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記事一覧 (12/31)米国際貿易委員会(USITC)の衝撃、日本への影響も顕在化
記事一覧 (12/30)米国の利上げ
記事一覧 (12/30)【株式投資の醍醐味】社長インタビューで見つけた中期上昇銘柄の共通点
記事一覧 (07/30)【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】「インバウンド大国」への道、歴史のビジネスチャンス
記事一覧 (07/15)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】サクセスフル・エイジング実現の三本柱
記事一覧 (07/03)【村山貢司の気象&経済歳時記】気象が経済に与える影響
記事一覧 (06/26)【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】「ダメ社長」こそ勝者になれる?項羽と劉邦の分かれ目
記事一覧 (06/08)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】健康寿命の延伸のロコモ・サルコペニア・フレイル
記事一覧 (06/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】温暖化とエネルギー
記事一覧 (05/28)【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】レゴランドの躓きと荘子の知恵
記事一覧 (05/13)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】帯状疱疹のワクチンによる予防
記事一覧 (05/04)【村山貢司の気象&経済歳時記】6月から気温が高く蒸し暑い夏に
記事一覧 (05/01)【宮田修 アナウンサー神主のため息】豊かな水に感謝
記事一覧 (04/26)【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】Amazon Goの脅威、キーワードは「沈黙交易」
記事一覧 (04/12)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症における自動車運転危険度判定
記事一覧 (04/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】正確なサクラの開花予想は必須
記事一覧 (04/01)【宮田修 アナウンサー神主のため息】モンゴルに日本を見る
記事一覧 (03/29)【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】織田信長は「トカゲのしっぽ」をどう切った?
記事一覧 (03/14)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】高齢運転者の対策が強化
記事一覧 (03/01)【村山貢司の気象&経済歳時記】ネット通販の問題点
2018年12月31日

米国際貿易委員会(USITC)の衝撃、日本への影響も顕在化

★世界の株式市場にマイナス

コラム(株式投資情報ブログ) 米国際貿易委員会(USITC)は18年11月に「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の経済影響に関する公聴会を開催。鉄鋼協会、鉄鋼製造業者協会はUSMCAへの強い支持を表明。鉄鋼協会のデンプシー氏は、「USMCAは米国の鉄鋼製造業者にとって有益な協定」と述べ、特に自動車に用いられる鉄鋼の70%以上を北米産とする原産地規則は「米国産鉄鋼の需要を増加させる」と評価した。

 鉄鋼製造業協会(電炉メーカー団体)のベル代表は「NAFTAでは企業が原産地規則の抜け穴を利用し、海外から部品をカナダやメキシコに送り、両国で組み立てることで自動車を無税で米国に輸出できる」と現協定の問題点を指摘し、「USMCAの新たな原産地規則はこれらの抜け穴を封じ、米国の鉄鋼業界の競争力を強化する」と述べた。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:37 | コラム
2018年12月30日

米国の利上げ

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■円高メリットに注目

 米連邦準備制度理事会(FRB)は19年に2回の利上げを想定している。アノマリーでは、大統領選前年の米国の株価上昇率は中間選挙年を上回るというが、足元の米経済指標を見ると、良いものと悪いものが混じり、景気の分岐点が近いように見える。

 モルガン・スタンレーは18年11月25日の報告書で「18年はアジア(特に中国)の金融環境が引き締まったことにより、10年にわたるアジアの強気相場が明らかに終わった」とし、「まだサイクルの底には達していない」との見方を示した。チーフストラテジストのウィルソン氏は、FRBが19年6月に利上げを休止するとし、それが企業利益悪化の状況緩和に役立つとみていた。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:17 | コラム

【株式投資の醍醐味】社長インタビューで見つけた中期上昇銘柄の共通点

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◆「いまは先行投資の段階だが1〜2年後を見てほしい」

 この2年ほどの間に社長インタビューを行った銘柄の中に、インタビュー後しばらくは鳴かず飛ばずの状態を続けながら、次第に持ち直して上昇相場を形成した銘柄がいくつかあった。パシフィックネット(3021)とピクスタ(3416)が特徴的で、共通していたのは、ともに、「いまは先行投資のため減益(あるいは赤字)だが、新事業への取り組み(あるいは構造改革)が進んでいるので1〜2年後を見てほしい」ということだった。

◆パシフィックネットやピクスタなど、しばらくは鳴かず飛ばずでも大きく変貌

 パシフィックネット(3021)は2017年9月6日に掲載した(http://kabu-ir.com/article/453261741.html)。そして、この年いっぱいは500円前後で鳴かず飛ばずだったが、18年初から動意を強め、同年3月にかけて2倍強の株価になった。

 ピクスタ(3416)は2017年5月24日に掲載した(http://kabu-ir.com/article/450177718.html)。そして、17年中は1300円をはさんで一進一退を続け、むしろ1200円まで下押す場面もあったが、18年5月には一進一退だった水準から7割高となった。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:51 | コラム
2017年07月30日

【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】「インバウンド大国」への道、歴史のビジネスチャンス

作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術

■老いる日本、生まれゆくアジア

 この連載も今回で最終回となる。最後に大きな話をしたい。

 2040年代後半の日本人口1億人割れが迫っている。
 このとき、65歳以上の人口比率は4割にのぼると、多くの調査機関が推計している。もはや高齢化社会などという古くさい言葉では表現できないような「老人大国」への道が目の前にある。
 前回でも言及したがモノづくり国家の看板も老朽化してしまった。日本は今やアジアのトップランナーでも何でもなくなった。

 こうした中で大きな期待がかけられるビジネスがある。それがインバウンド(訪日外国人観光)ビジネスだ。
 老いる日本を尻目に、世界の人口は膨脹が止まらない。2015年の地球の総人口は約73億人だが、国連の予想では2050年に96億人になるとされる。「地球100億人」時代の到来だ。

