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記事一覧 (08/27)『漢方薬相場』か?『劇薬相場』か?民主党代表選を見極める動き=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (08/27)戦国時代のマンガから連想した銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ
記事一覧 (08/23)「成長株神話」より「循環株セオリー」で小売株の8月月次売り上げに先取り余地
記事一覧 (08/20)再び、政局の行方見守る展開へ=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (08/20)コスメから連想して、百貨店株=田北知見の銘柄ウォッチ
記事一覧 (08/16)「二日新甫」の8月相場は残り半月!日経225好配当利回り株浮上=浅妻昭治
記事一覧 (08/13)『売方主導のモグラ・タタキ相場』の展開=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (08/13)花火大会から連想して、ビール銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ
記事一覧 (08/09)2007年の急騰相場再現は「主役を待ちながら」も大平洋金の1Q決算発表がポイント
記事一覧 (08/06)『サマーセール最終章』の展開、小型好業績銘柄狙い=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (08/06)テレビ『世界 ふしぎ発見!』の連想株――銘柄ウォッチ
記事一覧 (08/02)「ねじれ相場」は輸出主力株、材料株を「丸のみ」の柔軟な逆張り対処で乗り切りが賢明
記事一覧 (08/01)今年後半の材料と相場の展望、今こそ竹田和平式投資を=妻と夫の株ロマン
記事一覧 (07/30)いよいよ8月相場入り!過去のデータから日経平均を占う=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (07/30)『世界報道写真展』から、カメラ関連株診断――銘柄ウォッチ
記事一覧 (07/26)政策手詰まりの夏相場は金融政策頼み。ランキング上位の金利敏感株に出番シナリオも浮上
記事一覧 (07/26)素早い売買が夏相場では大切=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (07/23)「暑い。」から連想して、飲料銘柄――銘柄ウォッチ
記事一覧 (07/20)「梅雨明け十日」の猛暑到来ならピーク電力供給関連の電力株に出番シナリオも想定
記事一覧 (07/17)つかの間の蝉しぐれ相場と、政策変更の看板架け替え相場=犬丸正寛の相場展望
2010年08月27日

『漢方薬相場』か?『劇薬相場』か?民主党代表選を見極める動き=犬丸正寛の相場展望

『漢方薬相場』か?『劇薬相場』か?民主党代表選を見極める動き=犬丸正寛の相場展望 来週(8月30日〜9月3日)は、『民主党代表選挙を控えて様子見相場』の展開だろう。景気・円高対策は予想されるものの、民主党代表=総理が誰になるか決まらないうちは本格的なものは期待できないだろう。ただ、今の相場の主役である売方はこの点には一応、警戒をするものとみられる。

 小沢一郎前幹事長の代表選出馬表明で政局は波乱含みとなってきた。どちらが、勝利するにせよ、党内に亀裂が生じることは避けられないとみられる。カネの問題を抱える小沢氏不利との見方は確かに多い。しかし、ニコニコ顔の菅総理に対し、何か、どこか、物足りなさを感じている国民も多いのではないか。仮に、ソフトタッチの菅氏を「漢方薬」タイプとすれば、強面(こわもて)の小沢氏は「劇薬」タイプといえるだろう。

 今の日本は景気の先行きに警戒信号が点滅。しかも、借金は先進国の中でも断トツに多い。とくに、懸念されるのは外交面に心配な動きがみられることだ。ロシアの大統領は、急に、北方領土について解決済みの姿勢を打ち出そうとしている。中国も、いったん、妥協しかけていた進出企業に対する資産保全協定に待ったをかけてきた。しかも、同盟国のアメリカでさえ、自国の経済の苦しさからドル安・円高を容認している。どれもこれも、日本の政治の不安定さが相手国に突かれている。もしも、こんなときにミサイルでも飛んで来たら何も手を打つことはできないのではないか。

 つまり、言いたいことは、今の日本は非常事態ともいえる時である。患者でいえば即、入院である。このようなときに「漢方薬」でゆっくりと対応している余裕はない。民主党が得意の原因分析、過去精査は大切であるとしても、そこに、いつまでも時間をかけているわけにはいかない。病は進んでしまう。今は、「誰が病の原因を作ったか」を精査することが重要なのではなく、一刻も早く集中治療室に入れて治療することが求められている。

 当然、ここは、副作用も予想される「劇薬」での処置が必要なのではないか。むしろ、劇薬を知っている人こそ思い切った対策も打てるはず。果たして、民主党の党員は漢方薬タイプの菅氏か、劇薬タイプの小沢氏のどちらを選ぶか。

 今の相場は売方主導ではあるものの、しかし、出来高が薄い今の状況では、プロ中のプロである売方は深追いを避けるだろう。戻りの度合いと政局の行方を見守りつつ、再度の売場を探すものとみられる。まだ、しばらくは、買方主導の相場にはならないだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:03 | 特集

戦国時代のマンガから連想した銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 大羽快(おおば・かい=漫画家の名前)のマンガ『殿といっしょ』の最新刊5巻を読んだ。戦国時代の武将や大名などを題材に、4コマのギャグにしたマンガだ。あまり史実に即しておらず、かなり現代風にアレンジされているので、私は最初「なんだこれは」とナナメに読んでいたのだが(笑)、巻が進むごとにハマってしまい、今は楽しく読ませていただいている。

 私の中では、この作品と同じような位置づけにあるのが、ほり のぶゆきの江戸時代ギャグマンガ『東京お侍ランド』だ。これも史実を無視した現代風のアレンジなのだが、しかし独特な味わいがあり、なかなかおもしろいのだ。

 最近はNHK大河ドラマなどの影響で、戦国時代や幕末などを舞台にした、歴史もの・時代もののゲームやマンガ等が、若い人の間で流行しているようだ。新しい解釈?の作品がどんどん出ており、若くない私も(笑)面白そうな作品を物色している。

 上記から、2銘柄を連想してみた。

★横浜ゴム〈5101〉(東1)

 「歴史」「時代」から連想し、歴史ある老舗企業で優良銘柄を探してみた。1917(大正6)年に『横浜護謨製造株式会社』として神奈川県横浜市に設立した、横浜ゴム<5101>(東1)を入れる。27日終値は9円高の395円。単位1000株。PERは約13.5倍、PBRは約0.8倍となっている。

 チャートは7月29日につけた年初来高値480円から反落し、以降は続落トレンドとなっていた。本日8月27日は地合いの好転もあり、反発している。今後の地合いにもよるが、まずは450円フシまでの戻りを目指す。ゴールドマン・サックス証券が4日に出したレーティング(対象期間12ヵ月)では、投資判断「ニュートラル」(中立)継続、目標株価530円とされており、同日にUBS証券が出したレーティング(同)では、投資判断「ニュートラル」(中立)継続、目標株価500円とされている。

