[特集]の記事一覧
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記事一覧 (07/29)【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】<財務省>麻生財務大臣、消費税の判断時期について『早期論』を展開
記事一覧 (07/24)【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】国交省:赤字空港解消の根本問題は「魅力的な空港」をつくること
記事一覧 (07/01)【関心高まる知的資産】悩ましい中小企業の知財投資
記事一覧 (06/30)【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】麻生副総理兼財務大臣「アベノミックスの効果はまだ地方にまで及んでいない」と発言
記事一覧 (06/24)【特集】観光立国ニッポン関連銘柄
記事一覧 (06/16)アベノミクス期待材料は続く、一番のリスクは中国=妻と夫の株ロマン
記事一覧 (06/16)【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】シンポジューム「サイバー戦争、最新のハッカー事情」に霞ヶ関関係者が注目
記事一覧 (06/12)【iPS細胞・再生医療関連銘柄特集】アベノミクス成長戦略でも重点分野
記事一覧 (06/04)【関心高まる知的財産】特許庁に保存の1000万件は宝の山
記事一覧 (06/03)【特集】主力株の下げ率からみる相場の行方
記事一覧 (05/24)【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】霞ヶ関で囁かれる、今回の「大暴落」の引き金となった「中国経済の失速ぶり」
記事一覧 (05/11)アベノミクス相場はどこまで続く?=妻と夫の株ロマン
記事一覧 (05/09)【佐藤修の霞ヶ関裏読み情報】文部科学省:JAXA、国土交通省:オープンスカイ
記事一覧 (05/01)【関心高まる知的資産】大量特許出願で求められる特許の活用
記事一覧 (04/22)【佐藤修の霞ヶ関裏読み情報】経産省:「小規模企業活性化法案」閣議決定、TTP交渉(自動車、農業)
記事一覧 (04/08)【関心高まる知的資産】企業における知的な資産
記事一覧 (04/08)【佐藤修の霞ヶ関裏読み情報】財務省正副大臣「景況感」「消費増税時期」「日銀政策決定会合」などを語る
記事一覧 (03/20)花も相場も一度に咲く=犬丸正寛の相場格言
記事一覧 (03/18)【佐藤修の霞ヶ関裏読み情報】「羽田空港」問題で厳しい選択を迫られている国土交通省
記事一覧 (03/12)世界初!次世代のエネルギー資源メタンハイドレートからの天然ガス生産試験に成功
2013年07月29日

【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】<財務省>麻生財務大臣、消費税の判断時期について『早期論』を展開

■<財務省>麻生財務大臣、「決まっているものだから、さっさと上げたらいい」と、消費税の判断時期について『早期論』を展開

佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報 消費税の判断時期について、最近、安倍首相の経済・金融指南役である浜田内閣参与から『慎重論』が出るなど、政府内部でも意見が分かれているような印象が見受けられる。その中にあって、麻生財務大臣はかねてから、『法律どおり』『予定通り』という主張を繰り返し、8月12日に出る第一次QEの数字を見た上で、そこそこ良い数字が出ていれば中期財政計画を持っていくサンクトペテルブルク・サミットまでに決めたいというふうに、これまでサウンドしてきた。一方、2次QEもサンクトペテルブルクのすぐ直後にあるだけに、それも見ておきたいとも周囲に漏らしてきた。いずれにしても「秋の早い時期」を匂わせている。先週の定例記者会見では、その点について次のように語った。

 「そうですね、2次QEまで見ておいた方が良いとは思いますよ。それは思いますけれども、より確実にしておいた方が良いのであって、サンクトペテルブルクには日本の方向としてはこれということを出せば良いのであって、最終判断を消費税でする場合には2次QEまで、より確実な数字を握っておいた方が良いとは思いますね」

 安倍首相は「判断の時期」を10月頃と、この間ずっと発言してきているが、そこまで伸ばすよりも、2次QEを踏まえて、9月のできるだけ早い時期にしたらいいとの意見が政府内部や民間からも出ている。麻生大臣は消費税増税積極派ないし早期論者とも言われているが、その点に関しては、いつもの『麻生節』で次のように自説を展開した。

 「(消費税増税は)法律でそうなっているわけですから、上がるだろうという話しなのに、なんだかいろいろな人がいろいろなことを言ったりするから、何となく、何がどうなっているんだ、よく分からない状態になっているきらいがある。マスコミが操作しているわけじゃないでしょうが、何となく世の中というのは何が起きているんだかよく分からないということになっているのではないの。やるんでしょうと言われれば、法律的にやりますということが書いてあるわけですから、その方向でいろいろなものを検討した上で決断をさせていただきますと答えているのですけれども。その時期が今年秋ということを申し上げているので、秋の定義が9月から11月だとか、いろいろな方がいろいろなことを仰いますけれども、決まっているんだったらさっさと、きちんと決めた方が早いなと。こういうものは何となく、えっ上げないのという話になったりなんかしてから、いえいえやっぱり上げますなんていうのは具合が悪いだろうなと、私はそう思います」。(政治ジャーナリスト・佐藤修)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:59 | 特集
2013年07月24日

【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】国交省:赤字空港解消の根本問題は「魅力的な空港」をつくること

佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報 国交省が進めている「赤字空港解消」=「民営化」の一つに「空港経営権の売却」があるが、これは「滑走路の増設計画」なるものがセットとなって進められている。そして、その手始めとして、現在、「福岡空港」が浮上している。福岡空港は北海道の新千歳と並び、航空会社にとって羽田とのドル箱路線があるため、滑走路の増設はかねてより求められていたところでもある。

 だが、空港事情に詳しい関係者によると「福岡空港は赤字空港の一つ。そこで、滑走路を増やし、飛行機をたくさん飛ばして黒字にしようとしているわけだ。ただし、福岡空港は他の赤字空港とは経営環境が異なる。空港敷地内に地権者がいて地代を払っているため、赤字になっているだけ。利用者がいなくて赤字になっている他の地方空港とは違い、魅力がある空港だからこそ、民間企業も出資する。

 つまり、他の多くの赤字空港は、今のところ民間企業が出資するうまみがない」と言うのだ。国交省の中にも、「どう魅力的な空港にすればいいか、というのが赤字空港の根本問題であり、単に形だけ"民営化"すればいいという話ではない」という声も起きている。(政治ジャーナリスト・佐藤修)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:11 | 特集
2013年07月01日

【関心高まる知的資産】悩ましい中小企業の知財投資

関心高まる知的資産 我が国の中小企業は約400万社あると言われていますが、知財制度を活用しているのは依然として大企業が中心です。現実味のない話かもしれませんが、仮に400万社のうち1/4が年1回特許出願したとすると、年間100万件となります。日本の2012年の出願件数は34万件ですので、約3倍ということになります。ちなみに世界の動向をみますと、同年における中国の特許出願件数は53万件となり、50万件の米国を抜き世界一となりました。

 知財制度は、世界的な協調政策のなかで運用されていますので、企業の規模を問わず、商売をする以上は知財に関わらないことがリスクとなります。

 しかしながら、積極的に関わっても上手に活用しなければ、これもリスクとなってしまいます。

 特許の話は複雑になるので、商標出願を例にとってご説明しますが、例えば、Aという中小企業が新製品を開発することにしたとします。資金力に乏しいA社は、早く新商品を発売して収益をあげるべく、社員一丸となって開発を進め、何とか3ヶ月後に発売できる目処をつけました。商品名は社内で公募し、決まったのは発売の1ヶ月前。勿論、見識あるA社の経営者は、弁理士に依頼して商標を出願。事前調査では、登録できる可能性は高いと言われ、結果を待たずして商品を発売。このような見切り発車は非常にリスキーですが、結果を予測するのも経営に資する知財戦略の一つと思った判断でした。

 その後、経営者の予測どおり商標は登録に。これで安心と商品を増産。市場では独自の商品性が高く評価され順調に売れ始めました。

 さて、ここまでは、さすがA社の経営者ということになりますが、その後第三者から特許庁に対し「商標登録異議申立」がなされ、結果としてその商標は取り消されてしまいました。そればかりか、当該商品名が第三者の商標を侵害している可能性が指摘され、商品名の使用は諦めることになりました。

 商標制度には、このような異議申立により一旦登録となった商標が取り消されたり、無効審判請求(これは特許制度にもあります)により取り消されることがあり、決して安心とは言えないのです。

