
きょう4日の
ノバレーゼ<2128>(東1)は、3営業日続落し25日移動平均線から9%超のマイナスかい離と下値を探っているが、下げ過ぎであり、今年6月30日を基準日に実施する株式分割や、第2四半期(2Q)配当1200円の権利取りの逆張り妙味を示唆している。PERは8倍台、配当利回りは3.7%と超割安となっているだけに、年初来高値7万8500へアプローチする展開が有力である。前回2009年に実施の株式分割でも、権利落ち後安値からここにきて9割高した好パフォーマンスも、権利取りへの支援材料として意識されよう。
株式分割は、全国取引所が進めている「売買単位集約行動計画」に沿い、同社も単元株式数を100株とする単元株制度を採用する目的で1株を100株に分割する。一方、同社の配当は、2500円の高配当を安定継続、うち2Q配当は1200円とし、分割権利落ち後の12月期期末配当は、13円とする。
一方、同社の業績は、前期業績が、価格競争の影響などで期中の上方修正値を下ぶれて連続減益で着地したが、今期は、今年4月に国の重要文化財
「旧桜宮公会堂」(大阪市北区)、9月に有形文化財「辻家庭園」(石川県金沢市)を婚礼宴会施設に改装して開業する差別化戦略や、婚礼準備支援システム「WEDO」やカタログギフト「TIMELESS」の婚礼事業者向けのノウハウ提供などで回復、純利益は、前期計上の固定資産減損損失なども一巡し7億600万円(前期比46%増)と予想している。ただ、今年4月30日に発表した今期第1四半期(1Q)決算は、「旧桜宮公会堂」竣工のイニシャルコストが先行費用となり連続赤字となり、純利益は、3億8400万円の赤字(前年同期は1億6400万円の赤字)と落ち込んだ。
株価は、今期業績の増益転換予想に株式分割が加わって年初来高値まで約2万円高、前回の株式分割権利落ち後の高値を更新したが、1Qの連続赤字業績を嫌い3分の2押し水準まで調整した。12月通期業績の増益転換予想は不変で、割安放置は歴然となっており、逆張り妙味を示唆している。(本紙編集長・浅妻昭治)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:29
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