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記事一覧 (03/30)売買単位引き下げ銘柄で風向きをウォッチ
記事一覧 (03/28)今週はこう動いた!来週は?:一段高には輸出関連の活躍が必要=犬丸正寛
記事一覧 (03/28)株高の効果について−株ロマン
記事一覧 (03/27)日経平均株価「戻り相場」の主役を探る!
記事一覧 (03/23)「スモールベースボールかロングベースボールか!?」電炉株で試してみるのもビューティフル
記事一覧 (03/21)2008年12月のIPO銘柄検証(2)
記事一覧 (03/21)2008年12月のIPO銘柄検証(1)
記事一覧 (03/20)独占禁止法違反はなぜ多い−株ロマン
記事一覧 (03/20)今週はこう動いた!来週は? 内需関連中心に日経平均は一時8000円回復、1株益は100円割れ懸念
記事一覧 (03/16)国策相場で国策銘柄のメガバンク株狙い
記事一覧 (03/15)「アイフル3月危機説」を検証する
記事一覧 (03/14)今週はこう動いた 前週を上回る新安値数に達したが日経平均は7000円台をキープし週末に急反発
記事一覧 (03/14)7000円をキープした日経平均について−株ロマン
記事一覧 (03/09)発想の転換をして悪材料待ち。最大の株価材料は「選挙で」定番の関連株をそろそろマークも
記事一覧 (03/07)いつまで続くアメリカの金融不安−株ロマン
記事一覧 (03/07)今週はこう動いた 金融不安再燃のNY安で主力株中心に日経平均は5.2%下落
記事一覧 (03/02)お助けマン願望より『兜町の夕日』よろしく、野村HDで兜町の底力を測ってみるのも一興
記事一覧 (03/01)「渡り」の功罪について−株ロマン
記事一覧 (02/28)今週はこう動いた 円安支援もあってホンダなど輸出関連が上昇
記事一覧 (02/23)「笑っちゃうほど呆れる」一大暗転も花粉症関連の循環株投資あたりから再構築しリターン思惑
2009年03月30日

売買単位引き下げ銘柄で風向きをウォッチ

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー■相場は豹変する

 「100年に一度の津波」は、いったいどこに引いてしまったのか?昨年9月のリーマン・ブラザーズ証券の経営破たんからわずか半年である。日本のバブル崩壊後の「失われた10年」どころか、20年、30年どころか強欲資本主義の終焉、米国一国支配体制の崩壊まで懸念されたのが、まるで風景の変わった相場シーンが展開されている。わが日本でも、低価格志向、生活防衛意識の高まりが最新のファッションとなっていたはずなのが、高速道路が1000円で乗り放題と値下げされた途端に高速道路をマイカーが走り回り、1万2000円の定額給付金が支給されて、役場の窓口でニコニコする老若男女の顔がテレビ画面からこぼれてきたりした。マスコミではこうした現象を「過度の不安」が解消されたとコメントして伝えている。
 まさしく「君子は豹変する」である。この豹変ぶりは、こと株式相場に関して決算期を控えた株価対策効果と売り方の買い戻しが要因するのが一般的である。とすれば3月末の「ウインドウ・ドレッシング」と買い戻しが一巡する4月相場入りとともに反動安の心配も出てくることになる。しかも4月1日には日銀短観の発表が控えている。実体経済悪と企業業績の続落を再確認すると観測されている。この再確認でまたまた大津波の第2波に押し流されるのか、すでに織り込み済みなのか判断の分かれることになる。
 相場基調も押し目買いか、なお戻り売りなのかフシ目となってくる。相場基調がどちらに転ぶかは、物色銘柄にも変化が出てくるから重要である。大きく区分けすればディフェンシブ株シフトかハイテク株中心かの分岐点になってくる。「君子は豹変する」のが株式投資の好パフォーマンスの極意であるから、4月相場入りを前にどちらに転んでも大怪我をしないように軸足は中立でフレキシブルに対応することが、目先の正解となりそうだ。
 ということで今週は、三井物産(8031)を中心に4月1日から売買単位を引き下げる銘柄で風向きを探ってみてはどうだろうか?1部銘柄では日本特殊塗料(4619)テーオーシー(8841)、2部株でサトウ食品工業(2923)マナック(4364)、新興市場株ではプラマテルズ(2714)エイアンドティー(6722)かんなん丸(7585)ディーエムエス(9782)と並び、業績下方修正・減配銘柄も多いが、しびれを切らした個人投資家が、少額資金で投資できると歓迎して参戦してくることも期待できそうである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:30 | 特集
2009年03月28日

今週はこう動いた!来週は?:一段高には輸出関連の活躍が必要=犬丸正寛

今週はこう動いた■NYダウの急伸にも後押しされて日経平均は1週間で680円高

 今週(3月23〜27日)は、日経平均株価の高い日3回、安い日2回で、「3勝2敗」と久々の勝ち越し。しかも、高い日の1日平均上昇幅232円に対し、同安い日平均はわずか8円と、圧倒的に上昇幅が大きかった。しかも、26日には3月期決算の配当落ち分が80円程度あったことを考えると非常に強い動きの週だった。
 特に、日経平均株価は8000円に乗せた前週18日、19日とやや上値重い動きだったが、NYダウの急伸が後押しとなって、23日(月)に269円高と上放れたことが大きかった。
 この結果、前週末と今週末比較では、1株利益の15%減少以外は、そろって上昇。なかでもNYダウは21%の大幅上昇。日経平均株価は値幅で680円高、率で8.5%上昇、TIPIX7.7%上昇した。ただ、ジャスダック平均の上昇率は1.3%にとどまった。
 主力銘柄では、新日鉄<5401>三菱商事<8058>野村HD<8604>三菱地所<8802>積水ハウス<1928>JT<2914>ホンダ<7267>三菱ガス化<4182>シャープ<6753>ソニー<6758>などが2ケタの上昇率となった。

■東証1部値上がり率上位20は2月に下げた内需株の反発が中心

 東証1部の値上がり率上位20位は次の通り。

1:パシフィックH<8902>(不動産)=261.40%
2:東日カーライフグループ<8291>(小売)=91.67%
3:紀州製紙<3882>(パルプ゜紙)=64.29%
4:エルピーダメモリ<6665>(電気機器)=50.00%
5:若築建設<1888>(建設)=45.83%
6:CSKHD<9737>(情報)=45.29%
7:東洋ゴム<5105>(ゴム)=44.04%
8:富士火災<8763>(保険)=43.10%
9:日成ビルド工業<1916>(建設)=42.86%
10:プレス工業<7246>(輸送)=42.67%
11:日本アジア投資<8518>(証券)=37.84%
12:東洋証券<8614>(証券)=35.77%
13:カルソニックカンセイ<7248>(輸送機器)=34.67%
14:エス・サイエンス<5721>(非鉄)=33.33%
15:いちよし証券<8624>(証券)=32.78%
16:TOKAI<8134>(卸売)=30.62%
17:リサ・パートナーズ<8924>(不動産)=30.25%
18:クラリオン<6796>(電気)=30.23%
19:蛇の目ミシン工業<6445>(機械)=30.00%
20:エー・アンド・デイ<7745>(精密)=29.82%

 これで見ると、内需関連銘柄が中心。輸出関連では4位にエルピーダメモリ<6665>が目立つ程度。今年2月に大きく下げた内需関連銘柄が今週、大きく戻した相場だったといえる。輸出関連銘柄は、昨年11月に大きく下げた後、年末から年始に一歩先に戻していた。

