[特集]の記事一覧
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記事一覧 (05/28)「スカイツリー」の次のイベント銘柄は2カ月の長丁場のロンドン五輪関連株=浅妻昭治
記事一覧 (05/28)テレビ朝日が安値から反発、株価対策の最新型は自己株式取得から株式分割へシフト?!=浅妻昭治
記事一覧 (05/26)【不動産大手6社を徹底検証!(3)】株価は再び買いが一巡し軟調な展開
記事一覧 (05/26)【不動産大手6社を徹底検証!(2)】オフィス平均賃料は弱含みの状況
記事一覧 (05/26)【不動産大手6社を徹底検証!(1)】当面の収益はマンション分譲が寄与
記事一覧 (05/25)好業績低PERで『きっかけ待ち』の展開=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/25)物を買うだけでなく、気持ちをいただく・・・百貨店株=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (05/25)ドーンは高値水準でもみ合いも5営業日連続ストップ高の不思議=浅妻昭治
記事一覧 (05/24)カカクコムは急続伸、自社株式TOBのディスカウント価格が押し上げ効果=浅妻昭治
記事一覧 (05/23)三協フロンテは3連騰、業界標準は復興需要一巡を自己株式取得でカバー=浅妻昭治
記事一覧 (05/22)ダイコク電機は連日の高値、パチンコ関連株の人気セクター化牽引に名乗り=浅妻昭治
記事一覧 (05/21)「政治生命」と「生活防衛意識」をテンビンにかけると・・・?=浅妻昭治
記事一覧 (05/21)東武は安値から反発、「東京スカイツリー」開業目前でご祝儀相場?!=浅妻昭治
記事一覧 (05/18)『海外を横目に日本の経済・企業業績を見直す』展開=犬丸正寛の展望
記事一覧 (05/18)往年の映画『いそしぎ』のポピュラー音楽から連想した銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (05/16)ミニストップは続落し安値目前、安値更新銘柄は一発逆転銘柄の宝庫?!=浅妻昭治
記事一覧 (05/15)ソニーとパナソニックが安値から急続伸、有機EL提携報道で負け組と負け組を掛けると勝ち組になるか実験?=浅妻昭治
記事一覧 (05/14)大ブーイングの「Jリーグ相場」は低PBR小売株で「大勝ち」期待よりも「六分勝ち」=浅妻昭治
記事一覧 (05/14)リブセンスが急反発、直近IPO株人気は業績上方修正と株式分割で「鬼に金棒」=浅妻昭治
記事一覧 (05/11)『戻りを試す展開』、米国は経済から外交に政策シフトも=犬丸正寛の相場展望
2012年05月28日

「スカイツリー」の次のイベント銘柄は2カ月の長丁場のロンドン五輪関連株=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「23%」と「47%」・・・野田内閣の内閣支持率と2020年夏季オリンピックの東京開催の国内支持率である。いずれも危機的な低水準である。それにもかかわらず、野田内閣では、野田佳彦首相が、政治生命をかけて会期末まで残り1カ月を切った今国会中に消費税の引き上げ法案の成立を目指し、夏季オリンピックも、同じく書類審査の1次選考を通過したマドリード(スペイン)、イスタンブール(トルコ)との競り合いを制して招致を実現しようとしている。

 消費税引き上げは、今週開催予定の野田−小沢会談が、大きなフシ目と政治ジャーナルリズムが伝え、政界再編なども観測されており、乱調が続く株式相場の一段の下ぶれリスク要因になるのではないかと心配されている。オリンピック招致は、前回の2016年五輪で、リオデジャネイロ(ブラジル)に敗れたのも、この国内支持率の低さが影響したと分析されているだけに、開催都市が決定される来年9月のIOC総会までに、国内の盛り上がり、招致機運をどう高めるかがポイントになる。

 素人考えでこの最も手っ取り早い決め手は、今年7月開催のロンドン五輪にあるのではないかと思い至る。日本代表選手が、次々と金メダルを首にかけて表彰台の一番テッペンに立ち、日章旗の掲揚を目にし演奏される「君が代」を耳にすれば、さすがの日本人もいたく民族感情を刺激され、「絆」意識を再確認するはずだからだ。このテレビ画面の下に「2020年五輪を東京で!」のテロップを流したりすれば、国内支持率のアップは間違いない。

 そうなると出番が期待されるのが「なでしこジャパン」である。「なでしこジャパン」は、女子サッカーのワールドカップ(W杯)で優勝してブームを巻き起こした例の日本代表で、7月に開催されるロンドン五輪にも出場、金メダルの最有力候補となっている。この「なでしこジャパン」のオリンピック予選リーグ第1戦の対カナダ戦は、開会式に先立つ7月25日に予定されており、ここで少なくとも引き分け以上の上々の滑り出しをみせれば、ブーム再現でロンドン五輪人気に一気に火がつく。

 しかもこのロンドン五輪は、「なでしこジャパン」だけの独壇場ではない。「さくらジャパン」なども出場する。「さくらジャパン」は、女子ホッケーの日本代表で、過日行なわれた出場国決定の優勝戦では圧勝し、余裕を持って代表に名乗りを上げた。男子の日本代表が、女子が出場を決めた翌日に開催された決定戦で、奮闘空しくあと一歩出場に届かなかったこととは対照的で、中継のテレビ画面からは、ホッケー競技の厳しさと同時に面白さ、楽しささえ伝わってきた。

 ロンドン五輪は、この「なでしこジャパン」、「さくらジャパン」だけでなく、レスリング、柔道などの女子選手の金メダル候補が目白押しである。かつて「雌鳥歌えば家滅ぶ」などとする差別的な格言があったが、まったく逆に雌鳥が金メダルを取れば、ロンドン五輪人気は盛り上がり、五輪招致の国内支持率もアップすることになる。

 このシナリオ通りに「なでしこジャパン」が健闘し、ロンドン五輪人気が盛り上がるとすれば、相場イベントとしても同五輪が株価材料として浮上してくる。全般相場は、どうせギリシャの6月17日投開票予定の再選挙まで大きく動けない。良くて膠着相場、悪くすれば世界同時株安の再現という悲観的観測も強まっている。ここは、ロンドン五輪関連株に矛先を移して、嵐の通り過ぎるのを待つのも一法となりそうだ。つい1週間前は、金環日食、東京スカイツリー開業で盛り上がったものの、イベント通過とともに一気に材料出尽くし感を強めたが、次のイベントのロンドン五輪開幕までは、幸いあと2カ月間の長丁場であり、どんな掘り出し株が飛び出さないとも限らないのである。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:21 | 特集

