[小倉正男の経済コラム]の記事一覧
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記事一覧 (07/04)【小倉正男の経済羅針盤】日本企業のIRは進んでいるのか?
記事一覧 (06/22)【小倉正男の経済羅針盤】『炉心溶融』隠ぺいというコンプライアンス違反
記事一覧 (05/22)【小倉正男の経済羅針盤】タックスイーター(税を食う人)の罪
記事一覧 (05/06)【小倉正男の経済羅針盤】世界経済を救えるのはアメリカのみ
記事一覧 (04/30)【小倉正男の経済羅針盤】アベノミクスと失われた20年
記事一覧 (04/26)【小倉正男の経済羅針盤】四面楚歌、日本経済はデフレ不安
記事一覧 (04/01)【小倉正男の経済羅針盤】中国バブル崩壊、日本に必要なのは自戒
記事一覧 (03/14)【小倉正男の経済羅針盤】「トランプ旋風」はアメリカ衰退の証
記事一覧 (03/04)【小倉正男の経済羅針盤】マイナス金利は応急的な「防火壁」
記事一覧 (02/29)【小倉正男の経済羅針盤】トランプ氏が大統領になったら世界経済は・・・
記事一覧 (02/26)【小倉正男の経済羅針盤】中国のバブルは「200年に一度のスケール」
記事一覧 (01/25)【小倉正男の経済羅針盤】アメリカの利上げと円高
記事一覧 (01/20)【小倉正男の経済羅針盤】ひとつの時代の終焉=米国の利上げと中国の低迷
記事一覧 (12/24)【小倉正男の経済羅針盤】ICT、IoTと産業革命の手のひら
記事一覧 (12/14)【小倉正男の経済羅針盤】新年はコーポレート・ガバナンス元年
記事一覧 (11/25)【小倉正男の経済羅針盤】「一億総活躍」は本当に本気といえるのか
記事一覧 (11/04)【小倉正男の経済羅針盤】日韓首脳会談=外交の無礼は高く付く
記事一覧 (10/26)【小倉正男の経済羅針盤】中国版『喪失の時代』は長期化が不可避、潰れるしかない中国のバブル
記事一覧 (10/13)【小倉正男の経済羅針盤】政局より「GDP600兆円」「1億総活躍」具体化こそ緊急課題
記事一覧 (09/28)【小倉正男の経済羅針盤】GDP600兆円、後から中身は付いてくるか
2016年07月04日

【小倉正男の経済羅針盤】日本企業のIRは進んでいるのか?

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■事実を事実として認めるのが経営者の器量

 その昔、といっても2000年より少し以前の話だが、キリンビールの佐藤安弘社長(=当時)にインタビュ―した時のことだ。
 ――若い人たちは知らないかもしれないが、佐藤安弘社長は、低迷していたキリンビールを立て直した名経営者である――。

 佐藤安弘社長は、自宅で晩酌のビールを飲んでも、「うまくない」と思ったというのだ。
 何故かと考えて、「うちの原価はアサヒに負けている」と。原価率がアサヒのほうが低かったのである。

 アサヒは、スーパードライでキリンを追撃し、そしてその後に追い抜いた。茨城に新鋭の大工場を持ち、大量生産・大量物流・大量販売で勢いはとどまることがなかった。原価低減が実現されていた。

 「これは手狭な老朽工場は閉鎖しないと、キリンビールの原価は高いままだ」。
 佐藤安弘社長は、工場リストラに着手する。これが名門企業だけに社内から根強い反対が起こった。「わが社は負けていない」、そんな事実を顧みない意見が相次いだ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:03 | 小倉正男の経済コラム
2016年06月22日

【小倉正男の経済羅針盤】『炉心溶融』隠ぺいというコンプライアンス違反

■「炉心溶融」を伝えたのは地元の地方紙

小倉正男の経済羅針盤 「炉心溶融」、これをひた隠しに隠した東電の罪は深すぎる――。情報を出さずに隠ぺいして人々の命を危険にさらした。日本人のほとんど半分ぐらいが、生死を分ける危機にあった。

 もちろん、「トモダチ作戦」に従事したアメリカ空母も危険にさらされたのは想像できるところである。

 原発事故の当時、東京の大手新聞も「炉心溶融」という記事は書かなかった。今頃になって、東電や民主党(当時)の批判をしているが、厳しく広げて言えば、これも同罪に近いのではないか。少し厳しすぎるかもしれないが、記者クラブでお国の情報を流しているクセが付きすぎているのではないか。