 この人口増加の主役がアジアである。
 インド、ベトナム、フィリピンなど、産業化が進展している都市部を中心に人口が急増している。「豊かな人々」が次から次へ誕生しているのだ。フィリピンやベトナムと日本との人口逆転も時間の問題になっている。

 こうしたアジアを中心とした「100億人」のエネルギーを吸収し、訪日外国人を増やして人口減少をカバーする戦略、すなわち「観光立国」への転換が日本にとっても、株式市場にとっても今後の重要テーマになるだろう。
 それは外国人訪問客8000万人以上を誇るフランス(人口6690万人)や、同1500万人のシンガポール(同550万人)のようなインバウンド大国化である。
 交通・宿泊・飲食・娯楽など各分野への経済効果は計り知れない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:52 | コラム
2017年07月15日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】サクセスフル・エイジング実現の三本柱

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 平成25年8月から「健康寿命を如何に延伸させ認知症にならない」を色々な角度から記述してきました。今月号で私の健康コラムは終了致します、長らくお付き合い頂き深謝致します。

 現在、慢性期病院で多くの高齢者患者さんを診察しています。100歳で少し認知機能低下がありながら大きな声で病棟内を動き回る患者さんから、70歳でも認知症で寝たきりの患者さんなど、年齢に関係なく健康寿命が大きく異なるのを多々経験します。この違いは何故なのか、90歳・100歳になってもどうすれば認知機能が保たれるのかなど日々自問自答しています。残念ながら明確な答えは見いだせませんが、90歳以上で元気な方(殆ど女性)は前向きで知識欲旺盛なのが印象的です。特別な運動や脳トレでの認知症予防は困難ですが、生活習慣病の積極的な治療や生活習慣の是正は、認知症の発生予防や進行を遅らせている可能性が示唆されています。ぜひ今からでも、糖尿病・高血圧・高脂血症などを定期的にチェックし是正し、喫煙や多量飲酒も今一度見直して下さい。

 サクセスフル・エイジング『大きな疾患や障害がなく、高い身体・認知機能を維持し、社会貢献を行える』の実現には、運動、蛋白質を多く含む十分な栄養摂取と社会参加の三本柱が重要です。有酸素運動(ラジオ体操、散歩、ジョギング、自転車、水泳)の強度は会話可能で、10〜30分(週に3〜5日)が目安です。社会的活動は、同窓会や町内会活動だけでなく読書、旅行、家事、釣りなどの実施、さらに創造力を要する音楽、美術、ダンス、手芸などが推奨されています。定年後殆ど家で過ごす私の同級生がいますが、出来るだけ誘い出すようにしています。皆様も自分自身だけでなく、周囲の人も巻き込んで楽しく社会へ飛び出して下さい。

 健康コラムの執筆で、私も良い勉強になりました。本当に暖かいご意見有り難うございました。(箱崎幸也=元気会横浜病院々長、元自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:31 | コラム
2017年07月03日

【村山貢司の気象&経済歳時記】気象が経済に与える影響

村山貢司の気象&経済歳時記 異常気象である。6月の降水量は北海道で平年よりかなり多くなったが、その他の地域は少ない。本来梅雨のない北海道で雨が多く、他が少ないという例年とは全く逆の現象になっている。雨の少ない状況は4月から続いており、3か月連続での少雨になっている。すでに農作物には影響が出始めている。利根川水系のダムの貯水率は50%台にまで低下しており、この夏も水不足が懸念される。この傾向は世界的なもので、5月は世界各地で異常な高温と少雨・干ばつが発生している。

 気象が経済に与える影響はかなり大きいが、近年の異常気象の規模や回数は世界的な水や食料の不足につながり、このことは途上国における政治的な不安定さを大きくする原因になる。世界の歴史の中で戦争が多発した時代が何度かあるが、多くの場合異常気象による食料や牧草の不足が引き金になっている。過去の食料不足は、寒冷化による雨量の減少と低温が原因であった。温暖化による気候変動では、寒冷化とは逆に高温と雨量の増加が予想されているが、これは広い地域での平均値であって、現実に起きている現象は欧米やアジアでの少雨・干ばつである。アジアでは特に食料自給率の低下が著しい中国の食料輸入量が急増しており、60%もの食料を輸入している日本への影響も大きくなっている。

 気温が高いために夏物商品の出足は良いが、短期的な経済の好調さだけではなく、長期的に見て、水や食料さらにエネルギーなどをいかに安定的に供給できるかを真剣に考えるべきであろう。2100年には日本の気温は現在よりさらに3度ほど高くなると予想されている。東京の街路樹がイチョウではなく、ヤシの木になると想像して欲しい。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:44 | コラム
2017年06月26日

【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】「ダメ社長」こそ勝者になれる?項羽と劉邦の分かれ目

作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術

■ニッポン企業は既に「四面楚歌」か?

 「実は幻想、iPhoneの日本製部品頼み」――先日の日本経済新聞の報道に落胆された方も多いだろう。過去5年通算のアップルサプライヤーは今や台湾企業71社、米国企業60社、日本企業55社、いう順位になっているというのだ。
 一昔前の感覚ならそもそもiPhoneをつくるべきは日本企業の役割だったはずだが、今やその部品さえも台湾の後塵を拝するようになったことになる。「モノ作り大国」の地盤は揺らぐところか、もう崩壊してきているのかもしれない。

 昨年発売され話題となったデービッド・アトキンソン氏の『新・所得倍増論』(東洋経済新報社)は日本の一人当りGDP(国内総生産)の先進国中最低の低さ(世界27位)など、まん延する「日本病」に鋭いメスを入れた書だった。日本は輸出額世界4位の輸出大国だが、これも一人当りにすると世界44位となるらしい。モノ作り大国の看板はどこへいったのか。