★四国化成工業〈4099〉(東1)

 上掲書の表紙には、長宗我部元親らのイラストが描かれている。元親は土佐の戦国大名で、一時は四国のほとんどを平定した人物だ。「四国」からの連想で、四国化成工業<4099>(東1)を入れる。27日終値は4円高の472円。単位1000株。PERは約8.7倍、PBRは約0.8倍と、割安水準になっている。

 チャートを見ると、この3ヵ月ほどは上値480円ライン、下値450円ラインのボックス圏を形成している。下値450円ラインで拾い、上値480円ラインで利益確定も一手か。ただ、中期チャートで見ると、500円台乗せも視野に入る。20日付けの『四季報速報』によると、今期・来期ともに業績予想の上ブレ期待もあるようだ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:57 | 特集
2010年08月23日

「成長株神話」より「循環株セオリー」で小売株の8月月次売り上げに先取り余地

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 相場急落中にややマニヤック的な話で恐縮だが、将棋界には「升田賞」という顕彰制度がある。「新手一生」を将棋哲学とした故升田幸三実力制第4代名人を記念して創設された賞で、その年に最も画期的で創造的な新戦法、新定跡を開発した棋士に贈られる。もちろん開発した棋士は、連戦連勝で高い勝率を上げ、新戦法はまさしく必勝法となる。

 ところが、その新戦法がいまや大変なことになっているらしい。これはテレビ番組で現在、最強の棋士とされている羽生善治名人が語ったことだが、新戦法が通用するのはたった1回だけになっているというのである。新戦法が指された途端に、棋士が寄ってたかって研究して、次の対局では対抗策が準備され、必勝法が必勝法にはならなくなる。研究の量と研究のスピードのなかに埋没して、新戦法が急速に陳腐化してしまうわけだ。

 株式投資にとっても身に詰まされる話である。株価は、ポジティブだろうとネガティブだろうとサプライズで大きく動く。ところが、昨今は、このサプライズの消化スピードが高速化して、サプライズがアッという間に日常化し、シクリカル(循環的)な変化にしか過ぎなくなる。この結果、どのようなことが起こっているか?かつて資産形成の王道とされた「成長株投資」の成立する可能性が、限定的になってしまった。「成長株」を「成長株」とするブランド力もビジネスモデルも技術開発力も、すべてが急激に常態化、コモディティ化するとすれば、循環株と何ら変りはなくなる。かつてソニー(6758)ホンダ(7267)などとともに語られた「成長株神話」は、死滅寸前となっているのかもしれない。

 相場急落中に市場が拠り所とした政策期待も、この視点から精査する必要がある。菅直人首相と白川方明日銀総裁が、会談して経済対策と金融緩和策を決めたとして、これが昨年11月のドバイ・ショック時と同様に円高を阻止し、株高を演出するのか、将棋の「升田賞」と同様に、2回目として通用するのか保証の限りではない。まして、棋士は「盤上没我」で脳細胞を総動員して「新手」を編み出すが、こと菅首相に関しては、9月の民主党代表選挙が目の前にチラつくのか、集中力に欠けているように見受けられるのである。

 「成長株神話」より「循環株セオリー」と割り切れれば、銘柄選びにそう苦労しないはずである。手掛かり材料は、猛暑特需である。すでに7月の猛暑特需で、電力需要量やコンビニ店の売り上げが追い風を享受したことが報告された。これに次いで9月入り早々にも小売り各社の8月月次売り上げが公表される。カギを握るのはファーストリテイリング(9983)だろうが、これに続いてポイント(2685)ユナイテッドアローズ(7606)のアパレル株、エービーシー・マート(2670)ビックカメラ(3048)ヤマダ電機(9831)などの量販店株など、先取り余地はありそうだ。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 12:37 | 特集
2010年08月20日

再び、政局の行方見守る展開へ=犬丸正寛の相場展望

■混迷の民主党代表者選び、解散の可能性も

再び、政局の行方見守る展開へ=犬丸正寛の相場展望 来週(23〜27日)以降の相場は、『再び、政局の行方を見守る展開』となってきた。9月14日に行われる民主党の代表者選挙に、小沢一郎元幹事長の出馬が有力視されてきた。

 すでに、菅首相は早々と代表選出馬と、その後の総理続投を打ち出し、同時にその場合は小沢氏を幹事長等に起用しないことを明らかにしている。菅氏は参議院選挙直前での消費税引き上げ発言、そして、今度の小沢氏排除ともみられる発言など、自信の現れというか、そうとうに強気である。古今東西、勝負事での戦いの前の強気発言というものは、うまく行かないことが多い。小沢氏が立候補した場合、どちららが勝利するにせよ、民主党内部に対立の風が吹くことは避けられないだろう。

 国民にとって気になるのは、今の日本は景気が重要なところにあることだ。海外の景気下押し圧力は日増しに高まっている。国内でも新築住宅の低迷、雇用の不安。しかも、エコカー補助金はまもなく終了する。加えて、「円高」である。景気テコ入れが急いで求められるところなのに、政局が揺れると景気対策は遅れる。

 日経平均は、8月12日に9065円(場中)の年初来安値をつけた。ひとまずは、景気の下ブレ不安は織り込んで、政府の景気対策を見守る動きとなっている。しかし、政局混乱で景気刺激策が見込めないとなれば、相場に大きい戻りは期待できない。これからのマーケットは菅氏と小沢氏では、どちらに、経済対策の手腕があるかを、読もうとする動きになるだろう。その点は自民党出の小沢氏にマーケットは期待しているところもある。となれば、菅氏は数の上では不利だから、国民を頼りにした解散総選挙があるかもしれない。いずれにしても、政局のもたつきは景気に良い影響がないことだけは間違いない。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:00 | 特集

コスメから連想して、百貨店株=田北知見の銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 先日、ある百貨店が実施中の「コスメティック(化粧品)フェスティバル」へ行ってきた。百貨店と化粧品メーカー各社がタイアップして、「サンプル(試供品)プレゼント」や「化粧品を○○円以上お買い上げのお客様に、××をプレゼント」といったキャンペーンを展開し、宣伝と販促を行なうものだ。私はふだん行かないようなメーカーの売り場へ行って、そのメーカーの商品をその場で塗ってもらったり、いろいろ説明などを聞いて、楽しんだ。

 このキャンペーン以外にも、最近、今まであまり知らなかった、いろいろなメーカーの化粧品について、話を聞いたり、試供品をもらって家で試してみる機会がたまたま続いていた。