 あの当時、「炉心溶融」をいち早く活字にしたのは、「福島民友」とか「福島民報」といった地元の地方紙である。私は、あのとき、福島民友をネットで読んで、ゾッとしたことを覚えている。これは東京など首都圏も危ないかもしれない、鹿児島あたりに避難する必要があるのではないか、と。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:03 | 小倉正男の経済コラム
2016年05月22日

【小倉正男の経済羅針盤】タックスイーター(税を食う人)の罪

■自分で指名して「第三者」とは言語矛盾

小倉正男の経済羅針盤 2時間以上、何を聞かれても「第三者の厳しい公正な目で」と舛添要一・東京都知事。
 自分で弁護士を任命して、自分の帳簿を判断してもらうということが、はたして「第三者の厳しい公正な目で」、となるのか。

 野球でいえば、チームの監督がアンパイヤ―を指名するようなもので、不正を隠すことになりかねない。
 裁判長なら「第三者の厳しい公正な目で」ということになるが、雇ってくれた人に忠誠を尽くす弁護士にそれは求めるべくもない。

 記者会見に出席しているメディアこそが、「第三者の厳しい公正な目で」という存在に近いわけだが、どうもそうとは思っていていないようだ。メディアは「第三者すぎる」存在というわけか。

 税金から高い給料をもらって、家族旅行をはじめ何から何まで税金で贖って、経費を立てて節税では、「タックスイーター」(税を食う人)の極致ということになる。

 これが合法、適法だというのだから、国民主権とは名ばかり――。政治資金規正法とは、憲法を超える法ということになるのではないか。政治資金規正法とは、「税を食う人」の主権を宣言しているのに等しいことになる。

■自分が任命して「独立役員」と称している不勉強な経営者

 ある新興市場の上場企業でまだ若い社長が、自分が任命した社外役員を「独立役員」と称していたが、これも酷い話である。「社外」だから「独立」と誤認している・・・。

 その上場会社は、ある非上場会社に乗っ取られたのだが、送り込まれた若い社長は2代目――。
 乗っ取ったのは2代目の親父で、息子(2代目)を番頭付きでその会社に送り込んだ。経験も識見もない2代目は、自分が任命した役員を「独立役員」と文書に書き込んだりしていた。目付け役の番頭も番頭で、同列だったということになる。

 これはコーポレートガバナンスの基本なのだが、株主が任命するからインデペンデントな役員(独立役員)ということになる。

 CEO(最高経営責任者)が任命したオフィサーは「独立役員」とはいわない。
 「独立役員」とは、CEOと一般株主の利害が対立した場合は、株主サイドに立つ役員にほかならない。CEO以下のオフィサーの経営を監督・チェックするのが「独立役員」なのである。
 これによりコーポレートガバナンスが確立されるわけである。

■都民が任命したら、それは「第三者」になるが・・・

 「第三者の厳しい公正な目で」というのもこれと同じである。
 東京都でいえば、一般株主に当たる都民たちが任命したら、それは都知事に対する「第三者」になる。都民は「税を払う人」であり、厳しい公正な目で、にはうってつけというしかない立場になる。

 裁かれる者が、自分で任命したら、それは「第三者」とはいえない。インデペンデント、つまり独立した存在ではないからだ。

 それどころか、自分で任命したら、それは弁護人にほかならない。
 コーポレートガバナンスとは、三権分立など権力のチェックを基本にした考え方である。本来は政治学者が知らないといえるフィールドの話でない。

 「精査」「第三者」とキーワードは変わったが、先は見えたのではないか。先輩政治家も「気の毒だ」などと支援するのではなく、税を貪ったことの罪を一喝すべきではないか。

(経済ジャーナリスト 『M&A資本主義』『トヨタとイトーヨーカ堂』(東洋経済新報社)、『日本の時短革命』『倒れない経営―クライシスマネジメントとは何か』『第四次産業の衝撃』(PHP研究所)など著書多数。東洋経済新報社編集局・金融証券部長、企業情報部長,名古屋支社長・中部経済倶楽部専務理事など歴任して現職)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:29 | 小倉正男の経済コラム
2016年05月06日

【小倉正男の経済羅針盤】世界経済を救えるのはアメリカのみ

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■注視しなければならないのはアメリカ経済

小倉正男の経済羅針盤 日銀の追加緩和措置がなかったことが騒がれている。しかし、金融政策の有効性からみて、追加措置がなかったのもうなずけるものである。これは期待するほうが過大というか、性急すぎるというべきである。

