[特集]の記事一覧
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記事一覧 (12/05)年内相場は『3週間の限定相場展開』=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (12/02)女性スタッフ活用のニュースから…陸運業セクター株=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (12/02)【今日の出来事&マーケット】日米欧の協調で欧州は立ち直れるか?=犬丸正寛
記事一覧 (12/01)【特集】注目されるPBR1倍割れ銘柄!増えれば歴史的な底値に
記事一覧 (11/28)「国がつぶれても生き残る」配当取りを狙う銘柄のリストアップを提案=浅妻昭治
記事一覧 (11/25)師走相場が本格化!下値モミ合いで個別物色の展開へ=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (11/25)2年で株価倍増の銘柄から連想して、新興市場のIT系株をチェック=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (11/22)【話題】東証の大証株公開買付は1株48万円、M&A財務アドバイザーの算定価格は?
記事一覧 (11/21)ヨーロッパ不安と日本の今後=妻と夫の株ロマン
記事一覧 (11/21)東証・大証統合観測報道は「狼少年」!「新聞辞令」は今度こそ本物?=浅妻昭治
記事一覧 (11/18)TOPIXの下げに日経平均が、どこまで踏ん張れるか注目=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (11/18)クリスマス商戦から連想して、食料品セクターを見てみた=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (11/14)懐かしい「飛ばし」という大見出し、90年代初めのマスコミ報道=浅妻昭治
記事一覧 (11/11)「企業業績の悪化」を織り込む展開へ=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (11/11)昭和時代の事件、再審請求のニュースから…社名に「昭和」のつく銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (11/07)昨今の相場はノイズばかりが前面に出て聞こえるはずの相場の声が・・・=浅妻昭治
記事一覧 (11/04)『NY強調で底堅い展開』を予想=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (11/04)政治家の「器」を垣間見た気がした…ところから、なぜか連想?建設業セクター=田北知見の銘柄ウオッチ
記事一覧 (11/01)直近IPO2銘柄は「小さく産んで大きく育てる」IPO投資の理想形=浅妻昭治
記事一覧 (10/28)『決算横目に上値を試す展開』を予想=犬丸正寛の相場展望
2011年12月05日

年内相場は『3週間の限定相場展開』=犬丸正寛の相場展望

年内相場は『3週間の限定相場展開』=犬丸正寛の相場展望 年内相場は来週(5〜9日)を含め、『3週間の限定相場展開』だろう。しかも、久々に、日本のマーケットらしい「和製の材料株相場」が展開されそうだ。

 NYダウの急伸で、日本のマーケットは当面、大きい下ブレ・リスクはなくなったとみてよい。むろん、欧州の問題が根本的に解決されたわけではない。日本の年内消費税基本決定方針も流動的。もちろん、TPP、沖縄問題も未解決のまま。内外とも、根本的問題は来年へ持ち越し、年内は、つかの間の材料空白とみられる。

 しかし、根本的問題が残る以上は、優良株を「株を枕」に仕込むこともためらわれる。金融緩和といっても中国関連株を本格的に買える展開でもないだろう。中国もリーマンショックの後に大規模な政府支出の大判振舞いをやっている。今は、そのときの後遺症が来ている。金利下げ程度では、景気に対し大きい効果は見込めないだろう。

 結局、しばらくは、日本のマーケットでは、主力株を避けて、「シコリのない出遅れ銘柄」、「空売りの多い銘柄」、「かつて人気となったような銘柄」、「低PBR銘柄」などを物色する展開だろう。

 しかし、誰もが、「出遅れ株は深追いしたくない」から、年末ギリギリまで追いかけることはしないだろう。せいぜい、12月20日(火)、あるいは連休前の22日(木)までの相場とみておくのがよいだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:20 | 特集
2011年12月02日

女性スタッフ活用のニュースから…陸運業セクター株=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ ヤフーのニュースサイトで、「女性大量採用、佐川急便の狙い」という記事を見た。『ダイヤモンド・オンライン』からの「女性宅配スタッフを大量採用する佐川急便の狙いと勝算」という記事だ。それによると、佐川急便の現在の女性従業員(正社員、準社員、契約社員)は全体の14%で8000人だが、数年後には1万5000人にまで引き上げたいという。

近年はネット通販などで個人宅へ届ける小型・軽量な宅配荷物が増えていることや、その利用客の約7割が女性であり、夜間に受け取る機会が増えているため、女性スタッフによる宅配で安心感につなげる狙いがあることなどが理由だそうだ。さらに、午前と夜間に集中的に必要となる宅配員を、パート的な勤務のできる主婦層で補いたいという目的もあるそうだ。

 記事を読む限りでは、企業間取引などの大型トラック運送はこれまでどおり男性ドライバーが中心となって行ない、宅配などのセールスドライバーに女性スタッフが増えるということだろうと思われる。そういえば、郵便のほうでは、すでに女性配達員を多く見かけるようになった。配送などの業界は「男性の世界」と思われていたが、サービス業として考えれば、確かに女性を活用できる部分は大きいだろう。それに、少子高齢化の現在、業界を問わず、性別関係なく人材を活用できないと、企業としては勝ち残っていけないのかもしれないな、と思ったのだった。

 陸運業セクターで銘柄を見てみた。

★日本通運〈9062〉(東1)

 陸運だけでなく、海運・空運、引っ越しなどを含めた総合物流事業を行なっている、日本通運<9062>(東1)を入れる。2日終値は1円高の289円。単位1000株。PERは約13.3倍、PBRは約0.6倍となっている。チャートは7〜8月に340円ラインで直近の高値圏を形成し、以降は続落トレンドで来ていたが、11月24日につけた直近安値280円から反発している。このままリバウンドトレンドに転じると見たい。まずは次のフシである310円台までの戻りを、中期で340円フシまでの戻りを目指す。

★ヤマトホールディングス〈9064〉(東1)

 宅配便首位のヤマトホールディングス<9064>(東1)を入れる。2日終値は4円安の1231円。単位100株。PERは約20.9倍、PBRは約1.0倍となっている。チャートは9月28日につけた年初来高値1429円から反落し、以降は凸凹しながらも続落トレンドを形成。しかしここ数日は下値1200円フシにあたり、そろそろ反発のタイミングか。まずは1300円フシまでの戻りが目標となりそうだ。モルガン・スタンレーMUFG証券の11月28日付けのレーティング(投資対象期間12〜18ヵ月)では、投資判断「イコールウェート」(中立)、目標株価1500円とされた。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:04 | 特集

【今日の出来事&マーケット】日米欧の協調で欧州は立ち直れるか?=犬丸正寛

■NYダウは好感も、日本は先行き不安で勢い薄い

【今日の出来事&マーケット】日米欧の協調で欧州は立ち直れるか?=犬丸正寛 ヨーロッパの金融不安に対応するため、11月30日、「日銀」、「米連邦準備理事会(FRB)」、「欧州中央銀行(ECB)」、「英イングランド銀行」、「カナダ銀行」、「スイス国立銀行」が協調することで合意。これを受けて、30日(水)のNYダウは前日終値比490ドル高の1万2045ドルまで急伸、12月1日(木)も安値1万1974ドル、終値1万2020ドル(前日比25ドル安)と急伸後としては調整幅は小さく堅調な動き。好感している。