 日本人の生産性を著しく低下させている「日本病」とは、やれ会議が長い、決裁印が多い、タコツボ然とした組織などなど、いろいろな要因が囁かれている。だが最大のポイントとなると経営者ということになるだろう。
 東芝にせよシャープにせよ、ここまで日本企業を凋落させたのはやはり人だ。昨今は日本の経営者・社長叩きがますます加速している。半面、こうした風潮がますます経営者を萎縮させ、ただでさえサラリーマンの気質がある日本の社長がますます保守化、結果として生産性も一段と低下、という悪循環が起こっているのかもしれない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:02 | コラム
2017年06月08日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】健康寿命の延伸のロコモ・サルコペニア・フレイル

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 わが国は高齢者(65歳以上)が4人に1人以上の超高齢社会を迎え、医療環境の整備や栄養状態改善などでさらに加速していきます。高齢者を表現する言葉として、「ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)」「サルコペニア」「フレイル」がしばしば使用されます。

 フレイルは、加齢や慢性疾患の積み重ねにより、心身ともに脆弱によって自立生活が損なわれやすい状態です。この究極の状態が「老衰」です。(1)歩行速度低下:1m/秒、(2)筋力低下:握力男<26s、女性<17s、(3)疲れやすさの実感(自己申告)、(4)活動力低下[1週間で300kcalのエネルギー(1万歩)消費未満]、(5)体重減少:年間>5s、の3項目以上でフレイルと診断されます。75歳以上の健康診断では、がん検診や慢性疾患予防とともに、まずフレイル予防の検診が大切です。

 フレイルの一部で運動器が障害された状態がロコモです。運動器とは、骨・関節・靱帯、脊椎・脊髄、筋肉・腱、末梢神経など、体を支え(支持)動かす(運動・移動)役割をする器官の総称です。ロコモは日本整形外科学会が平成19年に新たに提唱した概念です。「人は運動器に支えられて生きている。運動器の健康には、医学的評価と対策が重要であることを日々意識してほしい」というメッセージが込められています。

 サルコペニアは、加齢・活動/栄養低下・疾患によって筋肉量・筋力・身体機能が低下し、寝たきり・嚥下障害・呼吸障害となります。慢性的な低栄養状態はサルコペニア進行の要因となり、サルコペニアが進行するとさらに筋力低下が進む、という悪循環に陥ります。この予防には定期的な運動と、運動後の30分以内に蛋白10g(例:牛乳250ml)摂取や分岐鎖アミノ酸(マグロ赤身、牛肉、卵に多く含まれる)の摂取が推奨されています。

 「主観的健康感が保たれ、要介護2以上の認定を受けていないこと」が健康寿命と定義されます。健康寿命を延伸のためにも日々サルコペニア・フレイル予防を意識しながら過ごして下さい。(箱崎幸也=元気会横浜病院々長、元自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:57 | コラム
2017年06月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】温暖化とエネルギー

村山貢司の気象&経済歳時記 5月の末に仙台にある、東北電力の新仙台火力発電所を視察した。3号系列の1号機と2号機で合計98万KWの出力である。規模は他の火力発電所に比べて特に大きなものではないが、特徴は熱効率が60%以上と極めて高く、二酸化炭素の排出量が少ないことである。コンバインドサイクルといって、液化天然ガス(LNG)を燃焼させ、まずガスタービンを回す。ガスタービンから出る640度の高温の燃焼ガスを用いて水蒸気を発生させ。蒸気タービンを回す仕組みで2つのタービンが直結し、世界で最高水準の熱効率になっている。重油を燃やして発電していた従来の火力発電に比べると、1kWh当たりの燃料は1/4減少し、二酸化炭素の排出量は1/3も減少している。

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新仙台火力発電所

 東日本大震災以降、多くの原発が停止した状態が続き、電力のうち火力発電が占める割合は80%以上になっている。その多くは老朽化した熱効率の悪い火力発電所である。日本は2030年には13年比で26%もの二酸化炭素を削減する目標を世界に約束した。その内容は再生可能エネルギーを22%程度にし、原発の再稼働を進めるものである。原発の是非は別にして、再生可能エネルギーを増加させるためには、熱効率の悪い石炭や重油を用いる老朽化した火力発電所をコンバインドサイクルの火力発電所に切り替えることである。LNGを用いる新型火力発電は立ち上がりが早いのが特徴であり、再生可能エネルギーが十分に供給されない場合の電源として活用できる。

 気象の面からみると太陽光発電は天候の影響を大きく受ける。2003年7月の東京の場合、7月6日から26日までの3週間の日照時間はわずか15.3時間であり、太陽光発電はほとんど機能しないことになる。風力を含めた再生可能エネルギーの増加には正確・詳細な気象情報とバックアップになる火力発電が不可欠である。従来の火力発電では温暖化対策に逆行するため、熱効率の高いコンバインドサイクルの火力に切り替え、その分の再生可能エネルギーを増加させることが、温暖化対策と同時にエネルギーの安定供給を行うことになる。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:12 | コラム
2017年05月28日

【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】レゴランドの躓きと荘子の知恵

作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術

■高額な価格設定が裏目に出たレゴランド

 4月1日に鳴り物入りでオープンしたテーマパーク「レゴランド・ジャパン」(名古屋市港区)に早くも暗雲が漂い始めている。
 隣接地で開業された複合商業施設「メイカーズ ピア」で、テナントのレストラン1店舗が先ごろ閉店した。来場者が想定を大幅に下回ったことが理由である。サンクコスト(埋没費用)の呪縛にとらわれず、早期に「損切り」を決意した経営者は大いに評価されるべきだろう。
 先日レゴランドは最大25%という実質値下げを発表した。開業から2ヶ月足らずでの値下げは異例である。見通しが甘かったことは否定できないだろう。大人2人、子供2人の入場料は2万4400円に設定されているが、正直、高すぎる。それならば、その金額分のレゴを子供に買ってあげた方が、正しい消費行動のように思えてならない。

