■今期4割増益の予想あり2月9日の決算発表に注目
昭和電工<4004>(東1)はこのほど、リチウムイオン2次電池の電極の接触抵抗を約50%下げることができ、急速充放電性の大幅な向上を可能にする最新のカーボン下地アルミ箔の販売を本格的に開始し、2015年の本事業の売上高50億円をめざすとした。
■急速充放電での「発熱」など改善の期待 本格開始するカーボン下地アルミ箔は、すでに、一部の顧客に限定販売し、製品特性の改善に努め、大型電極に一部採用され始めている。顧客からの評価が良好であることから、本格展開に移行した。
発表では、リチウムイオン2次電池には、負極・正極それぞれに集電板といわれる構造があり、正極ではアルミ箔、負極では銅箔が使われている。現在の一般的な素材では、素材同士の接触抵抗などの電気抵抗により、急速充放電を行なう際の「発熱」につながるとして、改善が急がれている。
■週末久々の値幅安となりガス抜き進む 週末21日の株価は、日経平均に歩調を合わせるような次第安となり続落し、後場179円(11円安)まで軟化。終値は184円(6円安)。久々に値幅の大きい下げとなった。
テクニカル的には、昨年11月の145円から戻り相場を続け、12月に195円、1月に197円の戻り高値をつけたため、この2度の高値がダブルトップ(2点天井)の雰囲気となっていたが、21日の下落によって、ガス抜きがかなり進んだ様子があるという。
前12月期の決算発表は2月9日に予定し、各利益項目とも黒字に転換の見込み。今期・2011年12月期は回復基調が拡大して純利益は前期見込みの4割増の200億円前後との予想があり、決算発表で示される今期の予想に期待が高まる場面が想定される。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 14:40
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