 日米欧の中央銀行が協調するのは、中央銀行のドル資金供給の金利を0.5%引き下げ、12月5日から実施期間を来年2月1日までとする。狙いは、企業に置き換えると、業績不振から「資金繰り」に困っている企業に資金提供を行うことと同じだろう。銀行1社での貸付は嫌だから、他の銀行も一緒に融資をしようという姿にも似ている。

 とくに、特徴的なことは、以前なら、今度の中央銀行6行に入っているはずの強い「ドイツ」が抜け落ちていることだ。逆に、今回のドイツは借りて側に入っている。もはや、強いはずのドイツ、フランスでさえヨーロッパの身内(ギリシャ、スペイン、イタリアなど)の面倒を見切れなくなっているということである。借金が膨らんだ長男に対し、親、兄弟だけでは面倒見切れないから、親戚へ頭を下げて回っているということに近い。

 国家で考えると難しいが、個人、企業という姿に置き換えてみると先行きに対する見通しは明確となるはず。個人なら、グータラ生活が直って本当に真剣に働く気持ちになるのか。企業なら労使一体となってコスト削減に取り組み、勤労意欲を高め、企業業績を立て直すことができるのか。この1点に尽きる。巧い事を言い繕えば、また助けてもらえるという甘い気持ちのままなら、企業なら倒産の道しかない。国家は図体が大きいから厄介なだけだ。しかも、庶民の機嫌取りを狙って政治も動くから混沌とする。

 2003年には日本がバブル崩壊で苦しんだ。いまだにその重荷に苦しんでいる。2008年にはリーマンショックというアメリカ発金融不安、今回は歴史的にも文化文明の進んでいるヨーロッパ発の金融不安。地球全体に「豊かさ」を求め過ぎた反動が来ているようだ。

 2008年のリーマンショックの時は世界各国が、中国でさえ50兆円近い政府支出によって経済を支えた。その結果が、「財政悪化」、「物価高」、「貧富の格差」を招いた。今回はリーマンショック後のような、膨大な政府支出に頼ることはできない。金利を下げて、協調融資することということだろう。

 今後については、次のことを見ておきたい。

(1)ギリシャ、イタリア、スペインなどの経済が根本的に良くなるのかどうか。また、助けてもらえるという気持ちを捨てて再建に取り組むことができるかどうか。

(2)今回、強いドイツが借り手側に回ってしまったように、「日本」が先行き借り手側、救済される側に回らないかどうか。

(3)日本の野田政権は、それを避けるために、「増税ありき」政策を打ち出している。果たして、国民はどのようなジャッジを下すか。日本の株式マーケットが、NYダウほど好感していないのも、この当りに心配のタネがありそうだ。

(4)ドルに対抗するために創設された意味合いもある「ユーロ」の弱体化により、今後、「ドル復権」があるのか。あるいは、「中国・元」が台頭してくるのか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:03 | 特集
2011年12月01日

【特集】注目されるPBR1倍割れ銘柄!増えれば歴史的な底値に

■PBR1倍割れ銘柄増えれば歴史的な底値に

特集 このところのマーケットでPBR(株価純資産倍率)の低下が顕著となっている。直近では、日本経済新聞の株価指標によると、東証1部の全銘柄平均のPBRは0.91倍、東証2部で0.62倍、ジャスダックでは1.07倍と辛うじて1倍超という状況。

 全体平均がこのような低PBR状況だから、PBRが1.0倍を割り込んでいる銘柄数は相当数に達しているものとみられる。バブル崩壊後の金融パニックの中で日経平均が場中安値7603円をつけたのも「PBR1倍割れ」が注目となり話題となった。当時は全上場銘柄中でPBR1倍割れが4割〜5割と言われた記憶がある。

 恐らく、現在も約3600社においてPBR1倍割れは1000社程度に達している可能性がある。短期的には、ともかくとして、中長期的にPBRが1倍を割り込む銘柄が増えたときは大底といえる。2003年のときも日経平均は安値7603円から4年後の2007年2月には1万8300円まで2.4倍の上昇となっている。今回もPBRからの買い場が到来しているといえるのではないか。>>>記事の全文を読む
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 22:58 | 特集
2011年11月28日

「国がつぶれても生き残る」配当取りを狙う銘柄のリストアップを提案=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「日本が潰れてもトヨタだけは生き残る」といわれた時期があった。日本での一人勝ちしたどころか、世界の自動車業界でもトップに君臨したのだから、トヨタ自動車<7203>(東1)の底力を自他ともに認める言い方であった。同社には、もともと独特のビジネスモデルと経営手法が継承されていて、「全社員が1年中毎日、運動会をやっていても困らない」とか「石橋を叩いても渡らない」とかの「トヨタ神話」が流布していて、同様に羨望と妬みも入り混じるもう一つの神話が上乗せされたのである。

 なぜ「トヨタ神話」の話をするかといえば、日本はともかく、いまや国家が、財政破綻、デフォルト(債務不履行)するソブリン・リスクが目の前に迫ってきているからである。ギリシャに端を発した債務危機が、イタリア、スペイン、フランスと波及し、最も安全とされたドイツでも、国債の入札で募集額に投資家の需要が届かない「札割れ」が起こり、これが日本の長期金利の上ぶれにまで波及してきた。

 「リーマン・ショック」このかた、リスク回避の「質への逃避」では、原油先物が買われ、金先物取引に投資資金が流入し、このコモディティ投資が、ヘッジ機能を喪失しつつあるなか、ラスト・リゾート(最後の拠り所)として向かったのが健全財政国のドイツ、日本の国債である。その国債から資金が流出しようとしているのである。

 こうなるともうこの先は、あの日本のバブル崩壊後の「失われた10年」の再現を危惧せざるをえない。危ない銀行への取り付け騒ぎや危ない生保の解約が殺到し、現金化したキャッシュが預け先・投資先の選別に困窮する資金の大流動が起こった。まさにあのときの「ジャパン・スタンダード」が、いまや欧州を舞台に「グローバル・スタンダード」として再現されるのかもしれないのである。今回の国債を売った投資資金に向かう先があるのか、いささか心配になる。株離れからコモディティ、国債と循環した投資資金が、もし1回転して株式市場に還流してくれるならば、これ以上の僥倖はない。

 「朝の来ない夜はない」、「夜明け前が一番暗い」などと当時盛んに口にされていた希望的観測をまた繰り返す積もりはないが、ここはあのFPのように、「国がつぶれても生き残る」トヨタのような銘柄のなかから配当取りを狙う銘柄をリストアップすることを提案したいのである。なかでも「困ったときはバイオ株」、「安値で出る悪材料は買い」というアノマリー(非合理的株価現象)は、十分に試してみる価値がありそうなのだ。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:35 | 特集
2011年11月25日

師走相場が本格化!下値モミ合いで個別物色の展開へ=犬丸正寛の相場展望

■業績など実体に対し相場は下げすぎ

師走相場が本格化!下値モミ合いで個別物色の展開へ=犬丸正寛の相場展望 来週(28日〜12月2日)の相場は、『不安人気先行に対し悪くない実体を見守る展開』が予想される。東証1部の新安値銘柄数は、連日100社を超え、日経平均は3月の震災時下げでつけた場中安値8227円を切って8135円に沈んだ。しかし、相場は悲観人気が先行している。