■意外な使い方で生まれた超ロングセラー

 レゴに類似した商品にカワダ(本社・東京都新宿区、非上場)の「ダイヤブロック」がある。ダイヤブロックは1962年より発売された趙ロングセラー商品だが、その誕生秘話は実に興味深い。
 もともとこの商品の原型はある文具メーカーが作った二股の鉛筆のキャップで、2本同時に収納できることをウリとしていた。ところが、このキャップは全然売れず、大量の在庫を抱えてしまう。
 そこで現在のブロックのように「つないで遊べる」用途を思いつき、「ブロックキャップ」として売り出したところ、飛ぶように売れた。まさに発想の転換である。
 ブロックキャップの突起は二つだけだったが、玩具としての開発研究が進み、現在のダイヤブロックが生まれることとなる。

 こうした「本来の用途と違う」発想でヒットを飛ばした例は少なくない。
 デンソーが開発したQRコードはもともと部品工場や配送センターなどでの使用が考えられていたが、今や個人のスマートフォンでデータコードとして世界中で利用されている。
 TOTOのシャワー付洗面台も、実はシンクの小物洗いなどを目的に開発されたが、今や「朝シャン」の代名詞商品となっている。他にも、絵画向けに売ろうとしたのに女性の眉書きに使われたエボニーペンシル、プラモデルの乾燥用としてモデラーに人気を集めた山善の食器乾燥機など、こうした例は枚挙に暇がない。
 商品・サービスは、想定ターゲット、想定用途とは違う「売れ筋」の可能性を持っている。マーケティングは万能ではない。もしかしたら、レゴランドも大胆に発想を転換すれば、大逆転の方策があるのかもしれない。

■荘子の唱える「無用の用」

 荘子は古代中国の戦国時代の人で、諸子百家・道家を代表する巨人だ。彼の思想を伝える「荘子」中に「瓢箪問答」というものがある。
 ある日、論理学者の恵子(けいし)は荘子に「大きなヒョウタンがなりましたが使い道がないので壊しました」といった。荘子の思想があまりに浮世離れしていて、現実の役に立たないことをヒョウタンに例え、暗に批判したのである。

 荘子は恵子にこんな話をして反論する。

 ――宋にあかぎれ防止の薬を作る人がいた。綿を水にさらす仕事をする人のための薬である。ある男がこれを聞いて、製法を100金で買い取りたいと申し込んだ。それまで薬は数金程度の収入しか得られなかったので、宋の人は喜んで製法を売った。
 男は呉で将軍となり、越の軍と戦った。呉も越も河や湖が多いので戦いは水上戦が多い。冬に戦えば凍傷となってしまう。
 男はこの戦いであか切れ防止薬を用いた。おかげで呉の兵たちは凍傷の心配がなくなり、越軍と存分に戦って勝利することができた。
 呉王は喜び、褒美として男に豊かな領地を与えた。それは数金〜百金とはレベルの違うものだった。

 同じあかぎれの薬でも、利用法を変えるだけで、利益は何百、何千倍となったのである。
 荘子は続いて恵子に「大きなヒョウタンを大きな樽の代わりにして川や湖で遊ぶことをどうして思いつかないのですか」といった。

 恵子は、ヒョウタンは飲み物を入れるもの、ひしゃくに使うもの、という固定観念にとらわれていた。荘子は、「常識ではとらえられないことに物事の本当の価値がある」と諭しているのである。

 荘子には「無用の用」、つまり「役に立たないと見えるものでも実は大きな役割がある。この世に無用なものは存在しない」という教えがある。噛みしめたい言葉である。

(作家=吉田龍司 『毛利元就』、『戦国城事典』(新紀元社)、『信長のM&A、黒田官兵衛のビッグデータ』(宝島社)、「今日からいっぱし!経済通」(日本経営協会総合研究所)、「儲かる株を自分で探せる本」(講談社)など著書多数)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:45 | コラム
2017年05月13日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】帯状疱疹のワクチンによる予防

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 今月は、最近高齢者の方々で問題となっている帯状疱疹についてお話します。小児期に水疱瘡(水痘)を発症しても殆ど自然に治癒しますが、その後も原因となる「水痘−帯状疱疹ウイルス(VZV)」は知覚神経節(神経の根元)に潜伏し続けています。高齢や抗がん剤治療などで抵抗力が低下すると、潜伏しているVZVが再活性化して帯状疱疹を引き起こします。

 高齢者での帯状疱疹では、肝臓や膵臓を巻き込んで全身に拡大し重篤化したり、眼神経が侵され失明することもあります。最も頻度が高く深刻となるのは、帯状疱疹後神経痛が数週間から数ヶ月間も持続することです。さらにこの神経痛から全身が衰弱し、死に至ることもあります。

 2014年小児期の水痘ワクチン定期接種化以降、小児における水痘流行は減少し患者数は激減しています。生涯で約15〜30%の人が帯状疱疹に罹りますが、近年帯状疱疹の患者数はさらに増加しています。先日、美智子皇太后も罹患したとの報道もありましたが、高齢化が最も高い要因とされています。しかし成人では知らず知らずのうちに水痘患児との接触で、VZVに対する免疫が活性化(ブースター効果)して帯状疱疹に罹らなくなっています。

 米国では、ワクチン定期接種による小児の水痘患者の減少で帯状疱疹の患者が90%も増加したことが報告されています。帯状疱疹患者数の増加は高齢化だけでなく、小児の水痘減少も大きく関与しています。

 我が国でも、2016年3月水痘ワクチンを用いた帯状疱疹予防が承認され、帯状庖疹は予防しうる疾患となりました。しかし、水痘ワクチンによる帯状庖疹予防効果は100%ではありません。何年ごとに追加ワクチンを接種するのが効果的かも不明です。しかしワクチン接種にて、重症化や帯状庖疹後神経痛を半減させる効果は明らかです。

