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記事一覧 (06/04)「茅の輪」から連想して、京都銘柄――銘柄ウォッチ
記事一覧 (06/02)新内閣は「民主党に対する残り火的人気」をどう維持するか?!=犬丸正寛
記事一覧 (06/02)【鳩山首相辞任】4日選出予定の新代表に注目!サプライズは期待薄=水田雅展
記事一覧 (06/01)株式評論家・海老原紀雄氏に「揺れる内外の動向と注目銘柄」を聞く=犬丸正寛
記事一覧 (05/31)ギリシャショックは日本国民にどう影響するの?=妻と夫の株ロマン
記事一覧 (05/31)株価反発には「日本買い」の「日本売り」への転換が大前提。「第2のブラザー」マークも一考余地
記事一覧 (05/28)米国に地位復権のチャンス到来!NYダウは強くなるか?=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/28)新書から連想して、広告代理店銘柄診断――銘柄ウォッチ
記事一覧 (05/26)『上海万博開催1ヵ月、旅行者の出足は?』H・I・Sの長谷部卓之氏に聞く
記事一覧 (05/24)次のビッグ・イベント、株主総会接近で発行価格と株価のニアミス銘柄に政策株価の思惑も
記事一覧 (05/21)ギャルメイク?から連想して、化粧品銘柄――銘柄ウォッチ
記事一覧 (05/21)日経平均は強弱観対立へ!調整一巡か?本格調整の始まりか?=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/17)波乱相場下で「第2のアルプス」探しの有資格銘柄はプラス・スパイラル転換株が最右翼
記事一覧 (05/14)関心は企業業績から景気へ!マーケットの新たな視点とは=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/14)ハイボールの流行から連想して「お酒」銘柄診断――銘柄ウォッチ
記事一覧 (05/10)【話題】損得で割り切れるか!基地移転問題で気になる沖縄電力の株価
記事一覧 (05/10)「遠い金融危機」は安全資産の金関連株でリスク回避。期間限定で決算内容に要注目
記事一覧 (05/07)中期的材料で表面化した『3つの不安』を見極めるところ=犬丸正寛の相場展望
記事一覧 (05/07)マンガ『へうげもの』から連想して、ガラス・土石セクター銘柄――銘柄ウォッチ
記事一覧 (05/06)決算発表一巡後は「政治の季節」到来か?選挙関連銘柄に早手回りのアプローチも一考余地
2010年06月04日

「茅の輪」から連想して、京都銘柄――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 先日、懐石料理のお店に行った。コースは月替わりで季節感のあるメニューが出てくるので、いつも楽しみにして行っている。今月は、前菜の盛り合わせに「茅の輪」がついていて、これは初めての経験でおもしろかった。植物の茎を曲げて輪っかを作り、上部で結んだものが、皿の上、料理の手前に置いてあった。最初のひと箸を、その輪の中に入れ、食べ物をその輪をくぐらせて取り、食べると縁起が良いそうだ。

 たぶんこれは、京都の上賀茂神社などで行なわれる「茅の輪くぐり」から来ているのではないかと思う。茅萱という草で作った直径2〜3メートルほどの輪を、神社の境内に置き、参拝者がこの輪の中をくぐることで、ケガレを祓い、無病息災を願うものだ。私は京都までは行けないが、お箸で小さい「茅の輪くぐり」をして、お祓いと願いごとをしたのだった。

 というわけで、京都銘柄。いや、山口県出身(選挙区は東京)の菅直人氏が新首相となったことを受け、「山口銘柄」にしようかと思ったのだが、自分自身の出身地ということから、山口銘柄はしょっちゅうやっている気がするので、今回は前もって用意していたとおり、京都銘柄で行くことにした。

★京セラ〈6971〉(東1)

 本社が京都市伏見区にある、京都銘柄の代表的な1社、京セラ<6971>(東1)を入れる。4日終値は30円安の8040円。単位100株。PERは約18.1倍、PBRは約1.1倍。チャートは4月6日につけた年初来高値9740円から反落し、軟調な地合いを背景に、続落トレンドとなっていた。が、ここ数日は下値7700円ラインを固める展開。まずは次のフシであり25日移動平均線でもある8500円ライン奪回を目指す。今期2011年3月期連結業績予想は前年比大幅増収増益を見込んでおり、『四季報速報』には次期2012年3月期も増収増益との予想値が出ている。

★阪急阪神ホールディングス〈9042〉(東1)

 本社は大阪市だが、京都にも鉄道や百貨店もあるということから、阪急阪神ホールディングス<9042>(東1)を入れる。4日終値は6円安の401円。単位1000株。PERは約25.5倍、PBRは約1.1倍。チャートは4月26日につけた年初来高値452円から反落し、続落トレンドとなっていた。が、その後は下値400円ラインを固め、反発のきざしが出ている。まずは13週・26週移動平均線の420円ラインまでの戻りを目指す。今期2011年3月期連結業績予想は、売上高、営業・経常利益は前年比減収減益、純利益は同増益を見込んでいるが、『四季報速報』には次期2012年3月期は増収増益との予想値が出ている。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:17 | 特集
2010年06月02日

新内閣は「民主党に対する残り火的人気」をどう維持するか?!=犬丸正寛

■国民は一方に偏らない『強くて優しい国家』の姿を求めている

新内閣は「民主党に対する残り火的人気」をどう維持するか?!=犬丸正寛 鳩山由紀夫総理が2日(水)、総理の職を辞すると表明した。振り返ると、2009年8月末の衆議院選挙で大勝。9月16日に鳩山内閣がスタートした。

 発足初日、09年9月16日の日経平均の終値は1万270円、その日の高値は今年4月5日の1万394円だった。一方、TOPIX(東証株価指数)は9月16日の終値は931ポイント、その後の高値は今年4月15日の1001ポイントだった。

 結局、鳩山内閣の株価通信簿は日経平均では高値まで11.0%上昇、TOPIXでは僅か7.5%の上昇にとどまった。通信簿としては拍手ということにはならない。

 本来、民主党の鳩山政権の政策は、庶民に手厚い、「内需型」だった。しかし、内需株の影響を色濃く映して動くはずのTOPIXは1ケタの上昇にとどまり冴えなかった。一方の日経平均は2ケタの上昇率。内需を期待された政権だったが、成果は小さかった。

 もちろん、短期間に結果を求めることは気の毒であることはわかる。しかし、あまりにも、前政権との違いを喧嘩腰の姿勢で鮮明にしようとしたトガメがみられた。資源のない日本は、結局は、輸出で稼がなくてはいけない。東南アジア経済圏確立に向け中国寄りの姿勢を強めたことも分からないではない。しかし、アメリカの反発を食った。結果、沖縄普天間基地移転では、前政権の決定をひっくり返すどころか、前政権の決定に戻ってしまった。これが命取りとなってしまった。

 今日の日経平均は151円安の9560円まで下げた。TOPIXも13ポイント安の867ポイントまで下げた。共に、鳩山内閣発足時の値段を大きく下回っている。

 ただ、幸い、というか内閣発足後につけた安値は日経平均、TOPIXともまだ上回っている。「マーケットは、鳩山内閣は否定した。しかし、民主党そのものまで否定したわけではない」(中堅証券)。来週月曜日にも予定されている新内閣が、民主党に対する残り火的人気を維持し、どのように再生をはかることができるか。