 中小企業にとっては、知財政策の成否が死活問題となります。ですから、少なくとも知財コストを軽減する制度の創設が望まれます。

 現政権は、参院選に向けての公約で投資減税を掲げていますが、是非とも中小企業の知財投資減税制度も組み入れて欲しいものです。(コスモテック特許情報システム株式会社 取締役 小笠原 秀征)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:19 | 特集
2013年06月30日

【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】麻生副総理兼財務大臣「アベノミックスの効果はまだ地方にまで及んでいない」と発言

佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報 通常国会が会期を終了した25日、麻生副総理兼財務大臣は記者会見に応じ、「都議選の評価」と「参議院選挙の見通し」を述べる一方、「アベノミックスの効果はまだ地方にまで及んでいない」「投資を決断するのは、どの会社でも社長で、その判断の決め手は、今後インフレになるという確信だ」と、次のように語った。

 都議選で自民党は、59人の公認候補が全員通ったというが、そのまま参院選の勝利につながるというほど選挙は甘くない。投票率が11%も下がり浮動票が大幅に減り、その分、基本的組織を持っている公明党、共産党、自民党が強味を発揮しただけだ。また、アベノミクスの効果というか、何となく景気が良くなったなという感覚は、東京都とか1都3県に近いところには出ていると思うが、果たして地方にまで及んでいるだろうか。予算が実行に移されても、実態はまだまだそうなってはいない。国の予算の執行には時間がかかる、この頃は前倒し率が高くなったとはいえ、なかなか直ぐには改善できない。だから、地方が「景気がよくなった」という気持ちが参議院の選挙までに出てくるかどうか不明だ。

 もう一つ経済で気になる点は、経営者、特に地方の経営者が投資をどうしようかなと思って控えているということだ。これは経営者側に立たないと分からないところだが、少なくとも経営者というのは、そこに需要があるということがない限りは、設備投資を含めて投資なんかしない。だが、もう15年ほど設備投資をやっていないから、設備が古くなっている分だけ生産効率が落ちていると思う。省エネの機械とかに設備投資をした方が、結果として利潤が高くなるという計算をするか否かという判断はこれからだと思う。

 そして、投資全般について言えば、最終的に、所詮行き着くところは社長で、社長の決断、それが全てだ。その際社長が考える一番大事なことは、デフレが終わってインフレに向かうという確信が出てくるか出てこないかだ。そこが一番大きなものだと思う。それは需要が出るか出ないかと密接に関係する。需要が先だと言われればそうかもしれないが、デフレではなくてインフレになるという確信が持てたら、社長は設備投資を決断するだろう。(政治ジャーナリスト・佐藤修)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:39 | 特集
2013年06月24日

【特集】観光立国ニッポン関連銘柄

■訪日外国人数が過去最高水準、富士山の世界遺産で人気に拍車

特集 訪日外国人数が増加基調で過去最高水準となっている。為替の円安の流れが追い風であり、アベノミクス成長戦略では訪日外国人数の増加で国内消費の押し上げを狙う「観光立国ニッポン」を重点分野と位置付けている。6月22日に富士山の世界文化遺産登録が正式決定したことも後押し要因となりそうだ。さらに20年夏季オリンピックの東京招致に成功すれば、観光関連業界にとって一段と追い風になるだろう。

 日本政府観光局(JNTO)が6月19日に発表した13年5月(推計値)の訪日外国人数は前年比31.2%増の87万5000人だった。5月としての過去最高だった08年の73万6000人を大幅に上回った。また単月ベースでは13年4月の92万3000人、10年7月の87万8000人に次ぐ過去3番目の高水準だった。国別に見ると、中国(前年比27.2%減)は尖閣諸島問題以降の前年割れが続いているが、韓国(同45.5%増)、台湾(同61.7%増)、香港(同82.2%増)、タイ(同67.8%増)などアジア諸国が特に高い伸びとなった。

 JNTO調査による訪日外国人数の推移を見ると、12年(確定値)は前年比34.4%増の835万8105人(うち観光客数は604万1645人)だった。13年は1月(暫定値)が同1.9%減の66万8610人、2月(暫定値)が同33.5%増の72万9460人、3月(暫定値)が同26.7%増の85万7024人、4月(推計値)が同18.4%増の92万3000人、5月(推計値)が同31.2%増の87万5400人となり、13年1月〜5月累計(推計値)は同20.9%増の405万3500人となっている。

 08年の世界金融危機、11年の東日本大震災と福島原子力発電所事故の影響が一巡したことに加えて、格安航空会社(LCC)の就航や航空座席の供給量拡大、継続的な訪日旅行プロモーションの効果、経済成長著しい東南アジア諸国の生活水準向上などが背景にあり、特に円安方向の流れが強い追い風となっているようだ。

■訪日外国人数の増加で旅行中の日本国内消費額も増加基調

 訪日外国人数の増加に伴って宿泊、買い物、飲食など、訪日外国人による旅行中の日本国内での消費額も増加基調となっている。

 国土交通省観光庁の訪日外国人消費動向調査によると、12年の訪日外国人の日本国内での1人当たり旅行中支出額(推計)は11万1983円となり、11年に比べて1.7%減少した。国別には中国16万154円、米国13万244円、シンガポール11万2665円、香港10万9934円、マレーシア10万5676円、タイ10万4893円、台湾8万5266円、韓国6万1983円などとなっている。

 1人当たり支出額は僅かに減少したが訪日外国人数が大幅に増加したため、12年の訪日外国人の日本国内での旅行消費額(パッケージツアー参加費に含まれる国内収入分を加えた推計)合計は1兆861億円となり、11年に比べて33.5%増加した。国別には中国2688億円、台湾1648億円、韓国1466億円、米国979億円、香港655億円の順となり、費目別構成比は宿泊料金34%、買い物代31%、飲食費21%、交通費11%の順である。

 さらに、観光庁が4月30日発表した13年1月〜3月期の訪日外国人1人当たり旅行中支出額は11万2594円で前年比4.0%減少したが、旅行消費額合計は同13.2%増加の約2539億円だった。中国からの旅行者数減少で1人当たり支出額は減少した形だが、円安効果に加えて、格安航空会社(LCC)の就航拡大でアジアの若者が日本に旅行しやすくなったことも訪日外国人数の増加につながり、平均宿泊数の増加も消費額を押し上げているようだ。

■旅行会社やホテルなどに大きな経済効果

 訪日外国人数の増加や日本国内での消費額増加によって、旅行会社、交通機関、ホテル、百貨店、土産、飲食など幅広い分野で経済効果が拡大している。

 観光庁が5月21日に発表した12年度(12年4月〜13年3月)の主要旅行業者(58社)の総取扱額は、11年度比5.1%増の6兆3457億円となり2年ぶりに増加した。58社ベースでは07年度の6兆8163億円、08年度の6兆4394億円に次ぐ水準だった。世界金融危機や東日本大震災の影響が一巡した形であり、13年度は過去最高を更新する可能性がありそうだ。

 12年度の内訳を見ると国内旅行が同4.5%増の3兆9374億円、海外旅行が同5.3%増の2兆3419億円、外国人旅行(海外からの訪日旅行)が同44.8%増の663億円だった。海外旅行者数が過去最高を更新した一方で、国内も東京スカイツリー効果や景気回復で観光客が増加している。円安が追い風となって外国人旅行が大幅に増加したことも特徴だ。業者別では1位JTBグループ、2位阪急交通社、3位日本旅行、4位エイチ・アイ・エス、5位近畿日本ツーリスト、6位楽天トラベルだった。

 都市ホテルの稼働率も上昇している。日本経済新聞社の調査によると13年4月の東京地区主要19ホテルの平均客室稼働率は88.0%で前年比5.7ポイント上昇した。14か月連続で前年を上回り03年11月の89.0%以来の高水準だった。大阪地区主要15ホテルは89.8%で同0.9ポイント上昇、名古屋地区主要16ホテルは84.9%で同5.7ポイント上昇した。円安効果で外国人客が増加し、景気回復で国内ビジネス・観光客も増加している。客室稼働率上昇に伴って客室単価も上昇傾向を強めているようだ。

 内閣府が6月10日に発表した5月景気ウォッチャー調査(街角景気)によると、現状判断DIは前月比0.8ポイント低下して55.7だった。5月初旬の気温低下に伴う衣料品の販売不調や、5月下旬からの株価下落などが影響して2カ月連続の低下となったが、北海道の観光型ホテルではアジアからの観光目的旅行者数が回復して国内客も好調、近畿の観光型旅館では宿泊人員が7カ月連続で前年を上回り2年前の水準に戻ったなどの回答が見られる。観光需要の盛り上がりが地方の観光地にも波及しているようだ。