 それぞれのメーカーは、自社の特徴やブランドイメージをシッカリ出しており、スタッフの商品説明やセールストーク、お客へのメイク施術技能なども、きちんとしている。また、上記のキャンペーンをはじめとして、各社とも、消費者の購買意欲をそそるように、あの手この手を出しておられる。だいぶ以前には、「不況でも美容関係は強い」と言われていたが、その後、「いや、美容業界もきびしいのだ」といったようなデータが報道されたこともあった。今はどうなのだろう。もし今でも「美容業界は強い」のだとすれば、それは企業や社員さんたちの努力によるものなのだろうな、と思ったのだった。

 上記のキャンペーンから連想して、百貨店株で優良銘柄を探してみた。

★三越伊勢丹ホールディングス〈3099〉(東1)

 三越と伊勢丹を展開する、百貨店首位の三越伊勢丹ホールディングス<3099>(東1)を入れる。20日終値は16円安の869円。単位100株。PERは約28.6倍、PBRは約0.8倍となっている。チャートは4月26日につけた年初来高値1117円から反落し、続落トレンドで来ていた。が、この1〜2ヵ月ほどは、下値800円ラインを固める展開となっている。まずは次のフシであり26週移動平均線でもある、900円台央までの戻りを目指す。信用倍率は約0.3倍の売り長となっており、買い戻しが入ってくることも期待できそうだ。

★高島屋〈8233〉(東1)

 国内外に24店舗を展開する、高島屋<8233>(東1)を入れる。20日終値は23円安の649円。単位1000株。PERは約17.9倍、PBRは約0.7倍となっている。チャートは4月26日につけた年初来高値916円から反落し、以降は続落トレンド。しかし、ここへ来て下値650円ラインを固める動きとなっている。モミ合い上放れで、まずは700円台奪回、続いて次のフシであり26週移動平均線でもある、750円ラインへ…と、戻り足で行きたい。信用倍率は約0.5倍の売り長となっており、買い戻しにも期待できそうだ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:36 | 特集
2010年08月16日

「二日新甫」の8月相場は残り半月!日経225好配当利回り株浮上=浅妻昭治

■安全第一で日経225好配当利回り株が浮上

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 日銀総裁は、こと公定歩合の上げ、下げに関してはウソを言っても構わないといわれた時代があった。公定歩合が、日銀の政策手段の中心的な位置を公開市場操作に譲った1996年以前の昔のことである。「伝家の宝刀」を抜くぞ、抜くぞと構えながら抜かなかったり、いきなり抜いたりして資金需給を調節し、過熱景気を沈静化させたり、不況脱出を後押ししたりした。もちろん兜町は、政策発動に常に「敬意」を表して株価を上げたり、下げたり対応に忙しかった。

 その日銀総裁が、景気判断に関してもウソを言って構わないとは誰からも聞いたこともない。しかし、8月10日の金融政策決定会合後の白川芳明総裁の発言要旨を新聞で読むと、その景気判断には首を捻った。まさか景気判断に関してもウソを言っても構わないという新しいルールが導入されたわけではあるまいと異和感を禁じえなかった。総裁は、円高については大事な点検ポイントとしつつも、国内経済は今も回復基調が続いているとの見解を固持したのである。

 同じ中央銀行トップの米国のバーナンキFRB議長は、早手回しに経済の先行きについて「異例な不確かさ」を指摘して、白川総裁との判断の違いを際立たせた。バーナンキFRB議長が「当たり屋」で、白川総裁が「曲がり屋」か、それともまったく攻守処を変えることになるのかは、そう遠くない段階で結論が出ることになる。とりあえずは景気認識が異なれば金融政策にも差が出るのは当然で、米国は一段の金融緩和策に踏み切ったが、日本は追加的な政策対応を行わなかった。この日米のギャップを突いて、為替投機筋が、ドル売り・円高を仕掛け、円は1995年の史上最高値1ドル=79.75円も指呼の間にすると緊張感が走って、景気の二番底懸念も強まり、株価の急落につながった。

 もっとも、避暑先から菅首相が、仙石官房長官に電話をかけたと伝わっただけで円高が一服した。いわゆる「口先介入」で、9月の民主党代表選挙を前に一部、レームダック化が懸念されている菅首相の発言でも、為替介入への警戒感が強まることになったわけだ。この警戒感が続く間は無難だが、実際に為替介入の「伝家の宝刀」を抜いたら、宝刀がさびついていて全然効かない結果となり、却って投機筋を勢い付かせてドル売り・円買いにカサをかけるようなことにならないのを祈るばかりである。

 いずれにしろ、「二日新甫」の8月相場は残り半月、まだ波乱が予想される。ここは安全第一である。9月の第2四半期末の配当取りを狙う好配当利回り銘柄が、下値買いの有力株である。しかもこれに「当たり屋」、「曲がり屋」、バーナンキ議長、白川総裁の両方の顔を立てつつ、円高・円安が逆転したときに備えて、日経225銘柄に絞り込むことが次のセレクト・ポイントとなる。エーザイ<4523>武田薬品工業<4502>アステラス製薬<4503>第一三共<4568>の薬品株、みずほフィナンシャルグループ<8411>三井住友フィナンシャルグループ<8316>三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>のメガバンクなどが浮上することになる。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:52 | 特集
2010年08月13日

『売方主導のモグラ・タタキ相場』の展開=犬丸正寛の相場展望

■しばらくは、売方主導の『モグラ・タタキ相場』

 来週(16〜20日)以降の相場も、しばらくは、売方主導の『モグラ・タタキ相場』が続くだろう。ここでの、「売方」とは、信用取引を使った、いわゆる「空売」(からうり)である。

 もちろん、売方と買方は明確に区別できるものではない。同じ投資家でも、時には買方となり、そして、次の局面では売方となる。今は、好業績を発表しても上値が限られている。「苦労して上がる銘柄を探すより、戻りが止まった銘柄を空売するのが、よほど簡単」(中堅証券)。上げ基調の相場では、調整を見極めて信用取引を絡ませて買っておけば儲かる。下げ基調の時はこの逆。戻り銘柄を見極めて、動きが止まったところを売ればいい。まさに、「モグラ・タタキ」の相場に似ている。

 とくに、売方は今の政権では思い切った景気対策、円高対策は出る可能性は少ないと読んでいる。政権自体の根っこが揺らいでいる時にマトを得た経済対策は出るはずがないと読まれている。にもかかわらず、アメリカの景気腰折れ懸念は忍び寄り、日本の国の借金は6月末で900兆円を超えた。しかし、消費税引き上げしか対策がないとみられてしまっている、政府の経済オンチぶりを売方はよく知っている。

 売方は自分たちのペースで、戻れば売り、下げれば買い戻す。政策面からの強力な買いが入ることは考えなくていいからだ。売方はまさに自信をもって取り組める。見ているのは日本の政策よりNYダウの動きでだ。NYダウが下げ止まるとみれば買い戻せばいい。売方にとっては難しい相場ではない。