テレビ朝日が安値から反発、株価対策の最新型は自己株式取得から株式分割へシフト?!=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク テレビ朝日<9409>(東1)は、700円高の10万8000円と反発して始まり、前週末25日ザラ場につけた年初来安値10万6800円から底上げしている。25日大引け後に9月30日割り当てで1対100の株式分割を発表、歓迎して株式分割の権利取りの買い物が集まっている。

 同社の株価は、今年4月27日発表の3月期決算で、今期経常利益の減益転換を予想して市場コンセンサスを下回ったことが響いて年初来安値まで1万円超幅の調整となった。いわば株価対策として株式分割が打ち出されたことになるが、どうも最近はこのケースでの株式分割が多いようである。

 このところ株式分割を発表した銘柄は、株価が発表以来、短期2.7倍化したドーン<2303>(JQS)を筆頭に、GMOペイメントゲートウェイ<3769>(東1)イナリサーチ<2176>(JQS)といずれも株式分割が、年初来安値水準で発表された。

 かつて「業績下方修正3点セット」といわれた株価対策が、ファッション化したことがあった。業績下方修正をした企業が、同時に中期経営計画と自己株式取得、役員報酬の減額を発表して株安を未然に防いだ。このうち自己株式取得は、いまだに株価対策として大勢を占めているが、ことによると株式分割にシフトしてくる前触れとなる可能性もある。相場全般が下値リスクを強めるなか、今後の成り行きが要注目となる。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:47 | 特集
2012年05月26日

【不動産大手6社を徹底検証!(3)】株価は再び買いが一巡し軟調な展開

■不動産大手各社の株価は、日銀のサプライズ追加金融緩和を好感した買いが一巡し、再び軟調展開

不動産大手6社を徹底検証3 不動産大手各社の株価は概ね、2月14日の日銀によるサプライズ追加緩和を好感して動意付き、3月中旬にかけて大幅上昇した。しかし、その後は高値圏から反落し、足元では再び軟調な展開となっている。金融緩和は不動産業界にとって好材料だが、株価が上昇基調となるにはやや材料不足のようだ。

 また収益のトレンドを見ても、マンション分譲の戸数増加や利益率改善が当面の収益押し上げ要因になったとしても、オフィス空室率やオフィス賃料の改善が見られない現状では、全体としての収益改善基調は期待しづらいだろう。

 市場全体の地合い改善も必要なだけに、再度のサプライズ追加緩和などの支援材料も欲しいところだろう。

 野村不動産ホールディングス<3231>(東1)の株価は、3月19日の年初来高値1527円から反落し、足元では1200円近辺まで下落した。大勢としては1100円近辺〜1500円近辺のボックス展開となっている。指標面では実績PBRに割安感が台頭する水準だけに、ボックスレンジ下限に接近すれば底打ちが意識される可能性が高いだろう。

 三井不動産<8801>(東1)の株価は、3月14日の年初来高値1683円から反落し、足元では1200円近辺まで下落しているが、指標面では割安感が台頭しない。当面は下値固めが必要で、11年秋の安値圏1100円近辺が意識される可能性もあるだろう。

 三菱地所<8802>(東1)の株価は、3月15日の年初来高値1576円から反落し、足元では1200円割れ水準まで下落しているが、予想PERには割高感が否めない。当面は下値固めが必要で、11年の安値圏1100円近辺が意識される可能性もあるだろう。

 東京建物<8804>(東1)の株価は、3月14日の年初来高値356円から反落し、足元では230円台まで下落している。週足ベースで見ると、ほぼ一本調子の下落で26週移動平均線を割り込み、年初来安値を更新して下値模索の展開となっている。実績PBRで見れば割安感も台頭するが、他の大手不動産との収益基盤の差を考慮すれば、リスク回避の動きを強める局面では安心感につながらないだろう。11年秋の安値圏200円近辺が意識される可能性もあり、当面は下値固めが必要だろう。

 東急不動産<8815>(東1)の株価は、3月14日の年初来高値428円から反落し、足元では330円近辺まで下落している。指標面では実績PBRに割安感が台頭する水準だが、下値模索の展開になれば年初来安値285円が意識される可能性があるだろう。ただし、26週移動平均線に対するマイナス乖離率は他の大手不動産株に比べて小さい。年初来安値を割り込まず、早期に26週移動平均線を回復すれば下値を切り上げる形となり、反発機運が高まる可能性もあるだろう。

 住友不動産<8830>(東1)の株価は、3月14日の年初来高値2054円から反落し、足元では1600円近辺まで下落している。指標面での割安感が乏しいだけに、年初来安値の1300円近辺が意識される可能性もあり、当面は下値固めが必要だろう。ただし、26週移動平均線に対するマイナス乖離率は他の大手不動産株に比べて小さいだけに、信用倍率1倍割れも支援材料として早期に26週移動平均線を回復すれば、反発の余地もありそうだ。

 なおヒューリック<3265>(東1)については、7月1日付で昭栄<3003>(東1)と合併予定である。形式上の存続会社は昭栄となり、現ヒューリックは形式上の消滅会社となって6月27日付で上場廃止予定のため、今回の特集からは除外した。

【特集:不動産大手6社を徹底検証!】
(1)当面の収益はマンション分譲が寄与
(2)オフィス平均賃料は弱含みの状況

【不動産大手・銘柄診断】
住友不動産は1ケタの増収増益
三菱地所は都市開発事業の反動減響き減収減益
東急不動産は小幅の増収増益
東京建物は営業利益黒字転換
野村不動産ホールディングスは分譲戸数増加で増収増益
三井不動産は東日本震災の影響が一巡
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:13 | 特集

【不動産大手6社を徹底検証!(2)】オフィス平均賃料は弱含みの状況

■ビル賃貸事業はオフィス空室率が高止まり、オフィス賃貸料も弱含みの状況

不動産大手6社を徹底検証2 オフィスビル・商業施設賃貸事業に関しては、全体としてオフィス空室率が高止まり状況であり、オフィス平均賃料も弱含みの状況が続いている模様だ。

 三鬼商事の調べによる東京・都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)エリアのオフィス空室率(5区平均)の推移を見ると、11年1月が9.04%、2月が9.10%、3月が9.19%、4月が8.92%、5月が8.88%、6月が8.81%、7月が8.76%、8月が8.65%、9月が8.64%、10月が8.78%、11月が8.90%、12月が9.01%、12年1月が9.23%、2月が9.15%、3月が9.04%、4月が9.23%となっている。12年1月と4月の9.23%は過去最高水準である。

 直近では、06年10月から08年3月までが2%台(06年10月2.92%、11月2.90%、12月2.89%、07年1月2.87%、2月2.93%、3月2.72%、4月2.72%、5月2.71%、6月2.87%、7月2.80%、8月2.67%、9月2.59%、10月2.55%、11月2.49%、12月2.65%、08年1月2.55%、2月2.77%、3月2.89%)と低水準で推移していたが、以降はほぼ一貫して上昇傾向となり、足元では過去最高水準に上昇している。