■日経平均の一段高には輸出関連の活躍必要だが、気になる1株利益の急低下

 このため、日経平均株価が9000円台乗せから一段高となるためには、輸出関連銘柄の上昇が必要。
 果たして、それが可能かどうか。最近、円高は一服気味だったが、また円高とならないか。来週末発表のアメリカの雇用統計がどうなるか。NYダウの上値が期待できるか。などなど、気になる材料は多い。
 特に、もっとも気になるのは日経平均の予想1株利益。100円を割り込み、今週末27日には、遂に85円まで下がってしまった。来週半ばからは名実ともに新年度相場入りで、気合の入ることが予想されるが、足元の企業業績がどんどん悪くなっていることを忘れてはいけない。

●データで見るこの1週間の動き
  2009.03.19 2009.03.27 比較%
日経平均(円) 7,946 8,626 △8.5
TOPIX 765 824 △7.7
JQ平均(円) 1,007 1,021 △1.3
大型指数 756 818 △8.2
小型指数 1,160 1,236 △6.5
売買高(億株) 18.7 22.2 △18.7
売買単価(円) 655 666 △1.6
1株利益(円) 100 85 ▼15.0
時価総額(兆円) 252.1 271.0 △7.4
PER(倍) 79.1 100.3
利回り(%) 2.44 2.22
PBR(倍) 0.89 0.96
NY(ドル) 6,400 7,776 △21.5
上海 2,265 2,374 △4.8
トヨタ(7203) 2,965 3,260 △9.9
新日鉄(5401) 257 285 △10.8
三菱商事(8058) 1,228 1,388 △13.0
野村HD(8604) 500 551 △10.2
東京電力(9501) 2,450 2,515 △2.6
日本郵船(9101) 379 414 △9.2
三菱東京UFJ(8306) 489 527 △7.7
東武鉄道(9001) 498 504 △1.2
三菱地所(8802) 1,116 1,245 △11.5
積水ハウス(1928) 717 794 △10.7
日清粉G(2002) 1,035 1,097 △5.9
JT(2914) 239,200 273,000 △14.1
ホンダ(7267) 2,230 2,465 △10.5
東レ(3402) 394 426 △8.1
三菱ガス化(4182) 391 453 △15.8
博報堂DY(2433) 4,180 4,510 △7.8
武田薬品(4502) 3,400 3,610 △6.1
住友金属鉱(5713) 965 1,010 △4.6
コマツ(6301) 1,117 1,121 △0.3
シャープ(6753) 782 871 △11.3
ソニー(6758) 1,973 2,225 △12.7

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:37 | 特集

株高の効果について−株ロマン

■今度の日経平均の戻りで定額給付金の15倍の効果

妻7000円を割りかけていた日経平均が、なんと、10日間で1600円も上げて8600円台です。相場の変わり身は、すごいですね。

夫まったくだ。なんとか、7000円は維持するだろうとは思っていたが、3月10日に場中で7021円まで下げたときは、さすがにダメかと思った。見方が一致するというか、人気が同じになると、相場というものは反対に動くものだ、とつくづく思う。相場格言に、『人も弱気、我も弱気で底が入る』という教え通りだ。

妻今度の戻りで、どのくらいの効果がありますか。

夫心理面の効果は非常に大きいと思われる。

妻だけど、先般の麻生総理の発言では、「株は悪いものということを言う人がいる」、と発言されていました。多くの国民は株高は無関係と思っているのではありませんか。

夫総理の発言は、ほかのところに言いたいことがあったとしても、ああいう発言はよくないね。わざわざ言うことではない。大相撲関係者が、相撲を否定しているようなものだし、野球だって、野球に携わる人が野球を否定しているようなものだ。

■資本主義で生きる以上、株をもっと味方にしよう

妻スポーツと政治は違うのではありませんか。

夫そんなことはない。日本は資本主義の国なんだ。資本主義は「株式」を発行して、資本を調達することで成り立っている。そこを否定しては、資本主義そのものを否定することになってします。麻生さん、あなたは社会主義国のトップですか、と言いたくなる。資本主義の中心政党の自民党に身を置きながら、わざわざ、反対意見を取り出すことはない。この世は、すべての人が、それぞれの社会においてプライドと生きがいを持って生活している。その社会が、本当にだめというなら法律を改正して改めればいい。

妻あまり興奮しないで、血圧が高いのですから。たしかに、お互いが、自分たちは何で、ご飯を食べているのか、ということは大切ですね。ところで、肝心の株高効果ですけど。

>>全文を読む(株高の効果について−株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:38 | 特集
2009年03月27日

日経平均株価「戻り相場」の主役を探る!

回復への期待と現実悪の綱引き相場【戻り相場の主役は何か!?】

■東証1部値上率上位30社の大半は金融など小型の内需関連

 相場は快調に戻している。そこで、いったい、今度の「戻り相場の主役」は何であったのかと思いをめぐらしてみる。当初はホンダ<7267>が引っ張ったようにみえたが、必ずしもそうではない。それならトヨタ自動車<7203>だったか、ソニー<6758>か、パナソニック<6752>か。これも違う。今回の戻りの主役を明確に答えることは難しい。
 日経平均株価は3月10日の場中安値7021円から3月26日の場中高値8640円まで23.0%の上昇。もうひとつの有力指標であるTOPIXも18.4%上昇した。この両指標で見れば、日経平均の上昇率がTOPIXより大きいから、日経平均採用型が主役だったようにも見える。

【東証1部の値上率上位30社(3月10日終値→26日)】

1位:東日カーライフG<8291>=130.0%(小売業)
2位:CSKHD<9737>=102.2%(情報・通信)
3位:日本アジア投資<8518>=96.4%(証券・商品)
4位:オリックス<8591>=82.4%(その他金融)
5位:エプソントヨコム<6708>=80.2%(電気機器)
6位:パイオニア<6773>=79.7%(電気機器)
7位:武富士<8564>=79.6%(その他金融)
8位:アイフル<8515>=74.7%(その他金融)
9位:ティアック<6803>=69.5%(電気機器)
10位:テイクアンドギ<4331>=64.5%(サービス)
11位:サンデン<6444>=62.3%(機械)
12位:アゼル<1872>=60.0%(不動産業)
13位:TOWA<6315>=59.5%(機械)
14位:若築建設<1888>=57.1%(建設業)
15位:富士電機HD<6504>=56.9%(電気機器)
16位:新生銀行<8303>=54.7%(銀行業)
17位:富士火災海上保険<8763>=54.5%(保険業)
18位:大同メタル工業<7245>=53.9%(輸送機器)
19位:日成ビルド工業<1916>=53.8%(建設業)
20位:シルバーオックス<8024>=53.5%(繊維)
21位:ジャフコ<8595>=53.2%(証券・商品)
22位:大日本スクリン<7735>=52.9%(電気機器)
23位:日本証券金融<8511>=52.4%(その他金融)
24位:住友信託銀行<8403>=51.6%(銀行業)
25位:蛇の目ミシン工業<6445>=50.0%(機械)
26位:大京<8840>=50.0%(不動産業)
27位:デサント<8114>=49.2%(繊維)
28位:住友重機械工業<6302>=48.7%(機械)
29位:住石HLD<1514>=48.3%(鉱業)
30位:クレディセゾン<8253>=48.0%(金融)

 ところが、東証1部の値上率(3月10日終値→26日)の上位30社では、輸出型での有力銘柄はほとんど見当たらない。10社までが銀行、証券、その他金融などの金融セクター銘柄。これに小売、繊維、サービス、建設などを加えた、いわゆる「内需関連セクター」で、18銘柄程度を占める。つまり、今度の戻りの主役は内需株であったことが分かる。
 しかし、内需株の動きを反映するTOPIXの戻りは鈍い。このことは、TOPIXの中でも、時価総額のそれほど大きくない内需銘柄が買われたことを意味する。