 日本の国民は変革は求めているものの、『コンクリートから人へ』式の極端な偏った変化は求めていないのかもしれない。とくに、ギリシャの国家破綻がちらついていることは日本の国民にとっても大変に心配である。これからは、一方に偏らない、『強くて優しい国家』の姿を国民は求めているのではないか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:52 | 特集

【鳩山首相辞任】4日選出予定の新代表に注目!サプライズは期待薄=水田雅展

【日本インタビュ新聞社・シニアアナリスト/水田雅展】

■ダブル辞任は想定内

【鳩山首相辞任】4日選出予定の新代表に注目!サプライズは期待薄=水田雅展 6月2日、鳩山由紀夫首相(民主党代表)と小沢一郎民主党幹事長が辞任を表明したが、特にサプライズはない。ダブル辞任の可能性は、従来から一部で指摘されていた。マスコミは今週がヤマ場と騒ぎ、選挙対策の面からも、ある程度は予想されたことである。また、マスコミ各社の報道を見る限りでは、街の声も「当然でしょう」というのが多数のようだ。

 マーケットの反応も冷静なようだ。混乱を嫌気する動きがあっても、鳩山内閣に対する不信感や失望感は、すでに織り込まれている。また、ダブル辞任によって経済情勢が大幅に変わることはない。

 この後の注目点は、6月4日に選出予定の新代表と、その後に組閣される新内閣のメンバーとなる。7月の参議院選挙への影響はもちろんだが、新代表や経済関連閣僚の顔ぶれ次第では、成長戦略への期待が高まる可能性もあるだろう。ただし、マスコミ各社の予想も始まっているようだが、特に意外性のある人物は見当たらない。人物の面でも、政策の面でも、誰が新代表になってもサプライズの可能性は低いだろう。

■「想定内の新代表」の失望売りに注意

 そもそも、民主党政権の政策の基本に、社会主義的なバラマキ政策がある限り、自由競争による経済成長を歓迎するマーケットが、好意的に反応する可能性は小さいだろう。また、民主党の政策に国家戦略が見えず、政権運営能力にも疑問符が付くとされる現状だけに、想定内の新代表と新内閣のメンバーであれば、失望売りの可能性にも注意しておきたい。

 最近では「構造改革」という言葉も聞かれなくなった。小泉純一郎内閣時代の郵政解散・総選挙でマーケットが沸き立った2005年が懐かしい。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:11 | 特集
2010年06月01日

株式評論家・海老原紀雄氏に「揺れる内外の動向と注目銘柄」を聞く=犬丸正寛

【株式・経済動向を株式評論家の犬丸正寛が聞く】

――海外が揺れています。どう見ていますか。

株式評論家・海老原紀雄氏に「揺れる内外の動向」を聞く=犬丸正寛 【海老原氏】 ユーロは、もっと、おかしくなるのではないでしょうか。EU内での足並みの乱れが目立っています。なぜ、ギリシャを助けなくてはいけないのかと、ドイツ国民は怒っているようです。結局、ギリシャを切り捨てることになるように思われます。そうなれば、ユーロ問題は、ひと息つくことになると思います。一方、アメリカの海底油田の油流出事故もオバマ政権には頭の痛い問題です。NYダウの頭を押さえると思います。

――日本も政権が揺らいでいます。

 【海老原氏】 鳩山政権はもたないでしょう。後を誰がどのようにやるか。これも難しい問題です。内外の状況を見ると、相場が上に行くことは難しいと思います。

――日経平均はどのようなイメージですか。

 【海老原氏】 2003年から04年にかけて1万〜1万2000円の間で2000円幅でモミ合ったような動きになるとみています。今回は、9000〜1万1000円のモミ合いが1年程度続くのではないでしょうか。景気、企業業績は回復して下支えします。しかし、2004年頃と同じように、先行きが不透明なことが上値を押さえるためです。

――注目される銘柄はいかがでしょうか。

 【海老原氏】 最近の状況は、私の歩んで来た人生と似ているのではないかと思っているところがあります。私が、証券界に入った頃は、「株屋」と称されて、社会的には低くみられていた時代でした。今では立派な金融業に成長しています。逆に、当時、もてハヤされていた「3白産業」は、今では元気がありません。申し上げたいことは、今は時代は、大きい変化のところに来ていることだろうということです。今、もてハヤされている産業よりは、ソニー、日立、NECなどのように苦しいところを乗り越えて立ち直ろうと頑張っているところがよいと思います。30年くらいの先を読むくらいの気持で銘柄を見て行くのがよいと思います。商社、海運などもよいと思います。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:25 | 特集
2010年05月31日

ギリシャショックは日本国民にどう影響するの?=妻と夫の株ロマン


妻 『リーマンショック』に続いて、今度は『ギリシャショック』です。2つは、どのように違うのですか。

夫 ひとことで言うと、「民間企業」の破綻と、「国家の破綻懸念」ということだろう。リーマンショックでは、アメリカの大手銀行リーマン・ブラザーズが経営破綻した。バンク・オブ・アメリカ、メリルリンチ、バークレイなどの民間金融会社の経営不安も表面化した。買収されたことなどで、なんとか乗り切れたけど、リーマンは破綻し、製造業ではGMも破綻した。

妻 「破綻」なら、民間企業も国家も同じではありませんか。

夫 「破綻」という2文字は同じでも中身は大きく違う。日本では、最近、日本航空が破綻した。上場廃止となって、個人株主はたいへんな損害を受けた。銀行も貸し付けていたお金の棒引きを要求された。企業の場合は、破綻したら、上場廃止や、新たに、借り入れができなくなるなど、市場主義社会の中でゲームができなくなる。そこに勤めていた人は、どこか新しい職場を求めなくてはいけない。それでも、極端な話、数100万社といわれる株式会社が一斉に倒産しない限り、別の職場を見つけて人は移って行く。しかし、国家が破綻すると、厄介だ。

妻 どうして。

夫 国家が破綻したら、国民は行く所がない。会社が倒産した場合なら、新しい会社へ移ることもできるけど、国を捨てて、外国へ逃げ出すことはできない。相手の国だって受け入れてくれない。結局、太平洋戦争で負けた後の日本のように、国民が貧乏に耐えて頑張るしかない。とても、大変なことだ。国家破綻では信用がなくなるから、国家と国家の取引は、すべてが物々交換のようになってしまう。すぐに代金をくれないなら油、食料は売りません、ということになる。原材料が手に入らないから、いくら技術があっても、物が作れない。作って売ることができなければ収入がなくなる、という悪循環となってしまう。敗戦の後は都会などすべてが焼け野原で、お金も無ければ建物もなく、全く何にも無かった。すべてがゼロだから分かり易いともいえた。皆同じだった。しかし、これから国家破綻が起きると、建物など都会の風景はそのまま。しかし、お金が無いから豊かな生活ができない。最悪の場合、エネルギーを買うお金がないから、新幹線はあるのに走らせることができない。戦後とは大きく違った形の苦しい状況になる。