 不動産大手各社については、都心部で好立地の優良物件を数多く保有しているため、市場平均に比べて概ね空室率は低い状況となっている。しかし、保有物件によってバラツキはあるが、全体として見ればオフィス空室率の高止まり状況、オフィス賃料の弱含み状況に大きな変化はないだろう。

 野村不動産ホールディングス<3231>(東1)のビル事業の空室率の推移を見ると、連結ベース(オフィス・商業施設合計)で09年3月期末が2.6%、10年3月期末が4.8%、11年3月期末が4.0%、12年3月期末が2.4%となった。12年3月期はやや持ち直した形である。

 三井不動産<8801>(東1)の賃貸事業の空室率の推移を見ると、単体ベースの首都圏オフィス空室率は、07年3月期末が1.6%、08年3月期末が1.3%、09年3月期末が2.5%、10年3月期末が3.9%、11年3月期末が4.0%、12年3月期末が4.4%となった。市場平均に比べて低水準とはいえ上昇傾向である。連結ベースの全国商業施設空室率は、07年3月期末が0.5%、08年3月期末が0.3%、09年3月期末が0.8%、10年3月期末が1.1%、11年3月期末が1.3%、12年3月期末が0.4%となった。引き続き低水準を維持している。

 三菱地所<8802>(東1)のビル事業の空室率の推移を見ると、単体ベースの全国全用途空室率は、08年3月期末が2.06%、09年3月期末が2.86%、10年3月期末が3.40%、11年3月期末が3.58%、12年3月期末が3.58%となった。丸の内のオフィス空室率は、08年3月期末が0.19%、09年3月期末が1.09%、10年3月期末が2.42%、11年3月期末が2.26%、12年3月期末が2.42%となった。いずれも高止まり状況の模様である。

 東京建物<8804>(東1)のビル等事業の空室率の推移を見ると、単体ベースのビル事業合計は、08年12月期末が5.9%、09年12月期末が13.0%、10年12月期末が8.2%、11年12月期末が11.0%となった。12年12月期末の見通しは6.5%としている。

 東急不動産<8815>(東1)の賃貸事業の空室率の推移を見ると、オフィスビルと商業施設の合計で、連結ベースは09年3月期末が5.1%、10年3月期末が3.9%、11年3月期末が4.1%、12年3月期末が2.3%となった。単体・SPCベースでは09年3月期末が4.6%、10年3月期末が3.0%、11年3月期末が3.7%、12年3月期末が2.0%となった。いずれも改善傾向の模様である。

 住友不動産<8830>(東1)の賃貸事業の空室率の推移を見ると、連結ベースで竣工1年経過のオフィスビル空室率(12年3月期からSPCを連結対象)は、08年3月期末が3.8%、09年3月期末が5.1%、10年3月期末が8.4%、11年3月期末が8.2%、12年3月期末が7.8%となった。やや改善したが、引き続き高止まりの状況だろう。

【特集:不動産大手6社を徹底検証!】
(1)当面の収益はマンション分譲が寄与
(3)株価は再び買いが一巡し軟調な展開

【不動産大手・銘柄診断】
住友不動産は1ケタの増収増益
三菱地所は都市開発事業の反動減響き減収減益
東急不動産は小幅の増収増益
東京建物は営業利益黒字転換
野村不動産ホールディングスは分譲戸数増加で増収増益
三井不動産は東日本震災の影響が一巡
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:08 | 特集

【不動産大手6社を徹底検証!(1)】当面の収益はマンション分譲が寄与

■不動産大手各社の当面の収益はマンション分譲が寄与

不動産大手6社を徹底検証1 不動産大手6社、野村不動産ホールディングス<3231>(東1)三井不動産<8801>(東1)三菱地所<8802>(東1)東京建物<8804>(東1)東急不動産<8815>(東1)住友不動産<8830>(東1)の当面の収益は、マンション分譲戸数の増加と利益率改善が寄与する形になりそうだ。

 不動産経済研究所が5月17日に発表した首都圏マンション市場動向によると、12年4月の首都圏マンション発売戸数は4211戸となり、前年同月比81.7%増加した。前年同月(11年4月)が東日本大震災の影響で大幅に落ち込んだ反動増に加えて、総戸数1000戸超の大型物件も寄与したとしている。発売戸数が4000戸を超えるのは07年4月の4090戸以来で、高水準だった。また発売月に契約した割合を示す初月契約率も81.8%と高水準だった。好不調の分かれ目とされる70%を8カ月連続で上回るとともに、14か月ぶりに80%を上回った。

 こうした状況も背景として、不動産大手各社はマンション分譲戸数の増加と利益率改善を見込んでいる。分譲戸数の増加については、東日本大震災の影響一巡が期待される。さらに利益率についても、08年のリーマンショック後に取得した収益性の高い物件の売上計上が、12年3月期および13年3月期に本格化し、利益率改善につながっている。

 野村不動産ホールディングス<3231>(東1)は、12年3月期の分譲住宅の粗利益率が23.3%となり11年3月期比6.9ポイント改善した。13年3月期の分譲戸数については、前期比1772戸増加の5800戸(うちマンションは同1703戸増加の5100戸)の計画としている。

 三井不動産<8801>(東1)は、12年3月期の個人向け住宅分譲の営業利益率が4.0%となり11年3月期比0.9ポイント改善した。13年3月期については5.0%とさらに改善する計画となっている。分譲戸数については、12年3月期比484戸増加の5800戸(うちマンションは同388戸増加の4900戸)の計画としている。

 三菱地所<8802>(東1)は、12年3月期の分譲マンション粗利益率が17.3%となり11年3月期比1.3ポイント上昇した。13年3月期については、分譲マンション売上戸数が4600戸で12年3月期比882戸減少する計画だが、粗利益率については18.0%とさらに改善する計画となっている。

 東京建物<8804>(東1)は、12年12月期の住宅事業の営業利益率が5.7%の計画である。棚卸資産評価損計上の減少なども寄与して、11年12月期比7.3ポイント改善する見込みとしている。

 東急不動産<8815>(東1)は、12年3月期の分譲事業の営業利益率が5.8%となり11年3月期比6.9ポイント改善した。棚卸資産評価損計上の減少などで改善傾向を強めており、13年3月期は6.4%の計画としている。

 住友不動産<8830>(東1)は、12年3月期の不動産販売事業の営業利益率(連結消去前)が19.1%となり、11年3月期比5.2ポイント上昇した。13年3月期については17.3%とやや低下する計画となっているが、マンション契約戸数については前期比466戸増加の4500戸の計画としている。