 いまいちばんに懸念しなければならないのはアメリカの景気が不透明になっていることだ。注視すべきは、アメリカ経済の先行きにほかならない。

 本末でいえば、本はアメリカであり、末は日本である。日本が追加措置を見送ったことなど、語弊はあるがキャラメルのおまけみたいなことでしかない。

 世界全体の経済に不透明のシグナルが出ている。どこが世界経済を引っ張る力を持っているか――。
 となれば見渡して、結局はアメリカが世界経済をけん引するのがほぼワン&オンリーのシナリオということになる。世界経済の先行きを考えれば、アメリカ経済が順調な回復をみせることしかほかに手はないのではないか。

 為替でいえば、ドル高トレンドになることが望まれる。ただ、これは「円安ドル高」など日本経済に焦点を当てて考える、といった狭小な話ではない。

■ドイツにアウトバーンをもう一本つくれといっても無理

 ドイツに世界経済を引っ張る力はあるだろうか。「財政均衡」にこだわっているのに公共土木投資をやれといっても、それはやるわけもない。

 「ギリシャに財政均衡を求めているのに、アウトバーン(高速弾丸道路)をもう一本つくる気なんてはないわ」「それに私はヒトラーじゃないわよ」――。メルケル首相にそう言われるのが落ちである。

 日本にそれを求めても、求める先からどだい無理だ。
 では、中国は・・・、これもはてな?である。リーマンショック時に世界経済の「白馬の騎士」となった中国もいまはバブル崩壊を抱えている。二度目の主役は張りたくても張れない。ゾンビ企業退治といったバブル処理が精一杯といったところである。

■世界経済の窮状を救えるのはアメリカのみ

 となれば、アメリカ経済の底力というか、回復を待つしかない。
 アメリカの雇用や消費、それに住宅投資、設備投資動向といった経済指数が好転し、ドルが評価されるような展開が世界経済にとって望ましいということになる。ここはたとえ針の孔でも通すしかない。

 「中国・原油・アメリカ」――、極論すれば、この3つの要因が世界経済の行方を決定する。日本経済にとってもまさに生死・浮沈を左右する3要因にほかならない。

 前回コラムで、アメリカの利上げの動きを「空騒ぎ」と評したのは、アメリカの目線があまりにも狭小にアメリカ一国の経済に向けられているからにほかならない。世界全体の経済をみれば、そう甘い状況ではない。

 世界経済が全体に傾いているのにアメリカ一国が繁栄すればよいというのは少し虫のよい話ではないか。
 世界経済の全体を持ち上げるには、アメリカ経済の繁栄・回復が不可欠という目線が求められる。原油も重要で、価格が回復すれば、アメリカ経済の回復を促進することになる。

 アメリカが順調に利上げに進めるような状況が、世界にとっても、もちろん日本にとっても望ましいことであるのは間違いない。

(経済ジャーナリスト 『M&A資本主義』『トヨタとイトーヨーカ堂』(東洋経済新報社)、『日本の時短革命』『倒れない経営―クライシスマネジメントとは何か』『第四次産業の衝撃』(PHP研究所)など著書多数。東洋経済新報社編集局・金融証券部長、企業情報部長,名古屋支社長・中部経済倶楽部専務理事など歴任して現職)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:47 | 小倉正男の経済コラム
2016年04月30日

【小倉正男の経済羅針盤】アベノミクスと失われた20年

■アメリカは、から騒ぎめいた利上げムードが後退

小倉正男の経済羅針盤 アメリカ経済は、個人消費が弱含みとなり、ドル高もマイナス材料となっているとされている。原油価格の低迷も国内の石油関連産業に痛手となっている。一時のから騒ぎめいた利上げムードは後退しているといったところか。

世界経済が全体に傾いているというのに、アメリカだけが順調に成長を謳歌しようというのはどだい無理な話だ。

アメリカが減速気味ということになれば、ドル高が是正される。翻って、日本は円高傾向になる・・・。

■「失われた20年」=「死ね!」と言われる前に死んでいた日本経済

国内では、アベノミクスについて、メディアからの批判にさらされている。インフレにならないではないか――。マイナス金利にまでしたが、景気は持ち上がらないではないか――。
円高になっているではないか――。株は下がっているではないか――etc。
メディアは、気楽な稼業なのか、批判ばかりしている。では、どうしろというのか。

