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2022年12月09日

協立情報通信は反発の動き、23年3月期実質増益予想

 協立情報通信<3670>(東証スタンダード)はソリューション事業とモバイル事業を展開している。成長に向けた基本方針として、サステナブル経営の推進、事業別ポートフォリオの再構築(法人関連ビジネスの強化、店舗ビジネスの変革)、継続収益の拡大(クラウドサービスの深化、サブスク型サービスの拡大、サポートサービスの強化)を打ち出している。23年3月期は、決算期変更で13ヶ月決算だった22年3月期との比較で実質増益予想としている。成長戦略を推進し、さらにモバイル事業におけるサービス強化などを推進して順調に推移する見込みだ。DX関連や5G関連の本格化も背景として収益拡大を期待したい。株価は10月の安値圏から切り返して反発の動きを強めている。高配当利回りも評価材料であり、調整一巡して出直りを期待したい。

■ソリューション事業とモバイル事業を展開

 中堅・中小企業のICT(情報通信技術)化実現に向けたソリューション事業、およびドコモショップ運営のモバイル事業を展開している。22年3月期(決算期変更で13ヶ月決算)のセグメント別売上高構成比はソリューション事業41%、モバイル事業59%、セグメント利益構成比(全社費用等調整前営業利益)はソリューション事業81%、モバイル事業19%だった。

 ソリューション事業は、NEC<6701>、NTTドコモ<9437>、オービックビジネスコンサルタント<4733>、日本マイクロソフト、サイボウズ<4776>の主要パートナー企業5社の製品・サービスを融合し、情報インフラ、情報コンテンツ、情報活用の3分野を総合したワンストップソリューションの「経営情報ソリューションサービス」を提供している。

 体感型フューチャーラボの「協立情報コミュニティー」において、製品活用体験セミナー、フェア、イベント、システム導入相談会、教育サービスなどを提供していることも特徴だ。

 モバイル事業はNTTドコモの一次代理店であるティーガイア<3738>の代理店として、ドコモショップ6店舗(東京都内2店舗、埼玉県内4店舗)を運営し、個人向けモバイル端末などの店頭販売(店舗事業)および法人向けモバイルソリューション(法人サービス事業)を展開している。

■中期経営計画2024

 中期経営計画2024(23年3月期〜25年3月期)では、目標値として25年3月期売上高65億円、営業利益4.2億円、当期純利益2.8億円、純資産23億円、EPS232円、BPS1909円を掲げている。配当については配当性向30〜40%を目途として、業績連動による適正な配当とともに、業績悪化時も一定水準を維持する方針としている。

 成長に向けた基本方針としては、サステナブル経営の推進、事業別ポートフォリオの再構築(法人関連ビジネスの強化、店舗ビジネスの変革)、継続収益の拡大(クラウドサービスの深化、サブスク型サービスの拡大、サポートサービスの強化)を打ち出している。通信と情報の融合にモバイルを媒体として、設計・構築〜導入支援・運用サポート〜活用支援までをワンストップで提供することで、顧客の成長・発展に貢献する方針だ。

 サステナブル経営の推進については、環境負荷への貢献、資源の削減、ダイバーシティの推進と人財育成、DXの推進、顧客・パートナーとの共創、コーポレートガバナンスの充実、コンプライアンスの徹底など、サステナブル(ESG、SDGs)経営を推進することにより、自らの成長と持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値向上を目指す。

 事業別ポートフォリオ再構築では法人関連ビジネスを強化し、売上構成比で21年3月〜22年2月(売上高47億円)のソリューション(法人系)41.3%、ドコモ店舗の法人系15.8%、ドコモ店舗42.9%から、25年3月期(売上高65億円)にはソリューション(法人系)50.8%、ドコモ店舗の法人系26.2%、ドコモ店舗23.1%への変革を目指す。ドコモ店舗ビジネスについては、顧客の価値増大に貢献することで求められるショップを目指し、収益機会拡大を推進する。

 継続収益拡大ではクラウドサービスの深化、サブスク型サービスの拡大、サポートサービスの強化を推進し、21年3月〜22年2月の継続収益実績10億26百万円に対して、25年3月期の継続収益目標には17億円(保守料10億円、継続手数料4億円、レンタル・リース料2億円、ライセンス料1億円)を掲げている。

