
「ラングドシャ」ブランドの寿製菓、「ルタオ」ブランドの北海道のケイシイシイ、東京で洋菓子を展開するシュクレイなど、傘下の子会社で地域限定ブランドの菓子を製造・販売している。前期(13年3月期)連結業績は、ケイシイシイがテレビ放映効果で好調だった前期の反動減だったが、寿製菓の好調や製造原価改善効果、シュクレイの収益改善などで大幅増益の模様だ。4月15日発表の前期売上高(概算)は前々期比4.7%増の206億58百万円であり、公表数値の207億40百万円とほぼ同水準だった。なお3月18日には期末配当の増額修正も発表している。
今期(14年3月期)も引き続き、寿製菓やシュクレイの好調が期待されるだろう。さらに今後の事業戦略として、新商品・新ブランド・新業態・新市場の開発、大型売り場の確保、新業態店含む新規出店の加速などを掲げ、健康食品も事業化する模様だ。中期的にも収益拡大が期待されるだろう。
なお3月27日に東証2部市場への新規上場の承認を受け、4月3日からJASDAQ市場と東証2部市場の重複上場となっている。
株価の動き(JQS)を見ると、3月に入って上げ足を速めて3月14日の1462円まで上値を伸ばした。その後は急騰後の反動もあって一旦反落したが、足元では再動意の構えを見せている。短期調整が完了し、好業績を評価して高値を窺う態勢のようだ。4月24日の終値1262円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS111円82銭で算出)は11〜12倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は2.4%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS601円48銭で算出)は2.1倍近辺である。
日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復した。また週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から反発している。サポートラインを確認して強基調に回帰する形だろう。指標面に割高感はなく、好業績を評価して3月高値を試す動きを強めそうだ。(本紙シニアアナリスト・水田雅展)
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