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[小倉正男の経済コラム]の記事一覧
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記事一覧 (11/26)【小倉正男の経済コラム】トランプ氏のTPP離脱:アメリカどころか世界をブッ壊す?
記事一覧 (11/20)【小倉正男の経済コラム】トランプ次期大統領の岐路:自由貿易主義か?自国優先の保護主義か?
記事一覧 (11/11)【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領が一転まっとうな人物に、目指すのは「強いアメリカ」か?
記事一覧 (10/20)【小倉正男の経済コラム】ポピュリズム(大衆迎合)のもたらすもの
記事一覧 (10/10)【小倉正男の経済コラム】利上げの妨げ――FRBの惑いと逡巡
記事一覧 (09/20)【小倉正男の経済コラム】アメリカの「ガラケー景気」、経済のサービス化に由来
記事一覧 (09/12)【小倉正男の経済コラム】「ガラケー」にとどまっているアメリカの景気
記事一覧 (08/12)【小倉正男の経済コラム】アメリカの利上げ――世界経済の先行きを左右
記事一覧 (08/08)【小倉正男の経済コラム】持つか、持たざるか――「国立」「都立」は要らない
記事一覧 (07/08)【小倉正男の経済羅針盤】リグレジット(離脱への後悔)先に立たず
記事一覧 (07/04)【小倉正男の経済羅針盤】日本企業のIRは進んでいるのか?
記事一覧 (06/22)【小倉正男の経済羅針盤】『炉心溶融』隠ぺいというコンプライアンス違反
記事一覧 (05/22)【小倉正男の経済羅針盤】タックスイーター(税を食う人)の罪
記事一覧 (05/06)【小倉正男の経済羅針盤】世界経済を救えるのはアメリカのみ
記事一覧 (04/30)【小倉正男の経済羅針盤】アベノミクスと失われた20年
記事一覧 (04/26)【小倉正男の経済羅針盤】四面楚歌、日本経済はデフレ不安
記事一覧 (04/01)【小倉正男の経済羅針盤】中国バブル崩壊、日本に必要なのは自戒
記事一覧 (03/14)【小倉正男の経済羅針盤】「トランプ旋風」はアメリカ衰退の証
記事一覧 (03/04)【小倉正男の経済羅針盤】マイナス金利は応急的な「防火壁」
記事一覧 (02/29)【小倉正男の経済羅針盤】トランプ氏が大統領になったら世界経済は・・・
2016年11月26日

【小倉正男の経済コラム】トランプ氏のTPP離脱:アメリカどころか世界をブッ壊す?

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■アメリカをブッ壊す

 次期大統領のトランプ氏が、TPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱を明言した。トランプ氏は、多国間貿易協定ではなく、2カ国間貿易協定を結ぶとしている。

 トランプ氏は、大統領選挙中に「2カ国間貿易協定では、最もタフで賢い交渉担当者を任命する」と語っていた。どうやら、そうしたことが現実味を帯びている。

 大統領選挙中とは違うトランプ氏を期待する面がないではなかった。だが、「君子豹変」とはならなかった。
トランプ氏の「孤立主義」「保護主義」は“筋金入り”ということが鮮明になった。

 共和党、民主党とも、これまでは大枠で「自由貿易主義」をアメリカの国益・国是として追及してきた。トランプ氏は、このアメリカの国益・国是を捨てるというのである。

 共和党どころか、アメリカをブッ壊す、ということか――。いや、アメリカどころではないかもしれない。下手をすれば、世界をブッ壊す事態になりかねない。もちろんそうならないことを期待したいのだが。

■「戦後」をブッ壊す

 多国間貿易協定であるTPPにしても、2カ国間貿易協定にしても、アメリカによる「ルール変更」の面がないではない。そうした動き自体がアメリカの衰退を映しているのは間違いない。

 大店の3代目が、お店がうまくいかないので店子の家賃を値上げするのに似ているのではないか。あるいは、傾いたヤクザが上納金をかさ上げするようなものか。ともあれ、「ルール変更」しろというわけである。

 それはともかく多国間貿易協定もそうだが2カ国間貿易協定も、自由貿易主義を基本とするのか、保護主義を基本とするのかで大きく異なる。「ルール変更」は同じだが、ベクトルが異なる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:44 | 小倉正男の経済コラム
2016年11月20日

【小倉正男の経済コラム】トランプ次期大統領の岐路:自由貿易主義か?自国優先の保護主義か?