 家族や友人に帯状庖疹後神経痛の経験者がいる方は積極的に接種を希望されています。60歳以上の方は、ぜひ今の元気なうちに水痘ワクチン接種をして下さい。(箱崎幸也=元気会横浜病院々長、元自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:48 | コラム
2017年05月04日

【村山貢司の気象&経済歳時記】6月から気温が高く蒸し暑い夏に

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 気象庁から5月から7月までの3か月予報が発表された。結論から言うと今年の夏は6月から気温が高く、蒸し暑い夏になりそうだ。夏にかけて異常気象の原因である、エルニーニョもラニーニャも発生する可能性が低いが、すでに南海上の太平洋高気圧はかなり強くなっており、早い時期から日本付近に張り出す見込みである。このために、高気圧の周辺から暖かい空気が流れ込みやすく、気温は早い時期から高めになると予想される。

 6月から7月にかけての気温予想は平年並みか平年より高い確率が80%である。平年の気温とは2010年までの30年間の平均値であり、東京や大阪などの大都市では30年前に比較するとおよそ1度気温が上昇している。このために気温が平年並みか高い確率が80%ということは、今年の夏も暑くなると解釈すべきであろう。

 昨年は上信越山岳の積雪が少なく水不足が懸念されたが、今年は例年並みの積雪があり、今後の雨量も平年並みかやや多くなりそうで、水不足の心配はないだろう。ただ、太平洋側の地方は西日本を中心に大雨になる可能性が高い。

 夏は暑ければ暑いほど景気が良いと昔から言われている。レジャーなどの人出は7月と8月の天候が大きく影響するが、夏物家電や夏物衣料は8月の影響は小さく、6月から暑くなるかどうかがポイントになる。この夏の場合6月から気温が高くなるために、夏物の出足は早めになる可能性が高い。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:45 | コラム
2017年05月01日

【宮田修 アナウンサー神主のため息】豊かな水に感謝

宮田修 アナウンサー神主のため息 先月に続いてモンゴルのことです。4月21日(金)に無事帰国し、この原稿を書いています。例年のことですが、ウランバータルからの飛行機が成田空港に近づくとモンゴルと日本の景色の違いに驚くのです。日本は“緑”いっぱいです。まさにグリーンランドです。緑の中に太陽の光を受けてきらきら輝いている水面があります。田んぼです。田植えが終わっているかどうかまでは上空からは確認できませんが、春の農作業が始まっていることはわかります。我が国は水と緑に恵まれています。有難いことだなと改めて感じるのです。

 5時間ほど前までモンゴルの首都ウランバートルにいました。この時期のウランバートルは、まだまだ寒く朝の最低気温は氷点下です。それでも大陸性の気候ですので日中は気温が上がりセーター一枚で過ごせます。日本と大きく違うのは雨が少ないということです。

 今年私は、4月5日から21日まで17日間モンゴルに滞在し、子どもたちと楽しく勉強をしてきました。モンゴルの人は、日本に対して好意的な人が多く、子どもたちに日本のことを話してあげると彼らは強い関心を示してくれます。日本の雨の話をしました。この時期日本では3日に1日ぐらいは雨が降りますと話すと実に不思議そうな顔をします。モンゴルでは雨が降らないのです。17日間の滞在中雨が降ったのは1回だけでした。雪まじりの雨でした。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:26 | コラム
2017年04月26日

【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】Amazon Goの脅威、キーワードは「沈黙交易」

作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術

■急拡大する「セルフレジ革命」

 「人手不足もここまできたか」――馴染みのスーパーでセルフレジが導入され、こう思った方も少なくないだろう。今年1月にはフランスで「セルフレジが雇用を奪う」との反対デモまで起こっているが、導入加速の動きは止まりそうにない。
 先日、セブン−イレブン・ジャパンなどコンビニエンスストア大手5社が2025年までに国内の全店舗でセルフレジを導入することが明らかになった。この方式はよくあるバーコード読み取り型ではなく、RFID(電子タグのデータを非接触で読み書きするシステム)を利用するもの。商品を入れたカゴを置けば、瞬時に計算・会計してくれるレジである。

 経産省はこれに合わせて、全てのコンビニ取扱商品(推計1000億個/年)にRFIDを利用するという「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を発表した。人口減少社会の到来を前に、セルフレジは国策として位置付けられた格好である。
 コストはかかるが、人手不足対策、物流システムの効率化、レジの通過時間の短縮、POSレジの台数削減などセルフレジの導入メリットは多い。もちろん万引き問題など運用面の課題は多いが、時間が解決していく問題のような気がする。株式市場ではサトーHLD、 富士通フロンテックなど関連銘柄に注目する向きも多い。

■レジそのものをなくした「Amazon Go」

 RFIDの最大のネックは1枚当り10〜20円という価格面の問題であろう。既にファーストリテイリングが「GU」ブランド店でのRFIDの導入を進めているが、利幅の薄いスーパーなどの小売りが二の足を踏んでいるのはこれが原因である。経産省は量産化によりこの問題の解決を図ろうとしているが、一朝一夕で片が付く話ではないだろう。
 一方、こうした日本の動きを嘲笑うかのように登場したのが米Amazonのリアル店舗「Amazon Go」である。食料雑貨店、つまりコンビニのような店だが、これは「レジが不要」という「まったく新しい店舗」である。コンセプトはJust Walk Out(そのまま歩いて出る)で、RFIDは使用されない。
 Amazon Goでは、顧客はまずスマホにダウンロードしたAmazon Goのアプリをゲートでかざして入店する。棚から商品を取るだけでアプリのカートに商品が追加される。出口のゲートを出るとAmazonのアカウントから購入分が引き落とされるというしくみだ。