(1) 26週線に対する日経平均が週末25日にはマイナス10%まで拡大した。
(2) 日経平均のPERは13倍台と割高にはなっていない。
・・・ことなどがある。

 26週線とのマイナス乖離では、最近では2009年11月、2010年7月、2010年9月、そして2011年10月にマイナス10%となって日経平均は反発に転じている。今年3月の震災時下げでは、マイナス10%に届く前のマイナス8%程度で底打ちした。今回が、このまま、底打ちとは言い切れないものの、さらに一段安となることもなさそうだ。大きい反発はないとしても下げ渋りモミ合いとなる可能性がある。

 連日の100社を超える新安値銘柄にみられるように、輸出関連優良株中心に短期的には投げが出ている。一方で、9月の決算の後は、とくに減額企業が相次いでいるということではない。日経平均の予想PERは13倍台と大きくは変動していない。

 企業業績の先行きを不安・悲観して、売りが先行している動きといえる。とくに、過去における、「PERと株価の関係」でみると、PERが異常に高くなったとき、あるいは、赤字企業が増えてPERの算出が不可能となったとき(たとえば2003年当時)などに、日経平均は大底を打って反発に転じている。今のPER13倍台では、そこまでは行っていない。

 ヨーロッパの金融不安、タイの洪水、中国など新興国の経済成長の減速等からは、このまま企業業績が無傷ということにはならないだろう。ただ、今の時点では、PERが50倍程度になるのか、あるいは算出不可能となるのか。企業業績の見極めがつけ難い。逆に、第3次補正予算の成立、さらに第4次補正予算期待から復興が本格化して不振の輸出をカバーすることになるのか。もうしばらく、方向がはっきりするまでには時間が必要だろう。

 いよいよ、来週は師走相場が本格化する。全般が下げ渋る中で、空売りの多い銘柄や材料株の個別物色相場が予想される。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:56 | 特集

2年で株価倍増の銘柄から連想して、新興市場のIT系株をチェック=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 先日、書類の整理をしていたところ、2年ほど前に記事で取り上げた銘柄について書いた、当時のメモが出てきた。データセンター事業等を行なっているビットアイル<3811>(JQ)だ。試しにチャートを見てみると、取り上げた2009年夏ごろの時点で6万〜7万円くらいだった。そのあたりが底値圏だったようで、その後、凸凹しながらも上昇トレンドを形成。本日2011年11月25日の終値は15万8700円だった。新興市場のIT系銘柄では珍しいことではないとはいえ、倍以上となっている。

 ただ、これも新興市場株では珍しくないことだが、薄商いぎみの銘柄なので、売買のタイミングが難しく、2年もガマンして保有するのは難しいかもしれない。少しでも騰がったらいったん利益確定をして、なんならまた買って、少し騰がったらまた売って…というやり方のほうが無難だろうな…などと、後だしジャンケンのようなことを、いろいろ思ってしまったのだった。

 無難といえば、最近は地合いの軟調さもあって、無難そうな東証1部銘柄を取り上げることが多かったが、今日は新興市場のIT系銘柄を見てみようと思った。

★ユビテック〈6662〉(JQ)

 自動車や住宅向けの省エネシステムと関連サービス事業を行なっている、ユビテック<6662>(JQ)を入れる。25日終値は3300円高の3万5900円。単位1株。PERは約25.9倍、PBRは約1.6倍となっている。チャートは6月13日につけた年初来高値13万0800円から反落し、以降は続落トレンドで来ていた。前日24日に直近安値3万1600円をつけて以降は反発に転じている。まずは6万円フシまでの戻りが目標か。

 今期2012年6月期連結業績予想は前年比増収、営業・経常・純利益は同2割以上の増益を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2013年6月期も増収増益との予想値が出ている。前期末で利益剰余金18億9200万円、有利子負債ゼロ、現金等16億7100万円と財務面も堅い。大口株主にはオリックス、パナソニック電工などが並んでおり、こうした面からも買い安心感がありそうだ。

★インフォマート〈2492〉(東マ)

 企業間電子商取引のプラットフォーム提供事業などを行なっている、インフォマート<2492>(東マ)を入れる。対象分野は業界シェアナンバーワンを誇る食品・食材のほか、美容、医薬品など。また、関連情報の発信・共有、業務効率化などのシステム提供事業も行なっている。25日終値は3000円高の14万9000円。単位1株。PERは約15.9倍、PBRは約2.1倍となっている。

チャートは9月9日につけた直近高値17万7000円から反落し、この1〜2ヵ月は安値圏の14万円ライン前後でモミ合っていた。そろそろ上ばなれと行きたいところだ。中期で17万5000円フシまでの戻りを目指す。業績は堅調。今期2011年12月期連結業績予想は前年比2ケタ増収、営業・経常・純利益は同増益を見込んでいる。『会社四季報』には、次期2012年12月期も増収増益との予想値が出ている。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:14 | 特集
2011年11月22日

【話題】東証の大証株公開買付は1株48万円、M&A財務アドバイザーの算定価格は?

★注目の財務アドバイザーは6社、CDF法などで価格算定

 大阪証券取引所<8697>(JQS)は、22日(火)12時に2013年1月1日付けで東京証券取引所と経営統合すると発表した。統合に先立って、東京証券取引所が、大阪証券取引所株式を1株48万円で公開買付(TOB)することから、22日の大阪証券取引所株は、後場、2万3000円高の44万4000円と前日の7500円高に続いて買われた。

【話題】東証の大証株公開買付は1株48万円、M&A財務アドバイザーの算定価格は?

 オリンパス<7733>(東1)の件以降、個人投資家の間でも「M&A財務アドバイザー」が話題となっている。今回の財務アドバイザーは大証側がゴールドマン・サックス証券、SMBC日興証券、モーリスの3社。東証側は、三菱UFJモルガンスタンレー証券、野村證券、大和キャピタル・マーケットの3社。大証の1株当りの評価範囲は次の通り。

【ゴールドマン・サックスの算定価格】
「市場株価分析市場」=32万5000円〜48万2500円
「DCF分析」=45万1647円〜66万6811円
「類似会社比較法」=19万5313円〜53万8377円

【SMBC日興の算定価格】
「市場株価法」=37万8366円〜39万2265円
「類似上場会比較法」=22万6953円〜49万7852円
「DCF法」=43万7138円〜55万4947円

【モーリスの算定価格】
「市場株価法」=36万5000円〜39万8597円
「類似上場比較法」=35万1994円〜45万3657円
「DCF法」=42万3853円〜49万4027円

【三菱UFJモルガン・スタンレーの算定価格】
「市場株価分析」=32万5000円〜41万9000円
「類似企業比較分析」=31万6431円〜35万8622円
「DCF分析」=47万3354円〜66万0290円

【野村證券の算定価格】
「市場株価平均法」=36万5000円〜38万2113円
「類似会社比較法」=32万3415円〜51万8654円
「DCF法」=47万3314円〜62万4999円

【大和証券CMの算定価格】
「市場株価法」=34万5024円〜38万2113円
「類似会社比較法」=50万7257円〜60万1967円
「DCF法」=47万8730円〜76万2453円