 当面はマンション分譲が各社の収益押し上げ要因となりそうだ。ただし、マンション分譲戸数については景気先行き不透明感などで楽観視できず、利益率の上昇も長期間にわたって基調として続くことは予想しづらい。市場が冷え込めば、販売価格下落や完成・仕掛在庫の増加などが、収益圧迫の懸念要因となることには注意が必要だろう。

【特集:不動産大手6社を徹底検証!】
(2)オフィス平均賃料は弱含みの状況
(3)株価は再び買いが一巡し軟調な展開

【不動産大手・銘柄診断】
住友不動産は1ケタの増収増益
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東急不動産は小幅の増収増益
東京建物は営業利益黒字転換
野村不動産ホールディングスは分譲戸数増加で増収増益
三井不動産は東日本震災の影響が一巡
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:02 | 特集
2012年05月25日

好業績低PERで『きっかけ待ち』の展開=犬丸正寛の相場展望

★注目は野田総理・小沢元代表の会談

好業績低PERで『きっかけ待ち』の展開 来週(28日〜6月1日)は、『きっかけ待ちの展開』とみられる。日米とも相場は軟調ながら、徐々に下値が底堅くなりつつある。

 とくに、NYダウはここ数日、「下ヒゲ足」が目立つようになっている。一般に下ヒゲ足が出始めると相場は下値に届き反発が近いとみられている。一方、日経平均には下ヒゲ足は見られないものの、水準自体は昨年暮れから今年初めにかけてモミ合った8300〜8500円水準に近づいている。スタート時点まで、ほぼ「往って来い」状態である。

 とくに、日経平均のPERは直近で11.02倍まで低下。今年3月後半頃のPER22〜23倍に比べ、かなり低水準となっている。割安感が強まっているため、きっかけがあれば急反発が見込める状況といえる。

 海外、とくにギリシャ問題では、ユーロ諸国はギリシャにユーロへとどまるように言う一方で緊縮政策も維持するように発言する。自力でギリシャ経済が急速に上向くことも期待し難いだけに、結局は6月17日のギリシャ再選挙までは待つより仕方ない。国内で、きっかけになるとすれば野田総理と小沢元代表の直接会談だろう。膠着状態の政局に新たな展開も予想され相場に刺激となる可能性もある。

 ただ、株価水準としてはほぼ下げるところまで下げているものの、出来高面では物足りない。東証1部の出来高は18〜20億株で推移、昨年暮れの出来高9〜10億株と比べると多く、まだ「陰の極」とは言えない状態。この点からは、まだマーケットに諦め気分は出ていない。相場に色気が残っている状態。これは、2013年3月期決算が好調見通しから物色意欲が強いためといえる。

 好業績にもかかわらずPERは低いといういびつな形となっている。これを転換させるのは、やはり政治だろう。野田総理・小沢元代表の会談は注目される。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:17 | 特集

物を買うだけでなく、気持ちをいただく・・・百貨店株=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 若い頃からデパートが好きで、よく行っている。若い人ならファッションビルとかショッピングモールのほうが好きだという方々も多いのだろうが、私は若い頃からデパート派だ。ギャル店員さんや賑やかな家族連れのお客が少ない落ち着いた雰囲気が好きだし、置いてある商品もオシャレだが先鋭的すぎない物が多いので好きなのだ。

 加えて、最近は年齢のせいか、「若い店員さんから、丁寧で感じの良い対応をされて癒される」という楽しみ(?)も出てきた。先日行った或るデパートでは、化粧品を買う際に、丁寧にメイクサービスをしてもらって癒された。この仕事に就いてまだそんなに経っていないと思われる女性ビューティアドバイザーさんだったが、メイクの腕は確かで、「さすが」と思った。

 デパ地下のお惣菜店では、支払いを済ませて商品を受け取る際に、元気の良い男性店員さんから「おいしくお召し上がりください!」と笑顔で言われ、おいしく食べられそうな気がした(ただしこれはマニュアルどおりの言葉らしく、別の百貨店の同じチェーン店でも同じことを言われた)。ケーキを買ったお店では、持って帰る際に崩れないように、若い女性店員さんが丁寧に箱に入れてくださった。

 どれも接客・販売業としては当たり前のことかもしれないが、その当たり前のことができていないお店・スタッフも多い現在、きちんとまじめに働いておられる若い方々を見ると、少し心が明るくなる。よく言われるように、「物を買う」だけでなく、「買い物の際の雰囲気も含めて買っている」のだと思う。

 百貨店銘柄をウオッチしてみた。

★高島屋〈8233〉(東1)

 東京、大阪などに14店舗を展開する高島屋<8233>(東1)を入れる。25日終値は6円高の551円。単位1000株。PERは約14倍、PBRは約0.6倍となっている。チャートは3月30日につけた年初来高値687円から反落し、以降は続落トレンドで来ていた。しかし5月23日に年初来安値539円まで売られて以降は、地合いがやや好転したことも背景として、反発に転じている。まずは次のフシであり26週移動平均線でもある、600円ラインまでの戻りを目指す。

 業績は好調で、今期2013年2月期連結業績予想は前年比増収増益、とくに営業・純利益は2ケタ増益を見込んでいる。ロンドンオリンピックに関連して、英国商品のプロモーションを行なうなどの材料もある。

★セブン&アイ・ホールディングス〈3382〉(東1)

 セブン−イレブンやイトーヨーカ堂のイメージが強いセブン&アイ・ホールディングス<3382>(東1)だが、グループには西武、そごう、ロビンソンの各百貨店もある。セブン&アイの25日終値は55円高の2384円。単位100株。PERは約13.5倍、PBRは約1.2倍となっている。チャートは昨年3月につけた上場来安値1755円を底に、凸凹しながらも下値抵抗線を切り上げてきた。この1ヵ月ほどは高値圏の2400円ライン前後でモミ合っている。

 今後の地合いにもよろうが、2350円ラインの押し目を待って拾い、まずは4月4日につけた年初来高値2485円上抜け、中期で2500円フシ上抜けを目指す。JPモルガン証券は5月7日付けのレーティングで投資判断「オーバーウェイト」、目標株価2900円(2013年4月まで)としている。大和証券は同24日付けのレーティングで投資判断「2」(アウトパフォーム)、目標株価2850円(6ヵ月)とした。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:36 | 特集

ドーンは高値水準でもみ合いも5営業日連続ストップ高の不思議=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク ドーン<2303>(JQS)は25日、9700円高の7万1700円まで上げて8営業日続伸、連日の年初来高値更新となったあと、5500円安と売られるなど前日の終値を挟みもみ合いを続けている。

 来週週明けの28日に迫った株式分割の権利付き最終日を前に権利取りの動きと利益確定売りが交錯しているものだが、それにしても同社株の急騰振りには市場関係者は、首を捻るばかりである。