■2月新安値続出のリバウンドが継続

 昨年秋以降の相場を振り返ると、昨年10〜11月にアメリカの金融不安で輸出関連銘柄が大きく売られた。この輸出株不振の中で秋から年末に買われたのが内需株。その内需株も遂には2月に急落、多くの新安値銘柄を出した。その内需関連銘柄がここに来て戻りに転じたという図式である。
 さて、ここからどうなるか。相場がさらに上値を追うには、(1)今度は輸出関連銘柄の上昇が必要(2)時価総額の大きい内需株の上昇が必要ということになってくる。
 (1)のためにはホンダ<7267>トヨタ自動車<7203>といった主力どころの輸出関連の活躍が欲しい。仮に、トヨタ自動車の4000円、ホンダの3000円、日本郵船<9101>の600円が実現すれば日経平均の1万円も十分に期待できる。
 (2)のためには三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>の700円、野村ホールディングス<8604>の750円、JR東海<9022>の80万円などが欲しい。そうなればTOPIXの1000ポイントも期待できる。

■回復への期待と現実悪の綱引き相場

 世界景気回復の期待を抱かせるような報道も少しずつ聞かれるようになっている。特に、牽引役の期待される中国には内需刺激の政策がいろいろ伝えられる。一方、速ければ4月半ばには3月期決算の修正や発表が始まる。既に、日経平均ベースの1株利益は100円を割り込み90円程度まで減少。企業業績の現実悪はますますプレッシャーとなっている。「回復への期待と現実悪の綱引き相場」の展開になるのではないだろうか。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:34 | 特集
2009年03月23日

「スモールベースボールかロングベースボールか!?」電炉株で試してみるのもビューティフル

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー スモールベースボールはロングベースボルを超えることができるのか?−−−いま米国で大詰めを迎えたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でそんな壮大な実験が行われているようである。バットを振り回しホームランが飛び交う攻撃重視の野球が世界を制覇するのか、投手力中心で専守防衛のアジア野球がよく「小が大を制する」か結論が出ようとしている。もちろんサムライジャパンの奮闘ぶりには手に汗を握るとともに、スモールベースボールでよくもまあベストフォーまで勝ち上がったと拍手を惜しまない。ただややいじましく、たまにはスカッとホームランをかっ飛ばしフラストレーション(欲求不満)を一掃して欲しかったとないものねだりもしたくなった。
 たかが野球の話である。しかし、その単なる野球の勝った負けたが、現在の相場環境に重ね合わせると、とたんに野球の範疇を飛び越えて身につまされてしまう。株式投資でもスモールベースボールかロングベースボールか、選択を迫られる心境になるのである。悪材料が次から次と続出する相場環境下では、もちろん専守防衛のスモールベースボールが最優先だが、それでも「小さく取って、大きくヤラれる」怯えが消えることがない。なまじ前回のバブル崩壊後の安値からの株高、ホームランの記憶が強く残っているだけにいじましいことこのうえない。フラストレーションが溜まるばかりである。
 強気になりきれないのは投資家だけではない。G20に出席した主要各国の財務相・中央銀行総裁やわが日本と政府・与党も、口からはGDP比2%の財政出動だとか20兆円規模の補正予算などと景気のいい掛け声が出るが、そんなロングベースボールでこの難局を脱出できるか心もとないはずだ。「フォワードルッキング」が得意技の日銀も、この決算期の3月期末を乗り切ったあとに、5月の3月期決算発表を次のヤマ場として3月17−18日開催の日銀政策決定会合で国債の買い取り増額を決めた。
 ここはどうしてもスモールベースボールである。いじましくなるのは重々に承知だが専守防衛優先で、ロングベースボールはまだ時期尚早である。足元重視となれば浮上するのは電炉株である。鉄スクラップ価格の反落による業績の上場修正への一転と株不足や高値期日一巡の信用好需給を両備していることが要因となる。東京製鐵(5423)合同製鐵(5410)中山製鋼所(5408)中部鋼鈑(5461・名1)などで「スモール・イズ・ビューティフル」となるか試してみるところである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:48 | 特集
2009年03月21日

2008年12月のIPO銘柄検証(2)

特集【IPO人気復活なるか!直近IPOを検証】

 3月19日終値ベースで、株価が公募価格を下回っている08年12月のIPO銘柄は7銘柄。全体としては小粒で、事業内容も地味な感が否めない。成長期待が小さいことに加えて、足元の景気悪化の影響が警戒されている可能性も考えられる。また指標面に割安感が強くても、公募価格を下回ると資金の逃げ足は速くなるようだ。こうした銘柄が浮上するためには、やはり業績面での好材料が必要になるだろう。

 シイエム・シイ<2185>(JQ)の初値は1540円で、公募価格の1900円を19%下回った。ほぼ初値天井の形となり、1000円を挟むレンジで推移している。自動車やプリンターなどの修理手引書や取扱説明書の製作を手掛け、トヨタ自動車<7203>(東1)ブラザー工業<6448>(東1)など中部地域の大企業向けが主力である。指標面では割安な水準と考えられるが、事業内容で見て成長期待に欠けるようだ。

 エス・ディー・エス バイオテック<4952>(JQ)は、初値が693円で公募価格750円を8%下回った。ほぼ初値天井の形となり一時は400円台を割り込んだ。その後は切り返しているが、依然として公募価格を下回る水準で推移している。農薬の開発・製造・販売を手掛け、農業関連のテーマ性で注目されるが、投資ファンドの保有比率が高いため、需給面での警戒感が強いようだ。

 らでぃっしゅぼーや<3146>(JQ)の初値は600円で、公募価格600円と同じだった。IPO直後には一時765円まで上昇したが、その後は上値を切り下げて、軟調な展開が続き、公募価格を下回る水準である。有機・低農薬野菜などの会員制宅配サービスを手掛け、農業関連、健康関連などのテーマ性も期待されたが、景気悪化の影響などで業績面での強調材料に欠けるようだ。

 ソーバル<2186>(JQ)は、初値が640円で公募価格600円を7%上回った。IPO直後には852円まで上昇し、800円を挟むモミ合いが続いたが、配当権利落ち後は軟調な展開となった。キャノン<7751>のデジタルカメラなどを制御する組み込みソフトの開発が主力である。無借金経営、低PER、高配当利回りが見直される可能性も考えられるが、ユーザーの新製品開発絞り込みの影響が懸念されているようだ。

 ショーエイコーポレーション<9385>(HC)の初値は236円だった。公募価格225円を5%上回り、249円まで上昇したが、その後は軟調な展開となり、公募価格を下回る水準で推移している。プラスチック包装資材の製造販売と、ダイレクトメールの封入・配送を展開している。指標面の割安感が見直される可能性も考えられるが、成長期待が小さく、企業の広告費抑制の影響も懸念されているようだ。

 リックコーポレーション<3147>(HC)は、初値が330円で公募価格330円と同じだった。しかし初値天井の形で急落した後は、上値を切り下げる展開となり、公募価格を大幅に下回る水準で推移している。岡山県を地盤にホームセンターとペットショップを運営する。指標面では割安な水準と考えられるが、競争激化が予想される業界であり、景気悪化の影響も懸念されているようだ。

 paperboy&co.<3633>(JQ)は初値が4000円だった。公募価格1900円の2.1倍を付けて、一時は4320円まで上昇した。年内最後のIPOという話題性も材料視された可能性がある。ただし過熱感が強く、公募価格を下回った後は軟調な展開である。GMOインターネット<9449>(東1)の連結子会社で、個人向けサーバーホスティングサービスを手掛けている。指標面で見ればやや割安な水準と考えられるが、ネット関連としては特に目新しい業態ではなく、成長期待もさほど高くないようだ。