妻 でも、国家は株券を発行していませんから上場廃止にはならないわね。

夫 株券はないけど、国は国債を発行している。国民に国債を買わせるだけ買わせておいて、「国債は返すことができません」ということは起こりうる。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:41 | 特集

株価反発には「日本買い」の「日本売り」への転換が大前提。「第2のブラザー」マークも一考余地

浅妻昭治のマーケット・センサー 世界同時株安である。なかでも日経平均株価は5月の連休明け以降、もっとも厳しく売られ、アッという間に14%超も急落し、昨年11月安値目前となっている。しかもこの急落が、「日本売り」でなく「日本買い」を引き金にしているとマーケット・コメントされているから、前代見聞、空前絶後のサプライズといわざるを得ない。

 マーケット・コメントは、ギリシャの財政危機を震源とした欧州のソブリン・リスクが、日本株急落を演出した市場メカニズムを見事に解明してくれる。「PIIGS」と連鎖が懸念された欧州のソブリン・リスクが、相対的に安定通貨される円選好につながり、「日本買い」の円高・ユーロ安となり、ユーロ安の分だけユーロ建ての日経平均株価を押し上げ、欧州筋の外国人投資家に利益確定売りの余地を与えたというのである。

 またこの株価急落は、実態経済からみてもやや唐突である。実態経済は、昨年11月に比べたらずっと好転している。連休明けにスタートした3月期決算発表は、上方修正ラッシュで、今期も続伸予想にあり、各種経済指標も景気持ち直しを示唆し、政府の景気判断も強気転換された。株価急落と企業業績続伸の相乗効果で、日経平均のPERは17倍台と投資価値を拡大しているのである。

 マーケット・コメントが正しいとすれば、株価反発は、「日本買い」が「日本売り」に変ることが大前提となる。そしてこの「日本売り」、為替相場が円安・ユーロ高に一変する可能性がないともいえない状況となっている。社民党の鳩山連立政権離脱に伴う政局不安、朝鮮半島の地政学的リスク、さらにユーロへの協調介入観測などが控えており、何時、「日本買い」が、「日本売り」にシフトしないとも限らないのである。

 連休明け後に欧州市場への輸出比率の高い銘柄が大きく売られたが、この関連株が、利益確定売りからドデン、突っ込み買いに変る展開も想定されることになる。現に、この欧州関連株の一角に位置付けられるブラザー工業(6448)が、5月25日に今3月期第2四半期累計業績の上方修正に踏み切り、株価が短期100円高した先行事例も出てきた。「第2のブラザー」として同様の中堅株として日立建機(6305)マキタ(6586)セイコーエプソン(6724)アルパイン(6816)スズキ(7269)などの業績動向に注目するところだろう。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 10:47 | 特集
2010年05月28日

米国に地位復権のチャンス到来!NYダウは強くなるか?=犬丸正寛の相場展望

米国に地位復権のチャンス到来!NYダウは強くなるか?=犬丸正寛の相場展望 来週からの相場は、『アメリカ復権を見極める』、動きとなるだろう。今回のギリシャショック、北朝鮮問題などは、地位低下の目立っていたアメリカにとって、世界での地位復権の絶好のチャンスとなるはずだ。

 旧ソ連に勝って世界で独り勝ちとなったアメリカ。アメリカの独走時代が長期継続かとみられた。しかし、長くは続かなかった。

(1)新興国が台頭し、とくに、中国が経済、軍事的にのし上がり中国の地位が高まった。
(2)アメリカ本土がテロ襲撃となるなどアメリカへのテロ脅威が高まっている。
(3)EUが団結してアメリカへ対抗を見せるようになった。
(4)北朝鮮の対アメリカ強行姿勢。
(5)兄弟関係の間柄とみられていた日本のアメリカ離れの姿勢が目立つようになった。
(6)独り勝ちのはずのアメリカ自体が、リーマンショック、GMの破綻など自らが苦境に陥った。

 こうしたことから、アメリカの地位は冷戦前に比べて、逆に、このところ低下が目立っていた。復権を狙いたいアメリカにとっては、このところ出来事はテロの脅威以外はすべて、巻き返しの絶好のチャンスのはず。とくに、ギリシャショックに端を発したEUの足並みの乱れはチャンスだろう。ドルに代わって、ユーロ通貨の台頭を抑えることができる。やはり、世界の基軸通貨はドルであると。

 北朝鮮と韓国の問題も軍事力をちらつかせながら話し合いに持ち込むことも可能だろう。上海万博開催中の中国にとっても今、事が大きくなることは望まないはず。アメリカにとっては政治力を発揮する絶好の舞台ではないだろうか。一時、中国寄りの姿勢をみせていた日本の内閣に対しても、普天間基地問題でもみられるように、押さえ込みに成功した。

 一方、アメリカ国内は100年に一度の大不況を見事に後越えつつある。まだ、病み上がりだが、国民には冷戦前のような自信を取りもどしつつあるようだ。既に、アメリカはクリントン長官を中心に積極的な外交が展開されている。

 当然、次は、中国がアメリカの最強のライバルとして登場が予想される。しかし、それは、もう少し先だろう。そのためにもアメリカは今のうちに自国の強化と、同盟国の引き締めに力を入れるはず。既に、その手応えをアメリカは徐々に感じているのではないか。これを受けて、NYダウは強くなって行くことが予想される。「アメリカ復権」を買う相場が始まりつつあるとみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 20:25 | 特集

新書から連想して、広告代理店銘柄診断――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 原田曜平の新書『近頃の若者はなぜダメなのか〜携帯世代と「新村社会」』を読んだ。原田氏は1977年生まれ。博報堂に勤め、若者のライフスタイルなどを研究しているという。同書では、現在の若者が、携帯電話・携帯電話のメールをどのように使い、それによって昔の若者と、生活習慣やメンタリティがどのように変わっているのか、などを、豊富な実例を挙げて説明している。

 ポジティブな面とネガティブな面の両方が取り上げられており、良い面では、ケータイやネットを活用して活動の場を広げたり、地方に住んでいても良好な待遇で働いている若者の事例等を取り上げている。悪い面では、人とうまく接することを最優先させるために、昔の「ムラ社会」のように、お互いの顔色をうかがったり、場の雰囲気に合わせたり(いわゆる「空気を読む」ということ)など、いろいろ気苦労も増えているらしい。また、ネットのバーチャル体験で何でも分かったような気になってしまい、結果として行動範囲を狭めている若者も多いようだ。

 私がこの本を読んで思ったのは、「いつの時代も、便利なツールを活用し、時代の流れに乗って勝ち組になる人と、ツールに使われ、時代に流されて負けてしまう人がいるのだな」ということだった。道具は使うものであり、道具に使われる側にはなりたくないなあ、と思った。

 著者の原田氏が博報堂勤務ということから連想して、広告代理店銘柄をウォッチしてみた。

★電通〈4324〉(東1)

 国内最大手の電通<4324>(東1)を入れる。28日終値は40円高の2330円。単位100株。PERは約25.5倍、PBRは約1.2倍。チャートは昨年3月につけた上場来安値1282円を底に、この1年ほどは凸凹しながらも上昇トレンドで来ている。今年4月12日につけた年初来高値2728円からは反落しているものの、2200円フシにあたり、反発の様相。今後の地合いにもよるが、まずは25日移動平均線の2480円ラインまでの戻りを待ってみる。信用倍率は約0.15倍の売り長となっており、買い戻しも期待できそうだ。