 両社は経営統合して持株会社「日本取引所グループ」を設立する。かつては、北から「札幌」、「新潟」、「東京」、「名古屋」、「京都」、「大阪」、「神戸」、「広島」、「福岡」の9つの取引所があった。現在は、新潟、京都、神戸、広島はなくなり、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の5つの取引所となっている。さらに、2013年以降、札幌、名古屋、福岡がどのような形となるのかも注目される。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:29 | 特集
2011年11月21日

ヨーロッパ不安と日本の今後=妻と夫の株ロマン


■「豊かだった」はずのヨーロッパがなぜ

妻最近、ヨーロッパの金融危機ばかりが目につきます。ヨーロッパといえば、「地球儀」の上で、歴史があり文明、文化の進んだ地域です。どうして、こうなったのか不思議です。

夫 個人でも企業でも、国家でも同じだと思うことがある。貧しい間は、豊かになりたい一心で、誰もが額に汗して働く。ところが、豊かになれば、どこかに緩みが出る。企業でも、創業時は社長、自らが電車で営業に歩き回る。儲かり始めると、タクシー、そして自家用車に変わっていくのと似ている。

妻豊かになることが、悪いことのようですね。

夫そうではない。バランスの問題だろう。自家用車を持つことが、決して悪いということではない。効率が良いということなら、それも一つのやり方だろう。社会には、「ムダの効用」という言葉もあるくらいだから、社会全体からみれば、少しくらいのムダのあるほうが経済に対しては刺激となる。要は、『過ぎたるは及ばざるがごとし』で、ムダが多すぎてはいけない。

妻ムダかどうかの線引きは難しいのではありませんか。

>>全文を読む(ヨーロッパ不安と日本の今後−株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:33 | 特集

東証・大証統合観測報道は「狼少年」!「新聞辞令」は今度こそ本物?=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「新聞辞令」は、今度こそ本物かもしれない。東京証券取引所と大阪証券取引所<8697>(JQS)の経営統合である。新聞、テレビが、前週末に相次いで観測報道し、基本合意に達して、今週にも発表されるとした。これまで何回も観測報道された経営統合だ。しかし観測報道されるたびに否定され、その後は、後追い報道も続かず、いつの間にか立ち消えとなるのがこれまで経過であった。メディアにとっては書き得とはいえ、観測報道そのものは、まさに「狼少年」となった感があった。

 今回も、当の大証は、これまでと同様に「決定した事実はない」と否定コメントを明らかした。しかし、前週末の統合報道は、大手経済紙に続いて、国営放送(NHK)までが懇切な背景説明付きで後追い報道するなどと、これまでとはやや趣きを異にした。今度こそ「狼少年」の本当の「狼」を目にするのではないかと観測報道の確度を高めたようにも受け取れた。

 傍証も揃っている。大証単独上場銘柄、大証主導上場銘柄がいやに元気なのだ。東証1部の売買代金が、1兆円割れと薄商いが続き、日経平均株価が年初来安値を窺う大軟調相場を尻目に、大証では年初来高値更新銘柄が続出した。

 前週末18日も、新日本理化<4406>(大1)イソライト工業<5358>(大1)大紀アルミニウム工業所<5702>(大1)マルカキカイ<7594>(東1)フジコピアン<7957>(大2)オークワ<8217>(大1)と全市場合計21銘柄の3割弱を占め、このシェアは、大証のジャスダック市場銘柄も含めると過半を超えるなど気を吐いているのである。この北浜銘柄の逆行高は、東証・大証経営統合関連の思惑が引き金となっているとの見方もあるからである

 市場変更が、株価の人気材料となるのは、すでに投資セオリーとなるほど株式市場では常識化している。この点でいまだにベテラン投資家の印象に強く残っている銘柄がある。石井表記<6336>(東2)である。同社は、もともと2000年3月に廃止された旧広島証券取引所の単独上場銘柄だったが、その単独上場銘柄は、広証が東証に吸収合併されて東証2部に引き継がれた。石井表記もそのうちの1銘柄であったが、この東証2部シフトとともに「地方区人気」が、「全国区人気」へ変わって、売買の活発化につながった。

 最近でも、昨年10月の大証ヘラクレス市場と日本証券業協会の旧ジャスダック証券取引所の統合では、新ジャスダック市場の新株価指数「JASDAQ−TOP20」の構成銘柄が、買い物を集めたことは記憶に新しい。個別銘柄でも、前週末に年初来高値更新と逆行高したマルカキカイは、東証2部、東証1部と指定替えされるたびに人気を高め、京阪電気鉄道<9045>(大1)も、2006年3月の東証第1部上場以来、株価形成に厚みを増している。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:24 | 特集
2011年11月18日

TOPIXの下げに日経平均が、どこまで踏ん張れるか注目=犬丸正寛の相場展望

★欧州金融不安拡大なら09年3月安値切る心配も

TOPIXの下げに日経平均が、どこまで踏ん張れるか注目=犬丸正寛の相場展望 来週(21〜25日)は、『日経平均の動きを試す展開』が予想される。既に、TOPIX(東証株価指数)は年初来安値を更新、2009年3月の安値水準に近づいている。日経平均は年初来安値をつけることなく踏ん張っている。しかし、新安値銘柄が増える中で、日経平均がどこまで踏ん張ることができるか、注目される。

 TOPIXは、3月の震災時下げでつけた場中安値725ポイントを10月5日に724ポイントと、一度は割り込んだ。そのまま崩れるかと見られたものの、そこを下値に11月1日には761ポイントまで5.1%反発した。しかし、戻りの強さの目途となる10%上昇には達せず、再び下げに転じ、17日(木)には717ポイントと安値更新へ沈んだ。10月5日の724ポイントが、『鬼より怖い一文新値』の安値場面となって、結果としては「売りシグナル」だったわけだ。

 一方、日経平均は3月の震災時下げでつけた安値8227円(3月15日)に対しては、現在まで一度も下回っていない。18日(金)時点においても3月安値より約140円上にある。

 両指数の計算の基となる銘柄数に違いがあるためだ。TOPIXは東証1部全銘柄、日経平均は東証1部の中の225銘柄が計算の対象。NYダウは計算対象が、わずか30社で、常に、「強い銘柄」だけが選ばれている。日経平均はNYダウほど銘柄数を絞っていないものの、基本的には、甲子園出場の強い高校野球チームのようなものといえる。とくに、TOPIXは「金融」と「建設」の影響を受けやすい。金融、建設とも不振業種のため、指数が不振となることは当然といえば当然である。

 日経平均の予想PERは13倍台と、まだ企業業績の影響は、さほど現れていない。しかし、実体としての印象は、「企業業績」はかなり悪い。とくに、日経平均採用銘柄には、このところ年初来安値更新銘柄が目立って増えている。つまり、PER面には企業業績の悪化は、まだ表面化していないものの、株価面では安値を更新する銘柄が続出する形で先見性を発揮しているものとみられる。

 TOPIXは、リーマンショック後の安値である2009年3月の698ポイントへ急接近、日経平均も無傷というわけには行かない雰囲気となりつつある。さらに、もしも、TOPIXが2009年3月安値を切るようだと1990年以降では、まったく下値のフシがなくなってしまう。