 今年5月18日以来、5営業日連続でストップ高を演じ、この間の上昇幅は実に3万6000円、わずか5日間で2.3倍の大化けとなった。分割権利取りだけでこれだけ急騰をすることはまず想定できず、これ以外の買い材料があるかといえば見当たらないからだ。

 確かにPBRは0.4倍と割り負けてはいるが、業績実態面では、今5月期業績は、今年1月、4月と2回下方修正されて、純利益は6200万円の赤字(前期は1200万円の黒字)と水面下に落ち込み、配当は、年間250円(前期実績1000円)と減配幅を悪化させるのである。とても株式分割の権利取り妙味を示唆しているとはいえないのである。まだ表面上に現れていない潜在材料を内包しているのではないかと思惑は増幅させているところではある。

 5月31日割り当て1株を100株に分割するが、残り2日間の権利取りとその後の権利落ちが、文字通りに高値からハシゴを外す展開を加速させるのか、そうではないのか見逃せないことになる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:21 | 特集
2012年05月24日

カカクコムは急続伸、自社株式TOBのディスカウント価格が押し上げ効果=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク カカクコム<2371>(東1)は、86円高の2350円と急続伸している。前日23日大引け後に自己株式の公開買い付け(TOB)を発表、TOB価格がディスカウントされたことが押し上げ効果を発揮し、さらに電通<4324>(東1)と資本・業務提携を同時発表したことも好感され買い増勢となっている。

 TOBは、同社株式を20.09%保有するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC、大阪市北区)から保有株の売却意向を伝えられたことに対応し、1株当たり純利益の向上や自己資本純利益率などの資本効率向上に寄与し株主への利益還元につながるとして自己株式の具体的取得方法として取締役決議された。

 TOB価格は、既存株主の利益を尊重し、資本の社外流失を可能な限り抑えるため過去1カ月間の終値平均から8.5%ディスカウントの2150円とすることでCCCと合意、買い付け株式数を145万5000株、買い付け期間を5月24日から6月20日までの20営業日、買い付け代金を31億6575万円として実施する。

 TOBは通常、TOB価格にプレミアムがつきTOBを仕掛けるサイドの株価が下がり、TOBを受けるサイドの株価が上昇するが、今回は、ディスカウントされた分だけカカクコムに有利になるとして株価続伸につながった。

 さらに電通とは、インターネット業界でさらにシナジーを生む出すために業務提携するとともに、電通がCCCの保有株の一部875万4000株(発行済み株式総数の15.06%)を取得して資本提携、第2位の株主となる。なお電通は、21円高の2250円と8営業日ぶりに反発している。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:47 | 特集
2012年05月23日

三協フロンテは3連騰、業界標準は復興需要一巡を自己株式取得でカバー=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク 三協フロンテア<9639>(JQS)は、19円高の438円と3日続伸して始まり、5月15日につけた年初来安値350円からの底上げを鮮明化している。

 前日22日大引け後に自己株式の取得を発表、東日本大震災の応急仮設住宅などの復興需要一巡などで予想した今3月期の減益転換業績をカバーして下げ過ぎ訂正買いが増勢となっている。

 自己株式取得は、経営環境に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることを目的としており、取得株式数の上限を20万株(発行済み株式総数の0.89%)、取得総額を1億円、取得期間を5月23日から9月28日までとして実施する。

 株価は、今年2月に前期業績を震災の復旧・復興需要で2回目の上方修正をし、年初来高値653円をつけたが、今3月期純利益をこの特需一巡で16億円(前期比35%減)と予想したことを嫌って同安値まで300円幅の調整となった。PER6倍台、PBR0.5倍の下げ過ぎ訂正を試そう。

 仮設住宅(ユニットハウス)株は、前々日21日に同業他社でライバルのナガワ<9663>(JQS)も、やはり自己株式取得を発表、復興需要一巡による減益転換業績をカバーして、株価が急反発したばかりである。復興需要から同需要の一巡、業績減益転換、自己株式取得と続く一連のコースが業界標準となってきたようである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:04 | 特集
2012年05月22日

ダイコク電機は連日の高値、パチンコ関連株の人気セクター化牽引に名乗り=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク ダイコク電機<6430>(東1)は22日、81円高の1415円と4営業日続伸して始まり、連日の年初来高値更新となっている。同社株は、5月11日に発表した今3月期業績で、純利益の大幅続伸を予想、市場コンセンサスを大きく上回ることから年初来高値まで短期で30%近い急伸を演じて、同じ関連株で年初来安値水準に低迷しているオーイズミ<6428>(東1)アクセル<6730>(東1)などと対照的にパチンコ関連の勝ち組人気を鮮明化している。

 パチンコ関連株は、同社と同様に業績の続伸を予想しながらも、株価評価にまで至っていない銘柄も少なくなく、ダイコク電を牽引役に内需割安セクターとして浮上する展開も想定される。パチンコ関連株は、パチンコホール業界の競争激化・経営悪化を受けて雌伏期が続いたが、ダイコク電のようにホールコンピューティングシステムやヒット化したパチンコ機・パチスロ機を開発するなど独自商品・製品を保有しているかどうかで、勝ち組・負け組の選別が続いている。

 業績続伸を予想している平和<6412>(東1)SANKYO<6417>(東1)マースエンジニアリング<6419>(東1)ゲンダイエージェンシー<2411>(JQS)藤商事<6257>(JQS)などが、「第2のダイコク電」として見直される展開も想定される。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:59 | 特集
2012年05月21日

「政治生命」と「生活防衛意識」をテンビンにかけると・・・?=浅妻昭治

■100円ショップ株に再浮上の目

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー やっぱり「1%」と「99%」の攻防のようである。リーマン・ショックまでは、1%の富裕層が主導権を握り99%の富を独占したが、サブプライムローン・バブルの破綻この方、「1%」の限界生活者の反乱が世界各地で起こった。中東では、「反独裁」で長期軍事政権がドミノ倒しとなる「アラブの春」が吹き募り、ギリシャでは、「反緊縮」、「反格差」で、連立協議が頓挫して再選挙が不可避となり、フランスでは、現職大統領が決戦投票で敗れ、ドイツでは、州議会選挙で連立与党が大敗した。

 この「1%」の反乱の行く着く先は不透明として、ギリシャのユーロ圏離脱も観測されて、ユーロ安、株安が世界中に伝播した。5月18日から始まった主要8カ国(G8)首脳会議では、財政の健全化と経済成長の両立を目指す方針で一致したと伝えられたが、そんな妙案があるものかどうか、またまた今週のマーケットで試されることになるはずで、「トンネルを抜けたらまたトンネル」となる懸念ばかりが強くなる。