 少なくとも、9月の新しい民主党代表が決まるまでは売方のペースだろう。ただ、注意しておくとすれば、売方が調子に乗り過ぎて、大量売りを仕掛け、それがつかまって回転が利かなくなった時だ。その時は相場反転になるはずだ。しかし、今のところ、売方は慎重に動いている。

 たとえば、トヨタ自動車。3200円前後で仕掛けた売方は3000円割れで、すかさず買い戻しに動いている。普通なら大台のフシを割ったところで、さらに売り攻勢をかけるところを買い戻しを先行させている。まさに、プロの売方ペースの相場である。こうした動きはしばらく続くものとみられる。仮に、中期長期狙いの現物買いが入ってくるとすれば日経平均が9000円を割れた時だろう。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 20:41 | 特集

花火大会から連想して、ビール銘柄=田北知見の銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 過日、東京の隅田川河川敷で行なわれた『隅田川花火大会』を見た……テレビ中継で(笑)。番組を制作・放映したのは、ローカル的なテレビ東京系列とはいえ、花火大会をテレビで番組として放映するとは、私が知らなかっただけだろうが、今まであまり聞いたことがなかったので、物珍しくて、つい見てしまった。

 後日、別の局の別の番組では、同花火大会を見るために、見物客が、お花見の時のように、見物ベストポジションに数日前からビニールシートを敷いて場所取りをしたり、道路上では、交通規制が始まって歩行者天国になる前から、クルマが行き交う車道に出て場所取りのテープを路上に貼っている人たちをレポートしていた。さらに、花火大会の最中に、ごったがえしている橋上の様子や、埼玉県から来た家族連れが渋滞と駐車場探しで何時間も運転している様子もレポートされていた。

 そういった大変さを見ると、「クーラーの効いた室内でビールでも飲みながら、テレビで花火を見るのも、いいかもしれないなあ」と思ったのだった。ちなみに花火大会中継番組のスポンサーはアサヒビールで、番組中に出演者がビールで乾杯するシーンもあった。花火を眺めながらビール…うーむ、おいしそうだ。

 そこからの連想で、ビール銘柄を見てみた。

★アサヒビール〈2502〉(東1)

 ビール類でシェア2位の、アサヒビール<2502>(東1)を入れる。13日終値は6円安の1566円。単位100株。PERは約14.6倍、PBRは約1.3倍となっている。チャートは7月30日につけた年初来安値1427円を底に、リバウンドトレンドを形成しているように見える。信用倍率は約0.4倍の売り長となっており、買い戻しが入ってくることも期待できそうだ。まずは1650円フシ上抜けを目指す。

 先般のシティグループ証券のレーティングでは、投資格付け「1H」(買い・高リスク)、目標株価2000円、ゴールドマン・サックス証券は投資判断「Buy」(買い)、目標株価2200円とされた。

★キリンホールディングス〈2503〉(東1)

 ビール類シェアが国内首位のキリンホールディングス<2503>(東1)を入れる。13日終値は8円高の1174円。単位1000株。PERは約23.7倍、PBRは約1.1倍となっている。チャートは1月8日につけた年初来高値1544円から反落していたが、7月22日につけた年初来安値1090円で底を打ったもよう。以降はジリ高トレンドで来ている。

 ただ、信用買い残が増えており、目先は調整局面のようだ。押し目を拾い、まずは1200円台回復を目指す。先般のモルガン・スタンレー証券のレーティングでは、投資判断「オーバーウェイト」(強気)、目標株価は1400円、シティグループ証券は投資格付け「3M」(売り、中リスク)、目標株価1300円とされた。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 15:56 | 特集
2010年08月09日

2007年の急騰相場再現は「主役を待ちながら」も大平洋金の1Q決算発表がポイント

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 役者が揃いつつあるようだ。鉄鋼周辺株の業績上方修正である。大同特殊鋼(5471)日本電工(5563)東海カーボン(5301)などと並んでUEX(9888・JQ)にまで及んできた。これに8月10日に第1四半期(1Q)の決算発表を予定している大平洋金属(5541)まで加わるようだと、ひょっとするとひょっとするかもしれない。チャートを参照すれば、一目瞭然、2007年の急騰相場の再現である。

 いまどき鉄鋼周辺株ほど、株価が「天国と地獄」を繰り返すのは珍しい。例えば大平洋金属である。2007年5月に上場来高値2685円まで急伸したのが、翌年の2008年10月には291円安値に突っ込んでいる。ステンレス専門商社のUEXだって負けてはいない。2007年6月の4170円高値への急伸が、2009年2月の144円安値への急落につながっている。原始資本主義そのものである。

 この「天国と地獄」を演出したのは、業績の上方修正、下方修正であった。2007年当時は上方修正に次ぐ上方修正だったものが、2008年には一転して下方修正に次ぐ下方修正に急変したからである。今回、この上方修正組に大平洋金属が仲間入りするとなれば、「ひょっとするとひょっと」だが、2007年相場再現の確率は高まることになる。

 もちろん2007年に急騰相場を示現したのは、特殊鋼、合金鉄などの鉄鋼周辺株だけではない。主役は、あくまでも新日本製鐵(5401)に代表される高炉大手であった。新日鉄は、上場来高値に迫る964円まで急伸したが、業績の上方修正をし増配をし、あの超大型株が低PER株として買い対象に浮上するかと度肝を抜かされた。しかも当時は、ミタルの相次ぐ同業他社への企業買収で世界的な業界再編思惑が高まり、高炉大手同士が株式持ち合いを進めるオマケまであった。

 今回、新日鉄は、期初に進めていた自動車、電機などの各需要家との鋼材価格の価格改定交渉や、鉄鋼原料のサプライヤーとの値決め交渉を理由にして、期初に今2011年3月期業績の予想値開示を見送り、公表したのはやっと第1四半期決算を開示したこの7月になってからだ。株価も、年初来安値水準での底ばいにとどまったままだ。主役はまだ登場していないことになる。

 ノーベル賞作家のサミュエル・ベケットの創作した戯曲に『ゴドーを待ちながら』という名作がある。ゴドー(主役)を待ちながら、舞台上で登場人物2人が会話を繰り返す不条理劇だが、結局、主役は最後まで舞台に現れない。不条理劇は、主役不在でも十分に成立した。いや不在だからこそ、名作に名を連れられた面もある。

 しかし、鉄鋼周辺株の急騰劇が主役不在でも再現するのか、いずれ主役が登場するのを示唆しているのか、それとも一過性の株価思惑で終わるのかは、いまのところ判断はつき兼ねて何とも微妙である。ポイントは、やはり8月10日の大平洋金属の決算発表となりそうだ。「主役を待ちながら」ウオッチを怠ってはならないだろう。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
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2010年08月06日