Amazon Go動画 https://www.youtube.com/watch?v=NrmMk1Myrxc


 Amazon Goでは店内にある各種センサー、カメラ、マイクのデータをAI(人工知能)が制御・分析し、客がどの商品を取ったか、どういう行動をしたかを把握できるという。センサリング技術と画像解析を活用し、AIがディープラーニングしていけば、レジそのものがいらなくなったのである。
 消費者目線からいえば、正直いってRFIDよりもAmazon Goの方が使いやすいのは明らかであろう。下手をすればコンビニ各社はAmazon Goに敗れるか、特許で固められたシステムごと買わされる可能性があるのかもしれない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:44 | コラム
2017年04月12日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症における自動車運転危険度判定

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 欧州連合(EU)では、臨床的認知症尺度(CDR)によって運転危険度を判定しています。中等度記憶障害のCDR2(点数2)と重度CDR3(点数3)は即運転中止、軽度のCDR1(点数1)は運転中止が勧告されます。CDR0は正常、CDR0.5は疑いとなります。認知障害による以前の状態からの衰退で採点していきます。CDR2とCDR3は、基本的には記憶力での点数であり比較的簡単に判定出来ます。点数0.5(疑い)と中止勧告1点との違いが認知症専門医にとっても難しく、CDRが判断基準になります。

1.記憶:軽度の物忘れ(0点)。常に軽度の物忘れ、出来事を部分的に思い出す(0.5点:良性の物忘れ)。最近の出来事を忘れて日常生活に支障(1点:中等度)。重度の記憶障害で十分に学習したことのみ保持し、新しいことは直ぐに忘れる(2点:高度)。断片的記憶のみ残存(3点:重度)。
2.見当識(自分の置かれている場所や日時の認識能力)障害:なし(0点)。時間的関連の軽度の困難(0.5点)。地誌的失見当(1点)。
3.判断力と問題解決:日常問題を解決し,仕事や金銭上の問題を十分処理できる(0点)。問題解決,類似点や相違点の軽度障害(0.5点)。中程度の困難(1点)。
4.地域社会活動:仕事、買い物、ボランティア、社会集団において通常レベルの自立した機能(0点)。前述活動の軽度障害(0.5)。自立して機能できない(1点)。
5.家庭と趣味:家庭生活、趣味、知的関心が十分保たれている(0点)。軽度障害(0.5点)。難しい家事は放棄し、複雑な趣味は放棄(1点)。
6.介護状況:セルフケアは完全にできる(0点、0,5点)、促しが必要(1点)。

⇒記憶 0点時:他2項目以上が0.5以上ならCDR0.5、1項目以下なら0とする。0.5点時:3項目以上が1以上ならCDR1、2項目以下ならO.5にする。1または2つの他項目が記憶と同点ならば記憶のCDRとなる。

⇒記憶以外の3項目以上が同点の場合:記憶と同じ点数なら記憶点数となる。記憶点数よりも1ランク大きい(小さく)時は、記憶以外の3つ以上の項目が点数となる。記憶以外の残り2項目が記憶点数よりも1ランク大きい(小さく)時は、記憶の点数となる。

 詳細はhttp://dementia.umin.jp/Form_lisence.pdfなどでご確認下さい。自動車運転にかかわらず、一度は認知度を自らチェックしてみて下さい。(箱崎幸也=元気会横浜病院々長、元自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:40 | コラム
2017年04月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】正確なサクラの開花予想は必須

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 2017年は西日本でサクラの開花が遅れ気味である。この春最初にサクラの開花を発表したのは東京都心の3月21日、次いで横浜が25日、他は28日以降である。開花発表から3日後の24日に新宿御苑にサクラの様子を見に行ったところ、御苑入り口はここが日本かと思うくらいに外国人で溢れかえっていた近年花見は、中国や韓国からの観光客に非常に人気があると言われているが、新宿御苑では白人の姿も多く見かけられた。

 24日の時点では御苑内のサクラは早咲きのシダレザクラやヒガンザクラが咲いていたが、肝心のソメイヨシノは一部の木で数輪開いている程度で、情報と違うという不満の声が聞かれた。今やサクラの花見は日本の観光にとって重要なイベントになっており、開花の正確な情報は必須である。

 それ以上に、満開や五分咲きなどサクラの見ごろが何時ごろになるかの予測も必要であろう。気象庁がサクラの開花予想や紅葉の予想を中止し、現在は民間気象会社が競ってサクラや紅葉の予想を発表しているが、大手3社のサクラ開花予想では、山梨県の甲府市の場合、3月26日、30日、4月2日と最大1週間も異なっている。

 日本人なら見ごろになって出かければ良いが、訪日する外国人はどの情報を信用すればよいのだろう月の訪日外国人数は203万6千人で、前年同月比7.6%の増加であったが、増加率が10%以下になったのはおよそ4年ぶりのことである。1月の増加率が24%なので、これは旧正月の時期の影響が大きいとは思うが、訪日外国人が必要とする様々な情報をより正確に発信することが観光立国を目指す日本の責任であろう。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:11 | コラム

【宮田修 アナウンサー神主のため息】モンゴルに日本を見る

宮田修 アナウンサー神主のため息 毎年4月になると3週間ほど、モンゴルに行くことにしています。モンゴル通いが始まってすでに10年を超えています。毎年の楽しみになっていると言って良いでしょう。モンゴルの子どもたちに日本語を教えるのです。一応標準的な日本語を話す元アナウンサーですのでお役にたてるのではないかと考えボランティアで続けています。きれいな日本語を話してほしいと思い、日本語の発音に力を入れています。「ハイ!大きな口を開けてア、イ、ウ、エ、オ」と何度も繰り返しているうちに子どもたちから「アイウエオ先生」というニックネームをもらいました。