■円安進行が追い風、富士山の世界遺産登録やオリンピックの東京招致も期待

 訪日外国人数が増加基調となっている背景には、東日本大震災や福島原子力発電所事故の影響が一巡したことに加えて、アベノミクス効果などで為替の円高修正が進んだことも主要因と考えられる。

 為替の円安が一段と進行すれば、単に訪日外国人数の増加だけでなく、一方では日本人観光客の旅行先の国内シフトにも繫がるため、観光関連国内消費額を一段と押し上げる要因となりそうだ。

 カンボジアのプノンペンで開催された国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会で6月22日、日本の富士山(山梨県・静岡県)の世界文化遺産登録が正式決定されたことも注目材料となっている。すでに大手旅行会社を中心として訪日外国人向けの富士山登山ツアーなどの販売が始まり、富士山周辺の宿泊施設では夏休みの予約が急増している模様だ。国内外の観光客の富士山登山・周遊ツアー関連、登山・サイクリング・アウトドア用品関連、土産・イベント関連など、関連ビジネスへの期待も高まるだろう。

 さらに20年夏季オリンピック開催都市が、9月7日にアルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で決定される予定だ。20年開催都市については東京(日本)、イスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)の3都市が招致を争っている。安倍晋三首相はIOC総会に出席して最後のプレゼンテーションに臨む方向で調整しているようだ。東京招致に成功すれば観光関連需要にとって一段と追い風になるだろう。

■「観光立国ニッポン」はアベノミクス成長戦略の重点分野

 安倍晋三内閣が決定した成長戦略では「観光立国ニッポン」を重点分野の一つに位置づけている。日本が持つ観光資源などのポテンシャルを活かして、訪日外国人数は12年の835万人を13年に1000万人、30年に3000万人超、そして訪日外国人消費額については12年の1兆860億円を13年に約1兆3000億円、30年に約4兆7000億円に増やす目標を掲げている。

 目標実現に向けた政策としては、日本ブランド発信に向けた省庁・関係機関の横断的体制を今夏までに構築する、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国からの観光客への観光査証(ビザ)発給要件の緩和を今夏までに進める、30年までにアジア1の国際会議開催国となるため世界トップ級の受け入れ環境を持つグローバル戦略都市を育成するとしている。

 そして政府は6月11日の観光立国推進閣僚会議で、東南アジア向けの観光ビザ発給要件を今夏から緩和することを正式決定した。タイとマレーシアからの観光客はビザ取得を免除し、ベトナムとフィリピンからの観光客は期限内に何度でも入国できる数次ビザを新たに発給する。すでに数次ビザを発給しているインドネシアからの観光客は滞在できる日数を延長する。なおシンガポールからの観光客はすでにビザ取得が免除されている。

 観光ビザ発給要件の緩和に加えて、外国人が空港以外で購入する化粧品や食品などの消耗品を免税対象に加えることや、海外富裕層の来日を促す誘致策なども検討する。海外富裕層に関しては、タイやオーストラリアなどが導入している「ロングステイビザ」を参考にして、数年間の日本滞在を認める制度を検討するようだ。

 羽田空港と成田空港の国際線発着枠拡大、入国審査のスピードアップなどの政策も推進する。14年3月末には羽田空港の国際線発着枠が現状の年6万回(昼間3万回、深夜早朝3万回)から年9万回(昼間6万回、深夜早朝3万回)に拡大され、国際線利用者数は13年度予想の約820万人から14年度には約1270万人に急増する見込みだ。成田空港についても14年度中に、発着枠を現状の年27万回から年30万回に拡大する計画だ。

 また6月19日には、国や自治体が管理する空港の運営権売却を認める民活空港運営法が参院で可決、成立した。大手商社や大手不動産などが関心を示している模様であり、日本の空港が本格的な民営化時代を迎える。着陸料の大幅値下げによる格安航空会社(LCC)の誘致、路線の維持・拡充、航空運賃の引き下げ、魅力的な商業施設の集積などが加速する可能性もあり、地方空港でも訪日外国人数の増加に繋がることが期待されるだろう。

■一段の規制改革も重要

 外務省が5月13日に発表した12年の査証(ビザ)発給統計によると、外国人に発給したビザ総数は前年比46.5%増の198万6539件だった。東日本大震災前の10年を上回り、韓国と台湾からの短期滞在者のビザ申請を免除した05年以降で最多となった。国別では最多の中国の前年割れが続いているが、一方では経済成長著しい東南アジア諸国向けの発給数が大幅に増加している。

 ただし、訪日外国人数は増加基調で過去最高水準だが世界的に見ると依然として水準は低い。日本は10年時点で世界30位であり、観光収入も世界19位にとどまっている。また、日本が観光ビザを免除しているのは13年4月時点で64カ国・地域であるのに対して、外国人集客で競合する韓国は110カ国・地域に達しているという。このため観光庁は、13年版観光白書で日本を「観光新興国」と位置付け、ビザ発給要件緩和や観光情報発信などに省庁横断で取り組む必要性を訴えている。

 中国に関しては当分の間、尖閣諸島問題の影響が残りそうだが、今後は経済成長著しい東南アジア諸国からの訪日外国人の取り組みが重要になり、ビザ発給要件を緩和する国・地域の拡大など、一段の規制改革も重要なポイントになりそうだ。

■「観光立国ニッポン」関連銘柄

 訪日外国人数の増加で国内消費への波及効果が期待され、旅行代理店、交通機関、宿泊関連だけでなく、リゾート・テーマパーク関連、免税店・土産店、百貨店・家電量販店などへの恩恵も大きいだろう。高度な医療技術を活用した「医療ツーリズム」の本格化も期待されるだろう。

 旅館・ホテル運営の星野リゾートは訪日外国人の取り込みを狙って、16年に東京・大手町に高級和風旅館「星のや東京」を開業させる。JR九州が10月から運行開始する超豪華寝台列車「ななつ星」は、3泊4日で運賃は1人最高55万円だが、将来は外国人観光客の取り込みを狙っているようだ。

 観光情報・プラン、宿泊予約、旅行スケジュール管理、目的地の天候情報、自動音声翻訳サービスなどで、訪日外国人にも対応したアプリケーション開発も一段と活発化するだろう。富士山関連として、登山・サイクリング・アウトドア・スポーツ用品などにも恩恵がありそうだ。

■交通関連

 東武鉄道<9001>、東京急行電鉄<9005>、京浜急行電鉄<9006>、小田急電鉄<9007>、京王電鉄<9008>、京成電鉄<9009>、富士急行<9010>、東日本旅客鉄道(JR東日本)<9020>、西日本旅客鉄道(JR西日本)<9021>、東海旅客鉄道(JR東海)<9022>、西日本鉄道<9031>、近畿日本鉄道<9041>、阪急阪神ホールディングス<9042>、南海電気鉄道<9044>、京阪電気鉄道<9045>、名古屋鉄道<9048>、日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>、スカイマーク<9204>、スターフライヤー<9206>など

■観光情報・旅行代理店・ホテル予約関連

 カカクコム<2371>、一休<2450>、オールアバウト<2454>、比較.com<2477>、ヤフー<4689>、楽天<4755>、ニッコウトラベル<9373>、ユーラシア旅行社<9376>、エイチ・アイ・エス<9603>、KNT−CTホールディングス<9726>など

■ホテル・リゾート・テーマパーク・遊園地・ゴルフ場・スキー場・芸能・エンタテインメント関連

 アコーディア・ゴルフ<2131>、PGMホールディングス<2466>、ゴルフダイジェスト・オンライン<3319>、オリエンタルランド<4661>、リゾートトラスト<4681>、リゾートソリューション<5261>、サンリオ<8136>、共立メンテナンス<9616>、グリーンランドリゾート<9656>、歌舞伎座<9661>、よみうりランド<9671>、常磐興産<9675>、東京ドーム<9681>、鴨川グランドホテル<9695>、東京會舘<9701>、帝国ホテル<9708>、ロイヤルホテル<9713>、ホテルニューグランド<9720>、藤田観光<9722>、京都ホテル<9723>、ジャパン・ホテル・リート投資法人<8985>、星野リゾート・リート投資法人(7月12日新規上場予定)など