■スタンダード市場上場維持基準適合に向けた計画書

 22年4月に実施された東京証券取引所の市場再編に関してはスタンダード市場を選択し、スタンダード市場上場維持基準適合に向けた計画書を開示している。中期経営計画2024で打ち出した基本戦略を着実に遂行し、定量目標の達成による収益力の強化・利益の拡大、株主還元の充実、コーポレートガバナンスの充実、資本政策の検討・実施、IR活動の充実と情報発信の強化などによって企業価値の向上(時価総額の上昇)を図り、26年3月期にスタンダード市場上場維持基準の充足を目指すとしている。

 なお資本政策の検討・実施については、流通株式比率37%以上の維持と株主利益に配慮しつつ、流通株式時価総額の適合に資する各施策(自己株式の処分、非流通株式の縮減、ストック・オプションの従業員行使など)について是非を検討する。

■23年3月期実質増益予想

 23年3月期の連結業績予想(12ヶ月決算、22年3月期が決算期変更で13ヶ月決算のため前期比増減率は非記載)は、売上高が52億円、営業利益が2億20百万円、経常利益が2億30百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億40百万円としている。会計基準変更(進行基準採用、および従来ライセンス販売の一部に適応していた粗利純額計上をソリューション事業のサプライ品販売等の取引に対象拡大)が売上高の下押し要因となるが、利益への影響は軽微としている。

 13ヶ月決算の22年3月期実績は、売上高が53億44百万円、営業利益が1億85百万円、経常利益が1億92百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億15百万円だったため、23年3月期は実質増益予想となる。配当予想は22年3月期と同額の55円(期末一括)としている。

 第2四半期累計(22年4月〜9月)は、売上高が22億68百万円、営業利益が73百万円、経常利益が78百万円、親会社株主帰属四半期純利益が47百万円だった。

 13ヶ月決算だった22年3月期第2四半期累計(21年3月〜8月、売上高24億18百万円、営業利益82百万円、経常利益84百万円、親会社株主帰属四半期純利益54百万円)と対象期間が異なるため増減率は非記載だが、モバイル事業におけるサービス強化などを推進し、全体として概ね順調だった。なお会計基準変更(収益認識基準適用など)の影響額として、従来方法に比べて売上高が92百万円減少、売上原価が1億円減少、販管費が9百万円減少、営業利益、経常利益および税金等調整前四半期純利益がそれぞれ17百万円増加している。

 ソリューション事業は売上高が7億23百万円で、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が1億62百万円だった。21年3月〜8月は売上高が10億05百万円、利益が2億43百万円だった。大型案件や新規投資に関してはコロナ禍、半導体不足、急激な円安などの不透明感を背景に鈍化の傾向が見られたが、DX化を推進する「経営情報ソリューションフェア」や「インボイス制度対策セミナー」などのイベントによる需要開拓を強化した。

 モバイル事業は売上高が15億44百万円で、利益が1億20百万円だった。21年3月〜8月は売上高が14億13百万円、利益が76百万円だった。店舗事業はコロナ禍で店頭への来客数が減少する中で、スタッフの提案力強化や商業施設・公共施設での出張サポートなどに注力し、顧客満足度の向上に向けたサービス強化を推進した。法人サービス事業では、テレワーク関連モバイル機器案件の営業強化、店舗法人専用窓口との連携強化などを推進した。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が11億55百万円で営業利益が33百万円、第2四半期は売上高が11億13百万円で営業利益が40百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いている。中期経営計画2024で打ち出した基本方針(サステナブル経営推進、事業別ポートフォリオの再構築、継続収益拡大)を推進し、さらにモバイル事業におけるサービス強化などを推進して順調に推移する見込みだ。DX関連や5G関連の本格化も背景として収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は毎年3月末時点で5単元(500株)以上保有株主を対象として、保有株式数に応じて島根県の特産品を贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は反発の動き

 株価は10月の安値圏から切り返して反発の動きを強めている。高配当利回りも評価材料であり、調整一巡して出直りを期待したい。12月8日の終値は1521円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS116円94銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約3.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1517円20銭で算出)は約1.0倍、時価総額は約18億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:39 | アナリスト水田雅展の銘柄分析