【特集】IPO人気復活なるか!直近IPOを検証〜09年3月
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:22 | 特集

2008年12月のIPO銘柄検証(1)

特集【IPO人気復活なるか!直近IPOを検証】

 08年12月のIPO(新規株式公開)銘柄について、その後の株価の動きなどを検証する。

 08年12月のIPOの事業内容を見ると、シイエム・シイ<2185>(JQ)が自動車などの修理手引書や取扱説明書の製作、エス・ディー・エス バイオテック<4952>(JQ)が農薬の製造販売、らでぃっしゅぼーや<3146>(JQ)が有機・低農薬野菜の会員制宅配サービス、ホシザキ電機<6465>(東1)が業務用厨房機器の製造販売、ソーバル<2186>(JQ)がソフトウェア開発、ショーエイコーポレーション<9385>(HC)がプラスチック包装資材の製造販売とダイレクトメールの封入・配送、グリー<3632>(東マ)が携帯電話向け交流・ゲームサイトの運営、リックコーポレーション<3147>(HC)がホームセンターとペットショップの運営、paperboy&co.<3633>(JQ)が個人向けサーバーホスティングサービスである。全体として見れば、話題性などの点でやや地味な印象も強い。

 初値と公募価格の関係で見ると、初値が公募価格を上回ったのが4銘柄、公募価格と同じだったのが2銘柄、公募価格を下回ったのが3銘柄であり、全体としては順調だったと言えるだろう。公募価格に対する初値の上昇率で最も高かったのは、paperboy&co.<3633>(JQ)の2.1倍だった。

 ただし、その後の株価の推移を見ると、3月19日終値ベースで、株価が公募価格を上回っているのは、ホシザキ電機<6465>(東1)グリー<3632>(東マ)の2社にとどまっている。市場全体の地合い悪化も影響していると考えられるが、IPO直後の値動きが悪いと資金の逃げ足は速いという傾向は相変わらずのようだ。

 ホシザキ電機<6465>(東1)の初値は705円で、公募価格750円を6%下回ったが、2月4日には1000円まで上昇した。その後も公募価格を上回る水準で推移している。業務用厨房機器の大手メーカーで、特に製氷機の市場シェアが高い。知名度の高さや、良好な財務内容が評価されているようだ。ただし、外食業界の新規出店抑制の影響が業績面の懸念材料であり、注意が必要だろう。

 グリー<3632>(東マ)の初値は5000円だった。公募価格の3300円を52%上回る好調なスタートとなり、一時は6300円まで上昇した。その後はやや軟調だが、公募価格を上回る水準で推移している。携帯向け交流・ゲームサイトを運営する業界最大手で、同業のミクシィ<2121>(東マ)とともに、新興市場におけるネット関連の主力銘柄となっている。ただし、ネット関連銘柄に特有の期待先行の面も強いだけに、業績伸び率に注意が必要だろう。

【特集】IPO人気復活なるか!直近IPOを検証〜09年3月
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:07 | 特集
2009年03月20日

独占禁止法違反はなぜ多い−株ロマン

■「作れば売れる」時代が終わって、「物が売れない」時代になったことが原因

妻最近、「独占禁止法」違反の報道が多いと思いませんか。国際貨物をめぐって日本通運など、液晶ディスプレイモジュールでシャープなど、塩ビ管、圧延鋼板などもありました。

夫そうだね、たしかに多い。ちょっと、調べてみただけで、今年になって10件、昨年で60件ていど違反があった。増えている印象は強いね。

妻どうしてですか。

夫独占禁止法の正式な名称は、「私的独占の禁止及び公正な取引の確保に関する法律」というんだ。一言でいえば、「独り占めはだめ」ということなんだ。日本では、強い力を持っていた「財閥」が、戦後、解体された。マーケットは、公正で自由な競争が大原則で、それが守られることで、各自が創意工夫と努力をする気持ちになる。最近、違反が多いということは、そういう競争はしたくない、という気持ちが企業の中にある。

妻不思議なことは、なぜ、次々と起きるか、ということです。最近は、「内部統制」がうるさく言われていると思うのですが。

夫2つ理由があると思う。1つは、企業の組織の問題があるように思われる。どこの企業もそうだけど、成績を上げることが求められている。常務会とか取締役会で、いくら「法令遵守」と言っても、現場の部署は営業成績の責任を持たされている。成績を上げるために、「ぼやぼやするな」とか、「なんとしてもやれ」とはっぱをかけられる。同じ業界同士の会社の担当者も同じ思いをしているから、お互いに「競争は止めよう」とか、「今月はノルマが達成できないので、うちで取らせてくれ。次は、おたくに回すから」といった談合が行われる。

妻それなら、ノルマをなくしたら、と言いたいところですが、難しい問題ね。それで、もうひとつの理由は何ですか。

夫「需給」のアンバランスがある。僕たちの若い頃を思い出してごらん。いろいろと物が欲しかった時代だった。しかし、十分に物はなかった。製品を作る側も、1社が新製品を出したら、負けじと他社も新製品を出して競争したものだ。今は、物が充足してるから、少しくらいの手直し程度では売れない。そうとう、画期的な新製品でないと勝てない。

妻そうですね。家電を見ているとよく分かります。関西には昔から松下電器(現在のパナソニック)、早川電機(現在のシャープ)、三洋電機がありました。3社が競って新製品を出して消費者に喜ばれていました。今は、各家庭に電化製品はいっぱいです。結局、三洋電機はパナソニックにM&Aです。

夫家電メーカー各社は、儲からない製品は手がけるのを止めたりしている。だけど、まだ依然として価格競争をやっているのが、家電量販店なんだ。A社が1万円ならB社は9900円、といった価格競争をやっている。これも、いつまでも続かないはずだよ。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:36 | 特集

今週はこう動いた!来週は? 内需関連中心に日経平均は一時8000円回復、1株益は100円割れ懸念

今週はこう動いた■上げの最大理由は「前週、日経平均が下げなかった」売り方の買い戻し

 今週(3月16日〜19日)は、4日間の立会い。高い日3回、安い日1回で「3勝1敗」の、久々の勝ち越し。しかも、前週末から4日連続の白星となり、今年始めての4連騰だった。
 指標の多くが上昇。大型株指数の6.4%上昇をはじめTOPIX5.6%、日経平均株価4.9%上昇となった。個別主要銘柄でも三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が16.7%上昇、三菱地所<8802>14.3%上昇、積水ハウス<1928>12.2%などが2ケタの値上り率となったほか、野村HD<8604>6.6%上昇、東武鉄道<9001>3.7%上昇、JT<2914>7.3%上昇など内需関連銘柄の上昇が目立った。
 一方、シャープ<6753>4.9%上昇、ソニー<6758>4.2%上昇、コマツ<6301>6.6%上昇など輸出関連も買われたが、トヨタ自動車<7203>ホンダ<7267>は共に0.4%上昇にとどまった。

【東証1部の上昇率10位】
(1)アゼル<1872>=100.0%
(2)大京<8840>==53.9%
(3)アイフル<8515>=50.6%
(4)日本アジア投資<8518>=48.0%
(5)東日カーライフ<8291>=45.4%
(6)オリックス<8591>=43.9%
(7)ジョイント<8874>=34.6%
(8)フタバ産業<7241>=33.9%
(9)スクリーン<7735>=33.3%
(10)パイオニア<6773>=32.9%