 モンゴルに行くのにはもう一つの楽しみがあります。それは現在の日本にとっては少し困ったことでもあるのですが、外国であるモンゴルに日本を感じに行くのです。モンゴルに日本を?不思議だと思います。実は私が日本語を教えている学校は、日本式の教育をしています。学校ができたのは今から17年前です。創立者である理事長は、日本の大学に留学していました。モンゴルで大学の先生をしていた彼はスキルアップのため来日しました。わが子が高校生になり、授業参観で日本の高校を訪ねました。そこで彼は、日本の教育の素晴らしさに打たれたのです。もともとは物理の先生でした。しかしその時、これと同じような高校をモンゴルに作りたいと考え、日本人たちの応援も得て開校したのです。それが首都ウランバートルにある新モンゴル学園です。現在は、小学校、中学校、そして大学、高専もある総合学園になりました。ウランバートルで子どもを持つ親ならわが子を是非入学させたいと言わせる素晴らしい学校に成長しました。

 朝、子どもたちが登校します。先生数人が玄関で子どもたちを迎えます。「お早うございます」「お早うございます」日本語で挨拶です。この風景は日本でもよく見かけますが、違うのは登校した子どものうちの何人かが今度は出迎える方に回ります。実に気持ちの良い朝です。チャイムが鳴って授業が始まります。日本語の授業では、当番の生徒が「起立!」「先生よろしくお願いします」号令をかけると他の生徒がこれに倣います。授業が終わればもちろん「先生有難うございました」です。実にきちんとしています。廊下では立ち止まって「先生こんにちは」と挨拶してくれます。かつて私たちが子どもの頃は日本の学校で普通に見られた光景ですが、おそらく今の日本にはないでしょう。

 日本では、学校でのいじめが大きな問題になっています。モンゴルの子どもたちに話してみました。私が何について話しているのかすぐには理解できなかったようです。いじめというものがどういうものなのかまったく理解できないようでした。なんでそんなことをするのですかと言う顔つきです。私の子どもの頃、日本にもいじめはありませんでした。友だちと喧嘩をしたことはあります。しかし相手が泣いたらそれで終わりです。それがルールでした。いじめを苦に自殺するなどと言うことは聞いたことがありません。

 お昼の食堂です。子どもたちはクラスごとに集まり「いただきます」「ごちそうさまでした」と日本語で食前、食後の感謝をします。私はそばでそれを聞いていて自分の子どもの頃を思い出してしまうのです。モンゴルに日本があるのです。

 モンゴルは日本に比べると貧しいかも知れません。でも彼らの顔を見ていると実に幸せそうです。私の子どもの頃、日本は貧しかったです。でも幸せでした。モンゴルの子どもたちと同じでした。ちょっと待ってください。日本は豊かになりました。それは幸せになるためではなかったのでしょうか。またいつもと同じように混乱してきました。豊かになれば幸せになれると信じて頑張り豊かになりました。でも幸せになれないなんておかしいですね。モンゴルでかつての日本を見ているとそんなことを考えてしまうのです。(宮田修=元NHKアナウンサー、現在は千葉県長南町の宮司)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:08 | コラム
2017年03月29日

【作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術】織田信長は「トカゲのしっぽ」をどう切った?

作家・吉田龍司の歴史に学ぶビジネス術

■感情を持つ「人」を切ることの難しさ

 トカゲのしっぽは切るべきか、それとも切らざるべきだろうか。
 株式投資では「損切り」に当たる話だが、これはどんどんやるべしである。しかし、株券とは違う、血が通い、感情を持った人を「切る」ことはなかなか難しい……。
 会社で何か問題が発生したとする。経営者は現場担当者を罰し、クライアントに謝罪する。よくある話だが、ここで問題なのは、一番責任があるのは自分だという自覚が経営者にあるかないかである。ヘマをしでかした担当者に現場を預けていたのは誰なのか。最高責任者という言葉は飾りではないのである。他の部下たちは必ず「しっぽ切り」をした経営者に不信感を抱き、「明日は我が身」と思う。

 これは海外では少し様相が違う。「You're fired(おまえはクビだ)」は今はトランプ米大統領のフレーズとして知られるが、個人的には故スティーブ・ジョブズの決めゼリフとして印象深い。アップル社ではジョブズの質問にまごまごしたが最後、「You're fired」なので、社員はジョブズとの接触を極力避けたというエピソードがある。
 日本でやったら大変な話となるが、これは雇用環境の違い、カルチャーの違いとしかいいようがない。そういえば今回の森友学園事件では海外メディアが「忖度」の意味を理解するのに苦労していたが、日本の組織や会社の風土はグローバル的には変わった世界ととらえられているのだろう。年功序列・終身雇用の幻想は崩れつつあるとはいえ、やはり日本はまだまだジョブズ流が馴染まない社会であることに変わりはない。

■信長は相場師としては超一流、経営者としては……?

 当連載では2015年10月19日付けで織田信長を「ロスカットの達人」として取り上げたことがある。見通しが間違っていたとすれば、迷わず損切りができる信長は優秀な投資家である。では、経営者としてはどうだろう。
 信長は人に対してもどんどん損切りを行う将だった。象徴的なのは「われに七難八苦を与えたまえ」の言葉で有名な山中鹿介をシッポ切りした話だろう。

 天正5年(1577)、織田軍は中国地方の毛利勢力への侵攻を進めていた。この中国攻めの総大将が羽柴(豊臣)秀吉で、姫路城(兵庫県姫路市)を本拠とした。
 秀吉は、かつて毛利に滅ぼされた出雲尼子氏の遺臣である山中鹿介らを傘下に加えていた。鹿介ら遺臣団は尼子の血を引く尼子勝久を擁立し、信長の援護を得て、お家の再興を目指していたのである。
 秀吉は同年12月に毛利方の属城だった上月城(兵庫県佐用町)を陥落させた。この城は備前・美作・播磨の境に位置する。当時として毛利攻めの最前線となった超重要拠点である。
秀吉は勝久・鹿介主従を城代とし、守備に当たらせることにした。毛利への恨みに燃える尼子再興軍は命に替えても城を守ろうとしていたわけだから適材適所の人事である。