 日本も、この政治状況では世界の趨勢と肩を並べているといえる。毎年、首相の顔が変わって、衆議院と参議院の多数派が異なる「ねじれ現象」が解消せず、何も決められない、誰も責任を取らない政治状況が常態化しているからである。野田佳彦首相は、消費税引き上げに「政治生命」をかけると不退転の決意を強調しているが、野党から「財務省のマインドコントロール」と攻撃されるのを目にし耳にすると、「一将功成りて万骨枯る」ならぬ「一省功成りて万骨枯る」ではないかという疑いに現実感が深まる。

 ということは、国会も会期末、野田首相が「政治生命」を強調すればするほど、「1%」の「反緊縮」意識とのギャップが広がることになる。いわば「政治生命」と「生活防衛意識」の攻防の激化である。野田首相が、仮に民主党内の反増税派や与党の自民党の取り込みに成功したりすれば、生活防衛意識は頂点に達することになる。この生活防衛意識の高まりは、株式相場的には関連株の出番につながることは間違いなく、この最右翼株として注目したいのが「100円ショップ」株である。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:49 | 特集

東武は安値から反発、「東京スカイツリー」開業目前でご祝儀相場?!=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・トーク 東武鉄道<9001>(東1)は、5円高の385円と5営業日ぶりに反発して始まり、前週末18日ザラ場につけた年初来安値378円から底上げしている。明22日に「東京スカーツリー」が、開業するのを前にご祝儀相場的な買い物が再燃しており、同社業績への寄与度アップを期待する先取り思惑も交錯している。

 同社は、今3月期業績について、スカイツリー開業でタワー業での入場券収入、スカイツリータウン業での商業施設「東京ソラマチ」の賃貸収入が寄与するとして、純利益を180億円(前期比12%増)と続伸を予想したが、市場コンセンサスを20億円強下回ることが響き、株価は年初来高値454円から年初来安値まで調整してしまった。

 しかし、スカイツリーへの来場者は、商業施設を含めて年間3000万人と推測されているだけに、寄与はこれだけにとどまらない。例えば本業の鉄道業での乗降客への影響である。鉄道各社には、利用客が著しく減少する「死線」ともいうべき乗車区間がある。同業他社の京成電鉄<9009>(東1)では、京成船橋駅で通勤客がJRに乗り換えて、京成船橋〜京成上野駅間は、乗客がゴッソリと減って、電車は空気を運んでいるようだと形容されたこともある。

 東武の場合も、ターミナル駅の北千住駅で乗客が、JRや地下鉄などへ乗り換え、東武伊勢崎線本線の北千住〜東武浅草駅間は乗客が減少する傾向が強い。ところがこの区間にあった業平橋駅が、東京スカイツリー駅と改名されてリニューアル、最寄駅として機能するのである。

 日光・会津を含めた観光再開発を含む利用客の増加につながり、しかも朝夕のラッシュ時の通勤・通学客でなく昼間の観光客の増加ということから、乗車効率は格段にアップすることになる。ご祝儀相場に乗って、株価面でも東京スカイツリー気分を味わってみるのも一興となりそうである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:37 | 特集
2012年05月18日

『海外を横目に日本の経済・企業業績を見直す』展開=犬丸正寛の展望

『海外を横目に日本の経済・企業業績を見直す』展開=犬丸正寛の展望 来週(21〜25日)は、『海外の悪材料を睨みながら国内の景気・企業業績を見直す展開』が予想される。NYダウは5月1日の高値から6.7%下げ、日経平均は3月27日の1万0255円から14%超の下げ。NYダウに下げ余地は残るものの、日経平均は底打ちが近いとみられる。

 とくに、日本の場合は経済、企業業績とも海外に比べると悪くない。今年1〜3月のGDPは実質で年率4.1%増と好調。復興需要による押し上げと、節約疲れによる個人消費の少し贅沢品消費の効果が出ている。

 企業業績も2013年3月期は押しなべて利益が回復する。日経平均予想1株利益は17日時点で755円と、4月頃の450円程度から大きく上向いている。

 ただ、日経平均が1万0255円をつけた頃の1株利益の期待値800〜850円に比べると物足りない。しかし、この間、日経平均が14%超も下落しており、企業業績との対比では相場は下げ過ぎている。言うまでもなく、ギリシャ問題などヨーロッパを中心とした海外材料の圧力がかかったためだ。

 ギリシャの再選挙が6月17日(日)に決まった。まだ、1ヶ月も先である。世界のマーケットは、ギリシャのユーロ離脱まで織り込んできつつあるようだ。しかし、選挙が終るまでは結論は出ない。この先、1ヶ月間は様子を見るより仕方のない空白期間になる。海外材料が空白なら、日本のファンダメンタルズ堅調が見直される可能性はあるだろう。

 もちろん、日本の産業も好不調のまだら模様ですべてが良好ではない。復興と消費は堅調でも設備投資、住宅投資は低調気味。自動車好調でエレクトロニクスは低調である。

 日経平均は海外マーケットの動向を見ながら、海外が落ち着けば15日線の位置する9180円前後までは反発する可能性がある。海外に比べ日本の経済、企業業績は良好であることを見直すべきである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:39 | 特集

往年の映画『いそしぎ』のポピュラー音楽から連想した銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 最近、ふとしたことから、映画『いそしぎ』のテーマ音楽を久し振りに聴いた。1965年のアメリカ映画で、主演は往年のハリウッドの大物カップル、エリザベス・テイラーとリチャード・バートン(今でいうとブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーくらいのクラスだろう)。カリフォルニアの海辺の町を舞台に、テイラー演じるシングルマザーの画家と、バートン演じる妻子ある学校長の恋愛(不倫)ドラマだ。題名の「磯鴫」(The Sandpiper)は物語に出てくる、水辺に生息する鳥の種名だそうだ。

 主題歌は『シャドウ・オブ・ユア・スマイル』(The Shadow of Your Smile)。アカデミー歌曲賞、グラミー賞最優秀楽曲賞を受賞し、その後、ポピュラーソングとして多くのアーティストがカバーしている。大人っぽくて少しアンニュイな感じで、私の素人耳にはボサノヴァ的な雰囲気(当時、流行っていたと思う)や、1966年のフランス映画『男と女』の主題歌などを思い出す。

 いくつかのバージョンを聴いてみて、一番気に入ったのは、シャーリー・バッシー(Shirley Bassey)が歌っているもの。バッシーはイギリス出身のシンガーで、映画『007』シリーズの音楽などで有名だそうだ。中高年になってからの彼女もステキだが、若い頃のショートヘアの画像などは、ハル・ベリーみたいにとてもキュートだ。歌の素晴らしさだけでなく、私のような素人はつい、見た目にも惹かれてしまうのだった。

 上記の映画から連想して、社名に「海」のつく銘柄から優良株を探してみた。

★東海カーボン〈5301〉(東1)