■広告・誘致活動・イベント・地図・検索・サービス関連

 博報堂DYホールディングス<2433>、共同ピーアール<2436>、プラップジャパン<2449>、駅探<3646>、ヒト・コミュニケーションズ<3654>、ジョルダン<3710>、マクロミル<3730>、電通<4324>、インテージ<4326>、ウェザーニューズ<4825>、ゼンリン<9474>、昭文社<9475>、アサツーディ・ケイ<9747>など

■百貨店・免税店・土産店・和食店関連

 J.フロントリテイリング<3086>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>、うかい<7621>、ラオックス<8202>、高島屋<8233>、日本空港ビルデング<9706>など

■富士山の世界文化遺産登録関連(上記銘柄以外)

 ウォーターダイレクト<2588>、アルペン<3028>、ティムコ<7501>、ヒマラヤ<7514>、アシックス<7936>、ミズノ<8022>、ゴールドウイン<8111>、デサント<8114>、ゼビオ<8281>、静岡銀行<8355>、山梨銀行<8360>、アシックス商事<9814>など。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 06:48 | 特集
2013年06月16日

アベノミクス期待材料は続く、一番のリスクは中国=妻と夫の株ロマン


妻 今年前半相場(1〜6月)は、最後のところで急落しました。7月からの後半相場はどうかしら。

夫 急落した背景は、いろいろ言われてはいるが、ひとことで言うなら、「食べ過ぎた」ことが原因だと思っているよ。1日の出来高が12〜13億株だったのが、たとえば5月23日には76億株に急増するなど明らかに出来高が多かった。買方と売方に分けて言えば、買方に力が入りすぎたといえる。

■買方をその気にさせたアベノミクス、当面、食べすぎの反動

妻 アベノミクスは買方をその気にさせた、ということにもなりますね。

夫 そういうことだろう。ただ、東京都議選、参議院選挙に照準を合わせる必要があったため、材料を小出しではなく一気に出さなくてはいけないという事情はあったと思われる。売方の立場からみれば、ご馳走はこれで終りで、もうご馳走は出ないと判断して、空売り攻勢に出てきたということもできる。

妻 アベノミクスがだめということではないのですね。

夫 経済の先生方など専門家の方々は批判もあるようだ。細かく分析すれば問題はあるだろう。しかし、アベノミクスは国策的なものだから日本の再生をはかるという大きい目標はなんら変わっていない。今は安倍さんに代わる人はいないと思う。ここで、批判を強めて、また総理を代えるようでは日本は世界から、どっちへ向いているか分からない国ということになって外国人投資家の株、国債売りにつながる心配があると思う。

>>全文を読む(アベノミクス期待材料は続く、一番のリスクは中国=妻と夫の株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:45 | 特集

【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】シンポジューム「サイバー戦争、最新のハッカー事情」に霞ヶ関関係者が注目

佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報 先週、都内で霞ヶ関の情報、通信、公安、防衛関係者を交えた「新らしい戦争、サイバー」なるシンポジュームが開かれた。

 そこには日本国内で活躍する『天才ハッカー』が2人登場、実際にターゲットのパソコンや携帯に侵入するデモンストレーションをやって見せ、「日本においてセキュリティ上、一番危ないのはパソコンより携帯電話、それもスマホやアイフォーンで、特にメールは筒抜け」だと指摘した。

 会議で更に興味深かったのは、それらのデモというより、『こぼれ話』の方で、中国のハッカー事情に詳しいA氏は、大連の関係者に招かれて『指導』に行った折、其処のコンピュータの画面に見たものは、なんと日本の社会保険庁の「年金記録」であったという。だとすれば、日本の重要情報が中国に握られているということでもある。

 また、出席者のB氏は韓国のサイバー事情について、「あの国のサイバー騒ぎは、企業や政府機関による”やらせ”が多い。謀略の臭いも強い。明らかに株価上昇や売り上げ拡大を狙ったものもあり、また政治的危機感を醸し出すツールにも利用されている」と語っていた。

 さらにヨーロッパのサイバー事情については、ドイツの例として、サイバー攻撃による列車運行妨害を防ぐため、大学に多額の資金を提供して、セキュリティソフトの開発をしているという情報も紹介された。(政治ジャーナリスト・佐藤修)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:32 | 特集
2013年06月12日

【iPS細胞・再生医療関連銘柄特集】アベノミクス成長戦略でも重点分野

■11日上場の創薬ペプチドリーム買い気配、26日にはリプロセル登場でiPS人気盛り上がる

特集 6月11日に創薬ベンチャーのペプチドリーム<4587>が新規上場し、初日は買い気配のまま値が付かずに終了した。さらに6月26日にはiPS細胞関連のリプロセル<4978>の新規上場が予定されている。

 5月下旬以降に市場全体が波乱の展開となったことや、与党が薬事法改正案と再生医療安全性確保法案の今国会での成立を断念する方針を固めたとの報道も失望感に繋がり、新興市場を中心にバイオ・再生医療関連銘柄の株価が急落していたが、ペプチドリーム<4587>とリプロセル<4978>の新規上場を機に話題性が再燃して人気化しそうだ。

再生医療で注目されるiPS細胞

 再生医療というのは、病気や怪我などで傷ついたり機能を失ったりした体の細胞・組織・器官(臓器・筋肉・骨など)の再生や機能回復を目的とする医療技術の総称である。生きた組織や器官を移植する皮膚移植・骨髄移植・臓器移植だけでなく、人工材料で作られる義手・義足・関節、そして身体機能回復訓練のリハビリテーションなども広い意味での再生医療とされている。

 ただし、こうした方法では難病の根本治療には至らず、臓器移植にはドナー(臓器提供者)の不足、臓器移植後の免疫拒絶反応リスク、他人の臓器を移植することに対する倫理上の問題なども指摘されている。

 このため再生医療で注目されているのが、患者自身や他人から採取した幹細胞を移植して組織や器官を再生する技術だ。幹細胞というのは組織や器官に成長(=分化)する細胞のことで、分化能力を保ったまま自己増殖する能力を持っている。体の組織や器官が傷ついた場合に、残存する細胞の中で幹細胞が増殖し、傷ついた部分を修復して元の状態へ回復する現象を再生と言う。骨髄造血幹細胞、神経幹細胞、筋肉幹細胞などが知られているが、これらの幹細胞は分化できる範囲が限定される。

 そして近年特に注目されている幹細胞が、体のあらゆる細胞や組織に分化する能力を持つ万能細胞である。万能細胞には受精卵から作製するES細胞(胚性幹細胞)と、皮膚細胞などから作製するiPS細胞(人工多能性幹細胞)がある。

 万能細胞としての研究は受精卵から作製するES細胞が先行した。受精卵は心臓、骨、神経、肝臓、血液など体が持つすべての細胞を作り出す幹細胞で、細胞分裂を繰り返してさまざまな機能の体細胞へ分化する。受精卵が育って胚細胞と呼ばれる状態になったところで、その内部の細胞を取り出して培養すると万能性を維持したまま体外で長期間培養できる。これがES細胞で1981年に英国チームがマウスのES細胞を作製し、1998年には米国チームがヒトのES細胞を作製した。

 これに対してiPS細胞は皮膚細胞から作製する万能細胞である。昨年ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥京都大学教授らが、2006年に初めてマウスの皮膚細胞から作製することに成功し、2007年にはヒトのiPS細胞の作製に成功した。

 iPS細胞は受精卵のように体を構成するすべての細胞に分化できる能力を持っている。そして患者の皮膚細胞から作製したiPS細胞を、治療に使う神経や筋肉などの細胞に分化させ、患者に移植することで病気や怪我で失われた機能を回復させることが可能になる。皮膚という完全に分化した状態の細胞に4つの遺伝子を組み込むことによって受精卵のような状態に戻し、受精卵と同様の万能性を作りだしたことが画期的とされ、生物学の常識を覆したと言われている。

 ES細胞の場合は患者と別人の細胞のため免疫拒絶反応リスクが大きくなるのに対して、iPS細胞の場合は緊急時などを除いて患者本人の細胞のため免疫拒絶反応リスクが小さく、倫理面の課題も少ないと考えられている。iPS細胞の基本特許は2009年に日本で成立し、2011年7月に欧州、そして8月には米国で製法に関する特許が成立している。

 iPS細胞による再生医療実用化に向けた課題としては、発がんリスクを低下させる技術、緊急時など他人のiPS細胞を利用する場合に備えたiPSバンクの整備、安全性や品質に関する基準・規制の策定などがあるが、動物が本来持っている自己再生能力を最大限に活用するため、iPS細胞が未来の再生医療の本命という見方が有力である。