【東証1部下落率10位】
(1)ゼクス<8913>=37.0%
(2)パシフィH<8902>=27.8%
(3)カシオ<6952>=17.3%
(4)エフピコ<7947>=16.0%
(5)日揮<1963>==13.4%
(6)東芝プ<1983>=11.4%
(7)アルパイン<6816>=10.6%
(8)不二油<2607>==9.9%
(9)ニッセン<8248>=9.6%
(10)Eアクセス<9427>=9.5%

■来週は調整の可能性が強い

 今週、日経平均株価が上昇し18日(水)に場中で8054円と、去る2月10日以来の8000円台回復となった一番の理由は「下げなかった」から。つまり、前週、日経平均株価が7000円を維持したことがある。NYダウが大きく下げた中で大台を維持した。7000円を切って、大きく下げるものと見ていた売り方が「買戻し」に動いたことがある。もちろん、短期狙いの買いが、そこを見逃すはずはなく、上値を買った。
 要は、今週の相場、取り立てた材料はなく、売り方と買い方の「鬩ぎ合い」だったわけだ。買い方は、日経平均株価が1週間で1000円も上げて、さらに、この先上値を追うとは思っていないはず。日経平均株価が7000円から8000円まで上昇したことで、ひと勝負終わった。

■気になるトヨタとホンダの重い動きと、日経平均1株益の100円割れ懸念

 実際、この先、上値を買い上がって行くだけの材料はない。上海万博に関連した需要期待はあるが、まだ大きい紙面の見出しにはなっていない。むしろ、気になるのはトヨタ自動車<7203>ホンダ<7267>の主力銘柄の上値が重くなっていること。もうひとつは、日経平均株価の1株利益が100円まで低下してきたことがある。仮に、100円を切って来るようだと、企業業績の悪化が株価の圧迫材料となる。
 来週は8000円以上の相場持続は困難。むしろ、反落の可能性が強い。

●データで見るこの1週間の動き
  2009.03.13 2009.03.19 比較%
日経平均(円) 7,569 7,946 △4.9
TOPIX 724 765 △5.6
JQ平均(円) 998 1,007 △0.9
大型指数 710 756 △6.4
小型指数 1,123 1,160 △3.2
売買高(億株) 27.9 18.7 ▼32.9
売買単価(円) 687 655 ▼4.6
1株利益(円) 106 100 ▼5.6
時価総額(兆円) 239.7 252.1 △5.1
PER(倍) 71.3 79.1
利回り(%) 2.59 2.44
PBR(倍) 0.84 0.89
NY(ドル) 7,223 7,400 △2.4
上海 2,128.848 2,265.759 △6.4
トヨタ(7203) 2,940 2,965 △0.8
新日鉄(5401) 241 257 △6.6
三菱商事(8058) 1,147 1,228 △7.0
野村HD(8604) 469 500 △6.6
東京電力(9501) 2,425 2,450 △1.0
日本郵船(9101) 371 379 △2.1
三菱東京UFJ(8306) 419 489 △16.7
東武鉄道(9001) 480 498 △3.7
三菱地所(8802) 976 1,116 △14.3
積水ハウス(1928) 639 717 △12.2
日清粉G(2002) 1,017 1,035 △1.7
JT(2914) 222,900 239,200 △7.3
ホンダ(7267) 2,220 2,230 △0.4
東レ(3402) 370 394 △6.4
三菱ガス化(4182) 386 391 △1.2
博報堂DY(2433) 3,960 4,180 △5.5
武田薬品(4502) 3,310 3,400 △2.7
住友金属鉱(5713) 894 965 △7.9
コマツ(6301) 1,047 1,117 △6.6
シャープ(6753) 745 782 △4.9
ソニー(6758) 1,893 1,973 △4.2

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:02 | 特集
2009年03月16日

国策相場で国策銘柄のメガバンク株狙い

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー■株高が実現するまで「あらゆる手段を取る」株高政策は継続・・

 これはどうしたって「国策相場」である。しかも、3月決算期の期末を迎える日本のみの一国にとどまらず米欧、新興国を巻き込むグローバルな枠組みでである。14日に採択されたG20(20カ国・地域)財務省・中央銀行総裁会議の共同声明を読めば、当然、そういう結論になる。「経済成長を回復するため、あらゆる手段を取る」と協調行動をさらに強めることを打ち出したからである。「経済成長」を「株価」に読み替えれば、株高が実現するまで株高政策の継続が期待されることになる。

 今回のG20の共同声明は、世界同時不況下で深刻な需要不足を解消するために、財政出動を積極化しようというものだが、この需要不足は、実は昨年9月のリーマン・ブラザーズの経営破たんまでは、サブプライムローン・バブルとして需要過多となっていたものが一変したものである。需要過多から需要不足への急変を財政出動でカバーするということだが、この過多から不足までのプロセスを問題にしないのには、不公平感が残る。

 サブプライムローン・バブルの渦中で巨額の役員報酬をフトコロに入れた一握りの米金融機関の経営幹部がいる一方で、バブル破たんのトバッチリだけを受ける一般庶民や投資家が多数にのぼったのである。これをこのまま放置しては、それこそモラトリアム(支払い猶予令)、現在版徳政令(債権・債務の放棄)にもつながるもので、まさにモラル・ハザード(倫理観の欠如)になる。欧州各国が、金融規制の強化に固執したのも当然である。

 震源地の米国では、前回の1980年代のS&L(貯蓄貸付組合)危機時には、経営破たんしたS&Lには公的資金が注入されたが、同じ数だけの経営幹部が摘発され有罪判決を受けている。まさしく「国策捜査」によって巨悪が暴かれ、公的資金注入の国民的なコンセンサスを醸成した。今回の積極財政政策は、緊急避難的な政策選択ということだろうが、いつまで国民的なコンセンサスが続くのか心配もしたくなる。

 目先の相場感としては「国策相場」に乗るのがベターとなる。公募増資価格417円近辺にいる三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)などのメガバンク株のリバウンドを狙うところだろう。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:57 | 特集
2009年03月15日

「アイフル3月危機説」を検証する

株式市場の話題■79円まで下落したのはなぜか!?

 消費者金融大手、アイフル<8515>(東1)が安値更新を続けている。3月13日終値で遂に79円まで下落、3年前まで1万円以上の株価であったことが信じられない株価となった。これはなぜなのか、昨今、同社周辺でささやかれている3月危機説を含めて検証してみる。
 同社は昨年2月1200億円の資金調達を実施し、これで同社につきまとっていた信用不安が和らいだかに見えた。しかし、調達額のうち700億円がユーロ円建取得条項付転換社債型新株予約権付社債(転換社債)であったことで、既存株の希薄化懸念から株価は2000円どころから下げ半値水準となった。
 さらに昨年9月のリーマンショック以降、貸金業法の施行を前にした与信厳格化で収益の激減もみられ、株価はさらに半値の500円程度まで急激に下落した。そして、この1週間には、転換期限を1年残し大量に株式に転換され、売却が進んだ結果、株価は79円となった。

■新規顧客承認率が急激に低下

 同社債務状況を見ると、連結有利子負債は1兆円超、1年以内返済予定の債務は4276億円と膨大で、現在の金融情勢から考えると新規調達は無に等しいほど難しい。加えて、厳しい法改正を迎える貸金業界では尚更だ。
 アイフルがここ最近、何度も更新しているHP上のQ&Aを見ると資金繰りには問題無いように思われるが、1年以内返済予定の債務4276億円の返済には疑念がある。昨年12月の新規顧客承認率は同業大手が30〜50%を維持したのに対し、同社の承認率は7%と極端に低い。これは資金繰りが悪いために貸付をほとんど行っていないことの現われともみえる。同社は「手元現金1200億円(12月末時点)、未使用枠のコミットメントライン700億円で1,900億円、月々の元本入金が500億円程度あるので、資金繰りに問題は無い」と説明しているようだが、あくまでも格付けが維持された場合だ。