 ところが翌年になって織田方だった三木城(同三木市)の別所長治が毛利方に寝返るという大事件が起こった。三木城は姫路城と京・摂津の織田勢力の間に位置する要衝だ。周辺の国人も別所氏に味方したことから、姫路の秀吉軍と上方の織田勢力の連携が戦略的に断ち切られかねない事態となったのである。
 秀吉は慌てて三木城攻めに向かった。こうなると最前線の上月城はすっかり孤立してしまった。毛利軍はさっそく上月城を包囲し、兵糧攻めにした。慌てた秀吉は京の信長に上月城への援軍を要請したが、信長は退け、「上月城を捨て三木城を攻めろ」と非情の命令を下した。戦略的な理由から尼子主従を見捨てたわけである。

 板挟みに苦しむ秀吉は、上月城に使者を出し、毛利の包囲網を突破して城を脱出するよう勧めたが、勝久・鹿介は脱出という強硬手段は犠牲が多いため、秀吉の好意を辞退した。
 その後、上月城は落城。勝久は城兵の助命を条件に切腹した。最高責任者として最高の責任を負ったのである。囚われの身となった鹿介は護送途中で毛利輝元の密命で暗殺されている。その後、中国戦線は秀吉の奮闘で巻き返しが図られたが、信長のしっぽ切りが判断として良かったかどうかはわからない。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:44 | コラム
2017年03月14日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】高齢運転者の対策が強化

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 最近、高齢者の「1日中記憶がなく運転していた?」「高速道路を逆行」など、驚愕する報道が多くあります。高齢運転者は交通事故発生率が若者に次いで高く、スイス・ポルトガルなどでは70歳を超える運転免許保有者は2年ごとの医学的評価を義務付けています。日本では有効期間の短縮はありませんが、70歳以上の人は運転免許更新時に高齢者講習を受ける必要があります。

 この2月12日には改正道路交通法が施行され、リスクの高い高齢運転者への対策が強化されます。75歳以上の方での信号無視、通行区分違反や一時不停止などの違反行為では、その都度「臨時認知機能検査」を受ける必要があります。認知機能低下が危惧されたなら、個別指導と実車指導の「臨時高齢者講習」を受講しなければなりません。認知症専門医が少ない現状では、この検査・診断に大幅な時間がかかり臨床現場が大変混雑することが危惧されています。

 欧米では、認知症患者の運転危険度を見るのに臨床的認知症尺度(Clinical Dementia Rating; CDR)を推奨しています。CDR2およびCDR3は即運転中止、CDR1は運転中止を勧告しています。簡易法にてぜひ自己診断を試みてください。記憶力、見当識障害、判断力と問題解決力、地域社会活動、家庭と趣味、介護状況の6項目で判断します。基本的には記憶力で判断します。

 【記憶力】0点:記憶障害はないが、時に軽度の物忘れあり。0.5点:常に軽度の物忘れをし、出来事を部分的に思い出す「良性」の物忘れ。1点:中等度記憶障害、特に最近の出来事を忘れ日常生活に支障をきたす。2点:重度の記憶障害、十分に学習したことのみ保持し、新しいことは直ぐに忘れる。3点:重度記憶障害で、断片的な記憶のみ残存している。

 従来の認知症診断に類似していますが、来月号で詳細を説明します。認知症を周囲から少しでも疑われる方は、自ら申請して運転免許の取り消し(自主返納)を行うのが良いと考えます。しかし、私の故郷でも車がないと生活が出来ませんので、周囲のサポートが不可欠です。(箱崎幸也=元気会横浜病院々長、元自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:12 | コラム
2017年03月01日

【村山貢司の気象&経済歳時記】ネット通販の問題点

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 Amazonがアメリカ国内で配送を委託してきたFedExやUPSとの契約を解除し、国内での配送を自社が実施することを検討していることが報じられた。昨年は売り上げのおよそ11%、115億ドルが配送費用として必要であり、自社で実施することで、年間11億ドル(日本円でおよそ1100億円)のコストダウンになる見込みという。当面アメリカ国内だけの予定であるが、日本においてもネット宅配に様々な問題が起き始めている。

 Amazonに関しては2013年に佐川急便が配送から撤退し、その多くをヤマト運輸が引き受けている。Amazonは時間指定、即日配達など縛りが大きい一方で、大量の配送を背景に単価が低いという問題があり、下請け業者に配送を委託している佐川では利益が出にくいというのが撤退の理由である。

 ヤマトの場合は配達員の多くが正社員であり、残業という形でこれまで処理が可能であった。しかし、国土交通省の調べでは1998年に18億個あまりであった宅配荷物が2013年には2倍の36億個余り増加し、ヤマトの業務量はこの10年でおよそ1.5倍になったと言われている。ヤマト運輸の宅配便個数は15年年度に17億個を超えており、16年度はさらに増加する見込みである。これに対して労働組合は春闘でこれ以上の荷受けをしないこと、終業から次の始業までを最低10時間あけることなどを要求した。この要求事態が深刻なドライバー不足や過大な残業で業務が実施されていることを示している。

 ヤマト運輸は大口の顧客に値上げを求める方針だが、問題はこれで解決するわけではない。時間配達指定の見直しや夜間配達の縮小など利用者にとっては今までのような利便性がなくなることは間違いないであろう。最大手のヤマト運輸が動くことで、他の宅配業者への影響も必至であろう。一方で、Amazonなど大手通販が自社で配送を行うというような動きがでれば宅配業者には大きな脅威になりかねない。しばらくは運輸業界の動向に目が離せない。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:01 | コラム