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[村山貢司の気象&経済歳時記]の記事一覧
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記事一覧 (06/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】温暖化とエネルギー
記事一覧 (05/04)【村山貢司の気象&経済歳時記】6月から気温が高く蒸し暑い夏に
記事一覧 (04/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】正確なサクラの開花予想は必須
記事一覧 (03/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】ネット通販の問題点
記事一覧 (02/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】訪日外国人
記事一覧 (01/02)【村山貢司の気象&経済歳時記】2017年も異常気象に悩まされる年?
記事一覧 (12/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】異常気象と食料危機
記事一覧 (11/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】早い冬の訪れ
記事一覧 (10/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】エルニーニョとラニーニャ
記事一覧 (09/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】夏の天候と影響
記事一覧 (08/02)【村山貢司の気象&経済歳時記】花火とゲリラ豪雨
記事一覧 (07/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】訪日外国人の推移に見るアジア経済
記事一覧 (06/03)【村山貢司の気象&経済歳時記】この夏は猛暑か?
記事一覧 (05/02)【村山貢司の気象&経済歳時記】夏物の出足は早まる
記事一覧 (04/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】この夏は水不足の可能性が
記事一覧 (03/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】急増するデパート友の会
記事一覧 (02/02)【村山貢司の気象&経済歳時記】小顔に見えるマスク
記事一覧 (01/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】平成28年の気象は?
記事一覧 (12/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】高尾山温泉が開業1カ月
記事一覧 (10/31)【村山貢司の気象&経済歳時記】今年の冬は
2017年06月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】温暖化とエネルギー

村山貢司の気象&経済歳時記 5月の末に仙台にある、東北電力の新仙台火力発電所を視察した。3号系列の1号機と2号機で合計98万KWの出力である。規模は他の火力発電所に比べて特に大きなものではないが、特徴は熱効率が60%以上と極めて高く、二酸化炭素の排出量が少ないことである。コンバインドサイクルといって、液化天然ガス(LNG)を燃焼させ、まずガスタービンを回す。ガスタービンから出る640度の高温の燃焼ガスを用いて水蒸気を発生させ。蒸気タービンを回す仕組みで2つのタービンが直結し、世界で最高水準の熱効率になっている。重油を燃やして発電していた従来の火力発電に比べると、1kWh当たりの燃料は1/4減少し、二酸化炭素の排出量は1/3も減少している。

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新仙台火力発電所

 東日本大震災以降、多くの原発が停止した状態が続き、電力のうち火力発電が占める割合は80%以上になっている。その多くは老朽化した熱効率の悪い火力発電所である。日本は2030年には13年比で26%もの二酸化炭素を削減する目標を世界に約束した。その内容は再生可能エネルギーを22%程度にし、原発の再稼働を進めるものである。原発の是非は別にして、再生可能エネルギーを増加させるためには、熱効率の悪い石炭や重油を用いる老朽化した火力発電所をコンバインドサイクルの火力発電所に切り替えることである。LNGを用いる新型火力発電は立ち上がりが早いのが特徴であり、再生可能エネルギーが十分に供給されない場合の電源として活用できる。

 気象の面からみると太陽光発電は天候の影響を大きく受ける。2003年7月の東京の場合、7月6日から26日までの3週間の日照時間はわずか15.3時間であり、太陽光発電はほとんど機能しないことになる。風力を含めた再生可能エネルギーの増加には正確・詳細な気象情報とバックアップになる火力発電が不可欠である。従来の火力発電では温暖化対策に逆行するため、熱効率の高いコンバインドサイクルの火力に切り替え、その分の再生可能エネルギーを増加させることが、温暖化対策と同時にエネルギーの安定供給を行うことになる。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:12 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2017年05月04日

【村山貢司の気象&経済歳時記】6月から気温が高く蒸し暑い夏に

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 気象庁から5月から7月までの3か月予報が発表された。結論から言うと今年の夏は6月から気温が高く、蒸し暑い夏になりそうだ。夏にかけて異常気象の原因である、エルニーニョもラニーニャも発生する可能性が低いが、すでに南海上の太平洋高気圧はかなり強くなっており、早い時期から日本付近に張り出す見込みである。このために、高気圧の周辺から暖かい空気が流れ込みやすく、気温は早い時期から高めになると予想される。