★アサツー ディ・ケイ〈9747〉(東1)

 広告会社の3位企業、アサツー ディ・ケイ<9747>(東1)を入れる。28日終値は1円高の2091円。単位100株。チャートは4月26日につけた年初来高値2633円から反落していたが、ここへ来て反発の様相となっている。地合いにもよるが、まずは2200円フシ上抜けを目指してみる。信用倍率は約0.3倍の売り長となっているので、買い戻しが入ってくることも期待できそうだ。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 17:01 | 特集
2010年05月26日

『上海万博開催1ヵ月、旅行者の出足は?』H・I・Sの長谷部卓之氏に聞く

■H・I・S旅行事業グループリーダー長谷部卓之氏に聞く

 上海万博が始まってまもなく1ヶ月。日本からの旅行者も着実に増えているようだ。新型インフルエンザのあった昨年とは様変わりしている。海外旅行取扱業大手のエイチ・アイ・エス<9603>(東1)の東日本ツアー事業部・第三旅行事業グループの長谷部卓之グループリーダーに海外旅行の現況を聞いた。

『上海万博開催1ヵ月、旅行者の出足は?』H・I・Sの長谷部卓之氏に聞く

■上海万博は混み合うことも予想、興味のある方は少しでも早く

――上海万博が始まって、まもなく1か月です。順調なスタートでしたか。

 【長谷部氏】 正直、最初は情報不足で大変でした。例えば、入場券は大きく分けて、「個人券」と「団体券」の2種類があります。その種類によって会場へのアクセス方法や駐車場の利用方法が異なるのですが、そのあたりの正確な情報がわかったのは直前でした。また、道路や地下鉄の混雑予測や会場内の情報も乏しく、情報収集に苦労したのを覚えています。

――パンフレット作成などは大変だったでしょうね。

 【長谷部氏】 そうですね。当社のスタッフが会場内を視察することができたのは開幕直前でしたので。利用する駅、ゲート、食事スペース、トイレの数、場所などを直前情報で、急いでパンフレットを作成しなくてはいけませんでした。それに、開幕前ということで当然写真も手に入りません。当初は、満足できるパンフレットではありませんでしたが、現在では少しづつではありますが細かく、詳しい情報がご提供できるようになっています。

――ゴールデンウイークの御社の利用者はいかがでしたか。

 【長谷部氏】 5月1日〜3日までの期間で約500名でした。この期間は情報が不足していたうえに、日付指定の入場という条件だったことを考えれば、まずまずだったと思います。

――連休明け後の状況はいかがでしょうか。

 【長谷部氏】 5月6日以降は非常に良い状況です。他の地域に比べても際立って突出しており、上海を中心とした中国旅行ということでは、昨年の同じ時期に比べて倍以上になっています。やはり、メディア等での報道や露出拡大の効果が大きいと思います。

――期間中、入場券の販売目標はいかがですか。

 【長谷部氏】 公認の販売代理店として、われわれには一定の割当枚数があります。当初は売れ残ったらどうしようという気持でしたが、今は追加したい気持になっているほどです。現地の情報が日本のテレビなどで取り上げられるようになっている効果も大きいと思います。盛り上がってきていると、手応えを感じています。

――お薦めコース、料金について、ご紹介ください。

 【長谷部氏】 上海万博コース4日間がお薦めです。

http://e.his-j.com/trip/ciao/voyage/02A_10/TC-OSB2171-BAN2

 万博1日観光が付いているほか、もう一日万博を見るか、新旧上海巡りを選ぶことができます。新・旧上海巡りでは、上海でいちばん高い展望台、地上400メートルのワールドフィナンシャルセンターから上海市内が一望できます。一方、昔ながらの雰囲気が漂う泰康路(たいこうろ)、田子坊(たこぼう)、やレトロな街並みの多倫路(たりんろ)、18年かけて作り上げられた明代の庭園・豫園(よえん)の散策などをお楽しみいただけます。

――お値段は。

 【長谷部氏】 往復航空券、ホテル、送迎、万博入場券つきで3万9800円からございます。燃油(サーチャージ)代と2日分の万博入場券(1日2,900円)が含まれていますので大変お得感があると思います。

――大阪万博でも会期の終わりが近づいてくると来場者が急増しました。早めがよいでしょうか。

 【長谷部氏】 大阪万博は、私は、まだ生まれていませんでしたので分かりません(笑)。しかし8,9月は日本からの観光客が多くなりますし、10月は国慶節などもあり混み合うことが予想されますので、ご興味のある方は少しでも早いほうが良いと思います。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:11 | 特集
2010年05月24日

次のビッグ・イベント、株主総会接近で発行価格と株価のニアミス銘柄に政策株価の思惑も

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 決算発表が終了すれば、次のビッグ・イベントは株主総会である。かつて跋扈した「ハゲタカ・ファンド」や「モノ言う株主」が、リーマン・ショックやドバイ・ショック、ギリシャ財政危機のソブリン・リスク懸念などに次々と直撃され、撤退・縮小を余儀なくされ、注目度は低下しているものの、株主総会は、経営者と株主とが直接、顔を合せて最高の意思決定をする年1回の重要な機会であることには変わりはない。株主にすれば業績、株価などが妥当なのか、経営者のガバナンス能力は十分なのかなどを確かめて、問題ありとなれば経営責任追及の声のトーンも上がろうというものである。

 なかでもぜひその経営責任に照準を合せたいと手ぐすねを引いているのは、昨年秋の金融危機時に相次いで新株式発行を強行した企業の個人株主だろう。新株式発行で株主価値は希薄化する、株価は急落する、と踏んだり蹴ったり犠牲を強いられた。もちろん株価急落の犠牲者は、既存株主ばかりではない。新株式を引き受けた新株主も、株価が発行価格を割れば、評価損となってマイナスに働く。新株式を発行した会社の経営者は、6月までのあと1カ月、自社の株価と発行価格の格差是正が最大の株主総会対策になるはずだ。

 株価が、前週末21日終値現在で発行価格割れの危機状況にあるのは、金融ご三家の三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)(発行価格428円)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)(同2808円)、野村ホールディングス(8604)(同568円)が代表である。エルピーダメモリ(6665)(同1152円)、日立製作所(6501)(同230円)の2社の株価が、払い込み近辺が安値でそこから大きくリバウンドしたのとは大きな落差となっている。

 株主総会当日も、世界的な同時株安が続いているとすれば、外部環境の悪化に自社株の株安の責任転嫁は可能となる。しかし、相場全般が立ち直るなかでなお株安が変らないとなれば、当然、株主総会で株主から責任を追及され説明責任を求められるはずだ。株主総会に向けて、何らかの株価材料の出現、株価対策の発動が期待されることとなる。

 金融ご三家のほか、発行価格と株価がニアミスしているネクスト(2120)酉島製作所(6363)アルバック(6728)パイオニア(6773)日本ケミコン(6997)曙ブレーキ工業(7238)マツダ(7261)ヤマハ発動機(7272)静岡銀行(8355)常陽銀行(8333)などの政策株価に思惑が高まろうというものである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 14:27 | 特集
2010年05月21日