 2009年3月安値を維持できるかどうかは、(1)ヨーロッパの金融不安が終息するかどうか、(2)日本の民主党政権が株式マーケットの重要性を認識して活性化策を採ることができかどうかがポイントである。株式マーケットは、「大切な国民の共有財産」である。個人投資家も財産をそこに託している。そのマーケットが危機的なところに来ていることを政府は認識すべきである。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:22 | 特集

クリスマス商戦から連想して、食料品セクターを見てみた=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 1ヵ月ほど前に、「まだ10月なのに、早くもクリスマスを意識したブランドサイトがある」という内容の原稿を書いたが、その後、11月に入り、多くのネットサイトでクリスマス商戦が始まっている。たとえばアメリカ系の宝飾ブランド、ティファニーのサイトでは、「12月○○日まで、ご注文金額が※※円以上の場合、配送料無料でお届けします」と出ているし、イギリス系ファッションブランドのバーバリーのサイトでは、クリスマスっぽいラッピングをしたプレゼントの画像を配し、スカーフ、バッグ、アクセサリーなどのギフト向け小物を多く出している。

 デパートやスーパーの売り場でも、まだクリスマス商戦は本格化していないように見えるものの、すでにクリスマスツリーやそれらしいディスプレイが飾られているところが多いような印象だ。クリスマスケーキや、パーティ用のお惣菜の受注も始まっている。また、この時期はお歳暮シーズンでもあり、多くのデパートでは専用の会場を設けて対応している。

 先日のボジョレー・ヌーヴォー解禁日にも思ったことだが、以前の好況期ほどの華やかさは無いものの、やはり行事ごとの時期というのはお店にとっては書き入れ時のひとつであるし、われわれ消費者にとっても、なんとなくワクワクしてしまう時節でもある。なので、商業主義に素直に乗せられて楽しむのもいいのではないか、と思ったのだった。

 クリスマスケーキやお歳暮から連想して、食料品セクターの銘柄を見てみた。

★江崎グリコ〈2206〉(東1)

 菓子メーカーの江崎グリコ<2206>(東1)を入れる。ポッキーなどのお菓子で有名だが、取り扱い商品分野は、冷菓、食品、牛乳・乳製品、畜産加工品など多岐に亘る。18日終値は6円高の941円。単位1000株。PERは約37.8倍、PBRは約1倍となっている。チャートは10月6日につけた年初来高値1005円から反落局面に転じていたが、11月4日につけた直近安値901円からは反発している。1000円フシまでの戻りが目標か。信用倍率は約0.1倍の売り長となっており、買い戻しによる踏み上げも期待できそうだ。

★日本ハム〈2282〉(東1)

 食肉、ハム・ソーセージで首位の日本ハム<2282>(東1)を入れる。18日終値は8円安の960円。単位1000株。PERは約17.6倍、PBRは約0.7倍となっている。チャートはこの3〜4ヵ月ほど、安値圏の950〜1000円ラインの間でモミ合いが続いている。モミ合い上ばなれから、まずは1050円フシ上抜けを目指す。信用倍率は約0.5倍の売り長となっており、買い戻しが入ってくることも期待できそうだ。大和証券キャピタル・マーケッツは14日付けのレーティングで、投資判断「1」(買い)、目標株価(6ヵ月)1200円とした。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:16 | 特集
2011年11月14日

懐かしい「飛ばし」という大見出し、90年代初めのマスコミ報道=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 上場会社や経済官庁の記者会見に出席するのは、経済部や証券部の記者と決まっている。幹事会社の代表質問のあと、どこの新聞社の記者が、質問の口火を切るか、上場会社や経済官庁の答えがどうなるかもおおよそ察しがつき、記者会見は、すべては想定問答集通りに進行するのが普通である。

 ところが、この記者会見に社会部の記者が出席すると、雰囲気は一変する。社会部の記者が出席するということは、記者会見そのものがスキャンダル絡みの緊急会見ということになる。記者の数は膨れ上がり、会見場にテレビカメラが入り、カメラマンが大挙押し寄せ、騒然として緊張感が走る。質疑の方向も、想定問答集のワクには収まらず予測不可能で、記者の厳しい詰問に担当者の答えは防戦一方となり、広報担当者も制御不能になる。

 「損失隠し」発覚で株価が急落し「監理銘柄」に指定されたオリンパス<7733>(東1)の記者会見も、現場には立ち会ってはいないが、その雰囲気はおおよそ想像ができるというものである。関連の新聞記事には、あの懐かしい「飛ばし」という大見出しが躍った。20年も前の1990年代初めのマスコミ報道が激化した証券不祥事当時に、新聞紙面を飾った証券用語である。「営業特金」、「握り」、「損失補てん」などとスキャンダルが次々と発覚し、ついには当時の故橋本龍太郎蔵相の辞任にまで発展した。

 国会の特別委員会の証人喚問には、社会部の記者が押し寄せて記者席は満杯となり、兜町のあちこちでは、大手証券の子会社が入居するビルの前にテレビカメラやカメラマンが、張り付いて屯するのが目撃された。この取材攻勢の目指すところはただ1つである。記者用語でいうところの「クビを取る(辞任)」か「縄付き(刑事被告人)を出す」かのいずれである。

 ともに監理銘柄に指定されたオリンパスと大王製紙<3880>(東1)の上場維持問題は、予断を許さない。東京市場は、欧米市場や中国市場の動向に振り回されて独自材料に事欠くといわれ続けてきたが、監理銘柄2銘柄は、日本企業のコンプライアンス(法令遵守)・ガバナンス(企業統治)問題としてマイナスの独自性を発揮し、売りの引き金材料とならないとも限らない。

 閑話休題。東京証券取引所には、11月29日に「東証マザーズCore指数」と連動する上場投資信託(ETF)が上場されるが、この上場を記念して東証が開催する上場セレモノーには、まさか社会部の取材攻勢はないはずである。個人投資家にも参加を募り、同時に東証マザーズの市況活性化シンポジウムも開催するから、ことによれば、これは東京市場のポジティブは独自材料になるかもしれない。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:14 | 特集
2011年11月11日

「企業業績の悪化」を織り込む展開へ=犬丸正寛の相場展望

■「輸出関連企業」の業績が急速に悪化!

「企業業績の悪化」を織り込む展開へ=犬丸正寛の相場展望 来週(14〜18日)は、『企業業績の悪化』を織り込む展開とみられる。9月の本・中間決算の主力どころの発表がほぼ一巡した。ソニー、パナソニックなどは、今3月期の最終損益が赤字見通しとなるなど、総じて、「輸出関連企業」の業績が急速に悪化している。

 EUの金融不安、中国など新興国の経済減速感、円高が響いている。たとえば、企業業績の悪化を現しているのが、日経平均の「予想PER」の上昇。日経平均は夏場水準とほぼ同じ位置にあるのに、PERは夏場の12倍台から現在は15倍台へ上昇している。

 PER=「株価」÷「1株利益」だから、夏場に比べ株価は同じでPERが上がっていることは1株利益が下がっていることである。つまり、企業業績が悪化し始めている。

 それでも今は、輸出株の不振を、輸出株以外の銘柄がカバーして、平均のPERは15倍台という姿だ。しかし、パナソニック<6752>(東1)ソニー<6758>(東1)オリンパス<7733>(東1)トヨタ自動車<7203>(東1)などの輸出株を中心に保有して人にとっては、PERは15倍台ではなく、100倍以上という印象だろう。

■どの時点で先行きの見極めがつくか?