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■乱世の梟雄か、まっとうな人物か

 アメリカの次期大統領であるドナルド・トランプ氏は世界にどう対応するのか。世界はトランプ氏にどう対応するのか――。
 乱世の梟雄なのか、あるいは案外まっとうな人物なのか。まだ見えない。

 安倍晋三首相とトランプ氏の会談で、トランプ氏が何を語るか。注目はそこに集まったが、それは秘密にされた。

 ただし、唯一手がかりになりそうなのが、会談後の安倍総理の談話である。日米同盟について、安倍首相はこう答えている。

 「同盟は信頼がなければ機能しない。ともに信頼関係を築いていくことができる。そう確信が持てる会談だった」

■自由貿易主義か、自国優先の保護主義か

 結局、トランプ氏がまっとうな人物かそうではないかは、TPP(環太平洋経済連携協定)をどうするかで見えるのではないか。

 自由貿易主義を採るのか、自国優先の保護主義を採るのか――。トランプ氏が、このどちらを採るかで、世界経済は大きく変わる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:47 | 小倉正男の経済コラム
2016年11月11日

【小倉正男の経済コラム】トランプ大統領が一転まっとうな人物に、目指すのは「強いアメリカ」か?

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■一転して「強いアメリカ」

 ドナルド・トランプ氏が大統領選挙に勝って、アメリカの利上げは吹き飛び、円高ドル安になると見られていた。

 トランプ氏は、「私は低金利主義者だ。物価上昇の兆しもない」「利上げをしてドル高になれば大問題になる」などと発言していたからだ。

 「強いアメリカ」を放棄して「弱いアメリカ」、すなわちフツーの国になるというのがトランプ氏の大統領選での一貫しての主張だった。ドル安が基調となるのは規定路線と思われていた。

 しかし、現実は猛烈な円安ドル高になっている――。トランプ氏が大型の減税や財政出動、そして規制緩和などを行えば、アメリカの景気は急浮上するという見方が出ている。

 目下の財政は巨額の赤字だが、景気が急浮上すれば、税収が上がり、財政も好転するということか。ダイナミックな政策転換になるということで、NY株は史上最高値を大きく更新し、強いドルに転じた。

 となれば、吹き飛ぶと見られていた利上げが復活して行われる流れになる。利上げが行われれば、おカネがアメリカに集まってくるからドルはさらに強い通貨になる。一転して「強いアメリカ」、いまやそんな見通しになっている。

■12月再利上げは復活か

 日本のほうはまだまだ「出口」が見つからない。「出口なし」みたいなものである。しかし、アメリカはどちらかといえば、猛烈に「出口」を見つけようとしていた。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:45 | 小倉正男の経済コラム
2016年10月20日

【小倉正男の経済コラム】ポピュリズム(大衆迎合)のもたらすもの

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■「聞いていない、記憶にない、分からない、覚えていない」

 「豊洲」「東京五輪カヌー会場」と問題(アジェンダ)が尽きることがない。TVのワイドショーなどネタに困らないということで、まさに「小池(百合子)劇場」化している。

 ところで、その豊洲市場の主要施設下に盛り土がなかった件――。
 小池百合子都知事が、石原慎太郎元都知事に質問状を出したが、石原慎太郎氏から届いたその回答は、「(自分は)聞いていない、記憶にない、分からない、覚えていない」。"ないない尽くし"ということである。

 石原慎太郎氏の都知事任期は、1999年4月〜2012年10月の長期に渡っている。
 それだけ長期に東京都知事だったというのは、よかれ悪しかれ世上の人気が高かったわけである。
 ところが、その東京の絶大の権力者だった人物が、「何も知らない」というゼロ回答を出してきたというのである。

 ともあれ、組織というものは何であれ権力者=トップが、時々変わることが必要であるという見本ということか。
 権力者が「何も知らない」では、「ガバナンスがない」、あるいは「ガバナンス以前の問題」になりかねない。無責任ということになるのではないか。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:29 | 小倉正男の経済コラム
2016年10月10日

【小倉正男の経済コラム】利上げの妨げ――FRBの惑いと逡巡

■年末に利上げができるかどうかは不透明

小倉正男の経済羅針盤 アメリカの9月の非農業部門雇用者数は15万6000人の増加となった。雇用者数の増加は、事前の予想(17万5000人)をやや下回った。

 6月28万7000人、7月25万5000人の増加に比べると勢いが見られない。8月に続いて20万人を下回った。ただし、大きく低落したわけではない。それなりの雇用者数の増加を果たしている。

