
しかしPERは27倍と高い
ダイダン<1980>(大1)は、強弱感が対立し始めている。まず、9月18日に大きい陽線が出た。しかし伸び切れず、週末26日には大きい陰線が出てしまった。まだ18日の陽線の中に納まっているため、崩れたということではない。
こうした波乱の動きには、2つの背景があると思われる。@7月15日から8月11日までモミ合った600〜640円のゾーンに接近、A会社四季報の09年3月期営業利益が会社予想25億円に対し21億円となっている。
7月の戻り高値640円は、1月の安値380円から68%上昇した水準。信用買い残も増えた。特に、予想1株利益22円に対しPERが29倍と市場平均を大きく上回った。このため、信用買い残以上にカラ売りの残が増え、結果、売り方にやられた。

ところが、このほど発売の会社四季報では今期の営業利益は21億円へ減額、1株利益も会社予想の22円が20円となっている。
500〜600円のボックス相場へ移行の可能性
【強気の見方】減額とは言っても、なお3.8倍の大幅増益。上場企業の業績悪化が目立つなかでの上向き基調は評価できる。チャートでも26週線で下げ止まっている。9月の511円までの下げに対し、倍返しの760円程度が見込める。
【弱気の見方】減額されたことは、上値圧迫になる。特に、1株利益が20円となったことは、PER27倍台と割安感はない。信用買い残がほとんどないため大きくさげるとは思わないが、戻ればカラ売りを仕掛けたい。
【見通し】500〜600円のボックス相場に入る可能性がある。