再生医療の世界市場規模は2050年に53兆円

 経済産業省は2月22日に、再生医療の実用化・産業化に関する研究会の最終報告書を取りまとめ、その中で再生医療の将来市場予測を示している。

 国内の再生医療市場規模は2012年の260億円が2020年に1900億円、2030年に1兆6000億円、2050年に3兆8000億円(内訳は製品・加工品が2兆5000億円、試薬など周辺産業が1兆3000億円)、世界市場規模は2012年の3400億円が2020年に2兆円、2030年に17兆円、2050年に53兆円(内訳は製品・加工品が38兆円、周辺産業が15兆円)としている。

 報告書では今後の課題として、再生医療の審査手続きの合理化・透明化、再生医療実用化のための技術開発などを挙げ、自動培養装置などの活用によって受託数が増えて安定的な事業が実施されれば、細胞加工品を一段と合理的な価格で提供できる可能性が増すなどとしている。

 iPS細胞の自動培養関連などでは、大企業からベンチャー企業まで多くの企業が研究開発・製品化を急いでおり、文部科学省や厚生労働省もiPS細胞の早期実用化に向けた支援策を打ち出している。政府による新法制定などの支援策も背景としてiPS細胞の活用が普及すれば、市場拡大ペースが予測以上に加速する可能性があり、日本の医療産業全体が活気づくことも期待されるだろう。

再生医療はアベノミクス成長戦略でも重点分野に位置付け

 安倍晋三首相は4月19日に発表した成長戦略第1弾の中で医療分野に関して、iPS細胞研究に対する10年間で1100億円の研究支援、医療機器の承認審査期間を短縮する薬事法改正案の今国会提出、医療機器輸出拡大を推進する官民共同の新組織設立、さらに米国の国立衛生研究所(NIH)をモデルとして、難病治療新薬開発などで各省庁バラバラだった関連予算を集約して一括配分する司令塔「日本版NIH」の創設などを表明した。

 そして政府は5月24日、4月に成立した再生医療推進法に続き、iPS細胞を使う再生医療の実用化に向けた薬事法改正案と再生医療安全性確保法案を閣議決定して衆院に提出した。細胞医薬品の場合、従来の医薬品と同様の臨床試験や承認制度では有効性の確認に時間がかかるため、移植用に作った細胞など再生医療技術を活用した製品を「再生医療製品」と定め、一定の安全性が確認された段階で期限・条件付き承認を行い、販売開始後に安全性や有効性を検証して正式承認する制度を導入し、製造承認の審査を早めるようにした。

 再生医療安全性確保法案では、医療機関が患者から採取した細胞の培養や加工を企業に委託できるようにした。現在は医療機関しかできないため施設関連の費用が負担だったが、この法案によって医療機関は治療研究に専念できるようになる。一方で、再生医療の実施時には厚生労働相に届け出ることを義務付け、安全面に問題があれば改善命令を出す。これらの法案提出を受けて経済産業省や厚生労働省は、iPS細胞の培養に必要な機器や施設の具体的な安全基準の策定に着手している。

 なお与党は、薬事法改正案と再生医療安全性確保法案の今国会での成立を断念して先送りする方針を固めたようだが、方向性に大きな変化はないだろう。

バイオ・再生医療関連銘柄

 想定される関連市場としては、iPS細胞などを応用した新薬開発と臨床試験、iPS細胞の作製・選別・培養・安全性確認・評価・輸送などに関わる装置・容器・試薬・消耗品・サービスなどが期待される。大手医薬品メーカー、創薬・バイオベンチャー、臨床試験受託企業などは新薬開発への応用を加速させ、医療機器・試験装置メーカーを中心に良質なiPS細胞を確実に効率良く培養する装置の開発も進むだろう。

 なお先端医療センターと理化学研究所は13年2月、目の難病「加齢黄斑変性」の患者を対象として、iPS細胞を使った世界初の臨床試験計画を国に申請している。こうした動きが今後も加速するだろう。

周辺産業を含めた関連銘柄

製薬・創薬・バイオベンチャー・試薬・臨床試験関連

ジーエヌアイグループ<2160>、イナリサーチ<2176>、メディサイエンスプランニング<2182>、リニカル<2183>、JCLバイオアッセイ<2190>、テラ<2191>、シミックホールディングス<2309>、トランスジェニック<2342>、メディビックグループ<2369>、メディネット<2370>、アイロムホールディングス<2372>、総医研ホールディングス<2385>、新日本科学<2395>、DNAチップ研究所<2397>、綜合臨床ホールディングス<2399>、ファーマフーズ<2929>、ユーグレナ<2931>、旭化成<3407>、カネカ<4118>、イーピーエス<4282>、アステラス製薬<4503>、大日本住友製薬<4506>、ロート製薬<4527>、みらかホールディングス<4544>、栄研化学<4549>、日本ケミカルリサーチ<4552>、富士製薬工業<4554>、カイノス<4556>、医学生物研究所<4557>、アンジェスMG<4563>、オンコセラピー・サイエンス<4564>、そーせいグループ<4565>、免疫生物研究所<4570>、ナノキャリア<4571>、カルナバイオサイエンス<4572>、アールテック・ウエノ<4573>、キャンバス<4575>、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576>、ラクオリア創薬<4579>、シンバイオ製薬<4582>、カイオム・バイオサイエンス<4583>、ジーンテクノサイエンス<4584>、UMNファーマ<4585>、メドレックス<4586>、ペプチドリーム<4587>、ファルコSDホールディングス<4671>、ビー・エム・エル<4694>、資生堂<4911>、タカラバイオ<4974>、リプロセル<4978>、イーピーミント<6052>、東北化学薬品<7446>、メディパルホールディングス<7459>、セルシード<7776>、札幌臨床検査センター<9776>など

医療機器・装置メーカー関連

エアウォーター<4088>、大陽日酸<4092>、住友ベークライト<4203>、テルモ<4543>、富士フイルムホールディングス<4901>、旭硝子<5201>、東洋製罐<5901>、日本エアーテック<6291>、住友重機械工業<6302>、渋谷工業<6340>、日立製作所<6501>、エイアンドティー<6722>、パナソニック<6752>、ソニー<6758>、横河電機<6841>、日本光電<6849>、シスメックス<6869>、日立メディコ<6910>、日本電子<6951>、フクダ電子<6960>、浜松ホトニクス<6965>、川崎重工業<7012>、島津製作所<7701>、JMS<7702>、川澄化学工業<7703>、プレシジョン・システム・サイエンス<7707>、ナカニシ<7716>、マニー<7730>、ニコン<7731>、オリンパス<7733>、朝日インテック<7747>、メディキット<7749>、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>、大研医器<7775>、日立ハイテクノロジーズ<8036>、ニプロ<8086>など

その他(医療専門情報・人材サービス、医療機器・医薬品・試薬・材料販売など)関連

エス・エム・エス<2175>、エムスリー<2413>、WDBホールディングス<2475>、カワニシホールディングス<2689>、アルフレッサホールディングス<2784>、山下医科器械<3022>、ほくやく・竹山ホールディングス<3055>、ディーブイエックス<3079>、バイタルケーエスケー・ホールディングス<3151>、メディアスホールディングス<3154>、ウイン・パートナーズ<3183>、シップヘルスケアホールディングス<3360>、コスモバイオ<3386>、アズワン<7476>、アイ・エム・アイ<7503>、日本ライフライン<7575>、日本エム・ディ・エム<7600>、星医療酸器<7634>、イワキ<8095>、東邦ホールディングス<8129>など。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 07:49 | 特集
2013年06月04日

【関心高まる知的財産】特許庁に保存の1000万件は宝の山

<技術分類コード『Fターム』で掘り出す> 小笠原秀征

関心高まる知的資産 日本の特許庁には、出願された特許関連データが1,000万件以上保存されており、毎年30万件以上のペースで増え続けています。特許を出願する場合、発明に係る願書、明細書、特許請求の範囲、要約書、図面の5点セットを特許庁へ提出します。このうち明細書は、発明の内容が長文の日本語で書かれた書類であり、特許法に準拠した発明のロジックが滔々と書かれています。例えば、不便なものを便利にするために、現在どのような課題があり、それを本発明によっていかに解決するかの手段などです。なかには100ページ以上となるものもあり、まるで1冊の本のようです。