 9月の失業率は5.0%。これまでの4.9%から悪化しているが、労働参加率の増加があり、実体的には変化はない。失業率そのものは大きく改善されている。
 時間当たり賃金は上昇している。だが、そう大きなアップではない。

 こうなるとアメリカは年末に再度の小幅な利上げができるかどうか不透明だ。利上げの公算は残しているが、いまのままの状態が新年も継続する可能性がある。
 これは年末までいかないと、どうなるのか、何ともいえない。

■利上げの大義名分はあるのか・・・

 総じていえば、アメリカの景気は悪いわけではないが、過熱感は出ていない。インフレやバブルといった兆しがない。

 「(現状は)年内に利上げを行う妨げにならない」――。FRB(米連邦準備制度理事会)のタカ派は、強がるような発言をしている。だが、景気に過熱感がなければ、これは大義名分がないに等しい。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:24 | 小倉正男の経済コラム
2016年09月20日

【小倉正男の経済コラム】アメリカの「ガラケー景気」、経済のサービス化に由来

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■中国が波乱要因――ゾンビ企業が延命

 騰がったり下がったりは、株も為替もそれは定めのようなものだ。しかし、このところそれがかなり激しいのではないか。方向性が定まらない。

 アメリカの景気はよいが、中国、中東、欧州などがいまひとつ冴えない。

 とくに中国はバブルが崩壊しないから始末が悪い。「ゾンビ」「キョンシー」といわれる企業群が延命し、むしろバブルを膨張させている。ゾンビ企業退治どころか、借入金漬けでゾンビが生き延びている状況とみられる。

 原油価格が大底を打ったものの回復しきれない。これは中国の原油ガブ飲みがなくなったためで、いわば中国の景気停滞の実体を映している。

 中国は、GDP(国内総生産)で世界2位ということでにわかに大国として振舞っている。
 だが、資本も技術も外国に依存しており、その内実ははたして厳しいのが実情である。先々の世界経済にとって波乱要因になるのはいう必要がない。

■アメリカの景気が「ガラケー」である訳

 ところで、アメリカの景気は「ガラケー」であると指摘してきている(前回コラム参照)
 アメリカのGDPの中身だが、消費が70%である。つまりは経済のサービス化が進んでいる――。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:01 | 小倉正男の経済コラム
2016年09月12日

【小倉正男の経済コラム】「ガラケー」にとどまっているアメリカの景気

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■定まらない利上げの行方

 アメリカの景気はガラパゴス型、「ガラケー」にとどまっている。いまの世界の景気動向は、この構造に起因している。

 アメリカは、利上げの行方をめぐって、株式市場が上昇したり下落したりと方向が定まらない。ドル=為替も同様であり、これも先行きについては不確実ということになる。

 アメリカは、雇用については確かに力強い動きをたどっている。失業率も低下し、完全雇用に近い状態にある。ただし、賃金は上がらず、インフレも起こっていない・・・。

 アメリカ以外の世界経済を見渡せば、中国、EU、中東といずれもよい状態にはない。原油価格も大底を打ったものの大きく回復するといった兆候は見えない。

 世界全体の景気が盛り上がりを欠いているのだから、原油価格も上がらない。インフレも起こりようがない。
 言い換えれば、アメリカの景気回復が、世界全体の景気を牽引するまでにはいたっていない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:44 | 小倉正男の経済コラム
2016年08月12日

【小倉正男の経済コラム】アメリカの利上げ――世界経済の先行きを左右

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■利上げのタイミングが接近か

 アメリカの雇用の増加が凄まじい。この7月の非農業部門雇用者の増加は25万5000人、事前の予想は18万人だったが、大きく上回った。
6月の雇用者増加は28万7000人、2ヶ月連続で大幅増となっている。

 2ヶ月連続で雇用者増加が25万人を上回ったのはあまりないことだ。2014年11月〜2015年2月まで4ヶ月連続で順調な雇用者増加がみられた。それ以来の動きである。

 アメリカの景気回復は本物とみられる。失業率は4.9%と5%割れを実現している。2012年8%台、2013年7%台の失業率からみると、失業率も極限まで改善している。

 これで賃金が顕著に上昇に転ずることになれば、インフレリスクが生じることになる。利上げのタイミングが生じることになる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:33 | 小倉正男の経済コラム
2016年08月08日