 6月から7月にかけての気温予想は平年並みか平年より高い確率が80%である。平年の気温とは2010年までの30年間の平均値であり、東京や大阪などの大都市では30年前に比較するとおよそ1度気温が上昇している。このために気温が平年並みか高い確率が80%ということは、今年の夏も暑くなると解釈すべきであろう。

 昨年は上信越山岳の積雪が少なく水不足が懸念されたが、今年は例年並みの積雪があり、今後の雨量も平年並みかやや多くなりそうで、水不足の心配はないだろう。ただ、太平洋側の地方は西日本を中心に大雨になる可能性が高い。

 夏は暑ければ暑いほど景気が良いと昔から言われている。レジャーなどの人出は7月と8月の天候が大きく影響するが、夏物家電や夏物衣料は8月の影響は小さく、6月から暑くなるかどうかがポイントになる。この夏の場合6月から気温が高くなるために、夏物の出足は早めになる可能性が高い。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:45 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2017年04月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】正確なサクラの開花予想は必須

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 2017年は西日本でサクラの開花が遅れ気味である。この春最初にサクラの開花を発表したのは東京都心の3月21日、次いで横浜が25日、他は28日以降である。開花発表から3日後の24日に新宿御苑にサクラの様子を見に行ったところ、御苑入り口はここが日本かと思うくらいに外国人で溢れかえっていた近年花見は、中国や韓国からの観光客に非常に人気があると言われているが、新宿御苑では白人の姿も多く見かけられた。

 24日の時点では御苑内のサクラは早咲きのシダレザクラやヒガンザクラが咲いていたが、肝心のソメイヨシノは一部の木で数輪開いている程度で、情報と違うという不満の声が聞かれた。今やサクラの花見は日本の観光にとって重要なイベントになっており、開花の正確な情報は必須である。

 それ以上に、満開や五分咲きなどサクラの見ごろが何時ごろになるかの予測も必要であろう。気象庁がサクラの開花予想や紅葉の予想を中止し、現在は民間気象会社が競ってサクラや紅葉の予想を発表しているが、大手3社のサクラ開花予想では、山梨県の甲府市の場合、3月26日、30日、4月2日と最大1週間も異なっている。

 日本人なら見ごろになって出かければ良いが、訪日する外国人はどの情報を信用すればよいのだろう月の訪日外国人数は203万6千人で、前年同月比7.6%の増加であったが、増加率が10%以下になったのはおよそ4年ぶりのことである。1月の増加率が24%なので、これは旧正月の時期の影響が大きいとは思うが、訪日外国人が必要とする様々な情報をより正確に発信することが観光立国を目指す日本の責任であろう。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:11 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2017年03月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】ネット通販の問題点

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 Amazonがアメリカ国内で配送を委託してきたFedExやUPSとの契約を解除し、国内での配送を自社が実施することを検討していることが報じられた。昨年は売り上げのおよそ11%、115億ドルが配送費用として必要であり、自社で実施することで、年間11億ドル(日本円でおよそ1100億円)のコストダウンになる見込みという。当面アメリカ国内だけの予定であるが、日本においてもネット宅配に様々な問題が起き始めている。

 Amazonに関しては2013年に佐川急便が配送から撤退し、その多くをヤマト運輸が引き受けている。Amazonは時間指定、即日配達など縛りが大きい一方で、大量の配送を背景に単価が低いという問題があり、下請け業者に配送を委託している佐川では利益が出にくいというのが撤退の理由である。

 ヤマトの場合は配達員の多くが正社員であり、残業という形でこれまで処理が可能であった。しかし、国土交通省の調べでは1998年に18億個あまりであった宅配荷物が2013年には2倍の36億個余り増加し、ヤマトの業務量はこの10年でおよそ1.5倍になったと言われている。ヤマト運輸の宅配便個数は15年年度に17億個を超えており、16年度はさらに増加する見込みである。これに対して労働組合は春闘でこれ以上の荷受けをしないこと、終業から次の始業までを最低10時間あけることなどを要求した。この要求事態が深刻なドライバー不足や過大な残業で業務が実施されていることを示している。