ギャルメイク?から連想して、化粧品銘柄――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 先日、デパートで外資系化粧品メーカーの商品を買った。フランス系のメーカーで、口紅やアイシャドウ、チークパウダーなど、デザインがかわいいものが多いので、気に入って時々買っているのだ。

 担当してくれたアドバイザー(店員)さんは、「今年入社したのかな?」と思うくらい若い女性だった。小顔で、金髪に近いくらい明るい色の茶髪、お肌ツルツル、ガッツリメイクのギャル風。ボディはバービー人形みたいに細い。日常であまり接さないタイプなので、ちょっと緊張したのだが、彼女のほうがもっと緊張しているように見えた(笑)。

 サービスというか、お試しで、少しメイクをしてもらったのだが、仕上がりは、なんとなくギャル風?のメイクになっていた(笑)。やはりギャル系のかたがメイクを施すと、お客がかなり年嵩の女性でも、ついギャル風に塗ってしまうものなのだなあ、と思い、なんとなく可笑しかった。

 上記の文から連想して、化粧品銘柄。地合いが悪いので、ディフェンシブ銘柄に逃げて(笑)みた。

★資生堂〈4911〉(東1)

 化粧品の国内最大手、資生堂<4911>(東1)を入れる。チャートを見ると、3月18日につけた年初来高値2100円から反落し、地合いの悪化も背景に、続落トレンドとなっている。5月21日終値は63円安の1797円となり、1月4日につけた年初来安値1802円を更新した。現在の1800円ラインはひとつのフシなので、そろそろ反発すると見たいが、地合いがさらに軟化するようなら、1700円ラインの押し目待ちか。

 現在の株価でPERは約23倍、PBRは約2倍となっている。また、今期2011年3月期の配当金は9月中間と3月期末それぞれ25円の、年間計50円予想。現在の株価で利回り約2.8%の計算となる。

★花王〈4452〉(東1)

 トイレタリーでトップ、化粧品で2位のメーカー、花王<4452>(東1)を入れる。チャートは4月6日につけた年初来高値2432円から反落し、地合いの軟化にともない、続落トレンドで来た。5月21日終値は69円安の2032円。前日つけた年初来安値2082円を更新し、連日の安値更新となった。今後の地合いにもよるが、2000円フシでいったん反発すると見たいところ。

 PERは約22倍、PBRは約2倍となっている。また、今期2011年3月期の配当金は9月中間と3月期末それぞれ29円の、年間計58円予想。現在の株価で利回り約2.9%の計算となる。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:52 | 特集

日経平均は強弱観対立へ!調整一巡か?本格調整の始まりか?=犬丸正寛の相場展望

日経平均は強弱観対立へ!調整一巡か?本格調整の始まりか?=犬丸正寛の相場展望 1万円を大きく割り込んだ日経平均に対し、『調整一巡』か、あるいは『本格調整の始まり』か。来週は2つの見方を巡って強弱観が対立するものとみられる。

 日経平均の1万円割れで調整一巡とみる背景には、GDP(国内総生産)と企業業績がそろって好調なことがある。日経平均ベースの予想PERは17倍台にまで低下し割安感が強まっている。しかも、4月15日につけた日経平均の年初来高値1万1408円からの下落率が1ヶ月強で15%に達し下げピッチも速い。特に、今度の相場では個人投資家が慎重だったことで上値でのシコリが少ないこともある。

 一方、日経平均の1万円割れは、本格調整の始まりとみる背景は、金融に対する厳しさがある。2008年のリーマンショック、今回のギリシャショックも、製造業より金融業の行き過ぎが指摘されている。ギリシャショック自体は放漫な財政運営によるものでも、投機的な資金が動きに拍車をかけている、という指摘だ。リーマンショックの震源地アメリカにおいて、また、ギリシャショックの震源地EUにおいて、アメリカとドイツがそろって金融に対する規制を強化する方向にあるのはこのためだ。

 規制によって、短期資金が行き場を失えば、優位な通貨に対し資金移動が起こり、想定以上の為替相場の変動が起きる可能性がある。

 日本は、少子高齢化の人口衰退、勤勉性を失った国民性、技術力の低下、軸の定まらない政治、などなどを考えると、本来、「円高」どころか、「円安」のはず。しかし、現実には、日本よりも悪いEUということで円に資金が流入する。結果、今後もびっくりするような円高の可能性はありうる。

 今、好調な日本のGDP、企業業績は、言うもでもなく、輸出によって支えられている。それが、円高となれば前提が狂ってくる。足元の景気、企業業績は良くても、先行きは下ブレの心配が強い。

 そこへ、朝鮮半島に緊張が高まっている。普天間基地問題で右往左往の今の内閣に軍事的緊張への対応は期待できない。「コンクリートから人へ」の公約も取り下げるようだ。とにかく、今の政府では日本の先行き不安は高まるばかりだ。

 このため、日経平均は民主党政権が誕生した後の安値9076円(09年11月)を下回ることも予想されている。つまり、本格調整の始まりという見方になっているわけだ。もちろん、日本の財政悪化も他人事ではない、というおまけもつく。

 ただ、今の場面で、「調整一巡」か、「本格調整の始まり」のどちらかに決めつけることはできない。もう少し、時間が必要だ。短期的には戻る場面が予想され、その場合、どのていど戻るかが先行きの相場を占ううえで、重要な視点となるだろう。来週は戻りを見極める相場で、一般個人は、もうしばらく、新規買いは様子をみたい。『売りは早かれ、買いは遅かれ』の教えを守るところだろう。

>>犬丸正寛の相場格言(ブログ)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:08 | 特集
2010年05月17日

波乱相場下で「第2のアルプス」探しの有資格銘柄はプラス・スパイラル転換株が最右翼

浅妻昭治のマーケット・センサー 株式投資の現実は厳しい。まさしく諺にいう「板子一枚下は地獄」、「吉凶は糾える縄の如し」通りの日々である。米国株、欧州株、アジア株の乱高下に振り回され、売りか買いか、強気か弱気か見極めがつかない迷走に次ぐ迷走を余儀なくされている。これに拍車をかけたのが、前週末14日にピークを越えた3月期決算の発表である。象徴はアルプス電気(6770)ソニー(6758)の明暗、対照的なパフォーマンスだ。唯一の救い、手掛かり材料の好転する業績動向を素直に受け取って、株高評価して間違いないのか、またまた足がすくむ思いをした投資家も少なくない。

 アルプスもソニーも、同じ赤字転落業績からの生還株である。アルプスは、前2010年3月期に小幅黒字転換したあと、今期は純利益で実に24倍もの増益を予想、市場コンセンサスを100億円を上回るとして、ポジティブ・サプライズとなってストップ高まで買い上げられた。一方、ソニーは、純利益の黒字転換は1期遅れた今期で、その黒字転換幅も市場コンセンサスを850億円も下回るとして逆にネガティブ・サプライズ視され、かつての「ソニー・ショック」を彷彿とさせるような情け容赦のない売られ方をした。