【小倉正男の経済コラム】持つか、持たざるか――「国立」「都立」は要らない

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■「国立」「都立」という発想

 都知事選で、ある候補者が発した言葉・・・。
 「僕は都立保育園をつくりたいのだ」
 善意なのだろうが、勉強していないことが露呈。――これだから惨敗するのである。

 「国立」だ、「都立」だ、と持つ(=所有)ことにこだわる。
 これは社会主義につながる。税金を営々と食うことになる。

 石原慎太郎都知事の時代も「新銀行東京」という「都立石原銀行」をつくり、破綻している。膨大な税を食った。これも社会主義である。

 尖閣諸島も、「都が買う」とか、モメにモメて結果は「国有化」になった。これは火をつけた本人が、自宅を売り払って個人のおカネで買うべきだったのではないか。

■「国立」「都立」はもう要らない

 「国立」、あるいは「都立」ということになれば、いくら赤字をタレ流しても、誰かが責任を取ったという話はきかない。
 「国立競技場」といったものは、つまりはそういうことではないか。

 持つか、持たざるか――。国も都も、持たざるところに立つべきではないか。

 「国有化」「都有化」すれば、それは社会主義だから、税金を食い続ける存在になる。財政赤字を膨大なものにするし、ひいては増税の原因になる。

 安くつくって、民間(外資を含む)に高く払い下げるのなら、財政を潤して、減税につながるかもしれない。そうしたことを考えるべきである。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:52 | 小倉正男の経済コラム
2016年07月08日

【小倉正男の経済羅針盤】リグレジット(離脱への後悔)先に立たず

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■ナポレオンの大陸閉鎖=市場困窮から戦争

 その昔、といっても210年前のことだが、ナポレオンが英国を封鎖することを宣言した。欧州諸国が英国を封じ込めて、貿易から締め出す、というわけである。「大陸封鎖令」である。
 そのうち、逆に英国が海上封鎖に踏み出した。どっちが封鎖しているのか、我慢比べである。

 貿易を封鎖すれば、マーケットは小さくなるから、どっちも困ることになる。困窮すれば、争いごとになり、ついには戦争になる。

 ロシアは大陸封鎖令を破り、英国と貿易を再開した。ロシアは英国の工業製品が欲しかった。フランスの工業製品は高いし、品質が劣っていた、代替にならない――。
 ナポレオンはロシアに遠征する。ナポレオンが率いた大軍のその大半は、自国に戻ることはなかった。

 アメリカは、フランスとの貿易を求めていた。英国の海上封鎖は障害となり、米英戦争に突入する。アメリカの大統領府が英国軍に焼き討ちされた。その後、大統領府は白い塗料が塗られて「ホワイトハウス」になった。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:31 | 小倉正男の経済コラム
2016年07月04日

【小倉正男の経済羅針盤】日本企業のIRは進んでいるのか?

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■事実を事実として認めるのが経営者の器量

 その昔、といっても2000年より少し以前の話だが、キリンビールの佐藤安弘社長(=当時)にインタビュ―した時のことだ。
 ――若い人たちは知らないかもしれないが、佐藤安弘社長は、低迷していたキリンビールを立て直した名経営者である――。

 佐藤安弘社長は、自宅で晩酌のビールを飲んでも、「うまくない」と思ったというのだ。
 何故かと考えて、「うちの原価はアサヒに負けている」と。原価率がアサヒのほうが低かったのである。

 アサヒは、スーパードライでキリンを追撃し、そしてその後に追い抜いた。茨城に新鋭の大工場を持ち、大量生産・大量物流・大量販売で勢いはとどまることがなかった。原価低減が実現されていた。

 「これは手狭な老朽工場は閉鎖しないと、キリンビールの原価は高いままだ」。
 佐藤安弘社長は、工場リストラに着手する。これが名門企業だけに社内から根強い反対が起こった。「わが社は負けていない」、そんな事実を顧みない意見が相次いだ。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:03 | 小倉正男の経済コラム
2016年06月22日

【小倉正男の経済羅針盤】『炉心溶融』隠ぺいというコンプライアンス違反

■「炉心溶融」を伝えたのは地元の地方紙

小倉正男の経済羅針盤 「炉心溶融」、これをひた隠しに隠した東電の罪は深すぎる――。情報を出さずに隠ぺいして人々の命を危険にさらした。日本人のほとんど半分ぐらいが、生死を分ける危機にあった。

 もちろん、「トモダチ作戦」に従事したアメリカ空母も危険にさらされたのは想像できるところである。

 原発事故の当時、東京の大手新聞も「炉心溶融」という記事は書かなかった。今頃になって、東電や民主党(当時)の批判をしているが、厳しく広げて言えば、これも同罪に近いのではないか。少し厳しすぎるかもしれないが、記者クラブでお国の情報を流しているクセが付きすぎているのではないか。