 ヤマト運輸は大口の顧客に値上げを求める方針だが、問題はこれで解決するわけではない。時間配達指定の見直しや夜間配達の縮小など利用者にとっては今までのような利便性がなくなることは間違いないであろう。最大手のヤマト運輸が動くことで、他の宅配業者への影響も必至であろう。一方で、Amazonなど大手通販が自社で配送を行うというような動きがでれば宅配業者には大きな脅威になりかねない。しばらくは運輸業界の動向に目が離せない。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:01 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2017年02月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】訪日外国人

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 1月末に講演のため北海道の苫小牧と室蘭に出かけたが、春節の直前の時期だったために、新千歳空港や移動のJRには中国人を中心とする外国人があふれていた。2月から北海道は雪まつりが始まることもあるが、春節の時期には外国人観光客の30%余りが北海道を訪れるというデータがある。

 観光庁の集計によると2016年に訪日した外国人は2400万人を超えたが、中国での個人輸入規制が厳しくなったために、いわゆる爆買いがなくなりデパートや大手家電販売店は売り上げが減少したと言われている。しかし、訪日外国人が国内で使った旅行代金の総額は2014年におよそ2兆300億円、2015年が3兆4770億円であり、2016年は推定2兆2千億円である。2015年が極めて異常な年であったと考えれば、今後も2兆円余りの金が国内で使われると考えてよいだろう。

 観光立国を目指してビジット・ジャパンが始まった2003年の521万人と比較すれば訪日外国人数はおよそ4.6倍に増加した。国の政策でこれほど成功したのは極めて稀であるが、問題は増加しているのは観光客だけという点である。統計資料のある2015年と10年前の2006年を比較すると商用で訪日する外国人は06年の152万人から164万人に増加しただけで、伸び率はおよそ8%である。年率1%にもならない伸びはある面で日本経済の低迷を反映しているものであろう。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:09 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2017年01月02日

【村山貢司の気象&経済歳時記】2017年も異常気象に悩まされる年?

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 あけましておめでとうございます。2016年は異常気象の連続であった。日本に上陸した台風は6個であったが、特筆すべきは北海道に3個上陸し、史上初めて東北地方に上陸したことである。北海道は前線の影響もあって記録的な大雨になり、鉄道や道路にも大きな被害が出た。

 9月は全国的な長雨になり、8月後半からの不順な天候もあって野菜が記録的な高値になった。8月後半からの不順な天候は14年以降3年連続であった。2016年の冬はエルニーニョ現象が起きていたが、夏の終わりから正反対のラニーニャ現象に移行し、この急激な変化が日本やアジアに大規模な異常気象を引き起こしたものである。ラニーニャ発生時の夏は北日本で雨が多いのが特徴である。

 現在のラニーニャ現象は少なくとも春までは続き、初夏以降は平常に戻る可能性が高いが、夏まで続くこともあり得る。天候への影響は少なくとも夏の前半まで残るであろう。ラニーニャ発生時の春は、気温は平年並みであるが、北日本と西日本で日照時間が少なく、雨量は西日本と沖縄で少ない。

 夏は、東京など東日本を中心に気温が高く猛暑になりやすい。日照時間は全国的に平年並みか多く、雨量は北日本と西日本、沖縄などで少なくなる。というのが今までのパターンである。いずれにしても、異常気象の大きな要因であるラニーニャ現象が現在発生しているために、2017年も異常気象に悩まされる年になりそうだ。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:21 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年12月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】異常気象と食料危機

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 野菜の高値が続いている。原因は夏以降の異常気象である。8月から9月にかけては全国的に長雨と日照不足になり、この影響でキャベツやレタス、白菜などの葉物を中心に収穫量が減少した。

 10月から11月にかけての野菜の平均価格は前年比で40%以上高く、11月上旬のキャベツは過去5年間の平均比で2.5倍にもなっている。例年なら、ある産地が洪水などの被害を受けても他の地方から供給されるために、高値になっても一時的で長く続くことはなかった。