 市場コンセンサスを上回る、下回るというのは、本当はサプライズでも何でもない。単にそのコンセンサスの元になる証券アナリストの業績分析が、揃いも揃って間違ったことを証明しているだけに過ぎないはずだ。しかしその間違いの責任を証券アナリスト自身が取るのではなく、株価に押し付けるのはいかがなものかと割り切れなさだけが残る。

 しかも、投資家がアルプスを買い、ソニーを売っていたならば万々歳の天国である。ところが指運の悪さか魔が差したか、逆にアルプスを売り、ソニーを買いとしてパソコンのキーボードを押してしまったとしたら、まさしく「板子一枚下は地獄」の目も当てられない惨状となる。

 そんなこんなだが、ソニーはさて置いて、少なくともアルプスの好パフォーマンスを前向きに捉えるならば、今後の相場展開の展望にも一筋の道筋がみえてくる。全般の波乱相場下でも市場にまだ買い気が残り、待機資金も十分にあることを表しているとすれば、「木を見て森を見ない」個別銘柄物色が相場の命ということになる。とすれば、「第2のアルプス」探しが、もっとも手っ取り早い相場の勝ち残り方法として浮上する。

 「第2のアルプス」の有資格銘柄は、いうまでもなくアルプスと同様に前々期に下方修正に続き下方修正をしたのが、前期後半から上方修正に転じ、今期のV字回復を予想した銘柄となる。業績も株価材料も株価も、前々期のマイナス・スパイラルが、プラス・スパイラルに転換した銘柄である。

 石炭・コークス価格やマンガン、フェロニッケルの国際市況は、前々期の急落から底打ち、反転し、カーボンブラックの需要も減少から増加に転じており、この関連株は、マイナス・スパイラルからプラス・スパイラルに転換している。三井松島産業(1518)日本コークス工業(3315)東海カーボン(5301)日本カーボン(5302)日本電工(5563)大平洋金属(5541)中央電気工業(5566・東2)などの投資余地が膨らんでくる相場シナリオを期待したいものである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 13:29 | 特集
2010年05月14日

関心は企業業績から景気へ!マーケットの新たな視点とは=犬丸正寛の相場展望

関心は企業業績から景気へ!マーケットの新たな視点とは=犬丸正寛の相場展望 来週(17〜21日)の相場は、マーケットの関心が、『企業業績から景気へ』、徐々に移って行くものとみられる。日経平均は1万400〜1万800円のモミ合いが予想される。

 3月期決算の大所銘柄の発表が、ほぼ一巡した。11年3月期は好調が予想されている。この11年3月期については、まだ、十分には織り込まれてはいないものの、マーケットには別の視点が芽生えている。

 『リーマンショック前水準に対してどうなのか』、という視点である。たとえば、トヨタ自動車<7203>(東1)の営業利益は09年3月期赤字4610億円→10年3月期1475億円→11年3月期(予)2800億円と急速に上向く。ところが、好調だったリーマンショック前の2008年3月期の営業利益は2兆22703億円。この時に比べると、11年3月期が回復するとはいっても、08年の営業利益より、まだ2兆円も少ない。

 マーケットでは、既に、株価については、「リーマンショック前水準奪回が合言葉」となっている。実際、日経平均はリーマンショック前の1万2000円ていどに対し、4月には1万1406円まで行った。しかし、トヨタ自動車にみられるように、多くの企業においては、利益水準がリーマンショック前には遠くおよばない。明らかに、株価が企業業績に対し先行し過ぎている状態なのだ。

 3月期決算会社が、これから、第1四半期(4〜6月)を公表するまでには、まだ時間が必要。このため、ここからは、景気を見ながらの11年3月期をイメージする場面だろう。もともと、4〜6月期が良くても、多くの企業は、第1四半期において増額修正するケースはほとんどない。増額があるとしても第2四半期時点である。このため、これから夏場にかけて、企業業績より景気の動きに関心が強まるものとみられる。しかも、7月には参議院選挙が控えている。これから夏場に向けて、海外、国内とも「景気」への関心が、ますます高まるものとみられる。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:03 | 特集

ハイボールの流行から連想して「お酒」銘柄診断――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 最近(といってもだいぶ前からだが)ハイボールが流行っているらしい。ウィスキーをソーダ水で割ったものだ。私はウィスキーはロックで飲む派なので、あまり興味がなかったのだが、先日、「スーパーハイボール」という飲み方があると知った。ジョニ黒などのブレンデッド・ウィスキーをふつうにソーダ水で割り、その上から、そのウィスキーの原酒のひとつ(たとえばタリスカーやラガヴリンなど)を垂らすという。

 ラガヴリンはスコットランドのアイラ島のウィスキーで、私は今うちにラフロイグを置いているくらい、アイラ・ウィスキーが好きなのだ。独特の風味がいい。タリスカーは、今回調べてみたところ、同じくスコットランドのスカイ島のもので、私は飲んだことがないのだが、これもかなり個性的な味わいのようだ。スカイ島については、昔、本で読んだことがあり、「いつか行ってみたい、でもムリだろうな」と思っていた場所のひとつだ。旅行に行けないなら、せめてウィスキーで気分だけでも楽しもうか、と思ったのだった。

 上記から連想して、「お酒」銘柄を診断してみた。

★サッポロホールディングス〈2501〉(東1)

 ビール・発泡酒3位のサッポロホールディングス<2501>(東1)を入れる。チャートは1月12日につけた年初来高値555円から反落し、一時持ち直しつつも、続落トレンドとなっていた。ただ、5月7日に年初来安値417円をつけてからは、反発のきざしが出ている。14日終値は18円安の432円。PERは約35.4倍、PBRは約1.4倍となっている。信用倍率は約0.6倍の売り長。買い戻しもバネに、まずは460円台奪回、さらに中期で500円フシまでの戻りを目指す。

★アサヒビール〈2502〉(東1)

 ビール類シェア2位のアサヒビール<2502>(東1)を入れる。チャートは4月12日につけた直近高値1811円から反落していた。しかし5月7日につけた年初来安値1577円以降は戻り足のトレンドとなっている。14日終値は7円安の1631円で、PERは約15.2倍、PBRは約1.3倍。信用倍率は約0.4倍の売り長となっているので、今後は買い戻しも入ってくると見たい。まずは25日・13週・26週移動平均線である1700円ライン奪回を目指す。

 過日のシティグループ証券のレーティングでは、「1H」(買い/高リスク)、目標株価2100円とされた。また、SMBCフレンド調査センターの7日付けレーティングでは、「中立」から「強気」(今後6ヵ月間の目標株価が現在の株価を10%以上、上まわると判断する)へ格上げされている。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:54 | 特集
2010年05月10日

【話題】損得で割り切れるか!基地移転問題で気になる沖縄電力の株価

話題 電力株の中で沖縄電力<9511>(東1)が非常に強い動き。鳩山総理の沖縄訪問が連休期間中の5月4日にあり、これを受けて、連休明けの6日(木)に同社株は5360円の年初来高値をつけた。7日(金)はギリシャショックで、全般相場が急落したことから5000円まで調整。しかし、5000円はキープし10日(月)は140円高の5220円と反発。

 むろん、電力株の中で5月になって年初来高値をつけたのは同社株だけ。ちなみに、電力再大手の東京電力<9501>(東1)が年初来高値をつけたのは1月25日の2504円。日柄で3ヶ月以上も前のこと。同社株の強さが抜きん出ている。