 あの当時、「炉心溶融」をいち早く活字にしたのは、「福島民友」とか「福島民報」といった地元の地方紙である。私は、あのとき、福島民友をネットで読んで、ゾッとしたことを覚えている。これは東京など首都圏も危ないかもしれない、鹿児島あたりに避難する必要があるのではないか、と。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:03 | 小倉正男の経済コラム
2016年05月22日

【小倉正男の経済羅針盤】タックスイーター(税を食う人)の罪

■自分で指名して「第三者」とは言語矛盾

小倉正男の経済羅針盤 2時間以上、何を聞かれても「第三者の厳しい公正な目で」と舛添要一・東京都知事。
 自分で弁護士を任命して、自分の帳簿を判断してもらうということが、はたして「第三者の厳しい公正な目で」、となるのか。

 野球でいえば、チームの監督がアンパイヤ―を指名するようなもので、不正を隠すことになりかねない。
 裁判長なら「第三者の厳しい公正な目で」ということになるが、雇ってくれた人に忠誠を尽くす弁護士にそれは求めるべくもない。

 記者会見に出席しているメディアこそが、「第三者の厳しい公正な目で」という存在に近いわけだが、どうもそうとは思っていていないようだ。メディアは「第三者すぎる」存在というわけか。

 税金から高い給料をもらって、家族旅行をはじめ何から何まで税金で贖って、経費を立てて節税では、「タックスイーター」(税を食う人)の極致ということになる。

 これが合法、適法だというのだから、国民主権とは名ばかり――。政治資金規正法とは、憲法を超える法ということになるのではないか。政治資金規正法とは、「税を食う人」の主権を宣言しているのに等しいことになる。

■自分が任命して「独立役員」と称している不勉強な経営者

 ある新興市場の上場企業でまだ若い社長が、自分が任命した社外役員を「独立役員」と称していたが、これも酷い話である。「社外」だから「独立」と誤認している・・・。

 その上場会社は、ある非上場会社に乗っ取られたのだが、送り込まれた若い社長は2代目――。
 乗っ取ったのは2代目の親父で、息子(2代目)を番頭付きでその会社に送り込んだ。経験も識見もない2代目は、自分が任命した役員を「独立役員」と文書に書き込んだりしていた。目付け役の番頭も番頭で、同列だったということになる。

 これはコーポレートガバナンスの基本なのだが、株主が任命するからインデペンデントな役員(独立役員)ということになる。

 CEO(最高経営責任者)が任命したオフィサーは「独立役員」とはいわない。
 「独立役員」とは、CEOと一般株主の利害が対立した場合は、株主サイドに立つ役員にほかならない。CEO以下のオフィサーの経営を監督・チェックするのが「独立役員」なのである。
 これによりコーポレートガバナンスが確立されるわけである。

■都民が任命したら、それは「第三者」になるが・・・

 「第三者の厳しい公正な目で」というのもこれと同じである。
 東京都でいえば、一般株主に当たる都民たちが任命したら、それは都知事に対する「第三者」になる。都民は「税を払う人」であり、厳しい公正な目で、にはうってつけというしかない立場になる。

 裁かれる者が、自分で任命したら、それは「第三者」とはいえない。インデペンデント、つまり独立した存在ではないからだ。

 それどころか、自分で任命したら、それは弁護人にほかならない。
 コーポレートガバナンスとは、三権分立など権力のチェックを基本にした考え方である。本来は政治学者が知らないといえるフィールドの話でない。

 「精査」「第三者」とキーワードは変わったが、先は見えたのではないか。先輩政治家も「気の毒だ」などと支援するのではなく、税を貪ったことの罪を一喝すべきではないか。

(経済ジャーナリスト 『M&A資本主義』『トヨタとイトーヨーカ堂』(東洋経済新報社)、『日本の時短革命』『倒れない経営―クライシスマネジメントとは何か』『第四次産業の衝撃』(PHP研究所)など著書多数。東洋経済新報社編集局・金融証券部長、企業情報部長,名古屋支社長・中部経済倶楽部専務理事など歴任して現職)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:29 | 小倉正男の経済コラム
2016年05月06日

【小倉正男の経済羅針盤】世界経済を救えるのはアメリカのみ

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■注視しなければならないのはアメリカ経済

小倉正男の経済羅針盤 日銀の追加緩和措置がなかったことが騒がれている。しかし、金融政策の有効性からみて、追加措置がなかったのもうなずけるものである。これは期待するほうが過大というか、性急すぎるというべきである。