 タイヤ向けカーボン首位で、カーボンブラック事業のほか、炭素・セラミックス(黒鉛電極、ファインカーボン)事業、工業炉などの事業を行なっている東海カーボン<5301>(東1)を入れる。18日終値は13円安の360円。単位1000株。PERは約14倍、PBRは約0.7倍となっている。チャートは4月2日につけた直近高値449円から反落し、地合いの軟化に沿って続落トレンドで来ている。今後の地合いにもよろうが、底値350円フシにあたり、そろそろ反発すると見たい。まずは400円フシまでの戻りを目指す。

★東海理化〈6995〉(東1)

 自動車向けのスイッチ、キーロック、シートベルトなどの部品を製造している、東海理化<6995>(東1)を入れる。筆頭株主はトヨタ自動車で、製品の8割がトヨタ関連という。東海理化の18日終値は41円安の1326円。単位100株。PERは約8.3倍、PBRは約0.7倍と割安水準にある。チャートは4月27日につけた年初来高値1533円からの反落局面。1300円フシにあたり、そろそろ下げ止まると見たいが、地合いによっては1200円フシまでの調整もあるかもしれない。いずれにしても安値圏の拾い時か。まずは1400円フシまでの戻りが目標となりそうだ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:23 | 特集
2012年05月16日

ミニストップは続落し安値目前、安値更新銘柄は一発逆転銘柄の宝庫?!=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク ミニストップ<9946>(東1)は、14円安の1333円と6営業日続落して始まり、前日ザラ場につけた年初来安値1335円を更新している。今年4月に開示した今2月期業績が、連続増益を予想したものの、市場コンセンサスを下回るとして年初来高値1600円から調整し、国内証券の投資判断・目標株価引き下げも追い討ちになって安値追いとなっている。

 同社株を含めて東証1部の年初来安値更新株は、欧州政局不安、欧州金融危機再燃懸念で急増、前日は555銘柄、全上場銘柄の3割にも達した。ただこの安値更新銘柄の多さは、一発逆転高の底力を占める銘柄の宝庫ともいえることになる。現に安値更新銘柄は、前日15日にソニー<6758>(東1)パナソニック<6752>(東1)が、有機ELテレビ事業の提携交渉報道で反発し、ミクシィ<2121>(東マ)が、身売り観測報道で急反騰した。家電量販店業界でもビックカメラ<3048>(東1)が、コジマ<7513>(東1)を買収し株価が歓迎高を演じた。いずれも、業界構造の激変、競争力の低下、業績低迷などを嫌って、株価が安値まで売り込まれたが、実態悪は業界再編の引き金になる展開も示唆していることになる。

 ミニストップの属するコンビニ業界も昨年、シー・ヴイ・エス・ベイエリア<2687>(東1)からフランチャイズ契約終了を通告されたサークルKサンクス<3337・監理>(東1)が、親会社のユニー<8270>(東1)に株式公開買い付けを実施される地殻変動が起こっている。ミニストップ自体も、胎動著しいイオン<8267>(東1)系であり、昨年7月に中堅コンビニのスリーエフ<7544>(東2)と配送事業で提携をしており、安値更新銘柄の増勢は、投資家にとって一発逆転のチャンス到来となる可能性もあり、悲観ばかりはしていられない。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:26 | 特集
2012年05月15日

ソニーとパナソニックが安値から急続伸、有機EL提携報道で負け組と負け組を掛けると勝ち組になるか実験?=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク ソニー<6758>(東1)が、25円高の1179円と急続伸して始まり、前日ザラ場につけた年初来安値1100円から底上げしている。同様にパナソニック<6752>(東1)も、13円高の591円と急続伸し、前日ザラ場につけた年初来安値543円から底上げしている。両社株の急続伸は、きょう15日付けの日本経済新聞で、ライバル同士の両社が、次世代テレビの本命とされる有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)テレビ事業で提携交渉に入ったと観測報道されたことが引き金になっている。

 すでに韓国のサムスン電子とLG電子が、年内に有機ELテレビの発売を計画しているが、両社は、提携により双方の有機ELテレビの技術を持ち寄り韓国勢を追撃、液晶テレビで韓国勢に奪われたシェア、競争力の奪回を目指すとされた。

 ソニー、パナソニックの両社は、この大型連休明けに揃って3月期決算を発表、今期業績の黒字転換を見込んだが、黒字幅が市場コンセンサスを下回るとして年初来安値まで売られた。いわば負け組である。小学生でも分かる算数では、マイナスとマイナスを掛けるとプラスとなるが、両者の提携で負け組と負け組が提携すると勝ち組になるか、壮大な実験が始まることになりそうだ。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 09:55 | 特集
2012年05月14日

大ブーイングの「Jリーグ相場」は低PBR小売株で「大勝ち」期待よりも「六分勝ち」=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー まさに「Jリーグ」相場である。Jリーグと聞いて首を傾げる投資家も少なくなさそうなので、説明させていただくと、Jリーグとは、日本のプロ・サッカーリーグである。そのJリーグの上位リーグのJ1で、今年は異変が起こっていて、現在の株式相場とそっくりなのである。年間34試合のうち3分の1を消化した前週5月12日の段階で、常勝クラブ、名門クラブと自他ともに認められている強力クラブが下位に低迷しているのである。

 ガンバ大阪は、下位リーグのJ2への降格圏内の17位で、鹿島アントラーズは、降格圏ギリギリの15位、昨年、J2からJ1へ昇格後、即優勝した柏レイソルは14位と低迷中だ。いまでも日本代表へ何人もの中心選手を送り出し選手層の厚さを誇るクラブが、攻撃陣が機能せずに無得点試合を繰り返し、守備陣が崩壊して大量失点し、浮上の兆しさえ見せていない。敗戦試合のたびにテレビ画面に映し出される観客席の前で首をうなだれ、サポーターの大ブーイングを浴びる選手たちの姿は、目を覆いたくなる。

 現在の株式相場も、かつての勝ち組主力株のパナソニック<6752>(東1)シャープ<6753>(東1)ソニー<6758>(東1)のエレクトロニクス御三家が、年初来安値に低迷し投資家や証券アナリストの大ブーイングに曝されているからJリーグと酷似し、例えられるのである。もちろんこの安値更新は、この4〜5月に発表した今3月期業績が、前期の大幅赤字からの黒字転換を予想したものの、その黒字額が微々たるもので、市場コンセンサスに遠く届かないことが要因となっている。

