増の75億50百万円、営業利益が3.6倍の2億89百万円、経常利益が3.2倍の2億85百万円、当期純利益が1億12百万円の黒字(21年3月期は4億40百万円の赤字)だった。配当は21年3月期比50銭増配の11円(第2四半期末5円、期末6円)とした。

 会員数の充分な回復に至らなかったが、21年3月期との比較ではコロナ禍の影響が和らいで大幅増益だった。全事業所合計の期末会員数は21年3月期末比0.6%増の9万906人(子供会員が1.3%増の8万1383人、大人会員が4.8%減の9523人)となった。なお特別利益では21年3月期に計上した助成金収入1億84百万円が剥落した。特別損失では減損損失が減少(21年3月期は2億68百万円計上、22年3月期39百万円計上)し、新型コロナウイルス感染症による損失が減少(21年3月期は5億22百万円計上、22年3月期は65百万円計上)した。

 部門別売上高は、スイミングスクール収入が16.1%増の69億52百万円(直営事業収入が14.1%増の60億22百万円、受託事業収入が14.5%増の6億89百万円、企画課外収入が2.2倍の2億40百万円)、商品売上が20.0%増の5億63百万円、その他の営業収入が8.3%減の33百万円だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が18億07百万円で営業利益が57百万円、第2四半期は売上高が19億64百万円で営業利益が1億43百万円、第3四半期は売上高が19億80百万円で営業利益が1億10百万円、第4四半期は売上高が17億99百万円で営業利益が21百万円の赤字だった。

 23年3月期の業績(非連結)予想は売上高が22年3月期比10.9%増の83億73百万円、営業利益が21.0%増の3億50百万円、経常利益が21.6%増の3億46百万円、当期純利益が2.5倍の2億80百万円としている。配当予想は22年3月期比1円増配の12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。

 事業所展開は既存施設の新築移転を含めて年間2店舗程度の開設を想定している。成人集客については、水中ウォーキングプログラムの深化、水中バイクプログラムの直営営業所への展開、水中バイク以外のプール対応型マシンの製品化などを推進し、大人への訴求力強化を図るとしている。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。

■株主優待制度は3月末と9月末の年2回

 株主優待制度は毎年3月31日および9月30日の年2回、1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。保有株式数に応じて優待券(詳細は会社HP参照)を贈呈する。

■株価は下値固め完了

 株価は地合い悪化も影響して年初来安値圏だが下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。5月20日の終値は420円、今期予想PER(会社予想のEPS72円45銭で算出)は約6倍、今期予想配当利回り(会社予想の12円で算出)は約2.9%、前期実績PBR(前期実績のBPS636円29銭で算出)は約0.7倍、時価総額は約17億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)


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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:19 | アナリスト水田雅展の銘柄分析