 新高値の背景は、もちろん、沖縄の基地移転問題。鳩山総理が、沖縄訪問で、腹案とも言うべき、辺野古沖に杭打ちで滑走路を建設するという案を披露したこと。腹案に値するかどうかは別として、政府が初めて意思表示をしたことは事実。

 もちろん、地元は、テレビ放映でみられるように大反対の合唱。これに対し総理は、「学べば学ぶほど防衛の重要さが分かった」との弁。それに続く言葉としては、きっと、「みなさんも、学んでみてください。重要さが理解できるはずです」と言いたいのだろう。当然、「今後、予想されるのは、お得意の大判振る舞いだろう」(中堅証券)。「みなさまの、あれだけの、反対の声を耳にすれば、この程度の経済支援では足りないと思います」という総理の声が聞こえて来そうだ。

 基地問題が、どうなるかは、まったく不透明。ただ、指摘されるように沖縄の経済支援策は、今後の交渉の過程で膨らんでくるだろう。沖縄を地盤とする沖縄電力にはプラスとなることは間違いない。とはいえ、損得で割り切る投資家の気持ちにも、なんとなく、しっくりしないものが残ることも事実。「実現すれば同社株の1万円の可能性もある」との声もあり、同社株の動きについていくことになりそうだ。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:39 | 特集

「遠い金融危機」は安全資産の金関連株でリスク回避。期間限定で決算内容に要注目

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「遠い戦争は買い」とは、欧州を戦場とした第1次世界大戦当時の日本の軍需特需、戦争景気を背景に成立した相場格言である。しかし、同じ欧州を舞台とする今回のギリシャの財政危機問題は、「遠い金融危機は買い」とするわけにはいかなかったようである。果敢にリスクを取りワールドワイドにどこにでも首を突っ込む投資資金は、そのくせリスクにはことのほか敏感で逃げ足も速い。為替、商品、株式が叩き売られ、地理的にも経済背景的にも遠いはずの日本株にも情け容赦がなく急落した。

 このギリシャ問題の根深さを感じさせるのは、ショックが、EU(欧州連合)の金融支援策が本決まりとなり、ギリシャ自身の財政再建法案が成立する過程で起こったことにある。これは、財政危機、「ソブリンリスク」が、ギリシャ一国にとどまらず、ギリシャと同様に巨額の財政赤字を抱えるポルトガル、スペインなどいわゆる「PIIGS」にまで波及し、より深刻化すると懸念されていることが第一だろう。

 次いでテレビニュースで連日放映されているギリシャ国内の暴動も、不安材料となっている。成立した赤字削減法案では、公務員の給与凍結、年金支給額の削減、消費税(付加価値税)の増税などが打ち出され、4年間で財政赤字のGDP比率をEU基準の3%以下まで10%以上も改善させることになっている。こんな窮乏化政策にギリシャの一般市民が、ブーイングの声を上げるのは当然だろう。「悪法もまた法である」として甘んじて毒杯を仰った古代ギリシャの哲人ソクラテスのようにはいかないのである。バブル経済崩壊後の「失われた10年」で数々の辛酸を舐めた日本の一般市民としては、他人事とはとても思えない。

 専門筋によれば、こうした問題の目先の見極めがつくのが、5月19日ということである。この日にギリシャが、1兆円規模の大量の国債償還を迎えるからだという。もちろんこの間に、主要先進国が市場の動揺を抑えるための協調政策を発動することも想定される。昨年11月のドバイショックでは、日銀が臨時政策決定会合を開催して新型オペの導入を決定し、円高が一巡、株価も急反転したが、そうしたケースも起こり得る。

 問題はこの見極めがつくまでの1週間の期間限定の対処方針となる。これはもう当たり前すぎるほど当たり前だが、リスク資産が軒並み投げ売りされるなかで安全資産として逆行高した金価格の関連銘柄でリスク回避するのが常法だろう。5月6日に好決算を発表した三井金属(5706)が好感高したように、決算発表が11日予定の住友金属鉱山(5713)、13日予定のDOWAホールディングス(5714)アサヒホールディングス(5857)、14日の松田産業(7456)などの決算内容が要注目となる。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
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2010年05月07日

中期的材料で表面化した『3つの不安』を見極めるところ=犬丸正寛の相場展望

中期的材料で表面化した『3つの不安』を見極めるところ=犬丸正寛の相場展望 来週(10〜14日)の相場は、短期急落に対し戻りが見込める一方で、中期的な材料として表面化した、『3つの不安』を織り込む動きとみられる。

 日経平均は、連休前、4月27日には1万1213円と上伸し連休明けに期待を抱かせる動きだった。ギリシャの財政危機、中国の引き締め策などにより、NYダウなど世界のマーケットが軒並み急落。日経平均は7日(金)には1万0257円まで、わずか4営業日で956円安と1000円近く下げた。短期間にこれだけ下げれば、当然、戻りは見込める。

 その場合、1万1000円台を回復できるか。もう1点は30日線(1万1090円程度)を上抜くことができるか。このあたりが戻りの目安となりそうだ。

 一方、今度の下げで、マーケットには、先行きへの不安が芽生えたことも事実。『世界景気への不安』、『政局への不安』、『企業業績への不安』だろう。2008年のアメリカ発の100年に一度といわれた世界不況。今度はギリシャの財政危機によるヨーロッパ発の世界不況に陥る不安はないか。さらに、世界景気の機関車役・中国にバブル崩壊の懸念が強まっていることもある。仮に、ヨーロッパに加え中国までも調整となれば、今の日本の経済では下支えの力はない。世界景気への不安は強まっている。

 とくに、今度のギリシャ問題は財政の悪化。どの国も財政悪化に喘いでいる。その中で、日本の財政状態は先進国の中で劣化が目立ち、遠くない時期にギリシャ状態に陥る可能性は否定できない。格差是正、優しさ政策は、むろん大切。

 しかし、稼ぐことを疎かにした優しさは真の優しさではない。財政立て直しのために、支出を削ることの難しさはギリシャを見れば分かる。早めに手を打たないと日本も手遅れになりかねない。イギリスの選挙では保守党が巻き返している。日本でも、民主党には、これまでの心地よい風から冷たい風に変ってきている。

 しかし、民主党が保身ばかりに力を注ぐようだと、経済の活力は失われる。7月の参議院選挙に向けて政局不安の雰囲気は強まりそうだ。

 日本を取り巻く外部環境が厳しさを増せば、当然、企業業績への不安も高まってくる。外がだめでも、国内の需要が強いから大丈夫、と言えないのが今の日本である。とくに、仮に、中国がバブル崩壊すれば影響は非常に大きい。

 日経平均1万2000円台への希望が消えたわけではない。むしろ、これら3つの不安が解消されれば、下げに対するリバウンドも加わって一気に1万2000円台へ進む可能性もある。これから、3つの不安がどのように解消されていくか。反対に不安が強まるか。じっくりと見極めるところに来ている。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:50 | 特集