 いまいちばんに懸念しなければならないのはアメリカの景気が不透明になっていることだ。注視すべきは、アメリカ経済の先行きにほかならない。

 本末でいえば、本はアメリカであり、末は日本である。日本が追加措置を見送ったことなど、語弊はあるがキャラメルのおまけみたいなことでしかない。

 世界全体の経済に不透明のシグナルが出ている。どこが世界経済を引っ張る力を持っているか――。
 となれば見渡して、結局はアメリカが世界経済をけん引するのがほぼワン&オンリーのシナリオということになる。世界経済の先行きを考えれば、アメリカ経済が順調な回復をみせることしかほかに手はないのではないか。

 為替でいえば、ドル高トレンドになることが望まれる。ただ、これは「円安ドル高」など日本経済に焦点を当てて考える、といった狭小な話ではない。

■ドイツにアウトバーンをもう一本つくれといっても無理

 ドイツに世界経済を引っ張る力はあるだろうか。「財政均衡」にこだわっているのに公共土木投資をやれといっても、それはやるわけもない。

 「ギリシャに財政均衡を求めているのに、アウトバーン(高速弾丸道路)をもう一本つくる気なんてはないわ」「それに私はヒトラーじゃないわよ」――。メルケル首相にそう言われるのが落ちである。

 日本にそれを求めても、求める先からどだい無理だ。
 では、中国は・・・、これもはてな?である。リーマンショック時に世界経済の「白馬の騎士」となった中国もいまはバブル崩壊を抱えている。二度目の主役は張りたくても張れない。ゾンビ企業退治といったバブル処理が精一杯といったところである。

■世界経済の窮状を救えるのはアメリカのみ

 となれば、アメリカ経済の底力というか、回復を待つしかない。
 アメリカの雇用や消費、それに住宅投資、設備投資動向といった経済指数が好転し、ドルが評価されるような展開が世界経済にとって望ましいということになる。ここはたとえ針の孔でも通すしかない。

 「中国・原油・アメリカ」――、極論すれば、この3つの要因が世界経済の行方を決定する。日本経済にとってもまさに生死・浮沈を左右する3要因にほかならない。

 前回コラムで、アメリカの利上げの動きを「空騒ぎ」と評したのは、アメリカの目線があまりにも狭小にアメリカ一国の経済に向けられているからにほかならない。世界全体の経済をみれば、そう甘い状況ではない。

 世界経済が全体に傾いているのにアメリカ一国が繁栄すればよいというのは少し虫のよい話ではないか。
 世界経済の全体を持ち上げるには、アメリカ経済の繁栄・回復が不可欠という目線が求められる。原油も重要で、価格が回復すれば、アメリカ経済の回復を促進することになる。

 アメリカが順調に利上げに進めるような状況が、世界にとっても、もちろん日本にとっても望ましいことであるのは間違いない。

(経済ジャーナリスト 『M&A資本主義』『トヨタとイトーヨーカ堂』(東洋経済新報社)、『日本の時短革命』『倒れない経営―クライシスマネジメントとは何か』『第四次産業の衝撃』(PHP研究所)など著書多数。東洋経済新報社編集局・金融証券部長、企業情報部長,名古屋支社長・中部経済倶楽部専務理事など歴任して現職)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:47 | 小倉正男の経済コラム
2016年04月30日

【小倉正男の経済羅針盤】アベノミクスと失われた20年

■アメリカは、から騒ぎめいた利上げムードが後退

小倉正男の経済羅針盤 アメリカ経済は、個人消費が弱含みとなり、ドル高もマイナス材料となっているとされている。原油価格の低迷も国内の石油関連産業に痛手となっている。一時のから騒ぎめいた利上げムードは後退しているといったところか。

世界経済が全体に傾いているというのに、アメリカだけが順調に成長を謳歌しようというのはどだい無理な話だ。

アメリカが減速気味ということになれば、ドル高が是正される。翻って、日本は円高傾向になる・・・。

■「失われた20年」=「死ね!」と言われる前に死んでいた日本経済

国内では、アベノミクスについて、メディアからの批判にさらされている。インフレにならないではないか――。マイナス金利にまでしたが、景気は持ち上がらないではないか――。
円高になっているではないか――。株は下がっているではないか――etc。
メディアは、気楽な稼業なのか、批判ばかりしている。では、どうしろというのか。