アベノミクス以前は、まさに「失われた20年」だった。給料は上がらない。学生の就職先がない。株式市場は死んでいる――。

「日本死ね!」などという威勢のよさはなかった。「死ね!」といわれる前に日本は十分に死んでいた。
アベノミクスがなければ、デフレ地獄に落ち込んだままだったのではないか。すなわち、「失われた30年」になっていたのではないか――。そんな時代がよかったと言いたいのだろうか。

■新しいマーケットの開拓・誕生

 問題は、中国のバブル崩壊を筆頭に世界経済全体が混迷していることだ。そのなかで日本経済がどのようにデフレ地獄に落ち込まないでやっていけるのか。かなり難しい話である。

 アベノミクスで足りないものは、新しいマーケット、新しいビジネス、新しい企業を誕生させる取り組みである。規制緩和を含めて、そこをやるべきではないか、とずっと言っているのだが、ほとんどやっていないのではないか。

 いや、ほとんどやっていない、というのは言い過ぎか。インバウンド需要、すなわち訪日観光客マーケットなどの開発は、新しいマーケットを誕生させた事例であるに違いない。

 IT時代に旺盛な需要をみせて成長マーケット分野になったのが保育、介護といった人的集約産業だった。医療、教育、レジャーなどまだまだ新しいサービス分野の需要を開拓できるのではないか。

 しかし、話題となったプロ野球球団の新設・拡大(12球団→16球団)すら立ち消え状態、目途すらつかない。これでは日本経済は活性化というか、面白くならない。

■経済無策に戻るな

 いまの世界経済の先行きは、何が起こるかわからない。中国の経済減速=巨大バブル崩壊は始まったばかりで、まだまだ底が見えない。新興国経済ともてはやされたブラジルなどの極端な低迷も進行している。ギリシア問題も解決したわけではない。
よいファクターがまったく見当たらない。時代は、厳しいところにある。

 アベノミクスのみならず、一国の経済政策の重要性が問われることになる。気持ちの入っていない批判ではなく、よい生活ができるように強い要望から、経済政策を問い直すべきではないか。

 思うにアベノミクス以前の無策というか、「失われた20年」といった日本経済が長らく死んでいる状態に戻ることだけは勘弁してほしい。
 
 経済が低迷することは、個人個人の懐が小さくなることであり、閉塞感のある暗い世の中になる。もうそうしたことは、あの「平成バブル」崩壊だけでよい。それが一般の生活感からの経済政策への思いなのではないか。

(経済ジャーナリスト 『M&A資本主義』『トヨタとイトーヨーカ堂』(東洋経済新報社)、『日本の時短革命』『倒れない経営―クライシスマネジメントとは何か』『第四次産業の衝撃』(PHP研究所)など著書多数。東洋経済新報社編集局・金融証券部長、企業情報部長,名古屋支社長・中部経済倶楽部専務理事など歴任して現職)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:25 | 小倉正男の経済コラム
2016年04月26日

【小倉正男の経済羅針盤】四面楚歌、日本経済はデフレ不安

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■世界経済は3.2%成長に引き下げ

 IMF(国際通貨基金)の世界経済見通しが、発表のたびに引き下げられている。現状では、2016年の成長率は3.2%となっている。

 中国経済の減速、ブラジル経済の悪化、原油価格の低迷とデフレ要因に事欠かない。アメリカもドル高が不安要因、欧州も混迷が尾を引いている。日本の成長率など0.5%とみられている。ちなみに、2017年の日本の成長率はマイナスに転じると予想されている。

 中国経済の減速をどうみるかだが、これを厳しく想定すると、世界経済の3.2%という成長率も「甘い」ということになる。世界経済について、よい材料が何もない。悪い材料しかない。悪い材料の中身がさらに悪くなりかねない。これが現状である――。

 IMFは、これまで日本には消費税の再引き上げを求めてきている。しかし、2017年については、消費税引き上げの特殊要因でマイナス成長になるという見通しを明らかにしている。

 世界経済に暗雲が立ち込めているいま、消費税を引き上げたら日本は再びデフレに突入するという警告と受け取ることもできる・・・。IMFも暗に日本の消費税引き上げを「困難」とみているのではないか。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:19 | 小倉正男の経済コラム
2016年04月01日