 今年の場合は異常な長雨や日照不足が全国的な規模になったために、代替ができなかった。現在は影響が出ていないが今後不足になりそうなのがジャガイモで、主産地である北海道だ6月から7月にかけて大雨になったために、今後植え付けされる種芋がかなり不足しそうだ。スーパーなどでは海外からの輸入を検討しているが、輸入野菜の比率が高くなれば国内の農業経営が不安定になる恐れがある。

 安値の野菜や食料というと昔は中国からというイメージがあったが、現在の中国は食料の輸入大国に変貌している。近年は地球規模の異常気象の多発で、世界で取引される食料価格が上昇を続けている。

 その中で食料輸入が急増しているのが中国で、大豆を例にとると世界で取引される量の50%以上を中国が輸入している。豚肉や野菜の消費量も急増しているが、背景には中国の農村の荒廃で中国の食料自給率が急激に低下していることがある。日本の食料自給率はカロリーベースで39%である。足りなければ買えば良い、と安易に考えている時代ではないだろう。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:46 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年11月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】早い冬の訪れ

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 10月の気温は関東から西の地方では平年よりやや高くなったが、10月末からはかなり寒くなった。北日本では10月下旬の気温が平年より2度から3度低く、北海道の内陸や北部ではすでに積雪が20cmを超えている所がある。

 最新の長期予報では11月は九州と四国は平年並み、その他の地方は平年並みか平年より低く、特に東北と北海道はかなり低くなる予想である。12月以降は西日本を中心に寒気が南下しやすく、12月から1月にかけては西日本で平年よりやや低く、東日本や北日本も平年並みかやや低くなる可能性が高い。

 昔から冬は寒いほど日本の経済にプラスになると言われるが、消費者の動向は真冬の寒さより、初冬の寒さに影響されることが多い。1月の気温は冬の経済にはあまり影響はなく、最も効果的なのは11月から12月前半にかけての気温が低くなる場合である。平年並みかやや低い気温というとたいした寒さではないような印象になるが、近年の暖冬に慣れた消費者にとってはかなり寒いと感じられるはずで、冬物衣料や家電は動きが早いと予想される。

 ラニーニャ現象が顕著になれば、さらに寒くなる可能性もある。問題は2014年2月のような大雪である。本州の南岸を低気圧が発達しながら通過するケースで、2014年の2月は2週連続で東北南部から関東甲信越で記録的な大雪になった。実は東日本の大雪の記録の大半はこの20年間に記録されており、温暖化による気候変動は現在のところ極端な気象現象が起きるという状態である。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:32 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年10月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】エルニーニョとラニーニャ

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 2016年の夏は猛暑と大雨、台風が混在する不安定な天候になった。この原因は主に南太平洋でのエルニーニョであるらしい。昨年から続いていたエルニーニョは初夏に終息に向かったが、影響は秋まで残り、9月は記録的な長雨と日照不足になった。現在はエルニーニョから正反対のラニーニャに急速に移行しており、少なくともこの冬から春にかけてラニーニャが続く見込みである。

 ラニーニャが発生した時の日本の冬は、西日本を中心に寒気が南下しやすくなる。簡単に言えば寒くなる。ラニーニャ発生時の過去の天候を見ると東日本から西日本では気温が低くなる場合が46%、平年並みの場合が39%である。つまり85%の確率で気温は平年並みか平年より低くなる。北日本では平年より低いが38%、平年並みが47%である。いずれにしてもこの冬は暖冬の可能性はかなり低く。全国的に平年並みか低い気温になるだろう。

 特に冬の前半は西日本を中心に11月後半から気温が下がり、東日本でも早めに平年並みの気温になるために、冬物の出足は昨年よりも早めになるであろう。

 問題は日本が寒くなる時は同時に北米東部やヨーロッパにも寒気が南下しやすくなることで、オペックの減産合意によって原油価格の上昇が懸念されているが、日米欧の寒さがさらなる原油価格の上昇につながる恐れがある。

