
今期の連結業績見通しについては2月6日に増額修正して、売上高が前期比0.7%増の325億円、営業利益が同10.5%減の40億円、経常利益が同6.6%減の43億円、純利益が同2.3%増の27億80百万円とした。アジア地域での自動車関連向けに溶接機器の需要が想定以上に好調なことに加えて、円安効果が寄与して営業利益と経常利益は減益幅が縮小し、純利益については一転して増益の見通しとなった。平面研磨装置関連事業の損益も大幅に改善している模様だ。通期予想に対する第1四半期(10月〜12月期)の進捗率は売上高が25.2%、営業利益が31.1%、経常利益が38.3%、純利益が33.5%と高水準である。円安効果に加えて、米国自動車市場の好調なども考慮すれば再増額の可能性があるだろう。
株価の動きを見ると概ね1000円近辺で小動きだったが、2月6日の今期見通し増額修正を好感して動意付いた。3月21日には1880円まで上値を伸ばして08年5月以来となる2000円台に接近している。3月21日の終値1868円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS143円07銭で算出)は13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1183円67銭で算出)は1.6倍近辺となる。
増額修正を好感して急騰したため目先的には過熱感を強めているが、月足チャートで見るとボックスレンジから上放れた形である。先高観を強めており、再増額の可能性も考慮すれば指標面に割高感はない。短期調整を挟みながら上値追いの展開が期待されそうだ。08年5月以来の2000円台回復は射程圏だろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)
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