【小倉正男の経済羅針盤】中国バブル崩壊、日本に必要なのは自戒

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■「ゾンビ企業を根絶する」とおっしゃるが・・・

 通りゃんせ〜通りゃんせ〜。そうか、通ってよいのか、と。しかし、行きはよいよい、帰りは恐い――。何事もそうだが、進むはよいのだが、退くのは大変である。

 習近平、李克強など中国首脳が、「ゾンビ企業を根絶する」と演説したり、表明したりしている。
 中国のバブル崩壊は、にっちもさっちもいかない状態になっている。

 ゾンビ企業をつくるのは、売り上げ・収益を上げ、雇用やGDPを上げるのだから、みんなが歓迎してくれる。

 だが、ゾンビ企業を「根絶する」「退治する」となると、赤字を表面化させ、雇用を減らし、借金は焦げ付くことになる。これは大変なことになる。

 銀行は取り付け騒ぎに見舞われかねない――。近代・現代の恐慌は、最終的に銀行にパニックが及ぶことになっている。金融不安となり、社会不安を呼ぶ・・・。
 これは市場経済にしても、社会主義市場経済でも、最終的には同じである。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:51 | 小倉正男の経済コラム
2016年03月14日

【小倉正男の経済羅針盤】「トランプ旋風」はアメリカ衰退の証

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■アメリカの衰退と中国のゾンビ経済

 鉄鋼にしてもセメントにしても、中国の生産・浪費は酷いものである。中国のこの2〜3年の鉄鋼、セメントの生産・使用量は、アメリカの20世紀の100年間で生産・使用した量を上回るといわれる。呆れるしかない。

 中国は、控えめにみても先行き50年ぐらいまで需要を「先食い」している。GDPで世界2位に上りつめたが、再びまた長いビンボー経済に逆戻りとなる可能性が強まっている。
 中国は、超大国たらんとにわかに軍備拡張に狂奔し、顰蹙を買いながら領土拡張に走ったりしている。だが、経済=カネが尽きればそれどころではない。

 アメリカにしても、まだ回復途上でしかない。イラク戦争、サブプライムローン危機、リーマンショックと国力を消耗させてきた。アメリカは、ピーク時には、年間1兆ドル超の財政赤字をタレ流した。いまでも5000億ドルを超える膨大な財政赤字が続いている。

 中国は、そのアメリカの衰退をみて「誤認」した。中国の高い経済成長率からすれば、いずれアメリカのGDPに追い付き、追い越して、世界トップの超大国になれる――。
 しかし、そこに行くどころか、いまや巨大なバブルを膨らませて、にっちもさっちもいかない事態である。習近平が言う「ゾンビ企業」といった次元では済まされない。
 中国は、国家・地方政府・国有企業・大銀行が丸ごと「ゾンビ経済」に陥っている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:40 | 小倉正男の経済コラム
2016年03月04日

【小倉正男の経済羅針盤】マイナス金利は応急的な「防火壁」

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■中国のバブル崩壊の飛び火をどう防ぐか

 このところを見ていると、世界は中国の「バブル崩壊」を当然のものとして黙殺しているようだ。
 上海の株式市場が下げようが上げようが、関係ないといった状況になっている。

 中国経済の失速、これはもうはどうにも仕方がない。「社会主義市場経済」の因果応報、自業自得というしかない――。

 むしろ、その結果としての石油価格の低落の度合いに焦点が移っている。これはアメリカの新興ビジネス・シェールオイルの盛衰に関係している。シェールオイル・バブルに乗って大量に出廻っているジャンク債などの金融不安に火をつけることになりかねない。

 世界は、旺盛な需要を巻き起こしてきた中国の巨大なバブル崩壊に直面して、脆弱な構造を曝け出している。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:44 | 小倉正男の経済コラム
2016年02月29日

【小倉正男の経済羅針盤】トランプ氏が大統領になったら世界経済は・・・

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■ローマ法王が批判しても勢いは止まらず

 ドナルド・トランプ氏は、倒産・破産は数知れずという経営者である。リーマンショックの不動産不況時ももちろん破産している。
 それでもいまや共和党の大統領候補になろうという勢いである。

 アメリカでは、倒産・破産はさほど問題にされない模様だ。それは凄いことだが、トランプ氏の場合、1回や2回のことではないようだから、あまりにも凄すぎる。

 アメリカのメディアは、トランプ氏には批判的だ。「共和党のリーダーはトランプを大統領候補から降ろせ」――そんな露骨な論調を打ち出している。しかし、選挙で決めることなので、勝手に降ろしたり引っ込めたりはできるわけもない。