 ラニーニャが持続した場合、日本は春も低温傾向が続くことが多く、山の積雪が多くなるために関東などの水不足の心配は小さい。初夏からは気温が急上昇し、夏は猛暑になることが多くなる。経済や農業への影響が大きいのでこの先の気候の推移には目が離せない。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:54 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年09月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】夏の天候と影響

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 2016年7月は東日本から西日本にかけて猛暑となり、関東では冬の雪不足と春以降の少雨の影響で水不足が懸念された。一方、高温の影響で夏物の出足は良く、エアコンなど夏物家電は好調であった。7月の消費支出は前年比でややマイナスになったが、これは燃費疑惑による自動車購入減少が影響している。

 8月は西日本では猛暑と少雨が続き、飲料を中心に夏物は比較的好調であり、夏のレジャーも例年並みであった。しかし、関東から北の地方は台風や雷雨の影響で天候が不順であり、消費、人出ともに低調であった。

 この夏の天候で特筆すべきは台風の影響である。台風1号の発生は7月3日で過去2番目に遅くなったが、発生数は7月が4個、8月には7個も発生した。北海道に上陸した台風1号は、発生位置が八丈島東方という過去には例のない場所であった。発生した11個の台風のうち7個が日本に接近し、そのうちの4個が上陸した。

 問題は上陸地点で北海道が2個、関東、東北が1個である。接近した残り3個のうち2つは北日本に接近しており、昔の常識では考えられないことである。

 これらの台風の影響もあって、関東から北海道にかけては8月の雨量が多く、北海道の東部や関東東部では平年の3倍以上になった。この雨の影響で野菜価格が上昇しており、特にサトイモや玉ねぎなどの根菜類がかなり高値になっている。大雨で関東から北では野菜の根腐りや田畑の冠水などが懸念され、今後しばらくは高値が続きそうである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:09 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年08月02日

【村山貢司の気象&経済歳時記】花火とゲリラ豪雨

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 7月30日に立川の花火大会の予報を担当した。このイベントの予報を担当するきっかけになったのは、2013年7月27日の花火大会が突然の豪雨で中止になったことである。この日は都心の隅田川の花火大会も豪雨で中止になっており、ともに大きな混乱になった。

 当日は大気の状態が不安定で雷雲の発生が予想されていたが、現在の予報技術ではどこに発生するかの予想は難しいのが現状である。当日の夕方は弱い雨の予想であり、花火を決行したのもやむを得ない面もあるが、レーダー等で雨雲の監視をしていればもっと早く中止の決定ができたはずである。同じ年の8月に開催された諏訪湖の花火も1時間に75ミリ、最大瞬間風速27mという嵐になり、交通機関も停止したために大混乱になった。

 立川の花火大会実行委員会では2013年の教訓をもとに、翌年から筆者に気象予報を依頼するようになった。実行委員会に直属する形で、1週間前から気象予報を提供し、当日は朝6時から終了まで当日の予測と雷の監視を行っている。その日の状況によって、開催の是非、雷雲の動向などを実行委員会に報告し、花火大会が円滑に進むようにアドバイスをしている。他の花火大会でも気象庁の予報を参考にしているだろうが、一番のポイントは東京地方の予報ではなく、現地のポイント予報を提供し、終了まで雷雲の監視を行っていることであろう。

 雷雲はダウンバーストと呼ばれる強風を伴うことが多く、上空を通過すれば花火の打ち上げは困難になる。花火に限らず夏のイベントでは、経験豊富な気象予報士から適切なアドバイスを受けることを勧めたい。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:51 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年07月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】訪日外国人の推移に見るアジア経済

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 6月下旬に仕事を兼ねて台湾を回って来た。台北周辺は多くの日本人観光客で溢れ、円高傾向になったこともあり免税店では爆買いまでいかないが買い物客でにぎわっていた。台湾は共働きの家庭が多く、早朝から営業している飲食店やコンビニが非常に多い町である。日本人には近くて、食事も口にあい、人気上位の外国である。