『サマーセール最終章』の展開、小型好業績銘柄狙い=犬丸正寛の相場展望

■中古車関連狙いも一法

『サマーセール最終章』の展開、小型好業績銘柄狙い=犬丸正寛の相場展望 来週(9〜13日)からの相場は、『サマーセール最終章』の展開となることが予想される。集中豪雨から猛暑の2010年夏。しかし、朝夕の風には秋の匂いも漂う。甲子園の高校野球、盆の墓参りで、今年の夏はまもなく終わる。主力どころの4〜6月期決算は出揃い、中小型企業の決算が出て発表は一巡する。その小型群には意外に業績好調な銘柄もあり、これから、さながら、小型株を中心に「サマーセール」の最終売り出しのような展開が予想される。

 全体相場は基本的には、上にも下にも、大きな動きはないだろう。もちろん、突発的な材料が出ないという前提つきではあるが。とくに、ヨーロッパの金融財政不安は、この夏はなんとか無事通過しそうな雰囲気だ。国内も9月の民主党代表選挙までは無風状態。内外の政治家の先生方は暑い夏を骨休みだろう。

 その中で注意するとすれば、干ばつによる穀物相場の上昇。資源全体に波及しないとも言えない。それに、日本海での米韓の軍事演習。北朝鮮が反応しないとは言い切れない心配はある。軍事衝突はイライラの嵩じる暑い時に起きるものだ。

 好業績小型銘柄の物色と同時に、秋以降の相場に備えて木陰で書物を読みふけるのもよいだろうし、9月のエコカー補助金終了に備えて、「中古車関連」を研究するのもよいだろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:31 | 特集

テレビ『世界 ふしぎ発見!』の連想株――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 過日、テレビの『世界 ふしぎ発見!』(TBS系)で、トルコ共和国のことを放映していた。トルコ南部の地中海に面した、カシュ、パタラ(それぞれ、地名)などにある、リュキア文明の遺跡などについての内容だった。リュキアは紀元前1000年以上の昔にさかのぼる歴史があるそうだ。

 不勉強でお恥ずかしいが、リュキアについて、私は初めて知った。テレビで見ていると、位置的に、ギリシャと中東、エジプトに面しているせいか、古代ギリシャ風の彫刻があったり、彫刻の顔の感じが中東風だったり、エジプトのスフィンクスみたいな物があるなど、いろいろ混じった雰囲気がおもしろかった。

 また、番組ではイスタンブールのボスポラス海峡に建設中の、海底トンネルについても紹介していた。工事中に遺跡が出てきたため、発掘調査を行なっており、工事が延期されているそうだ。「歴史のある(ありすぎる?)国は、いろいろ大変だなあ」と思ったのだった。

 上記の番組から連想した2銘柄について、銘柄診断をしてみた。

★日立製作所〈6501〉(東1)

 『世界 ふしぎ発見!』は、日立製作所<6501>(東1)と、グループ会社が提供していることから、ここに入れる。コマーシャルの1本には必ず、「この〜木なんの木 気になる木〜♪」という歌をBGMに、同社とグループ企業の名前がロールで流れるものが入っている。

 日立の6日終値は2円高の373円。PERは約12.5倍、PBRは約1.3倍。単位1000株。チャートは7月22日につけた直近安値323円から反発し、以降はジリ高トレンドだったが、ここ数日はモミ合いとなっている。信用買い残が多く、信用倍率は7倍台の買い長となっており、もうしばらく調整局面か。350円ラインまでの押し目を待って拾い、高値フシ400円ラインを狙ってみる。8月2日付けのゴールドマン・サックス証券のレーティング(投資対象期間12ヵ月)では、投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価520円、シティグループ証券のレーティングでは、「2H」(中立・高リスク)、目標株価420円とされている。

★大成建設〈1801〉(東1)

 上記のイスタンブールの工事は大成建設<1801>(東1)が行なっていることから、ここに入れる。6日終値は4円高の182円。PERは約18.6倍、PBRは約0.7倍。単位1000株。チャートはこの3ヵ月ほど、170〜190円の間でボックス圏を形成している。下値170円ラインで拾い、上値190円ラインで利益確定が無難だろう。ただ、中期チャートで見ると、まだ安値圏にある。中期では220円フシ奪回も視野に入りそうだ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 17:10 | 特集
2010年08月02日

「ねじれ相場」は輸出主力株、材料株を「丸のみ」の柔軟な逆張り対処で乗り切りが賢明

浅妻昭治のマーケット・センサー 株式相場も「ねじれ」に苦しみそうだ。ミクロとマクロのかい離、「ねじれ」である。ミクロの企業業績は、日米とも好調そのものだ。サプライズが続いた米国に続いて、前週末30日に最初のピークを過ぎた日本の第1四半期(4−6月)決算も、第2四半期累計、3月通期業績の業績予想は、期初予想の据え置き銘柄が圧倒的だが、上方修正・下方修正に限れば、上方修正銘柄が、下方修正銘柄よりも5−7倍も多い途中経過となっている。

 ところが、マクロの経済指標が、株価の足を引っ張っている。銀行のストレステスト(資産査定)で欧州の金融不安が一息ついたと思ったら、今度は、米国が息切れ状態となってきた。バーナンキFRB議長が、経済の先行きについて「異例な不確かさ」と議会証言した通りに、発表される経済指標は相次いで景気の減速感を示唆するものばかりだ。今後とも、欧州と米国が、ブーメランのように互いの景気回復を打ち消し合う不安も拭えない。日本もこれに劣らず、前週末発表の6月の鉱工業生産指数が低下、基調判断に「足踏み」と付け加えられるなど悪化指標が頻出している。

 投資家にとっては、ミクロが正しいのかマクロが先行きを示唆しているのか悩ましい。とくにこの8月相場は、「二日新甫」である。「二日新甫」は荒れるとするのが、兜町のジンクスとして定着している。今年もジンクス通りになるとして、上に荒れるようにサポートする好材料はごく少数で、下に荒れる展開を招く悪材料には事欠かない状態である。
 ここはミクロ、マクロのどちらに肩入れするか、「決め打ち」は禁物だろう。「ねじれ国会」と同様にミクロ、マクロを「丸のみ」する柔軟な対処方法が望ましい。相場がミクロ重視で活況になるようなら、ソニー(6758)パナソニック(6752)ホンダ(7267)など、決算発表でサプライズとなった主力輸出株で攻める以外にない。逆に相場が、マクロを懸念して波乱模様となるようなら、セーレン(3569)鬼怒川ゴム工業(5196)富士通ゼネラル(6755)サンリオ(8136)などの材料株への緊急避難が浮上する。