 ローマ法王まで、「壁をつくるのはキリスト教徒ではない」とトランプ氏を批判した。異例の批判である。しかし、それでトランプ氏の支持が低下したわけではない。むしろ、勢いを増している。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:14 | 小倉正男の経済コラム
2016年02月26日

【小倉正男の経済羅針盤】中国のバブルは「200年に一度のスケール」

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■設備過剰・在庫過剰・人員過剰・借金過剰

 もう10年以上も前のことである。トヨタ自動車本社工場で、張富士夫社長(=当時)にインタビューする機会があった。

 トヨタに入社した頃、張富士夫氏は、先輩社員からこんな話を聞かされたというのである。
 「戦後はずっと会社はいたるところトラックなど在庫の山だった」

 トヨタの工場内の敷地や通路は、売れないクルマで埋まり、どうにもならない状態だった。
 いつ潰れても不思議ではない局面だったわけである。

 「会社というのは、(在庫を抱えて)売れないと潰れるものだ・・・」。張富士夫氏は、そう思ったそうである。率直なもの言いなのだが、張富士夫氏が語ると深みがある。
 トヨタの苦難期の風景である。戦後は、不景気でトヨタですら大変だったに違いない。

 メーカー・製造業というものは、つくりたがる。しかし、需要は限定的だから、つくり過ぎれば、売れ残り在庫を抱えて苦しむことになる。売り上げ=おカネは入ってこない。
 生産設備過剰・在庫過剰・人員過剰・借入金過剰――といった状態になる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:54 | 小倉正男の経済コラム
2016年01月25日

【小倉正男の経済羅針盤】アメリカの利上げと円高

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■「いまでしょ」日銀の超金融緩和テコ入れ

 アメリカが利上げに踏み切った途端、世界経済は凄まじい変調に見舞われている。
 日本の場合は、株価が激しく下がり、意外なことに通貨である円は上昇した。為替は、「ドル安円高」になり、それが日本の株価をさらに押し下げることになった。

 「ドル安円高」になったのは、原油価格が大きく下落し、日本の貿易収支が改善されるという思惑から、という見方が言われている。理屈はいつでも後から付いてくるわけである。

その理屈によれば、原油価格が下がっているのに円高が加われば、さらに貿易収支の改善が加速されるという予測が出てくることになる。ますます円高になる方向に作用する。

■円高是正と株価オーバーシュート是正には日銀のテコ入れ効果は絶大

 変動が変動を呼び、オーバーシュート、つまりは行き過ぎた変動に走り出す。マーケットの激震は、収まってほしいものだが、まだ終わっていないという見方が一般的である。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:27 | 小倉正男の経済コラム
2016年01月20日

【小倉正男の経済羅針盤】ひとつの時代の終焉=米国の利上げと中国の低迷

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■アメリカの利上げは意味のない「勝利」にならないか

 アメリカは、昨年12月に利上げを行うことを決定した。アメリカが利上げをするのは9年半ぶりということである。

 アメリカ経済は、利上げを行うのだから、良い状態にあるのは確かなのだろう。

 しかし、中国、欧州、中東と世界経済が思わしくない状態にあるのに、アメリカだけが正常化=利上げを行うというのが「正常」なことだったのだろうか。

 アメリカが利上げを行えば、世界中のおカネがアメリカに集まってくる。ドルが強くなるのだから、それだけでおカネがアメリカを目指すことになる。世界のおカネの流れが大きく変化する。

 アメリカ経済の一人勝ち体制に入るわけだが、それが世界経済に「変調」を来たすとすれば、意味のない「勝利」になるのではないか。全体が窮乏化するなかで、一国だけが繁栄を続けることはできないからだ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:25 | 小倉正男の経済コラム
2015年12月24日

【小倉正男の経済羅針盤】ICT、IoTと産業革命の手のひら

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■ICT、IoTは人間が進むスピードでしか進めない

 以前はIT(インフォメーション・テクノロジー)と呼ばれていたが、最近ではICT(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー)といわれることが一般的になっている。

 あるいは、IoT(インターネット・オブ・シングス)というコンセプトも一般に使われてきている。

 IoTは、シスコシステムズ(本社・米カリフォルニア州サンノゼ)が、「あらゆるものにインターネットを」という事業コンセプトを提唱したのがおそらく最初である。だが、いつの間にか一企業の枠を超えて広く使われ始めている。