■格付け機関の「格下げ」の意味するものとは・・

 前週のムーディーズに次いでS&Pも3月13日格下げを検討すると発表した。両格付け機関がもう1ノッチ格下げすればアイフル債はジャンク債となる。両格付け機関は、格下げの方向でウォッチを続けており、3月末までに格下げになる可能性が高いという。
 もう一つの懸念点は、「過払い」が高止まりしていることだ。同業の武富士は第3四半期に過払い引当金を2100億円程度積み増し、貸金業法本施行後の3ヵ年の中期計画を発表したが、その際、アイフルの担当者が「こんな中計は甘い、当社は違う」と評するのを聞いたアナリストが同社の中計を尋ねたところ、言葉を詰まらせる一幕があったという。
 武富士は2100億円の引当金を積み増した後の自己資本比率は18%弱だが、アイフルが同レベルまで引当金を積み増せば自己資本比率は限りなく0に近づくことになり格下げが必死だ。そうなれば、間違いなく現在の有利子負債の9割が財務制限条項に該当し、ウエーバーに応じる金融機関などなくなる。頼みの綱、住友信託銀行といえども「赤字」では債務者区分を引き下げなければならないから、破綻債権となり融資には到底応じられないだろう。
 監査法人としては、監査の甘さを追及されたくないだけに、3月末引当金の積み増を迫ることは必至と見ている(監査法人トーマツ関係者)。万一、全有利子負債の9割が財務制限条項に該当となれば、クロスデフォルトが発生、手のつけられない状況になる。当然、決算短信にはいわゆるゴーイングコンサーンの記載となり、選択肢は破産か会社更生法か、2つに1つに絞られる。
 最近ではトーマツのアイフルチームで「アイフル破綻の準備資料を作成中」(関係者)とのウワサもあると言われている。「アイフル3月危機説」の根拠は以上の通りだが、とどのつまり「火のないところに煙は立たない」といったところか・・・。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 22:35 | 特集
2009年03月14日

今週はこう動いた 前週を上回る新安値数に達したが日経平均は7000円台をキープし週末に急反発

今週はこう動いた■来週は立会い1日少なく期末接近

 今週(3月9〜13日)は、日経平均株価が高い日2回、安い日3回の「2勝3敗」と前週に続いて負け越し。1週間合計の新安値銘柄数は425社に達し、前週の356社を上回った。しかし、NYダウが安値を更新する中で、日経平均株価は10日(火)に場中で7021円まで下げたが、7000円をキープした。このことが、「下値は固い」との見方となって、売り方の買い戻しも入って、週末には一気に7500円台に乗せる急反発となった。
 前週末に比べ日経平均は5.5%上昇。しかし、TOPIXの上昇率は0.4%と小幅で、規模別指数においても大型株指数0.4%上昇に対し、小型株指数は1.5%下落。また、ジャスダック平均も0.2%下落した。こうしてみると、今週は、「日経平均採用型で、これまで大きく下げていた銘柄」が反発した相場だった。小型株を物色するほどの元気はなかった。
 主な銘柄では、これまで大きく下げていた野村ホールディングス<8604>が前週末比12.4%上昇。ソニー<6758>も10.3%の2ケタ上昇。反対に新薬開発の遅れが伝えられた武田薬品<4502>は前週末比で13.3%下げた。また、これまで高値圏で堅調だった東京電力<9501>が9.5%下げた。

 このほか、東証1部の値上り上位10は、

(1)エプソントヨコム<6708>=74.6%
(2)エス・サイエンス<5721>50.0%
(3)クボテック<7709>=44.2%
(4)山水電気<6793>==33.3%
(5)ゼクス<8913>==32.3%
(6)NISグループ<8571>=28.5%
(7)ピクセラ<6731>=26.5%
(8)コジマ<7513>==26.4%
(9)イエローハット<9882>=24.5%
(10)帝国電機製作所<6333>=24.0%

東証1部下落率10位

(1)パシフィックHD<8902>=98.9%
(2)ランド<8918>==35.0%
(3)シルバー精工<6453>=33.3%
(4)総合メディカル<4775>=25.9%
(5)アイフル<8515>=24.7%
(6)日立国際電気<6756>=24.2%
(7)エルピーダメモリ<6665>=23.1%
(8)ライトオン<7445>=21.5%
(9)日立工機<6581>=21.4%
(10)エンシュウ<6218>=20.3%

■外国投資家の売りの出ない小型株物色も

 来週(16〜19日)は、20日(金)が春分の日で休日のため立会い日数は4日間。しかも、3月年度末が接近。動き難くなるものとみられる。日経平均は今週末30日線で上値が押さえられた。来週、同線を抜いてくるかどうかが見所となるが、仮に上抜いても、一本調子での上値追いは難しそうだ。外国投資家の売りが控えているものとみられるからだ。日経平均は小幅のモミ合い相場の可能性が強い。このところ下げていた小型銘柄が出遅れ感から物色される可能性がある。

●データで見るこの1週間の動き
  2009.03.06 2009.03.13 比較%
日経平均(円) 7,173 7,569 △5.5
TOPIX 721 724 △0.4
JQ平均(円) 10,005 9,981 ▼0.2
大型指数 707 710 △0.4
小型指数 1,141 1,123 ▼1.5
売買高(億株) 20.5 27.9 △36.0
売買単価(円) 619 687 △10.9
1株利益(円) 103 106 △2.9
時価総額(兆円) 238.8 239.7 △0.3
PER(倍) 69.1 71.3
利回り(%) 2.71 2.59
PBR(倍) 0.83 0.84
NY(ドル) 6,626 7,223 △9.0
上海 2,193.007 2,128.848 ▼2.9
トヨタ(7203) 2,900 2,940 △1.3
新日鉄(5401) 249 241 ▼3.2
三菱商事(8058) 1,121 1,147 △2.3
野村HD(8604) 417 469 △12.4
東京電力(9501) 2,680 2,425 ▼9.5
日本郵船(9101) 376 371 ▼1.3
三菱東京UFJ(8306) 401 419 △4.4
東武鉄道(9001) 486 480 ▼1.2
三菱地所(8802) 943 976 △3.4
積水ハウス(1928) 630 639 △1.4
日清粉G(2002) 952 1,017 △6.8
JT(2914) 222,600 222,900 △1.3
ホンダ(7267) 2,150 2,220 △3.2
東レ(3402) 361 370 △2.4
三菱ガス化(4182) 363 386 △6.3
博報堂DY(2433) 4,020 3,960 ▼1.4
武田薬品(4502) 3,820 3,310 ▼13.3
住友金属鉱(5713) 885 894 △1.0
コマツ(6301) 1,033 1,047 △1.3
シャープ(6753) 745 745 0
ソニー(6758) 1,715 1,893 △10.3

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:47 | 特集

7000円をキープした日経平均について−株ロマン

■株の持つ先見性が発揮され始めてきた

妻日経平均は、よく7000円を維持しましたね。中国の「景気回復」を先取りし始めたのですか。

夫うーん、むずかしいところだね。景気回復の期待をまったく抱いていないと言えばウソになるが、正直、まだそこまでの元気はないように思えるんだ。

妻「株は先見性を発揮する」と言われますが、いったい、どのくらい先を読んで、織り込むのですか。

夫相場格言に、『麦わら帽子は冬に買え』、というのがある。冬のうちに夏場の銘柄を買いなさいと教えている。このことで言えば、普通では、半年くらい先取りをしている、と思えばいいだろう。