 もちろん、この「丸のみ」対処は、ミクロ、マクロが両立する「大連立」相場に発展するなら輸出主力株、材料株のどちらをセレクトしても正解となるが、めまぐるしく強弱感が入れ替わるようなら、忙しく逆張りをしなくてはならない。逆張りのタイミングが狂い出すと、買い出動するたびに投下資金が目減りして、「猛暑」が「冷夏」に一変しないとも限らない。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:18 | 特集
2010年08月01日

今年後半の材料と相場の展望、今こそ竹田和平式投資を=妻と夫の株ロマン


妻 今年も、後半に入って2ヶ月目です。後半の予想される材料を整理してみましょうよ。いろいろ、沢山ありそうですね。

夫 そうだね。相場を、「引き上げる力の材料」と、「引き下げる力の材料」は、どちらが多いかと眺めれば、「引き下げ力」が強そうだ。国外(海外)と国内に分ければ、国外の不透明材料が多いように思われる。

妻 そうね。ヨーロッパ、アメリカ、それにアジアなど、世界が一斉にという感じです。

夫 ただ、救いとしては、すでに言われている材料ばかりということはある。これまでの相場には、かなり織り込んでいる。しかし、100パーセント織り込んだか、と問われれば、それはない。ヨーロッパでは、ギリシャ発の財政問題が完全に終息するか、リーマンショックは乗り越えたアメリカの景気腰折れ懸念はどうなるか。中国、インドなどは景気が良すぎてバブルが弾ける心配はないか。とくに、中国にはストの問題もある。最初の波はおさまっても、賃金引き上げの味をおぼえただけに、これから先、2波、3波は当然、予想される。デモの発生したタイも行方は不透明だ。北朝鮮問題も火種としては残っている。

妻 すべての材料は、ひとまず、収まりつつあるものの、いつまた、火を噴くか分からない、怖さがあるということですか。

夫 そうだね。まず、中国・上海万博が終わる、秋以降は要注意だろう。お祭りのあとには、国民の間に虚脱感が出るし、外交政策上でも制約が取れる。国民に緊張感を持たせるためにも、中国は外交面で攻勢を強めることも予想される。とくに、万博開催中ということで、北朝鮮にブレーキをかけていたとみることもできる中国は制約がなくなる。

妻 国内も不透明ですね。よもや、負けることはないと思われていた民主党が参議院選挙に負けました。今日は政治の話ではないけど、なぜ、あんなに大敗したと思う?

夫 民主党の組合的な匂いと、対立的な政治手法が国民から敬遠されたのではないかと思っているよ。組合的発想は、稼ぐことより、分け前を勝ち取ることが主だからね。商売をされている人、農業、漁業などの個人事業者の皆さんは、月末の資金繰りをどうしようか、従業員の給料をどうしようかと、いつも頭を痛めておられる。月末になれば、給料の入る組合的とは違う。もちろん、賃金は労働の報酬だけど、事業主の皆さんだって組合員以上に働いておられる。商売の経験のある方は、稼ぐことを疎かにして、大判振る舞いに力を入れて、それで、お金がなくなれば消費税を上げる、ということでは、危ない政権だと思っても不思議ではない。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:25 | 特集
2010年07月30日

いよいよ8月相場入り!過去のデータから日経平均を占う=犬丸正寛の相場展望

■「8月」の日経平均は、過去18回で「10勝8敗」

いよいよ8月相場入り!過去のデータから日経平均を占う=犬丸正寛の相場展望 来週は、いよいよ8月相場入り。まず、頭に入れておくべきことは、8月が『2日新甫』(ふつか・しんぽ)ということだ。不思議と、昔から、取引が2日から始まる月は荒れるといわれる。いくら、コンピューター中心の理論的な社会であっても、人の心理までは100%変えることはできない。多くの投資家が危ないと感じれば、動物が小さな音に驚いて一斉に同じ方向に向かって走り出すように、人だって、不安心理に駆られると売り急ぐことはあり得る。

 データの取れる1992年以降、2009年までの過去18回における、「8月」の日経平均は、高いケースが10回、安いケースが8回。勝敗でみれば10勝8敗と、7月末に比べ高くなっているケースが多い。2000円を超す幅は、高い方では1992年8月の2150円、安い方で1998年8月の2271円と各1回ある。1000〜2000円の幅では、高いケースで2回、安いケースで1回ある。

■基本は好業績材料株の個別買い相場

 こうしてみると、8月の日経平均は値動きが荒い印象だ。しかし、2002年以降は、高い方にも、安い方にも値幅が極端に小さくなっている。1000円を超えるような上げ下げは一度もない。とくに、08年8月は303円安、09年8月は135円高と非常に小さくなっている。

 常識的にみれば、今年(10年8月)も動きの乏しい相場といえるだろう。第1四半期決算の一巡、9月の民主党党首選挙、その後の国会まで、政治も空白に入るからだ。

 ただ、無風相場と決めつけると危険だ。欧州の金融不安、アメリカの景気腰折れ懸念の強まりなど、油断はできない。今度の日本の参議院選挙前に突如、「消費税」問題が飛び出したように、政治が何を仕掛けてくるか分からない。「2日新甫」は取り越し苦労だったと笑ってすめばけっこうなことだ。基本は好業績材料株の個別買い相場だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:42 | 特集

『世界報道写真展』から、カメラ関連株診断――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 東京・恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館で8月8日まで開催中の『世界報道写真展2010』を見に行った。オランダの世界報道写真財団が、昨年1年間に撮影された報道写真を対象にコンテストを行なったもので、その入賞作品の展覧会だ。63点が展示された。今回は128カ国、5847人のプロ写真家から10万点以上の作品が寄せられたという。

 私の印象に残ったのは、やはり、イランやパレスチナ、アフガニスタン、マダガスカルなどでの、抗議行動や紛争などに関する報道写真群だ。モノクロ作品が多かったように記憶しているが、カラー写真もあり、その血の色に驚愕した。鮮やかな赤い血が、人の頭や体からあんなに大量に流れているのを、あまり見たことがなかった。そして、ハッキリと亡くなっているかたの、開いた目。残された家族の悲嘆。

 血や死が、日常でない国に生まれて良かった。月並みな感想だが、そう実感した。そういえば、8月6日と9日には原爆の日、15日には「終戦の日」が、今年もやって来る。

 写真展から連想して、カメラ関連株の銘柄診断をしてみた。

★キヤノンマーケティングジャパン〈8060〉(東1)

 カメラや複合機などキヤノン製品の国内販売事業会社、キヤノンマーケティングジャパン<8060>(東1)を入れる。同社はキヤノンとともに、同展の協賛も行なっている。7月30日終値は34円安の1173円。単位100株。PERは約58.9倍、PBRは約0.7倍。チャートは4月28日につけた年初来高値1544円から反落し、続落トレンドとなっている。