 一方、2015年に台湾から日本を訪れた人数はおよそ368万人、2014年に比較しておよそ30%も増加した。しかし、ここへきて台湾を始めアジアからの訪日数の伸び率が急激に低下している。2016年の1月から5月までの訪日外国人数は、合計でおよそ973万人、前年比で29%の伸び率になっている。このまま推移すれば2016年中に2000万人を超えるのは確実に思えるのだが、気になるのが月別の伸び率が急激に低下していることである。1月は前年比で52%の増加であったが、3月は31.7%、5月は15.3%に下がっている。台湾の伸び率は5月に10.5%、タイは4.8%に低下し、特に韓国はマイナス4.2%と前年割れなってしまった。

 2015年以前の月別の伸び率からは、この数字が季節的な要因でないことは明らかである。現在の国内消費は訪日外国人に支えられている部分が少なからずあり、この伸び率の低下がアジア経済の低迷でなければよいのだが。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:54 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年06月03日

【村山貢司の気象&経済歳時記】この夏は猛暑か?

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 春以降、インドの熱波、東南アジアの少雨などの異常気象が続いていたが、これはエルニーニョ現象の影響である。しかし、ここにきてエルニーニョは終息に向かい、急激にラニーニャ現象へと移行しつつあるようだ。5月末にヨーロッパの広範囲で激しい雷と大雨で大きな被害が出たのがその一つであろう。

 海水温度の状況を見るとエルニーニョ監視海域の水温とフィリピンから南シナ海の海水温がほぼ同じになっており、7月にはラニーニャが発生する可能性が大きい。この6月は急激な移行期に当たるため、日本を始め世界各地で激しい異常気象が発生するだろう。

 7月後半からは夏の太平洋高気圧が急激に勢力を強める見込みで、日本は2010年に匹敵するような猛暑になる恐れが出てきた。ラニーニャ現象が発生した時は秋まで厳しい残暑が続くことが多い。

 気になるのが、5月末まで台風が1個も発生していないことで、このような年には7月から9月にかけて台風が連続して発生し、日本に上陸することが多い。この夏は過去最高の台風が10個日本に上陸した2004年の猛暑に似たタイプの夏に近くなりそうだ。ちなみに東京の最高気温の記録39.5度は2004年の7月20日に記録されている。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:25 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年05月02日

【村山貢司の気象&経済歳時記】夏物の出足は早まる

■エルニーニョ終息、猛暑型のラニーニャに向う

村山貢司の気象&経済歳時記 4月の後半から汗ばむような陽気になっているが、高温傾向はこの先も続きそうだ。異常気象の原因であるエルニーニョは終息に向かっており、むしろ日本の夏が猛暑になりやすいラニーニャに向かっているようだ。気象庁の長期予報によると5月は関東から西の地方で平年より気温が高く、東北や北海道でもやや高い見込みである。また、6月も平年よりやや高くなる見込みで、蒸し暑くなるだろう。7月は全国的に平年並みの予想である。7月後半はかなり暑くなる可能性もある。

 エアコンなどの夏物家電は5月後半から気温が上がり、6月の気温が高くなると一気に売れ行きが加速する傾向がある。夏物家電の商戦は7月前半までの気温が大きく影響する。同じことは夏物衣料でも言え、やはり6月から7月前半の気温の影響が大きい。その他の夏物商品を含め、今年は販売戦略を少し前倒しした方が良さそうである。

 2015年は東京都心で35度以上の猛暑日が8日連続するなど記録的な猛暑になったが、今年の夏も15年に匹敵するか、それ以上の猛暑になる可能性がある(村山貢司=気象予報士・経済評論家)。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:27 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年04月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】この夏は水不足の可能性が

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 地球は水の惑星と呼ばれるが、地球上の水のおよそ97.5%が海水であり、淡水はおよそ2.5%でしかない。しかも、淡水の大半は氷河や地下水であり、人間が利用可能な水は0.01%と非常に少ない。日本の雨量は世界の中では多い方だが、面積が狭く、人口が多いために一人当たりの水資源は意外に少ない。

 日本の年間雨量は平均すると1700ミリ前後で大人の身長とほぼ同じであるが、急峻な地形のために大半が海に流れ出しており水資源として使えるのは膝から下の部分だけになる。水資源の内訳は農業がおよそ70%、工業が22%で生活用水は8%程度である。日本は大量の食料を輸入しており、この食料を生産するために事実上海外の水を大量に使用していることになる。世界各地では人口の増加や工業化による水の汚染で中国を始め深刻な水不足になっており、このような観点からも食料自給率を高める必要があろう。