妻普通以外のビッグな行事などは、もっと早いのではありませんか。昨年、中国の北京オリンピックのように。

夫そうだね。昨年のオリンピックの場合は、実際に始まったら、それで株が動いたということはなかった。直前に毒入り餃子事件もあったため、観光会社の株価も上がらなかった。むしろ、オリンピックが始まる前の方がよく動いた。

妻そうでした。

夫オリンピックのための施設や道路などを整備するため、鉄鋼や建設機械の株が上がった。ものすごく、鉄不足になって、日本の公園から金属のスベリ台が盗まれたほどだった。新日本製鉄が964円の高値をつけたのは2007年7月だったから、オリンピックの始まる1年前に天井を打った。この時は株価がビッグイベントを1年、先取りしていたと言える。

妻現在、中国は大変なお金を投じて景気を刺激しようとしています。株はこの点を先取りして動くのではありませんか。

夫既に、少しは、そうした動きは出ているけど、まだ本調子ではないね。

妻どうしてですか。

夫そうだね、どう説明したらいいかな。要は余裕がないということなんだ。

妻余裕が株の先見性に関係あるのですか。

>>全文を読む(7000円をキープした日経平均について−株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:22 | 特集
2009年03月09日

発想の転換をして悪材料待ち。最大の株価材料は「選挙で」定番の関連株をそろそろマークも

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 「すべての道はローマに通ずる」といわれるが、現在はすべてが「ローマ」ならぬ「選挙」に通じているようである。東京中央郵便局の再開発見直し発言も、大票田の全国特定郵便局長会を多分に意識してメッセージされているようであるし、民主党の小沢一郎代表の公設第1秘書逮捕も、なお真相究明を待たなくてはならないが、支持率逆転を期待する政治臭がフンプンである。
 もちろん景気・株価対策も、不況、雇用不安が深刻化し、株安が止まらないようでは選挙に勝てるわけがないから、当然、拍車がかかることになる。しかし景気対策は、定額給付金の支給程度ではとてもではないが及びがつかない。震源地の米国では、「100年に一度の津波」の金融危機、実体経済の悪化が、第1波が引いたと思ったのも束の間、第2波、第3波と次々と押し寄せて、まさにすべてを根こそぎ跡形もなく海底深く引き摺り込むエネルギーをみせつけている。ついにはオバマ大統領が、「株は今が買い時」とインサイダーまがいの買い推奨コメントを明らかにしたが、そこからでも株価はさらに一段安となっている。
 相場セオリーでは、「高値で出る好材料は売り」、「安値で出る悪材料は買い」といわれている。このセオリー通りなら、これだけ安値で悪材料が続出すれば、株価はコツンと底打ちしもう何回も買い転換しても不思議はないはずだ。それがそうならないのは、悪材料がいずれも底打ち材料としては役不足ということになる。前回のバブル崩壊後の安値では、りそな銀行への公的資金注入が、底打ち・相場反騰のシグナルとなったが、同様の決定的な材料を待たなくてはならないことになる。ということは、ここは発想の転換をして、どうようなスチュエーションでどうような材料が出たら株価が底打ちとなるか、いろいろシミュレーションする方が間違いが少ないことになる。
 この決定的な材料の候補の一つに浮上しそうなのが、「すべての道が通じる」選挙となる。小沢代表の公設第1秘書逮捕で、選挙結果がどう転ぶか不透明化したようだが、もし自民・公明の与党が議席の3分の2どころか、過半数も取れない事態になれば、政局混迷、政局不安、政界再編で株は総売り、為替は円安となるが、これこそ待望久しい底打ち材料となる。選挙こそ最大の株価材料となり、選挙関連株が最大のメリット株として名乗りを上げることになる。
 定番の選挙関連株は、業績の下方修正銘柄が多いのが気になるが、もしもしホットライン(4708)電通(4324)博報堂DYホールディングス(2433)TOA(6809)ムサシ(7521・JQ)をそろそろマークしておくことも忘れてはならないようである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。


【一覧】パチンコ・パチスロ関連銘柄
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:05 | 特集
2009年03月07日

いつまで続くアメリカの金融不安−株ロマン

■国家としてのアメリカも貿易赤字、財政赤字の膨張で再びドル安懸念

妻ニューヨークの相場が、いつまでも波乱状態ですね。何が、原因なのですか。もう終わったと思っていたのに。

夫予想以上に金融バブル崩壊の後遺症が大きいね。シティ銀行、AIGは四半期決算の度に赤字幅が大きくなって行く。結局、金融ビッグ2社は、実質、国有化になってしまった。政府介入を極端に嫌い、自由をモットーとするアメリカにとっては、打ちのめされた気持ちだろう。

妻自由が最高、と言っても、会社が潰れてしまってはだめでしょうに。政府の力でも何でも借りなくては。

夫そうだね。分かってはいることだけど、やはり国有化を嫌がって、株は下がっている。

妻日本への影響はどうですか。日本の場合、既に、銀行の一時、国有化などは経験したと思います。

夫そうだね。2000年をピークとしたバブル経済の崩壊の中で金融機関の破綻が相次いだ。今、アメリカで起きていることは、既に、日本では2002、03年頃に経験している。今の日本は、あの頃に比べると悪くはない。

妻一般企業はいかがですか。

夫外需落ち込みの影響は受けている。しかし、02年頃と、大きく違う点は、「危機対応」が、すばらしく速いということがある。社会からは、人員削減を批判されながらも、リストラを強力に推し進めた。とかく物事への対応が鈍いと言われる日本企業だが、今度ばかりは速かった。潰れてしまってはダメだから。このため、在庫整理が進み、世界景気の浮揚を待つ体制ができている。

>>全文を読む(いつまで続くアメリカの金融不安−株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:30 | 特集

今週はこう動いた 金融不安再燃のNY安で主力株中心に日経平均は5.2%下落

今週はこう動いた■大型銘柄には内外機関投資家の処分売りも出る

 今週(3月2〜6日)は、5日営業日の内、高い日2回、安い日3回と「2勝3敗」。前週に続いて負け越し。高い日の1日平均幅101円に対し、安い日平均幅は199円と2倍の開き。この結果、日経平均は前週末に比べ5.2%下げた。下げの理由はNYダウの6.15下落の影響。
 下げの中心は大型株。大型株指数(発行株数2億株以上)が6.3%下げ、小型株指数(発行株数6000万株未満)の下落率1.1%を大きく上回った。出来高も火曜日以降週末まで1日20億株台。3月の決算月入りで国内機関投資家の売りと、外国人投資家の処分売りが出たものとみられる。
 個別銘柄では、主力株の多くが下げた。三菱東京UFJ(8306)が11.6%下げたほか、前週上伸のホンダ(7267)10.0%、住友金属鉱山(5713)10.6%と2ケタの下げ。三菱商事(8058)9.8%、トヨタ自動車(7203)も8.8%と大きい下げとなった。
 半面、上海総合指数が5.2%上昇し、コマツ(6301)が1.0%上昇となるなど、「中国関連」銘柄に上伸の芽が見られる。

■個別の材料株物色は活発で東証1部値上10%以上は44銘柄

 また、東証1部の値上率ベスト10位では低位材料株に活発な動きが見られた。10%以上値上りした銘柄数はベスト10位を含め44銘柄に達し、個別物色は活発。
(1)ゼクス(8913)=107%、(2)日商エレク(9865)=92.2%、(3)宮越商(6766=36.0%、(4)NISG(8571)=31.2%、(5)一休(2450)=23.4%、(6)シルバ精工(6453)=20.0%、(7)アイロムHD(2372)=19.4%、(8)テイクギヴ(4331)=19.1%、(9)長谷工(1808)=17.6%、(10)さが美(8201)=17.6%。