 出願された内容は、1年半で公開され、インターネットで誰でも閲覧できるようになります。特許として権利化したい場合には、出願から3年以内に手数料を支払って審査請求する必要があります。その手続き後、特許庁の審査官が出願書類に目を通し、特許の登録要件を満たすか否かの審査をするのですが、まずは要件の一つである「先願」の調査、つまり他の誰よりも先に出願された発明であるかを調べます。しかしながら、審査の度に出願済の他の明細書をすべて読んで類似か否かを調べるなど不可能に近いことです。

 そこで登場するのが技術分類コード「Fターム」です。出願された発明毎に審査官がFタームを付与することで、類似した発明を容易に検索し、小さな集合のなかで先願の確認が可能となるのです。

 さて、ここで着目すべきことは、Fタームや重要なキーワードが含まれる明細書の情報は、「技術情報の宝の山」であるということです。なぜかといいますと、誰が(出願企業名、発明者名、担当弁理士名)、いつ(出願日、登録日等)、何の課題をどのように解決する発明で、具体的にどのような権利として登録したいのかという情報が含まれているので、例えば、Aという企業が、新しい技術を考え、その技術がどのような方法で実現でき、またどのように役立つか、といった内容が分かってしまうからです。

 つまり、これらの情報からは、企業の研究開発の動向が読み取れ、また、優秀な発明者が誰かも分かり、そして競合先名も分かってしまいます。逆に、一見競合先のようでも、相手先の技術分類を分析して競合しないことが分かれば、むしろアライアンスを組むことで、お互いの不得意技術が補完でき、より優れた製品の開発ができることもあるのです。

 このように特許データは、ビッグデータとなってこそ価値が高まり、近年世界的レベルで特許データベースが進化するなかで、企業の研究開発活動には、特許データのグローバルな活用が必須要件になってくるでしょう。(コスモテック特許情報システム株式会社 取締役 小笠原 秀征)
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 07:21 | 特集
2013年06月03日

【特集】主力株の下げ率からみる相場の行方

■日経平均の16.8%下落を上回る下げの建設、金融、不動産

特集 相場は本格調整の様相を強めている。東証1部上場の主な銘柄について、高値からどのていど下げているかを「年初来高値」と、「3日終値」との比較で調べてみた。

 日経平均が高値から16.8%下げ,TOPIXも14.9%下げている。この両指数の下げを上回っている銘柄はかなりある。大林組<1802>鹿島<1812>三菱製紙<3864>住友化学<4005>新日鉄住金<5401>住友鉱山<5713>日本橋梁<5912>井関<6310>シャープ<6753>三菱重工<7011>大日本印刷<7912>三井物産<8031>三菱UFJフィナンシャル<8306>野村HD<8604>三井不動産<8801>三越伊勢丹<3099>――といったところの下げがきつい。建設、金融、不動産などの下げが目立つ。

■今、底堅いトヨタなど自動車株が最後に下げて全般底入れも

 一方、主力のトヨタ自動車<7203>は14.0%の下落率にとどまり、日産自動車<7201>も14.4%下げで、総じて自動車株の底堅さが目を引く。

 今後は企業業績が好調なことから中長期スタンスの買いも予想される。その場合、中長期投資の目安となるのが『3割高下に向かえ』、ということから高値から3割下げの水準を計算し表に加えた。既に、高値から3割を超える下げとなっている銘柄(日本橋梁、シャープ)や、3割下げ水準に近づいている銘柄(三菱製紙、住友鉱山、井関、三菱UFJ、野村HD、三井不動産、三越伊勢丹)もいくつかある。これらの銘柄は全般相場が落ち着けば先頭を切って反発に転じることも予想される。

 また、高値をつけた日柄という観点では春先に高値をつけた銘柄はチャートをみると比較的底堅くなっている。『先に咲いた花から散り、先に散った花からまた咲き始める』、ということに照らし合わせると、現在、まだ散っていないトヨタなど自動車株が最後に散って全般相場が底入れるということが予想される。

主力株の下げ率

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:34 | 特集
2013年05月24日

【佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報】霞ヶ関で囁かれる、今回の「大暴落」の引き金となった「中国経済の失速ぶり」

佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報 13年ぶり「大暴落」の引き金となった中国経済の「先行不安」。この中国経済の失速ぶりについて、霞ヶ関では、いま、次のようなことが囁かれている。「中国の投資家の間で『リコノミクス』という造語が飛び交っている。『アベノミクス』ならぬ、中国首相の李克強による経済政策を指すわけだが、この『リコノミクス』、向かうところ敵なしと囃される『アベノミクス』とは異なる。中国ではむしろ自虐的にこの造語を使っている。2桁の高度経済成長を続けてきた中国の景気の失速ぶりは想像以上」。

 また、さらにこんな具体的な情報も流れている。「中国経済が失速する中で、さらに大きな火種が持ち上がっている。影の銀行(シャドーバンキング)が抱える隠れ不良債権の存在だ。中国の銀行は通常の企業貸付のほか、地方政府などへ不動産開発目的で融資をしてきた。その融資債権を金融商品として投資家に売り資金を集めてきた。これを『理財商品』というが、年10%以上の高利回りの財テク金融商品として人気を集め、残高は日本円で242兆円に上った。中国のGDP820兆円の3割近い途方もない金額。この莫大な資金を地方に貸し出し、中国内陸部の高層マンションの建設ラッシュを実現させてきたのだが、ここへ来て、肝心の不動産市況はガタ落ちだ」。(政治ジャーナリスト・佐藤修)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:35 | 特集
2013年05月11日

アベノミクス相場はどこまで続く?=妻と夫の株ロマン


■数十年に一度の「国策」に素直に乗るべし、内閣支持率がダウンするまで強気で

妻 政権が交代して円相場は100円台になり、日経平均はほぼ8割の値上りです。わたしたち個人投資家はこの先の相場が、これまでと同じような上昇になるのか、あるいは今が天井圏で有頂天になってはいけないのか、このことがいちばんの関心です。

夫 相場が上昇した背景は、異次元金融緩和など、既に、報道されている通りで多くの投資家は株高の理由は承知していると思う。ただ、長い間、相場を見てきた経験から言うと、今の相場は「国策」に沿ったものであるということを基本に置いておくべきだと思う。戦後の「所得倍増政策」や、「日本列島改造政策」といったこれまでの国策と肩を並べるくらい、今回の「脱デフレ政策」は大きく、しかも力の入っているものと位置づけられる。安倍内閣は脱デフレに政権の命をかけているとみていいと思う。

妻 つまり、相場は簡単には終わらないということですか。

夫 まだ、政権が発足して半年にすぎない。政策の効果が出るのはこれからだと思う。日経平均が半年で8割上昇、トヨタ自動車も2倍を超える上昇など、過去の相場リズムからみれば危険という気持ちになることは分かるけど、数10年にあるかないかという日本全体を変える大きい国策の場合は、相場のリズムといったマーケットの内部要因的なことは、飲み込んでしまう。今は、後ろを振り返って、高所恐怖症に捉われないことが大切と思うよ。

妻 国策と相場の関係が、なんとなく頭では分かる気はしても、上げ足の速い相場の動きを見ていると、怖いという気持ちが先に出ます。

>>全文を読む(アベノミクス相場はどこまで続く?=妻と夫の株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:57 | 特集
2013年05月09日

【佐藤修の霞ヶ関裏読み情報】文部科学省:JAXA、国土交通省:オープンスカイ

佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報<文部科学省> JAXA(宇宙航空研究開発機構)

 夢の開発に予算がつかない。航空機の事故の原因のひとつで予測困難だといわれている晴天乱気流。これを10km先までレーダーで補足する技術をJAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発した。このレーダーと自動操縦を組み合わせて晴天乱気流のなかを飛行しても安定した飛行が可能になるという夢のような画期的な開発に取り組んでいる。しかし、何故なのか予算がつかないのでいつまで続けられるのか崖っぷちの研究が続いている。

<国土交通省> オープンスカイ

 羽田・成田の発着容量拡大をうけて、いよいよ首都圏の両空港にもオープンスカイの対象となる。しかし羽田空港からの長距離国際線を飛ばす際には、成田から同じ目的地への路線を維持する条件が課されている。成田からの発着便の減少を避けるためだ。実は成田発着便への乗り入れ希望も往年の勢いはない。そこで発着枠を埋めるために、海外の航空会社に成田経由で第三国への運航権益を認めていこうというのが国交省の考えだ。そんな気前がよくて日本の国益が守れるのか。『本邦航空会社にとっての敵は内にあり』との声も聞こえてくる。(政治ジャーナリスト・佐藤修)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:29 | 特集
2013年05月01日