 今後の見所は、トヨタ自動車が今3月期の見通しを「未定」としているように、先行き不透明なことに対し、どの時点で先行きの見極めがつくかである。トヨタでは、「円高」、「タイ洪水」の影響を業績「未定」の理由として挙げている。今後、とくにタイ洪水の影響は、上場企業の今期業績を押し下げる要因として表面化することが予想される。

 ヨーロッパもギリシャに続いてイタリアなどの財政不安が続いている。「借金問題」は、個人でも企業でも国家でも簡単には片付くものではない。とくに、「借金体質」という根本的な問題が解決されないからだ。

 「TPP」、「沖縄問題」も簡単ではない。これまで、アメリカ政府を蹴飛ばすような態度を取ってきた、日本の民主党政権に対し、アメリカは妥協することはないだろう。

 第3次補正予算が成立するのは、せめてもの救いではある。しかし、TPP、沖縄問題の行方次第では「解散」の可能性も否定できない。

 そうなれば、企業業績の先行きに不安がある中で、また政治空白となって、景気には悪影響。もちろん、解散があれば、新しい政権への期待は膨らむものの、その前に相場は、日経平均が3月の震災時下げでつけた安値(場中)8227円を見に行く可能性もあるだろう。とくに、このところの名門企業の相次ぐ株価暴落で中長期スタンスの買いが入り難くなっていることがマーケットにとっては痛い。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:55 | 特集

昭和時代の事件、再審請求のニュースから…社名に「昭和」のつく銘柄=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 11日付けのヤフーニュースで、「三鷹事件、44年ぶりに再審請求」という記事を見た。複数の新聞社や通信社が出した記事によると、同事件は、東京の国鉄(当時)三鷹駅で昭和24年(1949年)7月に無人の列車が暴走して6人が死亡、20人が重軽傷を負ったもの。国鉄労働組合員10人が電車転覆致死罪で起訴され、9人が無罪となり、1人は死刑が確定したが、収容中に病死した。今回は、その元死刑囚の現在60歳代の子息が、東京高裁に2回目の再審請求を申し立てたそうだ。10日に再審弁護団が明らかにしたところでは、元死刑囚の自白内容に無理があることや、アリバイの目撃証人がいることなど、28点(メディアにより38点との報道も)の新証拠を提出したという。

 三鷹事件は下山事件(昭和24年7月、下山定則国鉄総裁が失踪し、翌日、東京・綾瀬の線路上で遺体となって発見された事件)、松川事件(同年8月、福島県松川町で列車が脱線、3人が死亡)と並ぶ、戦後の有名な事件だ。推理作家の松本清張が著書『日本の黒い霧』で取り上げたこともあり(三鷹事件を除く)、人口に膾炙しているというイメージだ。また、多くのルポルタージュ本やドキュメンタリー番組で取り上げられ、謀略説などいろいろな説が出ている。

 平成に入って20年以上が経ち、人的・社会的な制約が当時とは違ってきている現在、新たな証拠や検証などで、真実が明らかにされるのだろうか、できればそうあってほしいと思った。

 上記の文とは関係ないが、連想して、社名に「昭和」のつく銘柄を見てみた。

★昭和シェル石油〈5002〉(東1)

 石油元売の昭和シェル石油<5002>(東1)を入れる。11日終値は6円安の507円。単位100株。PERは約6.8倍、PBRは約0.7倍となっている。チャートは4月4日につけた年初来高値912円から反落し、以降は続落トレンド。本日11日には年初来安値502円をつける場面もあった。地合いが軟調とはいえ、そろそろリバウンドに転じる頃合いか。底値圏の買い時と見て、まずは600円フシまでの戻りを目指す。11月4日付けのSMBC日興証券のレーティング(対象期間6〜12ヵ月)では、投資判断「2」(セクター平均並み)、目標株価580円とされた。

★丸全昭和運輸〈9068〉(東1)

 物流マネジメント、オペレーション、輸送業務、輸出入関連サービス、保管などの総合物流事業を行なっている、丸全昭和運輸<9068>(東1)を入れる。客先は石油化学、鉄鋼、建設機械、精密機械、アパレルなど多岐に亘る。11日終値は2円高の246円。単位1000株。PERは約9.3倍、PBRは約0.4倍となっている。チャートは9月30日につけた直近高値293円からの反落局面。下値240円フシにあたり、そろそろ反発のタイミングと見たい。13週移動平均線であり、ひとつのフシでもある、270円ライン奪回が目標か。

 業績は堅調。今期2012年3月期連結業績予想は前年比増収増益を見込んでおり、とくに前年に前々年比で少し凹んだ営業利益と純利益は、今期は2ケタ増益予想となっている。『会社四季報』には、次期2013年3月期も増収増益との予想値が出ている。6月末で利益剰余金383億6200万円、有利子負債210億6400万円、前期末で現金等115億9900万円と財務面も堅い。筆頭株主は丸全商事で、他の大口株主には自社(自己株口)、自社取引先持株会のほか、生保、損保、都銀、地銀、信託銀、信託口などが並んでおり、こちらの面から見ても堅そうだ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:07 | 特集
2011年11月07日

昨今の相場はノイズばかりが前面に出て聞こえるはずの相場の声が・・・=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 年は取りたくないものである。私事で恐縮だが、テレビの音が聞き取り難くなってだんだんテレビのボリュームが大きくなり、家族の顰蹙を買うようになった。聴覚障害、難聴かと心配になって耳鼻咽喉科を受診した。担当医は、聴力検査をしたうえで心配はないという。高い周波数の音への聴力が低下する一部老化現象はあるが、標準値は超えているとの診察結果である。

 テレビのボリュームが大きくなるのも、聞き手の受信側の語音明瞭度に問題があるのではなく、発信側の放送局側の発音明瞭度の低下が原因であるとの見立てである。NHKのアナウンサーのように、ボイストレーニングをきちんと受けて、滑舌が回り、話す速度もゆっくりなら明瞭度に問題はないが、最近は、粗製濫造タレントが出ずっぱりで滑舌は回らず、そのうえ早口のスピード違反が横行しているから、明瞭度が低下して音量を上げてしまうのだという。名医の診断に畏敬の念を強めて安心するとともに、これはことによったら現在の株式投資にも当てはまるのではないかと妙な納得をした。

 「相場は相場に聞け」という相場格言がある。先入観に捉われずに素直に株価が発する声(情報)に耳をそばだてれば、自ずと株価の方向、「買い」か「売り」か、それとも「休め」かが聞き分けられ、株式投資のリスクを最小化し、リターンを最大化できるという教えである。ところが、昨今の相場は、この相場の声が聞こえ難くなっているのである。ノイズばかりが前面に出て、聞こえるはずの相場の声を覆いつくしてしまうのである。