 東京の水がめは利根川上流のダムと多摩川上流の小河内ダムであるが、3月末時点での貯水量は過去の平均を下回っている。原因はこの冬の雪の量が少なかったためである。これから初夏にかけてダムに流れ込む水の大半が山々からの雪解け水であるが、群馬県と新潟県の境にある山々の積雪は平年の半分以下の所が多い。もし、梅雨時の雨量が少なければこの夏の首都圏は水不足になる可能性が出てくる。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:41 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年03月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】急増するデパート友の会

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 年明けから各デパートの友の会の入会者が急増している。京王百貨店の場合、毎月1万円ずつ積み立てていくと、1年後には13万円分の買い物券を入手できる。単純計算では12万円に対して1万円のプレミアムを利子と考えると、およそ8%になるが、実際には12万円を1年間預けているわけではないので、利回りはもっと高額になっている。昔はこの13万円で商品券を購入し、金券ショップで現金にするという裏技もあったが、現在は入会したデパートのみで使える買い物券になっている。

 他にも、買い物の際に休息をとれるサロンの利用や小学生以下の子供や孫がいる場合に登録しておくと入学や卒業時のプレゼントや誕生日のケーキを購入すると500円の割引クーポンなど様々な特典がある。デパートの買い物というと高いものというイメージがあるが、酒類などは基本的に定価であり、人気の高い酒などの場合はデパートの方が安い場合もある。あくまでも貯蓄ではなく買い物に使うものであるが、デパートでの買い物が多い人や贈答の予定などがある場合は検討に値するものである。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:31 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年02月02日

【村山貢司の気象&経済歳時記】小顔に見えるマスク

■今春の花粉は多く飛散、花粉症3000万人超は最大の疾患、ユニチャームのマスクが注目

村山貢司の気象&経済歳時記 この春は関東地方を中心にスギやヒノキの花粉が多くなる予想で、街中にマスクをつけた人が目につくようになっている。スギ花粉症の有病者は3000万人を超えると推定されており、季節性のものであるが日本で最も多い疾患である。

 花粉症を予防するために、原因となる花粉を鼻に入れないように多くの人がマスクを購入している。その中で今注目されているのが「小顔に見えるマスク」である。ユニチャームが1月に発売したもので、小顔に見える原理はマスクの下の部分を鋭角にしたという単純なものであるが、最適な角度や形にするのには苦労があったらしい。値段は通常のマスクの2倍から3倍するが、女性の心をつかんで売れている。この手があったかと思わせる商品である。

 台湾で日本製の石油ファンヒーターが売れている。温暖というイメージがある台湾だが夏の暑さを逃れるために裕福な人は標高の高い所に家を持っている場合があり、冬は暖房が必要になるのである。

 常に新しいものを考えることも大事だが、既存の製品の中にまだまだ改良の余地があり、ものによっては大化けする可能性があることを忘れてはならないし、実際に現地に行って、どんなニーズがあるかを知ることも大事であろう。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:26 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2016年01月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】平成28年の気象は?

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■4、5月は真夏並みの暑さ、夏物商品が早めに動く

村山貢司の気象&経済歳時記 平成27年は異常気象の連続であった。夏の前半は都心で猛暑日が8日も連続するなど記録的な猛暑になった。8月の中旬以降は一変して天気が悪く低温になり、9月には台風の影響もあって気象災害が各地で発生した。これらの異常気象の原因の一つはエルニーニョである。エルニーニョ現象は12月末がピークで、春以降は収まる見込みだが、影響は夏の前半まで残りそうだ。

 平成28年は冬から春にかけてはエルニーニョの影響が強く、シベリアからの寒気が南下しにくいために、気温は高めの日が多い。しかし、月に2回から3回寒気が入るために寒暖の差が大きくなりそうだ。初夏は平年より高温で4月から5月にかけては真夏のような日もある。このために夏物の動きは例年より早くなるだろう。梅雨入りは平年並みだが、梅雨明けはやや遅れそうである。夏の前半の気温は平年並みかやや低いが、夏の後半は猛暑になり、秋まで高温が続くであろう。冬の訪れは比較的早くなる可能性が高い。