【関心高まる知的資産】大量特許出願で求められる特許の活用

<大量特許出願で求められる特許の活用>小笠原秀征

関心高まる知的資産 我が国の国内特許出願件数は、2001年の約44万件をピークに横ばいとなり、リーマンショック以降は35万件を下回り推移しています。しかしながら、現在でも大手電気メーカーを筆頭に、莫大な予算をとって毎年数千件の特許出願を行う企業も少なくありません。

 では、なぜそんなに大量の特許出願を行う必要があるのでしょうか。

 それは、一つの製品を開発・販売するために、その技術に関連した特許権を網羅的に取得しないと、安心して製品を売れない時代になってしまったからです。

 ご記憶されている方も多いと思いますが、1992年、ミノルタ・ハネウエル特許紛争事件がありました。ミノルタは、カメラの自動焦点技術において、ハネウエルの特許を侵害したとして、約1億2,750万ドル(当時のレートで約165億円)の和解金を支払うことになってしまいました。

 これ以降、大手企業は特許権取得のプライオリティを高め、大きな予算を投じて大量の特許出願をするようになってきました。

 そうなると必然的に特許戦略とコストの最適化が極めて重要な経営課題となり、この頃から企業内に知的財産部門を戦略的組織として設置するところが増えてきました。そして2003年(小泉政権時代)、知的財産基本法が施行され、知財立国宣言がなされて知財花盛りの時代に突入しました。

 さて、その後どうなったのかと言いますと、良い面ばかりではありません。新聞等で報道されているとおり、大企業のなかには大量に取得した特許を有効活用できず、保有コストが大きな負担になってきたのです。現在特許庁に登録されている存続中特許(有効な特許)件数を調べると、約180万件あります。これだけ大量の特許があるなかで、はたして何件が実質的に利益をもたらしているのか、ということが問題になります。最近では、せっかく取得した特許を切り捨て、売りさばくところも増えてきました。

 前回ご説明した知的創造サイクル(知財の創造・保護・活用)は、保護のための創造ではなく、活用のための創造でなくてはなりません。急増する中国の特許出願件数が象徴するとおり、日本企業も予断を許さない状況下にあります。また、TPPやFTAをはじめとする本格的自由貿易の時代は目の前に来てきます。

 だからこそ日本企業は、保有特許の実質的活用度合を明確に評価し、将来に向け利益を生み出し国際的に通用する高いレベルの特許戦略策定にいち早く取り組むべきです。(コスモテック特許情報システム株式会社 取締役 小笠原 秀征)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:51 | 特集
2013年04月22日

【佐藤修の霞ヶ関裏読み情報】経産省:「小規模企業活性化法案」閣議決定、TTP交渉(自動車、農業)

佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報 茂木敏充経済産業大臣は16日(火)記者会見で、冒頭、「小規模企業の事業活動の活性化のための中小企業基本法等の一部を改正する等の法律案」、いわゆる「小規模企業活性化法案」を閣議決定したことを発表した。

 大臣は「我が国420万の中小企業のうち9割を占める小規模事業者は、地域の経済や雇用を支える重要な役割を果たしている。しかしながら、資金、人材等の経営資源に制約があることなどにより、近年、企業数、雇用者数がともに減少しており、小規模事業者に焦点を当てて施策を重点的に講じ、その事業活動の活性化を図ることが必要である」と、この法案の趣旨を述べた後、具体的には「小規模企業の意義や施策の方針を中小企業基本法に規定するとともに、ITを活用した経営支援の推進、下請中小企業の取引先開拓支援、資金調達の円滑化等の措置を講じる」と説明した。安倍政権が最重要課題と上げる「経済活性化政策の」の一環として位置づけられている。

 記者会見ではこの後、TTP交渉について質問が集中したが、まず「自動車関連」で、「最大限米国の関税を維持するとか、韓米のFTAと比較してかなり譲歩したという印象を受けるが」との問いが飛んだ。

 それに対して茂木大臣は「今回の合意はTPP以前からアメリカが協議の関心を示してきた自動車等について合意をしたというもので、これはTPP交渉参加の大きな意義を踏まえつつ、自動車、農業という日米双方のセンシティブ分野のバランスを取る中で、総合的に判断したもの。米韓FTAの内容は、今回の日米合意と比較して、韓国の場合は米国自動車メーカーについて、メーカー当たり2万5,000台の米国安全基準の受け入れに合意しているが、我が国はこうした合意は一切行っていない。国民生活の安全に関わる事項は、原則曲げることはできないという立場を堅持している。

 さらに、米側の自動車関税の扱いについては米韓FTAを実質的に上回るものとされているが、米韓FTAでは、韓国についても自動車関税を撤廃する一方で、日米の場合は、そもそも日本には自動車関税がない。ゼロ関税の状態で、米国の一方的、片務的な撤廃になるという構造の違いがあり、今回の合意内容は、米韓FTAと比べて、不利な内容とは必ずしも言えないと考えている。いずれにしても、今回の日米交渉、そしてTPP参加という決断がなければ、米国の自動車関税は撤廃ということにはならなかったと考えている」

 だが、さらに記者の質問は「核心」へと迫る。「日米の合意の内容をよく読むと、日本には書いてあるのだけれども、アメリカに書いてない。アメリカに書いてあるけれども、日本の方には書いてないものがあるのが、これはどうしてか」と。

 茂木大臣はこう答えた。「アメリカは既にTPP交渉に参加をしていて、そのテキストも当然持っているわけだから、TPPの中で単純に取り上げる問題と、ある程度TPPの外で2国間協議をした方がいいであろうという項目がある意味整理できる立場にある。だが我が国の場合、これからTPP交渉に参加をする中で、TPP本体として扱う問題と例えばアメリカとの間で2国間で協議する問題はこれから整理をしていくことになると思われる」。これでは明瞭性を欠いた歯切れの悪い答弁としか言いようがない。

 記者の質問はさらに続く。「日本において自動車に関してはかなり具体的に書き込みがなされているが、一方で日本側が取りたい農業分野については、具体的に表記がされていない。これは矛盾ではないか」と。

 それに対する大臣の答弁はさらに苦しくなる。「米国との間でセンシティビティがあるということについては、確認がとれているが、ただ、この事項については、それ以外の参加国との協議も当然必要な項目で、我々としては、交渉の中で最大限の国益を追求していきたいというのが基本的な方針だ。そして(それはまだ手の内を明かしたくないということも含めて)様々な要素を検討した上でそうしている」。(政治ジャーナリスト・佐藤修)

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:01 | 特集
2013年04月08日

【関心高まる知的資産】企業における知的な資産

 このところ、特許をめぐる訴訟が増えるなど知的資産(財産)に対する関心が高まっている。すばらしい技術等を開発し特許を手にすれば、その企業は大いなる成長が期待される。個人投資家にとって、分かっているようで分かり難い「特許」など知的財産について、特許情報の第一人者が分かりやすくシリーズで紹介する。(編集部前置き)

<企業における知的な資産>

関心高まる知的資産 企業における知的な資産は、三つの概念で構成されています。

 一つ目は、産業財産権と言われるもので、特許権、実用新案権、商標権、意匠権があります。これらは、特許庁に出願し登録となって始めて権利となるもので、各種法律や国際条約で明確なルールが定められています。

 二つ目は、著作権、育成者権(種苗法)、半導体回路配置利用権、不正競争防止法上の利益などの権利があり、これらも企業活動において重要な保護すべき権利となります。
一般に前述の二つを総称して「知的財産権」呼んでいます。

 三つ目は、法的な枠組みがなくても企業として守るべき経営理念・哲学、人財、企業文化・社風、団結力、企業イメージなどの無形な知的資産があります。

 企業においては、これらの知的資産をいかに創造・保護・活用(知的創造サイクル)するか、ということが継続的な課題であり、今や知的資産の総合的なマネージメント力が求められる時代になっています。

 特に、三つ目にあげた企業経営の魂とも言うべき知的資産は、企業カラー(ブランド)や、アイデンティティを左右する重要な要素であり、長きにわたり企業を維持・発展させるに欠かせない、最も重要な知的無形資産(財産)なのです。

 企業がIRの一環として、これらの情報も積極的に発信するようになれば、企業評価の手法も変わってくるでしょう。そしてそれが、企業を育てる源泉となり、世界に通じる日本独自の新たな経営モデルが、どんどん生まれることを期待したいものです。(コスモテック特許情報システム株式会社 取締役 小笠原 秀征)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:58 | 特集