 しかし、この3社は、わずか3カ月前の今年2月は、まったく別の動きをしたのである。この2月は、3社が前期の第3四半期(4〜12月期、3Q)決算を開示したときで、各社が、揃って前期通期業績を下方修正、2〜3回目となる下方修正で、純利益の赤字転落、赤字幅拡大を発表したときだ。業績状況は、この4〜5月よりもっとアゲインストであった。ところが株価の反応はまったく逆で、そのときつけた安値から年初来高値に向けて3割以上も急伸し、日経平均株価を大きくオーバーパフォームした。マーケットコメントとして「悪材料出尽くし」、「悪材料織り込み済み」などの大合唱となり、なかには「悪材料が計上できるのはまだまだ体力のある証拠、フトコロの深さの反映」などと極端な擁護論まで飛び出した。

 もちろんこの急反発は、日銀が、バレンタイン・プレゼントといわれた追加金融緩和策を発動し、超円高を修正したことが大きなサポート材料となった。しかし、今回も、大型連休入り直前の4月27日に日銀は、さらに追加緩和策を決定したが、円高に歯止めがかからず、株安の防波堤にもなっていない。わずか3カ月前の相場好転が、何年も前の相場シーンのように遠去かり、思わず大ブーイングが口から飛び出す「Jリーグ相場」なのである。

 毎度のことで前置きが長くなって恐縮だが、さてここからが本題である。この3月の主力株の急反発には、マーケット的には実は前段があった。昨年12月末から今年1月初めにかけて小売各社が、2月期決算の3Q業績を発表しており、この好業績を株価が好感高していた。とくにデパート株などは、高額商品の売れ行きが急回復しているなどと明るさいっぱいで、これで市場が暖まっているところに、日銀のバレンタイン・プレゼントが追撃材料となって、3月期決算会社の主力株の業績下方修正の悪材料を好材料とする急反騰を呼び込んだのである。

 そこでいま提案したいのが、この年初相場の繰り返しである。小売各社は、6月末にかけて今期第1四半期(3〜5月期)決算を発表してくるが、この決算内容次第で7月以降に続く3月期決算会社の第1四半期(4〜6月期)業績の回復を確認できることになる。小売各社の今期業績は、市場コンセンサスを上回るケースが多かったが、3月期決算会社の主力株の業績評価とともに共倒れ、失速してしまったが、再発進が期待できることになる。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:41 | 特集

リブセンスが急反発、直近IPO株人気は業績上方修正と株式分割で「鬼に金棒」=浅妻昭治

【浅妻昭治のマーケット・トーク】

浅妻昭治のマーケット・トーク リブセンス<6054>(東マ)エイチーム<3662>(東マ)が14日、ともに直近IPO(新規株式公開)株人気を再燃させている。リブセンスは、寄り付きの買い気配から371円高の3095円、エイチームは、400円高の2800円まで買い進まれそれぞれ急反発している。

 前週末11日にリブセンスは今12月期第1四半期決算の開示に合わせて、早くも第2四半期(2Q)累計業績の上方修正を発表し、エイチームは株式分割を発表、歓迎して買い物が殺到している。投資セオリーでは、相場全般の波乱時にシコリが比較的小さく、値動きも軽い直近IPO株に買い物を集中して逆行高を狙うのが定石となっているが、両社株のこの好材料は、まさに「鬼に金棒」となったことになる。

 リブセンスの2Q累計業績増額は、昨年12月7日のIPOで社会的認知度、信頼性が高まり求人情報メディア事業で情報掲載を希望するクライアントが急増したことが要因で、純利益を今年2月14日の期初予想の1億5400万円を2億6500万円(前年同期比2.0倍)に引き上げた。

 12月通期業績は、下期動向に現時点では不確定な要素があるとして期初予想を据え置き、純利益は3億9800万円(前期比45%増)と予想している。

 株価は、公開価格990円でIPOされ、上場来高値3275円まで高人気化し2177円まで調整、半値戻し水準にあり一段の戻りを試そう。

 エイチームは、5月31日割り当てで1株を3株に株式分割をする。同社株も、今年4月4日に公開価格1080円でIPOされ上場来高値4700円まで高人気化、ソーシャルゲームの「コンプリートガチャ」関連の一角に位置することから2361円まで急落、この中止を発表するとともに、ソーシャルゲームは同社多角展開事業の一部で影響はそれほど大きくないとしたことから200円幅の反発をしており一段の底上げにトライしよう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:17 | 特集
2012年05月11日

『戻りを試す展開』、米国は経済から外交に政策シフトも=犬丸正寛の相場展望

『戻りを試す展開』、米国は経済から外交に政策シフトも=犬丸正寛の相場展望 来週(14〜18日)は、『戻りを試す展開』とみられる。短期的には日米とも底打ち感が出ている一方で、米大統領選挙まで6ヶ月を切り、政策の中心が経済から外交に重心移ることも予想される。日本も6月末の国会会期末を控え、経済より消費税問題で与野党対立が激しくなりそうだ。こうした中で、2013年3月期の企業業績予想が最終的にどのような姿で着地するかを見極めるものとみられる。

 日経平均は10日(木)、8985円と今年2月14日以来の9000円割れとなった。日銀が「物価1%政策」を打ち出した2月14日から3月27日の1万0255円まで約14%上昇。その上げ分を帳消しとした。マーケットは、「物価政策を一時は意外性ということで評価した。しかし、効果に対する期待は膨らまなかった」(中堅証券)。

 ただ、日経平均の日足が9本連続の陰線となっていることや、30日線とのマイナス乖離が6%を超えている。このため、9000円割れで底を打った可能性は強い。今後は、どのあたりまで戻すか、「戻りを試す」展開とみられる。

 気になるのはNYダウ、日経平均とも中期的相場の強さを占う「75日線」を大きく下回っていること。下回っても1〜2日程度で75日線を奪回すれば相場の基調は強いとされる。しかし、NYダウ、日経平均と75日線割れが続いたまま。今後は戻しても75日線が上値を押えることになりそうだ。ちなみに、日経平均の75日線は9500円程度。

 アメリカ大統領選挙は11月上旬。6ヶ月を切った。一般的に経済政策は選挙の6ヶ月前までといわれる。政策は次第に経済から外交、防衛等に移っていくものとみられる。日本も国会会期末接近で野田内閣の消費税不退転姿勢がいっそう強くなりそうだ。無罪判決から控訴となった小沢元代表の動きも注目される。日本も経済より政局に目線が移っている印象だ。もっとも、アメリカは第3次金融緩和策も予想される。しかし、その場合でも規模はそれほど大きくならない可能性もある。

 3月期決算の発表はまもなくピークを過ぎる。直近の予想1株利益は622円(4月中旬頃は450円程度)と上向いている。しかし、期待されてきた1株利益800〜850円まで行くことができるかどうか。この点を見極めるものとみられる。

 このようにみてくると、米国金融緩和があって相場は戻したとしても大きく上値を期待することは難しそうだ。ヨーロッパ不安も依然くすぶっている。強気2割、慎重8割といった投資スタンスがよいのではなかろうか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:29 | 特集