 例えば、欧州の債務不安も、ギリシャの国民投票回避で本当に解決に向かっているのかどうかの情報は錯綜して、振り子は「売り」から「買い」まで何回も行きつ戻りつを繰り返すばかりである。決算発表にしても、下方修正をした銘柄に下げる銘柄もあれば上げる銘柄もあり、一方、上方修正した銘柄にも、買われる銘柄もあれば売られる銘柄も混在して方向性が、とんと定まらない。

 このノイズ相場は、名医の診断に従えば、聞き手サイドの投資家に問題があるのではなく、発信側のマーケットに問題があることになる。世界にはマネーが溢れ返って一億総投機化どころか、七十億総投機化し、一分一秒を争って強気と弱気が交錯し高速スピード化をしているのである。これでは、滑舌が回らず早口でまくし立てる粗製濫造タレントと変わらない。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:17 | 特集
2011年11月04日

『NY強調で底堅い展開』を予想=犬丸正寛の相場展望

★電気など企業業績悪化は頭を押える、暖冬も消費に打撃

『NY強調で底堅い展開』を予想=犬丸正寛の相場展望=犬丸正寛の相場展望 来週(7日〜11日)は、『NYダウ強調を背景に底堅い展開』が予想されそうだ。

 NYダウは、10月21日に75日線を上回って以降、同線を割り込むことなく強い動きとなっている。仮に、調整があっても75日線(直近1万1480ドル)で下げ止まるものとみられる。ただ、短期的な上値のフシとなっている10月27日の1万2284ドルを抜くことができるかどうか。抜けば、1万2750ドルの壁へ挑戦のコースとなるだろう。1万2284ドルを抜くことができないようだと、1万1500〜1万2280ドルのモミ合いへ移行も予想される。

 ギリシャ問題は借金の多い国の先行きの難しいことを露呈した。国家でなくとも企業でも個人でも同じだろうが。陽気な話ではなく、陰気な話しだけに株価にはおもしろくない。目先的にいくら繕っても多額の借金を抱え、働く気のない相手を助けることには限界があるのではないか。しかも、「借りた者の強み」で、借りた者が開き直って貸した相手を半ば脅している状況だ。

★第3次補正予算成立に期待、やはり復興関連

 仮に、今回、EUがギリシャに対し妥協したとしても先行き同じことが通用するとは思えない。健全国のドイツ国民だって、ギリシャを救済するかどうか、「国民投票」をやってくれという可能性だってあるはず。ユーロ通貨の弱体化は、裏を返せばドルが強くなることでもある。「世界は、やはりドル」ということになればNYダウにとっても悪い話ではない。このあたりのことが、NYダウ強調の背景としてチラつく。

 ただ、決算発表最中の日本市場は本格的な上昇ということにはならないだろう。電気中心に企業業績の落ち込みが、あまりにも大きい。それをカバーするだけの内需の盛り上がりもない。しかも、「タイ洪水」の影響に加え、ここに来て、「11月に夏日」状態となって、冬物商品に打撃となっている。「冬物は1,2月に寒くてもあまり影響はない。冬物にとっては11月の気温がポイント」(中堅証券)だからだ。このまま、暖かい日が続くと、今年の冬物関連銘柄には期待できない。

 こうなってくると、11月中に成立見通しの第3次補正予算による「復興関連」に注目するしかなさそうだ。ただ、TPP問題がもつれると、予算後に解散選挙も考えておく必要はありそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:26 | 特集

政治家の「器」を垣間見た気がした…ところから、なぜか連想?建設業セクター=田北知見の銘柄ウオッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 『文藝春秋』誌11月号を読んだ。10月8日発売号なので、すでに次号が出ているのかもしれないが、待合室でたまたま手に取ったところ、おもしろかったのでつい読みいってしまった。目玉特集のひとつは「田中角栄の恋文」。田中角栄元首相が、婚外の恋人であり、仕事上のパートナーでもあった佐藤昭さんに宛てた手紙類。それらがこのほど、昭さんと角栄氏の娘、佐藤あつ子さんが母親の遺品を整理していたおりに発見されたということで、評論家の立花隆氏の解説等をまじえて掲載されていた。

 手紙類は、角栄氏の直筆で「君(昭さん)とあつ子を誰よりも愛し、将来の幸福のため全力を尽くします」という内容の念書?のような物から、あつ子さんが生まれてすぐの頃なのか、「新生活の準備のために、とりあえずサンウェーブの株を売ったお金1500万円を渡します」といったような内容の物、昭さんに約2億円を借りるという借用書?のような物までさまざまあり、人間・田中角栄の息遣いが感じられるようでおもしろかった。

 ところで、同号には別の記事の「時代を創った女」というシリーズで、ジャーナリストの青木理氏による「中西ミツ子/総理を倒した元芸者と『マドンナ旋風』」が掲載されていた。1989年に、元芸妓の女性が宇野宗佑首相(当時)の愛人問題を週刊誌で告発。この問題が要因のひとつになり、自民党が選挙で惨敗したため、宇野氏は首相を引責辞任した。これらの経緯などについて、新たな取材等をもとに、現在の視点から、当時の状況等を振り返った内容となっている。

 その記事で、女性や周囲の人たちの話を読む限りでは、宇野氏は最初から最後まで女性を道具のように扱ったという印象を受ける。記事には、その女性の「元愛人と呼ばないでほしい。私は宇野氏から『愛された』ことはないのだから」といったような内容のコメントも載っており、胸に迫る物を感じた。

 角栄氏と宇野氏は置かれた状況も時代も違うし、一概に比べられはしないが、それでも、「両者の、政治家として、人間としての違いは、たとえばこういうところにもあったのではないか」と私は思った。カネと権力を持ち、何でも思い通りにしようと思えばできる立場にいても、愛する女性と子供に対しては誠実でありたいと、大真面目に「念書」を書く角栄氏に、人間としての器の大きさを見たように思う。婚外の恋人や非嫡出子をつくることが、社会的に、道徳的に、そして正妻や嫡出子に対して誠実かどうかは、また別の問題だが…(笑)。

 上記の文とは関係ないが、「政治とカネ」から連想して(?)、建設業セクターで優良銘柄を探してみた。

★ダイセキ環境ソリューション〈1712〉(東1)

 汚染土壌の調査、処理、リサイクル事業を行なっている、ダイセキ環境ソリューション<1712>(東1)を入れる。4日終値は2700円高の18万5300円。単位1株。PERは約41.1倍、PBRは約2.3倍となっている。チャートは9月26日につけた直近安値17万1700円からは反発したが、ここのところ、18万円台でモミ合いが続いている。上放れで、まずは20万円フシまでの戻りが目標か。10月中旬にコスモ証券が出したレーティング(投資期間6ヵ月)では、投資判断「B+」(5段階の2位)、目標株価23万円とされた。業績は好調。前期が凹んだとはいえ、今期2012年2月期は前年比2ケタ増収、営業・経常・純利益とも同2倍以上の増益を見込んでいる。

★積水ハウス〈1928〉(東1)