 ICT、あるいはIoTは、とどまることなく進んでいくのだろうか。いや、意外にも思ったほどは進んでいかないという逆の見方もある。

 ICTもIoTも、人間がどう使うかというツールであり、人間が進むスピードでしか進めない。進むのが速いも遅いも、人間次第ということになるのか。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:39 | 小倉正男の経済コラム
2015年12月14日

【小倉正男の経済羅針盤】新年はコーポレート・ガバナンス元年

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■独立社外役員は一般株主と利益相反のおそれがない

 コーポレート・ガバナンス――日本企業が大きく遅れているのは間違いない。チェック&バランスということが、コーポレート・ガバナンスの要諦である。だが、これがなかなかできていない。

 最近、発表された長谷工コーポレーションの「コーポレート・ガバナンス報告書」を見ると、3年程度の移行期間を経て独立社外役員を3分の1以上にするとしている。

 「独立」とは、会社の経営を的確に監督し、「一般株主と利益相反のおそれがない」といった要件を備えていると規定されている。

 経営が、一般株主と利益相反のおそれを持った時には、一般株主のサイドに立つ「独立」性を担保する――。

 長谷工の動きは、かなり進んだものといえるのだろうが、経営に一般株主のチェック&バランスが導入される。これは以前とは、相当に違ったことであり、「画期的」といえる。

 外人にしても、一般株主にしても、コーポレート・ガバナンスがない会社の株式は保有しない。おそらく、そうした線引きになっていくと見られる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:55 | 小倉正男の経済コラム
2015年11月25日

【小倉正男の経済羅針盤】「一億総活躍」は本当に本気といえるのか

■「一億総活躍」というが衆知は集まっているのか

小倉正男の経済羅針盤 「一億総活躍」というのだが、挑戦といえば挑戦だが、簡単ではない。子育て、それに介護といったネックも横たわる。

 老人の企業への就業などをみても、ネックは少なくない。まずは電車、駅の階段が長すぎる。とくにJR駅の階段が昔につくられているためか、急勾配だ。

 電車のなかでも、いまは若い人も疲れているのか、モラルなどが低いのか、席を奪い合っている。他人に席を譲るような余裕はみられない。

 「一億総活躍」というのなら、そうしたところから手直しをすべきである。

 安倍晋三総理は、「一億総活躍」で、衆知を集めるとしている。だが、現状をみれば、なんらココロに響く具体策が出てきていないのではないか。衆知はまったくないということなのだろうか・・・。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:30 | 小倉正男の経済コラム
2015年11月04日

【小倉正男の経済羅針盤】日韓首脳会談=外交の無礼は高く付く

■昼食会(ランチ)もない無礼

小倉正男の経済羅針盤 日韓首脳会談はあったが、昼食会も共同発表・記者会見もないというのだから、呆れるしかない。

 日韓両首脳の笑顔や握手がワン・アンド・オンリーな「中身」ということだ。そんなことで安倍晋三首相が韓国まで出向く必要があったのだろうか。

 日本側が昼食会を提案したが、韓国がそれを断ったという・・・。一国の首相が韓国まで足を運んでいるのにランチもないというのだから、無礼きわまりない。本来は安倍首相が席を立って憤然と帰ってくるぐらいの無礼である。

 韓国は、アメリカが困惑を通り越して怒るほど、中国に接近してしまっている。中国としては、韓国の「同盟国」化は、思う壺ということになる。
「嫌韓」とかいわれるが、これでは「呆韓」というしかない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:28 | 小倉正男の経済コラム
2015年10月26日

【小倉正男の経済羅針盤】中国版『喪失の時代』は長期化が不可避、潰れるしかない中国のバブル

小倉正男の経済羅針盤 バブルとおできは大きくなると潰れる。中国のバブルも膨らんだおできと同じで、どうやっても潰れるしかない。

 中国の7〜9月期のGDPが6.9%と発表された。ついに7%を割り込んだわけだが、6.9%ならそう悪くはないのではないかという声もある。株価も「ひと安心」と上昇してみせた。

 ただし、よいも悪いもない、数字そのものが信用できる代物ではない、という見方が前提としてある。適当な数字を出していると思っていなければならない。

 中国は、さらに金利を下げて、同時に金利自由化に踏み切った。
金利を下げても、雇用や所得が増える、あるいは重要が起こる状況ではない。金利自由化も「改革」とはいえるが、需要が極端に低迷しているいまでは意味は低下している。