 27日に発表した、中間(1〜6月期)連結決算の通期計画に対する進捗率と、第2四半期(4〜6月期)の前年同期比など、一部数値に懸念材料があるとされたことから、株価は4日続落となっており、深押ししている。今後の地合いなどにもよるが、押し目の拾い時か。まずは次のフシであり13週移動平均線でもある、1300円ラインまでの戻りを目指す。

★ニコン〈7731〉(東1)

 一眼レフカメラでキヤノンと並ぶトップメーカー、ニコン<7731>(東1)を入れる。7月30日終値は25円安の1502円。単位100株。PERは約20.1倍、PBRは約1.6倍となっている。チャートは3月17日につけた年初来高値2210円から反落し、以降は続落トレンドで来た。しかしこの1ヵ月ほどは、下値フシ1500円ラインにあたり、モミ合いながら、下値固めの局面となっているようだ。底値圏の拾い時と見る。まずは次のフシ1700円ライン奪回を目指す。ゴールドマン・サックス証券の7月16日付けのレーティング(投資対象期間12ヵ月)では、目標株価は1970円とされている。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:13 | 特集
2010年07月26日

政策手詰まりの夏相場は金融政策頼み。ランキング上位の金利敏感株に出番シナリオも浮上

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「死んだふり」、「抜けたふり」は、かつて兜町を彩った数々の仕手株相場で繰り広げられた手練手管の一つである。高値で張り付いた提灯買いを振るい落とすために、買い本尊が売り抜けたなどというウワサが流れた途端、提灯筋が、ハシゴを外されては大変と売り急いで株価は急落する。この急落をみて売り方も、ここを先途として売り募るが、頃合を見計って買い本尊が、再度の攻勢を仕掛け、売り方を担ぎ上げて踏み上げを迫る高級戦術である。

 主力輸出株の軒並みの年初来安値更新と急反発は、この「死んだふり」なのか非常に悩ましいところだ。当初は、先に発表がスタートした米国企業の4−6月期の好決算が、後退傾向を強める景気指標の数々のなかに埋没し、好悪材料の綱引きが株価にはマイナスに作用した。それが今度は、好決算が悪景気指標を吹き飛ばし兼ねない方向にやや風向きが違ってきたのである。「死んだふり」ならサマーラリーがつながることになるが、それは期待のし過ぎで、売り方の買い戻しが一巡するとまたも下値を探る単なるアヤ戻しなのか、大きなイベントの欧州市場のストレステスト(資産査定)を通過した今週が、ヤマ場となりそうだ。

 この「死んだふり」は、兜町の専売特許ばかりと思っていたら、最近ではそうでもないらしい。日本の永田町でも現在進行中のようだ。鳩山由紀夫前首相、小沢一郎前民主党幹事長の出処進退である。確か6月に辞任した鳩山由紀夫前首相は、次の総選挙には出馬せず政界からも引退すると表明し、「政治とカネ」疑惑の続く小沢一郎前幹事長にも引導を渡して政界の表舞台から姿を消したはずである。ところが、参議院選挙で民主党が大敗した途端に、鳩山前首相は、次回の総選挙への出馬意向を表明し、小沢前幹事長も、9月予定の民主党代表選挙への立候補などがマスコミで観測報道されている。

 「死んだふり」なのか、お得意の「ぶれ」なのか、なおウオッチをしなければならないが、民主党自体が、衆参の「ねじれ国会」を前に八方塞りとなっている間隙を突いていることだけは間違いなさそうだ。政策的にも、予算関連法案が成立するのかしないのか、役人は与党、野党のどちらを向いて政策進講をしたらいいのか迷うところとなる。8月末に迫った来年度予算の概算要求締め切りを前に、毎年恒例の「一丁目一番地」政策のアドバルーンが、いまだにどこの省庁からも一つもあがらないのは、必ずしも政府委員の国会答弁禁止や事業仕分けなどと役人イジメの政策を繰り出してきた結果ばかりでもなさそうだ。即ち、政策の手詰まりである。

 勢い残るのは、日銀の金融政策頼みとなる。国債の買い入れだろうと、円高阻止の為替介入だろうと市場にさらに大量の資金を供給、超緩和政策を加速しデフレ脱却を図るほかない。となると、次のテーマ株の一つには金利敏感株が浮上することになる。有利子負債ランキングの上位に位置する銘柄である。

 トヨタ自動車(7203)ホンダ(7267)日産自動車(7201)の自動車株、東京電力(9501)NTT(9432)の公益株、三菱商事(8058)住友商事(8053)三井物産(8031)の大手商社株、野村ホールディングス(8604)大和証券グループ本社(8601)の証券株などは、逆張りシナリオも一考余地がありそうだ。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 14:10 | 特集

素早い売買が夏相場では大切=犬丸正寛の相場展望

素早い売買が夏相場では大切=犬丸正寛の相場展望 今週(7月26〜30日)は、週半ばから受け渡しベースで8月相場入りとなる。「夏休み」、「猛暑」の言葉が先ず出てくる。とくに、今年は暑い。徐々に夏バテとなって、相場への取り組みも薄らいでくるものとみられる。

 こうした中で、7月末から8月初めにかけて3月期決算企業の第1四半期(4〜6月)決算の発表が相次ぐ。第2四半期(4〜9月)及び3月通期への増額期待は強いものの、果たしてどうだろう。とくに、アメリカでは、「異例なほど先行き経済は不確か」と表現されるほど、先行き不透明感、あるいは、下ぶれリスクが強い。こうした中では、多くの企業、とくに、グローバル展開する大型企業ほど慎重な姿勢を取るものとみられ、増額修正は難しいのではないか。仮に、増額修正があるとすれば、中小型企業に限られるのではないか。

 一方、今年の「猛暑」はすごい。引き続き、猛暑関連銘柄の物色は続きそうだ。ただし、それも8月の「盆」くらいまでだろう。最近、季節は早く回っているので、秋風が吹き始めるのも意外と早くなる可能性はある。猛暑関連の深追いはできない。

 とくに、全般相場に対しても安心はできない。アメリカの景気の先行きが不確定ということだから、NYダウが急反落する危険も常につきまとう。結局、個別で好業績銘柄をチャート片手に、買い場と売り場をある程度決めて素早い売買が夏相場では大切だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:44 | 特集
2010年07月23日

「暑い。」から連想して、飲料銘柄――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 毎日、暑い日が続いていますが、皆様お元気でしょうか。体調を崩したり、しておられませんか?