 積水グループで、工業化住宅請負、不動産販売・賃貸事業を行なっている、積水ハウス<1928>(東1)を入れる。4日終値は7円高の683円。単位1000株。PERは約13.0倍、PBRは約0.6倍となっている。チャートは3月14日につけた年初来高値944円から反落し、以降は続落トレンドとなっていた。が、8月19日に年初来安値642円をつけて以降はリバウンド。この1〜2ヵ月ほどは700円ライン前後でモミ合っている。長期チャートで見ても、とくに高値圏というわけではなく、PERやPBRを見ても、とくに割高感・過熱感は感じられない。まずは750円フシ上抜けを目指す。SMBCフレンド調査センターが2日付けで出したレーティングでは、「強気」(今後6ヵ月間の目標株価が現在の株価を10%以上、上回ると判断する)据え置きとされた。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:15 | 特集
2011年11月01日

直近IPO2銘柄は「小さく産んで大きく育てる」IPO投資の理想形=浅妻昭治

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー マネーはファッショナブルである。変わり身が速く、志操堅固などとは無縁である。「リスク・オフ(回避)」が突然、「リスク・オン(取得)」に変わることなど日常茶飯事だ。この10月も、月末ギリギリになって超弱気が超強気に180度転換した。キッカケは、27日の欧州連合(EU)ユーロ圏17カ国首脳会議での包括戦略の合意で、欧州の債務問題は一件落着として株価が急反発に転じた。

 マーケット関係者のコメントでも、投資テーマとして、欧州の金融システム不安は、もうシーズン・オフだという。11月3〜4日開催のG20(主要20カ国・地域)首脳会議のテーマも、欧州大手銀行の資本増強ではなく、景気回復策となるからだというのである。その証拠に、欧米各国の株価は、NYダウを筆頭に7月高値から10月安値まで急落した下落幅の半値戻しを達成している。相場格言通りに「半値戻しは全値戻し」というわけだ。スタンダード・バラードの“世界は日の出を待っている”ではないが、“世界は株高を待っている”ことになる。

 独り取り残されたのが、日本である。為替介入のチャンスをみすみす取り逃がして円高は収まらず、日経平均株価の反発も、この夏の急落幅の3分の1戻しにとどまっている。G20では、消費税10%への引き上げを国際公約すると巷間伝えられているが、そんなことをしたら、世界のファッションとなっている「景気回復」にまたまた周回遅れになるのではないかと心配になる。

 日本の投資家だって“株高を待っている”のである。その明確な証拠が、やはりこの10月末のIPO(新規株式公開)に如実に現れた。10月20日IPOのシンバイオ製薬<4582>(JQG)と24日のスリー・ディー・マトリックス<3Dマトリックス、7777>(JQG)である。

 シンバイオ薬は、公開価格560円に対して20%安の初値をつけ、ストップ安の370円と売られ、上場2日目は、312円まで続急落したが、3日目には410円まで急反発した。一方、3Dマトリックスも、公開価格2100円に対して43%の1200円で初値をつけ1180円まで売られたが、前週末は2091円まで急反発し、公開価格目前となった。

 両社株ともバイオ・ベンチャーで業績は連続赤字、それなのに上場時の資金吸収額は32〜43億円と大きく、そのうえロックアップ条項付きだが、ベンチャー・キャピタルの保有株も多い。公開価格割れの初値形成は、当然、事前予想されたことである。

 それがなぜ、上場安値から急反発したこといえば、シンバイオ薬は、主力薬が台湾で新薬承認を取得したと発表したことがキッカケで、3Dマトリックスは、強気の中期経営計画の開示を引き金とした。投資家は、“株高を待っている”とばかりに買い材料に飛び付いたのである。

 実は、この2銘柄の急反発には、「小さく産んで大きく育てる」IPO投資の理想形となる前段の銘柄があった。今年6月24日に新規上場されたイートアンド<2882>(JQS)である。初値を公開価格2860円を下回る2631円でつけ、2250円まで売られたが、その後は、8月の今3月期第2半期累計決算の上方修正をキッカケに底上げ、前週27日には上場来高値3080円まで買い直された。(続きと詳細は「浅妻昭治のマーケットセンサー:メールマガジン」に掲載。果たして注目銘柄は?)

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:51 | 特集
2011年10月28日

『決算横目に上値を試す展開』を予想=犬丸正寛の相場展望

『決算横目に上値を試す展開』を予想=犬丸正寛の相場展望 来週(10月31日〜11月4日)は、『決算を横目で睨みながら上値を試す展開』だろう。日経平均は場中値ベースで9月2日以来、ほぼ2ヶ月ぶりに9000円台を回復した。この勢いで一気に上値追いを期待したいところながら、「企業業績の不透明感」が頭を押えそうだ。

 「EU包括戦略」会議の合意で、当面は、「ヨーロッパ発の金融不安」は回避された。NYダウは8月2日以来となる1万2000ドル台に急伸、好感した。合意の中身は、「民間銀行のギリシャ債務の5割棒引き」、「銀行の資本増強」、「金融安定化基金の拡充」というもの。5割棒引き以外は、実行となると簡単ではないだろう。資本増強、基金拡充について、二つ返事で資金を出してくれるところがあるとは思えない。仮に、銀行が公的資金に頼れば、経営は縛られることになる。

 金融不安・混乱の起きたあとの経済活動は概して芳しくない。欧州は「国債」、日本は「不動産」という違いはあるものの、不動産バブルが弾けて金融不安に落ち込んだ日本は、いまだに後遺症になやまされ、内需不振が続いている。当然、今後のヨーロッパでも貸し渋りや信用力の低下から経済活動は長期低迷の懸念がある。ヨーロッパ輸出で潤ってきた新興国への影響もまぬがれないだろう。

 ヨーロッパ、振興国の経済活動が鈍ればアメリカへの影響も避けられない。その中でのNYダウの急伸ということだから、当然、上値には限界が予想される。とくに、NYダウには今年7月7日の1万2753ドルと、7月21日の1万2751ドルで、相場を見る人がもっとも嫌がる「ダブルトップ」の天井足が出ている。欧州の金融不安問題が根本的に解消されないと、この水準を本格的に上抜くことは難しいだろう。

 日本は、「決算発表」が本格化している。これまでの状況では、第1四半期(4〜6月)以降は、東日本大震災後の生産回復が寄与することから明るい見通しだった。しかし、夏場にヨーロッパでの金融不安、そして円高が加わった。この点の影響は任天堂<7974>日本写真印刷<7915>など欧州依存の高い京都銘柄等に業績悪化が顕著な形で現れている。それでも、株価にはかなり織り込んできていた。

★「タイ洪水」の影響判明は先へズレ込み上値圧迫に・4月からの超閑散でシコリなく売物は枯れている

 しかし、ここに来て、「タイ洪水」の影響が加わった。企業業績を見るうえで困ったことに、被害額が確定できていないことだ。このため、今度の決算発表時予想には十分反映されない。11月後半〜12月頃に被害額が表面化するものとみられ、企業業績はまだ安心できない状況である。

 ただ、4月以降の超閑散相場で、「シコリ」はあまりない。このため、売物が比較的少ない中で上値を追う可能性はある。当面の上値のフシは場中値で9098円(9月1日)、次いで9150円(8月16日)。ここを抜くと、9800円程度までは比較的真空地帯。第3次補正予算の閣議決定で復興需要の本格化を手がかりに、NYダウ次第では9800〜1万に挑戦する可能性なしとは言えない。しばらくは上値を試す展開だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:54 | 特集