 中国の場合は、妙な表現だがシャドウバンキングが金利自由化を担ってきた。
銀行は、国有企業などにしか融資しない。シャドウバンキングは、高い金利で一般企業や個人に融資してきた。そのカネが土地や株などの投資に向けられていったわけである。金利自由化は、そうした実体に追随したものということになる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:57 | 小倉正男の経済コラム
2015年10月13日

【小倉正男の経済羅針盤】政局より「GDP600兆円」「1億総活躍」具体化こそ緊急課題

■世界経済は「平穏」を取り戻したが・・・

小倉正男の経済羅針盤 このところ世界は「平穏」のようだ。そんなことを言うと、「内実は変わってない」とお叱りを受けるに違いない。確かに、内実は何も変わっていない。

 だが、一瞬の「平穏」かもしれないが、それはそれで悪いものではない。

 アメリカの利上げはやや遠のいた感がある。世界経済がデフレ状況に突入しているのにアメリカ経済だけがよいというわけにはいかない。雇用も予想を下回る動きとなり、インフレも見られない。とりあえず利上げどころではない。

 中国の株式市場も大きく下げてきたが、ようやく低位で安定してきた。どんどん毎日下げる状況ではなくなってきている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:01 | 小倉正男の経済コラム
2015年09月28日

【小倉正男の経済羅針盤】GDP600兆円、後から中身は付いてくるか

■GDP600兆円=饅頭の皮としては十分

小倉正男の経済羅針盤 神戸の「豚マン」は、包んでいる皮の部分も中身の具も旨い。味は個人個人のものだから、論じてはいけないのだが、一般に関東の「肉マン」は具も皮も豚マンに及ばないのではないか。餃子も「豚マン」と同じことで具、それに具を包んでいる皮が旨くないとお客の評判は上がらない。

 さて新しいステージのアベノミクス、「ニューアベノミクス」だが、GDP600兆円(2014年度490兆円)を実現するとしている。GDPを20%以上増加させるというのだから、野心的な目標を掲げたのは間違いない。

 饅頭を包んでいる皮としては、「GDP600兆円」というのは悪いものではない。チマコマ実現可能な数字では夢も希望もない。目標というものは、これは無理ではないか、論拠は何か、策はあるのか、と頭を傾げるくらいでよい。

■具の具体化は後から付いてくる?

 それでは饅頭の具のほうはどうか。「子育て支援」については、現役世代を応援して人口増加を図るのだから、それはそれで理にかなっている。
現役世代の所得に余裕が生じれば、消費や住宅投資におカネが廻っていく。現役世代は、消費が旺盛な層であり、消費余力を生み出すことになる。

 人口増は経済のベースを広げることになる――。トヨタ自動車など経済界各社も子供手当てなどを分厚くする動きをとっている。共働きが一般化して「配偶者控除」の代わりに「子供手当て」に重点が移っている。子育て支援=人口増には経済界も動き出している。

 ニューアベノミクスでは、子育て支援の新たな中身=具体策は打ち出されていない。饅頭の具のほうの注文はこれからだ。具の具体化は、後から付いてくるということか。おそらく何らかの政策が出されるだろう。これは待つしかない。

■GDP600兆円の新味の具はあるか

 GDP600兆円の実現ということになれば、さらにインパクトを持つ新味の具が必要になる。はたしてそんな具はあるのか。

 「ケイタイ電話代が高い」などという話もあった。だが、政治権力がマーケット経済にいちいち口を出すのは、背景に消費を拡大したいということがあるのだろうがどうなのだろうか。そうではなくテレビ業界など儲かっている各分野で規制緩和を行い、新規参入・マーケット活性化を図っていくべきではないか。

 「経団連に働きかけて広告を出さないようにしろ」「ケイタイ電話代が高い」――、そうしたことは社会主義経済というか、それ以前の中世権力の経済のやり方だ。マーケット経済に即したやり方で改革を進めれば、新しい具を見つけられるのではないか。

 そうした具が後から付いてこないと、皮は旨いが中身の具が乏しいということになる。「GDP600兆円」に見合う中身を手早く打ち出さないと、それこそ再びデフレの暗黒に逆戻りになりかねない。

 (経済ジャーナリスト。『M&A資本主義』『トヨタとイトーヨーカ堂』(東洋経済新報社刊)、『日本の時短革命』『倒れない経営』『第四次産業の衝撃』(PHP研究所)など著書多数。東洋経済新報社で編集局記者・編集者、金融証券部長、企業情報部長などを経て現職。)
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