アベノミクス以前は、まさに「失われた20年」だった。給料は上がらない。学生の就職先がない。株式市場は死んでいる――。

「日本死ね!」などという威勢のよさはなかった。「死ね!」といわれる前に日本は十分に死んでいた。
アベノミクスがなければ、デフレ地獄に落ち込んだままだったのではないか。すなわち、「失われた30年」になっていたのではないか――。そんな時代がよかったと言いたいのだろうか。

■新しいマーケットの開拓・誕生

 問題は、中国のバブル崩壊を筆頭に世界経済全体が混迷していることだ。そのなかで日本経済がどのようにデフレ地獄に落ち込まないでやっていけるのか。かなり難しい話である。

 アベノミクスで足りないものは、新しいマーケット、新しいビジネス、新しい企業を誕生させる取り組みである。規制緩和を含めて、そこをやるべきではないか、とずっと言っているのだが、ほとんどやっていないのではないか。

 いや、ほとんどやっていない、というのは言い過ぎか。インバウンド需要、すなわち訪日観光客マーケットなどの開発は、新しいマーケットを誕生させた事例であるに違いない。

 IT時代に旺盛な需要をみせて成長マーケット分野になったのが保育、介護といった人的集約産業だった。医療、教育、レジャーなどまだまだ新しいサービス分野の需要を開拓できるのではないか。

 しかし、話題となったプロ野球球団の新設・拡大(12球団→16球団)すら立ち消え状態、目途すらつかない。これでは日本経済は活性化というか、面白くならない。

■経済無策に戻るな

 いまの世界経済の先行きは、何が起こるかわからない。中国の経済減速=巨大バブル崩壊は始まったばかりで、まだまだ底が見えない。新興国経済ともてはやされたブラジルなどの極端な低迷も進行している。ギリシア問題も解決したわけではない。
よいファクターがまったく見当たらない。時代は、厳しいところにある。

 アベノミクスのみならず、一国の経済政策の重要性が問われることになる。気持ちの入っていない批判ではなく、よい生活ができるように強い要望から、経済政策を問い直すべきではないか。

 思うにアベノミクス以前の無策というか、「失われた20年」といった日本経済が長らく死んでいる状態に戻ることだけは勘弁してほしい。
 
 経済が低迷することは、個人個人の懐が小さくなることであり、閉塞感のある暗い世の中になる。もうそうしたことは、あの「平成バブル」崩壊だけでよい。それが一般の生活感からの経済政策への思いなのではないか。

(経済ジャーナリスト 『M&A資本主義』『トヨタとイトーヨーカ堂』(東洋経済新報社)、『日本の時短革命』『倒れない経営―クライシスマネジメントとは何か』『第四次産業の衝撃』(PHP研究所)など著書多数。東洋経済新報社編集局・金融証券部長、企業情報部長,名古屋支社長・中部経済倶楽部専務理事など歴任して現職)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:25 | 小倉正男の経済コラム
2016年04月26日

【小倉正男の経済羅針盤】四面楚歌、日本経済はデフレ不安

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■世界経済は3.2%成長に引き下げ

 IMF(国際通貨基金)の世界経済見通しが、発表のたびに引き下げられている。現状では、2016年の成長率は3.2%となっている。

 中国経済の減速、ブラジル経済の悪化、原油価格の低迷とデフレ要因に事欠かない。アメリカもドル高が不安要因、欧州も混迷が尾を引いている。日本の成長率など0.5%とみられている。ちなみに、2017年の日本の成長率はマイナスに転じると予想されている。

 中国経済の減速をどうみるかだが、これを厳しく想定すると、世界経済の3.2%という成長率も「甘い」ということになる。世界経済について、よい材料が何もない。悪い材料しかない。悪い材料の中身がさらに悪くなりかねない。これが現状である――。

 IMFは、これまで日本には消費税の再引き上げを求めてきている。しかし、2017年については、消費税引き上げの特殊要因でマイナス成長になるという見通しを明らかにしている。

 世界経済に暗雲が立ち込めているいま、消費税を引き上げたら日本は再びデフレに突入するという警告と受け取ることもできる・・・。IMFも暗に日本の消費税引き上げを「困難」とみているのではないか。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:19 | 小倉正男の経済コラム
2016年04月01日