 私は最近、あまりの暑さに、アイスクリームと炭酸飲料の消費量を急増させている。といっても、ひとつ200〜300円台のハーゲンダッツやサーティワンではなく、ひとつ63円の『ガリガリ君』アイス(赤城乳業)など、低価格路線をひた走っているので、未だ経済破綻までは至っていない。

 被服関係にも、変化が生じている。暑いので、ストッキングやジーンズを敬遠し、ひざ上丈のキュロットを穿いたり、素足にサンダルといった装いをすることもしばしばとなった。前者は10年ほど昔、ハワイ旅行のために買ったゴルフウェア(笑)で、リゾートなど、海外旅行の時しか穿いたことはなかったのに、クロゼットの奥から引っ張り出して日常に穿くようになった。ある程度の年齢になると、よほどの美脚でない限り、ひざ上丈のパンツは身に着けないほうが良いと思っていたのだが。後者についても、ある程度の年齢になると、ネイルサロンやフットケアサロンに通い、美しくペディキュアを施した、よほどの美足の人以外は、素足をさらすのって、みっともないのではないか、との慎み(?)を持っていたから、今まであまりしたことがなかった。

 しかし、暑さに負けてしまった。次はなんだろう。帽子か。これも、私には似合わないので、海外旅行などで日差しが酷く、どうしても必要な時しか、かぶらないようにしていたのだが…。

 「暑い」から連想して、飲料関連の優良銘柄を探してみた。

★長谷川香料〈4958〉(東1)

 飲料向けのフレーバーなどを扱っている、長谷川香料<4958>(東1)を入れる。23日終値は18円高の1336円。単位100株。PERは約26.8倍、PBRは約1倍となっている。前日まで5日連続で下落していたが、1300円フシにあたり、反発している。まずは次のフシであり、25日移動平均線でもある、1400円ラインまでの戻りを目指す。信用倍率は約0.2倍の売り長となっており、買い戻しが入ってくることも期待できそうだ。

★東洋製罐〈5901〉(東1)

 包装容器首位メーカーで、飲料缶なども扱っていることから、東洋製罐<5901>(東1)を入れる。23日終値は29円高の1380円。単位100株。PERは約49.8倍、PBRは約0.5倍となっている。チャートはこの1ヵ月ほど、上値1400円ライン、下値1300円ラインのボックス圏を形成しているように見える。押し目を拾って、1400円フシ上抜けを目指す。PERからすると少し高めに感じるが、中期チャートでは安値圏にあり、上値追いを狙えると見る。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:28 | 特集
2010年07月20日

「梅雨明け十日」の猛暑到来ならピーク電力供給関連の電力株に出番シナリオも想定

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「ダマシ」は、チャート上に現れるだけだと思ったら、政治の世界でも無縁ではなかったらしい。例の菅直人連立政権の内閣支持率のことである。鳩山・小沢排斥を実現して発足当初の内閣支持率は、60%超にV字回復をしたが、この大陽線が飛んだ「ダマシ」だったのである。この「ダマシ」にウカウカと乗った菅首相が、消費税率の引き上げを打ち出した途端に、内閣支持率は、往って来いの陰線包み足を示現して参議院選挙に大敗、内閣の命運そのものに暗雲が垂れ込めてしまった。

 7月12日からスタートした日米企業の4−6月期決算発表も、「ダマシ」かどうかよほど用心してかかる必要がある。インテルの好決算、コマツ(6301)の業績上方修正と好調な出足となったが、日米とも好感高は一瞬で、その後の株価推移は、急落に次ぐ急落となった。全般景気指標のカゲリが、個別企業の好決算の頭を押さえているのか、それとも好決算そのものが、企業業績のピークアウトを暗示し、材料織り込み済みなのか、決算内容が好・不調が交錯するマダラ模様で推移するのか、「ダマシ」を念頭に今後の決算発表を厳しく精査しなければならないことを示唆しているといえそうだ。

 「ダマシ」には油断できない。『平家物語』では、祇園精舎の鐘の音には「諸行無常」の響きがあると教えているが、21世紀の日本では「諸行ダマシ」の響きがあると心得ておく方が無難である。気象庁が、7月17日に発表した梅雨明け宣言も、いささか心配になる。梅雨明け宣言とともに全国各地に真夏日が続いているが、「雷三日」の梅雨明け前恒例の雷鳴を聞いた覚えはないし、西日本各地を襲った集中豪雨などを勘案すると、素直に受け取るには抵抗感がある。このまま「梅雨明け十日」の諺通りに気象が安定するのか、毎日の空模様を眺めながら一日、一日確認しなければなるまい。

 株式市場は、なお続く決算発表の「ダマシ」を交えながら集中豪雨の懸念も消えない。となれば、ここはディフェンシブ優先で電力株の出番というシナリオも想定される。円高も手掛かり材料になるし、梅雨明けが「ダマシ」とならなければ、高校野球甲子園大会が開催される夏場にピーク電力供給の正念場を迎え、猛暑関連のシーズン・ストック株特性も、取り沙汰されることになる。ゆめゆめ海外インフラ整備関連などという「ダマシ」もどきに惑わされて上値を追わず、地道な下値対応が望まれることになろう。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:40 | 特集
2010年07月17日

つかの間の蝉しぐれ相場と、政策変更の看板架け替え相場=犬丸正寛の相場展望

■天候不順で夏場関連銘柄は不発

つかの間の蝉しぐれ相場と、政策変更の看板架け替え相場=犬丸正寛の相場展望 来週(20〜23日)以降の相場は、『つかの間の蝉しぐれ相場』と、『政策変更の看板架け替え相場』となる可能性がある。

 梅雨明け、そして、猛暑が伝えられている。例年なら4月頃からサマーストック関連が動き始め、7月頃にピークをつけることが多い。今年は天候不順で夏場関連銘柄はまったくの不発。伝えられているように猛暑なら、短い命を、ほとばせて鳴く蝉(セミ)のように、短い期間の蝉しぐれ相場となる可能性はある。ビール、アイスクリーム、ドリンク飲料、エアコンなどが、1、2週間の短期間に動くことも予想される。

 一方、7月末には参議院選挙の結果を受けての臨時国会が始まる。会期がどの程度になるか。内容を審議するだけの余裕があるか。民主党の参議院選挙敗退で国会運営は非常に難しくなっている。そこへ、小沢元幹事長への検察審議会問題もくすぶっている。しかも、今回の豪雨大災害に対する政府対応の無頓着さもあって国民の批判は厳しい。先行きを不安して週末の相場は大きく下げた。

 仮に、政府が「コンクリートから人へ」の政策を修正し、看板を架け替えるようなら、建設株には見直しが予想される。これだけの大災害だから対策を採らないということにはならない。もちろん、一方で財政問題をどうするか。子供手当てをどうするか。悩ましい。そこへ、普天間基地問題が重なると、政府は厳しい対応を迫られる。蝉しぐれ相場などと言っておれない可能性もある。

 日経平均は去る6日につけた年初来安値9091円でダブル底をつけるか。あるいは9000円割れまで下げて底入れとなるか。いずれにしても、これからの政局が焦点だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:55 | 特集