 季節を平均的に予想すればこのようになるが、近年の傾向は日本付近で偏西風が突然大きく蛇行し、それが大規模な異常気象の原因となっている。平成28年も同様で、異常気象の規模が拡大しているために経済にも影響を与える恐れがある。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:23 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2015年12月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】高尾山温泉が開業1カ月

■1日平均1800人、経営は京王電鉄、ノウハウは極楽湯

村山貢司の気象&経済歳時記 東京八王子市にある高尾山の山麓に「京王高尾山温泉極楽湯」が開業してから1ヶ月が経過した。名前から分かるように、経営主体は京王電鉄グループであるが、運営のノウハウは日帰り温泉を各地で展開している極楽湯である。(写真=京王高尾山温泉/極楽湯HPから)

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 開業してからの1ヶ月の客数は1日平均およそ1700人から1800人、休日には3000人近くにもなり、すでに5万人の客が利用した。京王では年間30万人の客数を想定していたが、この数字を上回る勢いである。

 高尾山はミシュランガイドにも紹介されたことで、日本人だけではなく外国人の登山者も多く、年間の登山者数はおよそ250万人と世界で最も登山人口の多い山である。都心から1時間程度で登山口に着き、薬王院と杉並木、日本でも有数の植物の豊富さ、都心の夜景を見ながらのビアマウントなどの施設が集中し、ケーブルやリフトがあるために高齢者や子供でも簡単に登れることが人気の理由である。今までここに温泉施設がなかったのが不思議なくらいである。

 人気があり、人が集まる高尾山に温泉を作ったことが成功の理由であり、たんに温泉を作ればそれだけで人が集まるわけではない。

 話が飛ぶようだが、各地のアウトレットやショッピングモールに人が集まるのは、たくさんのブランド店があり、客は特定の品を買いに行くというより、ウィンドウショッピングを含め、半日の行楽という感覚である。地域活性化のために各地で温泉施設やレジャー施設が作られているが、単品メニューで成功することは難しいだろう。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:49 | 村山貢司の気象&経済歳時記
2015年10月31日

【村山貢司の気象&経済歳時記】今年の冬は

■エルニーニョの影響で暖冬と予想されているが、厳しい寒さがやってくるタイプ

村山貢司の気象&経済歳時記 10月24日の夜半に東京で木枯らし1号が吹いた。例年は11月上旬の立冬の前後なので、今年は秋以降の季節の進みが早くなっている。早い秋雨、その後の秋晴れ、そして木枯らしと進んだために秋物は比較的堅調な推移で終わり、冬物の季節になった。

 気象庁の予報ではこの冬はエルニーニョの影響で暖冬が予想されており、冬物商品にとってはマイナスのイメージが先行している。マスコミはエルニーニョ=暖冬と、簡単に解説するが、東京の場合エルニーニョで暖冬になるのはおよそ60%で、40%は平年並みか寒くなっている。世界の場合も同じで、エルニーニョ発生時に暖冬になりやすいのは日本周辺であり、欧米では平年並みか寒い方が多くなっている。この冬は、日本では暖冬になる可能性が高いが、簡単に言うと寒い日より暖かい日の方が多いというだけで、周期的に厳しい寒さがやってくるタイプになりそうである。

 詳しく分析すると世界的に偏西風の蛇行の影響を受けやすくなっている。偏西風が日本付近で南下すると、北日本を中心に冬型が強まり、大雪や強風、低温になり、蛇行の軸が日本から離れると高温になることを繰り返すだろう。厄介なのは、寒気が弱まると日本付近を低気圧が頻繁に通過するようになり、2014年2月に関東甲信地方を襲ったような大雪が発生する可能性が高いことである。
 
暖かい日が続いた後の急激な寒さは、体感的に非常に寒く感じるために、平均値で暖冬傾向になっても、冬物の売れ行きそれほどは悪くないと予想している。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 22:24 | 村山貢司の気象&経済歳時記