【小倉正男の経済羅針盤】中国バブル崩壊、日本に必要なのは自戒

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■「ゾンビ企業を根絶する」とおっしゃるが・・・

 通りゃんせ〜通りゃんせ〜。そうか、通ってよいのか、と。しかし、行きはよいよい、帰りは恐い――。何事もそうだが、進むはよいのだが、退くのは大変である。

 習近平、李克強など中国首脳が、「ゾンビ企業を根絶する」と演説したり、表明したりしている。
 中国のバブル崩壊は、にっちもさっちもいかない状態になっている。

 ゾンビ企業をつくるのは、売り上げ・収益を上げ、雇用やGDPを上げるのだから、みんなが歓迎してくれる。

 だが、ゾンビ企業を「根絶する」「退治する」となると、赤字を表面化させ、雇用を減らし、借金は焦げ付くことになる。これは大変なことになる。

 銀行は取り付け騒ぎに見舞われかねない――。近代・現代の恐慌は、最終的に銀行にパニックが及ぶことになっている。金融不安となり、社会不安を呼ぶ・・・。
 これは市場経済にしても、社会主義市場経済でも、最終的には同じである。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:51 | 小倉正男の経済コラム
2016年03月14日

【小倉正男の経済羅針盤】「トランプ旋風」はアメリカ衰退の証

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■アメリカの衰退と中国のゾンビ経済

 鉄鋼にしてもセメントにしても、中国の生産・浪費は酷いものである。中国のこの2〜3年の鉄鋼、セメントの生産・使用量は、アメリカの20世紀の100年間で生産・使用した量を上回るといわれる。呆れるしかない。

 中国は、控えめにみても先行き50年ぐらいまで需要を「先食い」している。GDPで世界2位に上りつめたが、再びまた長いビンボー経済に逆戻りとなる可能性が強まっている。
 中国は、超大国たらんとにわかに軍備拡張に狂奔し、顰蹙を買いながら領土拡張に走ったりしている。だが、経済=カネが尽きればそれどころではない。

 アメリカにしても、まだ回復途上でしかない。イラク戦争、サブプライムローン危機、リーマンショックと国力を消耗させてきた。アメリカは、ピーク時には、年間1兆ドル超の財政赤字をタレ流した。いまでも5000億ドルを超える膨大な財政赤字が続いている。

 中国は、そのアメリカの衰退をみて「誤認」した。中国の高い経済成長率からすれば、いずれアメリカのGDPに追い付き、追い越して、世界トップの超大国になれる――。
 しかし、そこに行くどころか、いまや巨大なバブルを膨らませて、にっちもさっちもいかない事態である。習近平が言う「ゾンビ企業」といった次元では済まされない。
 中国は、国家・地方政府・国有企業・大銀行が丸ごと「ゾンビ経済」に陥っている。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:40 | 小倉正男の経済コラム
2016年03月04日

【小倉正男の経済羅針盤】マイナス金利は応急的な「防火壁」

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■中国のバブル崩壊の飛び火をどう防ぐか

 このところを見ていると、世界は中国の「バブル崩壊」を当然のものとして黙殺しているようだ。
 上海の株式市場が下げようが上げようが、関係ないといった状況になっている。

 中国経済の失速、これはもうはどうにも仕方がない。「社会主義市場経済」の因果応報、自業自得というしかない――。

 むしろ、その結果としての石油価格の低落の度合いに焦点が移っている。これはアメリカの新興ビジネス・シェールオイルの盛衰に関係している。シェールオイル・バブルに乗って大量に出廻っているジャンク債などの金融不安に火をつけることになりかねない。

 世界は、旺盛な需要を巻き起こしてきた中国の巨大なバブル崩壊に直面して、脆弱な構造を曝け出している。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:44 | 小倉正男の経済コラム
2016年02月29日

【小倉正男の経済羅針盤】トランプ氏が大統領になったら世界経済は・・・

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■ローマ法王が批判しても勢いは止まらず

 ドナルド・トランプ氏は、倒産・破産は数知れずという経営者である。リーマンショックの不動産不況時ももちろん破産している。
 それでもいまや共和党の大統領候補になろうという勢いである。

 アメリカでは、倒産・破産はさほど問題にされない模様だ。それは凄いことだが、トランプ氏の場合、1回や2回のことではないようだから、あまりにも凄すぎる。

 アメリカのメディアは、トランプ氏には批判的だ。「共和党のリーダーはトランプを大統領候補から降ろせ」――そんな露骨な論調を打ち出している。しかし、選挙で決めることなので、勝手に降ろしたり引っ込めたりはできるわけもない。

 ローマ法王まで、「壁をつくるのはキリスト教徒ではない」とトランプ氏を批判した。異例の批判である。しかし、それでトランプ氏の支持が低下したわけではない。むしろ、勢いを増している。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:14 | 小倉正男の経済コラム