【佐藤修の霞ヶ関裏読み情報】財務省正副大臣「景況感」「消費増税時期」「日銀政策決定会合」などを語る

佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報 財務省の大臣、副大臣の「定例記者会見」の模様を紹介してみよう。副大臣は2人いるがその内の1人小渕優子副大臣が4月1日(月)、記者団から「景況感の改善が見られるとの日銀短観の受け止め方」と、「消費税増税実施の判断時期」について聞かれたが、その答弁は次の通り、官僚の用意したペーパーを丁寧に読み上げる「優等生的」なものであった。先ずは無難な滑り出しといえよう。

 「現状については大企業の製造業ではマイナス12からマイナス8、全規模についてはマイナス9からマイナス8と改善しています。また先行きについても大企業の製造業ではマイナス8からマイナス1ということになりまして、現状と比べ改善する見通しというものが出されており、やはり着実にマインドが変わってきているのではないかと思います。まだマイナスの状況ではありますけれども、先行きに明るい見通しが出てきているというのは大変良いことだと思っていますけれども、やはりこれがマインドだけでとどまらずにしっかり皆さん方が実感として得られるように、これからもしっかりやっていかなければならないと思っているところであります。いずれにしても、今後とも景気の動向をしっかり注視していきたいと考えております」

 「消費税については、残り1年となったわけでありますけれども、申し上げるまでもなく、今年の秋に税制抜本改革法附則第18条に則って、名目及び実質の経済成長率、物価動向など種々の経済指標を確認して、経済状況等を総合的に勘案して判断をすることとなっているわけであります。いずれにしても今"3本の矢"ということで、長引くデフレ不況から脱却し、雇用や所得の増加を伴う経済成長を目指していくということだと思います」

 翌2日(火)には麻生大臣の会見。冒頭、政府承認の人事案件の報告。これも重要情報の1つなので記しておくと、本日付で古谷国税庁長官は退任、後任は稲垣関税局長を就任させる。関税局長については当面、石原関税局担当審議官を関税局長心得とする、ということ。続いて「日銀の金融政策対応への期待」について質問が飛んだが、大臣の答えは「過日の共同声明というものを日本銀行と政府とでサインをしておりますので、その線に沿ってどういった具体的な方向を示していただくか、これはかかって日銀の話ですので、私共が主に関与する話ではないと心得ております」と、きわめて素っ気無い。記者からはさらに「内容(追加金融緩和)によってはマーケットが大きくことも予想されるが」と水を向けられても。「それはあなた達が期待しているんじゃないかね。大きく動いた方がおもしろいと思われている。私共はマーケットは極めて安定したものでいるのが望ましいと思っていますので考え方が違うと思います」と、いつもの"麻生節"でかわされる始末。

 最後に「インドの財務大臣と会談されるとか」と聞かれると、急に口が滑らかになり「インドの財務大臣、この5月にインドでアジア開発銀行会議がありますので、その主催国がインドということになっておりますので、その関連の話を主にするということになるんだと思いますけどね。そのほかにマンモハン・シンという方は、いわゆる経済、金融の分かっている首相としては今なかなかおられませんから、そういった意味ではあそこは金融というものに関してはかなり国際金融に理解のある人だったと思いますので、どういう見解をお持ちなのかなというのに私共としては関心がありますね」と述べた次第。(政治ジャーナリスト・佐藤修)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:34 | 特集
2013年03月20日

花も相場も一度に咲く=犬丸正寛の相場格言

■花も相場も一度に咲く

 冬を好んで咲く花、夏だけに咲く花、花にもいろいろです。しかし、ほとんどの花は4〜5月の春爛漫に咲き競います。相場も似たところがあって不景気の冬の時代から景気回復の春になると多くの銘柄が一斉に乱舞します。

 嬉しいことではありますが、実は、ここが相場において、とくに、次の一手ということで難しいところです。銘柄が順番にA、B、C・・・と、上がってくれるならよいのですが、一斉に上がるため利食ったあとに次に何を買うか、が難しいのです。

 アベノミクスでデフレからインフレへの基調転換で、極端に言えばこれまでは何を買っても儲かったのです。でも、ここからは銘柄選びによって儲かるか、儲からないかの差が生じてきます。春の花を追いかけるか、あるいはひと足早く夏の花をみつけるか、それはあなた次第です。

>>>犬丸正寛の相場格言
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 17:27 | 特集
2013年03月18日

【佐藤修の霞ヶ関裏読み情報】「羽田空港」問題で厳しい選択を迫られている国土交通省

佐藤修の霞ヶ関・裏読み情報 羽田空港のC滑走路が延伸されても、大型機は離陸できないのではないかという問題が関係者の間でささやかれている。羽田空港C滑走路を360m延伸させる工事費として、98億円が平成25年度予算案に盛り込まれた。現在、C滑走路は3000mで、欧米路線を大型機で就航するには滑走路長が足りず、60m延伸すればこれが可能となる。しかし国土交通省幹部は、360m延伸しても東京都心に向かって離陸する場合には、3360mをフルに使用することはできないと明かす。騒音問題があり、東京都の上空を旅客機が自由に飛べないためだ。

 羽田空港の滑走路は、現在も騒音問題で東京都心に向かう離陸時には滑走路端から500m手前の地点までに離陸する制約が航空会社には課せられている。延伸してもこの制約は変わらず、2860mの滑走路長では欧米路線を大型機で就航するには旅客や積荷に制限が発生する可能性がある。東京オリンピック誘致が成功しても離発着に制限のある滑走路では、世界からの観光客を招き入れるには大きな支障が残る。騒音問題と自由な運航、国土交通省が苦しい選択を迫られるのは時間の問題だ。

 また一方では、民間航空機の主力として導入されたボーイング787問題も、国交省の悩みの種だ。ボーイングの最新鋭787機がバッテリーシステムの問題で飛行が禁止され2ヶ月、ボーイング社はこのほど応急処置ではない抜本対策という位置づけの対策をまとめ、FAA(米国連邦航空局)に提出した。そこでFAAがこの対策を認めるかどうかに世間の耳目が集まっているが、NTSB(米運輸安全委員会)委員長のデボラ・ハースマンがボーイング787に対するFAAの認証プログラムに疑義を唱え、それがFAAが判断を躊躇する一因とも言われている。

 錯綜を続けるボーイング787問題だが、一方、1000%の安全性が確認されるまで787の運航再開は認めないと発言した、ラフード米国運輸長官は既に退任を表明し、後任の有力候補にはデボラ・ハースマンが上がっている。しかし、FAAは米国運輸省の一部局に過ぎなく、米国運輸長官人事を巡るかけひきに787問題が巻き込まれ、解決に余計時間がかかっているとの見方が現地では強い。事態の推移によっては、787を大量に導入したANA,JALは経営戦略上の重大な変更を迫られることになるが、国交省の航空、観光、運輸行政にも大きな支障が出ることが懸念されている。(政治ジャーナリスト・佐藤修)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:21 | 特集
2013年03月12日

世界初!次世代のエネルギー資源メタンハイドレートからの天然ガス生産試験に成功

■期待高まるメタンハイドレート(MH)

世界初!次世代のエネルギー資源メタンハイドレートからの天然ガス生産試験に成功 経済産業省は12日、世界で初めて次世代エネルギー資源「メタンハイドレート」から天然ガスを取り出す生産試験で、ガスの生産を確認したと発表した。

■環境負荷の少ないクリーンエネルギー

 急激な原油価格高騰や燃料需要の急増でエネルギー不足が心配されているが、夢のような資源「メタンハイドレート(MH)」が海底に眠っているという。このメタンハイドレートという資源は、メタン(CH3)と水(H2O)だけによって構成され、天然ガスの主成分であるメタンが低温高圧下で水に溶け込み結晶化したシャーベット状の固体物質で「燃える氷」とも呼ばれている。

 燃焼時の二酸化炭素排出量は石油の約半分で環境負荷が極めて少ないクリーンエネルギーでもある。日本近海全体では天然ガス約100年分にあたる推定7.4兆立方メートルと世界最大規模の埋蔵量があるといわれており、次世代のエネルギー資源として大いに期待されている。

 写真=1.南海ドラフト(a:四国沖、b:室戸舟状海盆、c:東海沖〜熊野灘)、2.奥尻海嶺、3.千島海溝周辺(十勝・日高沖)、4.オホーツク海(網走沖)、5.西津軽沖(資料:石油公団)

>>>メタンハイドレート特集の続き
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:31 | 特集