マンガ『へうげもの』から連想して、ガラス・土石セクター銘柄――銘柄ウォッチ

田北知見の銘柄ウオッチ 山田芳裕のマンガ『へうげもの』(HyougeMono)1〜10巻を一気読みした。山田氏のマンガは、1990年代にヤンサン(青年向けの週刊マンガ雑誌『ヤングサンデー』、現在は休刊)に『デカスロン』が連載されていた時から好きだった。ストーリーはもとより、絵のデフォルメが強烈だったり、効果音が変わっていたりするので、おもしろいのだ。

 『へうげもの』は、戦国時代を舞台に、古田織部を主人公としたマンガだ。山田氏の作品らしく、キャラクターはかなり個性的な造形となっており、ストーリーは史実に沿っているものの、独自の解釈がなされている。(以下、ネタバレ注意)

 たとえば、明智光秀が本能寺に滞在中の織田信長を討ったのは、千利休と羽柴秀吉がうまく光秀を焚きつけたから。それでも秀吉は光秀が信長を討てるかどうか不安で、当日は本能寺へ本人が行き、直接手を下して信長を斬っている。

 たとえば、徳川家康のブレーンとなった僧・天海は、光秀が山崎の戦で負けて敗走する際に、光秀を比叡山へ落ち延びさせるために付き添っていた延暦寺の僧だということになっている。光秀はその場で亡くなったが、僧は家康に助けられ、以降は家康のブレーンとして仕えた。光秀の首級として運ばれ、晒されたのは、他の者の首級だったという設定になっている。

 ところで、主役の古田織部は武将・大名ではあるが、むしろ茶人として、あるいは茶器製作などで名高い人物だ。そこから連想して、ガラス・土石セクターで銘柄を探してみた。

★日本板硝子〈5202〉(東1)

 住友系で英ピルキントン社も傘下にある、板ガラス世界トップシェア級の日本板硝子<5202>(東1)を入れる。2010年3月期連結業績予想は、売上高5900億円(前年比20.2%減)、営業損失210億円(前年は19億0800万円の利益計上)、経常損失380億円(同122億5900万円の損失計上)、純損失450億円(同283億9200万円の損失計上)。『会社四季報』には、2011年3月期は増収、営業損益黒字転換、経常・純損失幅縮小との予想値が出ている。

 チャートは2月8日につけた年初来安値221円から反発し、以降は上昇トレンドで来ていた。4月30日につけた年初来高値319円から反落し、地合いへのツレ安もあり、5月7日終値は20円安の276円となった。今後の地合いにもよるが、200円台央の押し目を拾い、300円ラインまでの戻りを待ってみる。太陽電池関連として、中期での買い材料もある。

★ノリタケカンパニーリミテド〈5331〉(東1)

 ノリタケカンパニーリミテド<5331>(東1)は高級食器メーカーのイメージが強いが、研削砥石、セラミック部品など工業用製品の割合がむしろ多い。2010年3月期連結業績予想は、売上高875億円(前年比22.6%減)、営業損失17億円(前年は8億0700万円の利益計上)、経常損失15億円(同11億7100万円の利益計上)、純損失45億円(同68億6100万円の損失計上)。前年比減収、営業・経常・純損失計上の見込みだが、期中に上方修正し、当初予想値よりも、減収幅、損失幅とも少なくなる予想となった。『会社四季報』には、2011年3月期は増収、営業・経常・純損益は黒字転換との予想値が出ている。

 チャートは昨年11月27日につけた直近安値216円を底に、上昇トレンドとなっていた。4月30日につけた年初来高値336円から反落し、地合いにツレて5月6日、同7日とも日足は陰線となっている。7日終値は18円安の298円。今後の地合いにもよるが、280円ラインの押し目を拾い、320円フシまでの戻りを目指してみる。信用倍率は約0.4倍の売り長となっており、買い戻しにも期待したい。リチウムイオン電池関連など、中期での買い材料もある。

田北知見(たきた・ともみ)
エネルギー業界専門紙の記者を経て、現在、株式ジャーナリスト、日本インタビュ新聞社記者。雑誌や証券専門紙への寄稿、ムック「インド株成功の極意」などに執筆。著書に実業之日本社から「分足チャートで儲ける 超デイトレ入門」、かんき出版からは「サラリーマン投資家のための株 黄金分割比投資法」などがある。また企業のIR支援活動にも携わっている。

提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 16:28 | 特集
2010年05月06日

決算発表一巡後は「政治の季節」到来か?選挙関連銘柄に早手回りのアプローチも一考余地

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 3月期決算の発表がピークを越すと、「政治の季節」到来、昨年の政権交代再現かと心配させたのが、5月4日の鳩山由紀夫首相の沖縄県訪問である。沖縄県知事や名護市長との会談で、まず謝罪や認識の間違いを認めた挨拶から入るようでは、自ら期限と区切った5月末までに米軍普天間基地問題が、地元との合意に達するのはまず不可能と思わざるを得ない。早速、マスコミが観測報道したように、連立政権の崩壊、衆参同時選挙などの政局不安が懸念されることになる。上方修正ラッシュとなった決算発表で、材料視されなかった政局動向が、改めて株価波乱材料になる可能性は少なくない。

 この普天間基地移設問題に関連して、鳩山由紀夫首相の「腹案」が観測報道されたときは、突然、およそ20年以上も昔にタイムスリップしたような既視感(デェジャビュ)に捉えられた。移設先の名護市辺野古のキャンプ・シュワブに滑走路を建設する案として、現行計画の埋め立て工法に代わり桟橋工法、浮体工法が検討されているとする記事だったからだ。

 この3工法は、1994年9月に開港した関西国際空港が建設された際も、比較検討が行われた。埋め立て工法は建設業界、桟橋工法は鉄鋼業界、浮体工法は造船業界がそれぞれ提案し、技術評価を経て結局、埋め立て工法が採用されて1987年の空港島の護岸築造工事からスタートした。この工法決定に際して、敗れた造船業界の担当者が「建設業界の政治力には敵わなかった」ともらした述懐をいまでもまざまざと思い出す。

 こうした政治力は、国が進めた数々のビッグ・プロジェクトでも遺憾なく発揮されてきた。1997年に開通した東京湾横断道路(アクアライン)でも、川崎市側はトンネル、木更津市側はブリッジとして建設されたが、これも当時はトンネルを主張する建設業界とブリッジを主張する鉄鋼業界の言い分を足して2で割る折衷案とする観測が専らであった。

 いずれも公共工事が、最大の景気対策・内需振興策だった時代の話である。常に政治力を発揮して勝ち組となった建設業界も、その後の財政再建、公共投資の抑制、「コンクリートから人」への転換で、いまや凋落の一途である。栄枯盛衰は産業界に付き物だが、雇用吸収力の大きなこうした業界の役割が後退したあとに、どのような工法が日本復活を支えるのか、これについても鳩山首相に期限付きで青写真を示してもらいたいものである。

 5月末から7月の参議院選挙まで、「政治の季節」となるとすれば、選挙関連株を早手回しにアプローチすることも有効となりそうだ。定番銘柄のもしもしホットライン(4708)電通(4324)博報堂DYホールディングス(2433)TOA(6809)ムサシ(7521・JQ)に加えて、昨今は関連サイトを運営しているヤフー(4689)楽天(4755・JQ)なども評価を高めており、バラエティーに富んでいるのである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。
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