 NY株安は金融不安の再燃。銀行のシティ、保険のAIGの大赤字で、政府に株を持たれ、実質、国有化となった。来週は自動車GMの経営問題の行方も出てくる。四半期決算を発表するたびに赤字が膨らんでいる。2002年当時の奈落の底、状態だった日本をなぞっているようだ。当時の日本もそうだったが、自国の努力で切り抜けて行くより道はない。これからも不良資産が出てくるようならNYダウの6000ドル、あるいは5000ドルもあるかもしれないが、どれだけ悪いかは外からは見え難い。ともかく、この間、日本は今後の生きる道を求めて日本らしさを強固にすることだ。個人でも企業でもそうだが、人は助けてはくれない。

■中国関連銘柄に株価浮上の新芽

 さて、来週は金融不安のアメリカを横目で見ながらの動きが続く。特に、8%の経済成長を目指して公共投資、減税を行う中国。この効果で予想以上に早く中国が回復に向かう可能性がある。昭和40年代の日本のように。中国関連銘柄が前面に出てくる可能性がある。
 一方、TOPIXは引き続き軟調だろう。前週は、714ポイントと下げ、昨年10月の安値721ポイントを切って安値を更新。日経平均株価が昨年10月安値(6994円)に対し余裕があるのに比べ対照的。
 日経平均株価は言うまでもなく外需中心の銘柄で構成され、TOPIXは金融、消費、建設等の内需の影響を受ける。日経平均株価が堅調なことは、次のステップとしての中国等の外需回復を織り込み始めたこと。TOPIX不振は、少子高齢化で内需のパイが縮小し、企業倒産、再編が進むことだ。
 来週は中国関連銘柄中心の展開とみたい。

●データで見るこの1週間の動き
  2009.02.27 2009.03.06 比較%
日経平均(円) 7,568 7,173 ▼5.2
TOPIX 756 721 ▼4.6
JQ平均(円) 1,014 1,005 ▼0.8
大型指数 755 707 ▼6.3
小型指数 1,154 1,141 ▼1.1
売買高(億株) 19.7 20.5 △4.0
売買単価(円) 659 619 ▼6.0
1株利益(円) 105 103 ▼1.9
時価総額(兆円) 250.1 238.8 ▼4.5
PER(倍) 72.0 69.1
利回り(%) 2.61 2.71
PBR(倍) 0.88 0.83
NY(ドル) 7,062 6,626 ▼6.1
上海 2,083 2,193 △5.2
トヨタ(7203) 3,180 2,900 ▼8.8
新日鉄(5401) 261 249 ▼4.5
三菱商事(8058) 1,244 1,121 ▼9.8
野村HD(8604) 414 417 △0.7
東京電力(9501) 2,775 2,680 ▼3.4
日本郵船(9101) 410 376 ▼8.2
三菱東京UFJ(8306) 454 401 ▼11.6
東武鉄道(9001) 490 486 ▼0.8
三菱地所(8802) 1,007 943 ▼6.3
積水ハウス(1928) 650 630 ▼3.0
日清粉G(2002) 996 952 ▼4.4
JT(2914) 235,000 222,600 ▼5.2
ホンダ(7267) 2,390 2,150 ▼10.0
東レ(3402) 375 361 ▼3.7
三菱ガス化(4182) 389 363 ▼6.6
博報堂DY(2433) 4,270 4,020 ▼5.8
武田薬品(4502) 3,990 3,820 ▼4.2
住友金属鉱(5713) 990 885 ▼10.6
コマツ(6301) 1,022 1,033 △1.0
シャープ(6753) 766 745 ▼2.7
ソニー(6758) 1,668 1,715 △2.8

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:24 | 特集
2009年03月02日

お助けマン願望より『兜町の夕日』よろしく、野村HDで兜町の底力を測ってみるのも一興

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 時計の針が逆回りするのは映画のなかだけだと思っていたら、兜町でも同じことが起こるらしい。映画の『三丁目の夕日』が、「昭和」へのノスタルジーを大いに掻き立て昭和ブーム演出に一役かったが、兜町もまた、45年前の昭和の「40年不況」へと一気にタイムスリップするようなのだ。3月の決算期末を控え、バブル崩壊後の安値目前となる瀬戸際で、危機感を強めた政府・与党が、「40年不況」時に相次いで2つの株式買取機関を設立したのと同様に、銀行等保有株式取得機構の買い取り対象の拡大や新たな買取機関の設立などを急いでいるという。さしずめ『兜町の夕日』である。
 45年前の兜町は、東京オリンピック景気の反動期の「40年不況」の真っ只中で、日本共同証券と日本証券保有組合が設立されて「池のなかの鯨」といわれた投資信託の保有株を買い取る不況対策が打ち出され、実際に買い出動してお助けマンとして不況脱出に貢献した。現在、景気が世界的な恐慌の様相を強め、日本の代表的な輸出企業が軒並み大幅赤字に転落、政策的な手詰まり感も濃くするなかで、最後の砦として同様の買取機関の設立が観測され、これが株価反騰のお助けマン、唯一の希望の星して期待を高めている。
 しかし、ちょっと待ってほしい。この株価対策が本当に実効性があるのか、よく諸事情を勘案する必要がある。例えば45年前は、監督官庁の旧大蔵省と証券業界が蜜月関係にあったうえに、証券業界は強固な4社体制のもとで悪名高いシナリオ営業や営業推奨販売方式の営業政策が展開されていた。株価対策でさえ簡単なものだった。株価が過熱すれば、市場に「4社の首脳が大蔵省に呼ばれた」と噂が流れて株価は下落、沈静化し、下げ過ぎれば、同様の噂から反対に株価はコツンときて反発、底離れする。4社主導で証券界は常に監督官庁に「敬意を表して」きたのである。
 この蜜月関係にヒビが入ったのが、例の営業特金、損失補てん、飛ばしの証券不祥事であった。証券不祥事糾弾国会で矢面に立たされた証券会社首脳と大蔵省の答弁を比べてみても、証券界は突き放されたも同然で、監督当局の逃げの姿勢がありありであった。しかも、これに続いてビッグバン(金融自由化)としてフリー、フェア、グローバルのアメリカン・スタンダードが導入され、外資系証券の攻勢の前に自己責任、自助努力ばかりが強調された。
 前回のバブル経済崩壊後の「失われた10年」当時も、2002年に株式買取機関として銀行等保有株式取得機構が設立されたが、実際に株価がバブル後の最安値から底離れしたのは、2003年にりそなホールディングスに直接、公的資金が注入されてからである。
 株価は、反騰するときは反騰する。なまじ株価対策などで株価形成を歪めると、あとで痛い目に遭わないとも限らない。ここは、大幅赤字転落、大型ファイナンスを嫌って急落した野村ホールディングス(8604)で『兜町の三丁目』よろしく兜町の底力を測ってみるのも一興である。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:45 | 特集
2009年03月01日

「渡り」の功罪について−株ロマン

■世の中、「お金で判断する」時代に

妻高級官僚が、天下り先の会社を転々とする、「渡り」が批判されていますね。

夫そうだね。給与も多いうえに退職金を次々ともらって、役所にいたころより沢山の収入になると批判されているね。

妻天下り先が完全な民間企業ならまだしも、政府系であったり、政府からの仕事をもらうためだったりなら首をかしげたくなります。社会主義的な国と変わらないわ。

夫同年輩の元公務員と話をすると、当然とは言わないけど、彼らにすれば、当然に近いという意識が言葉の端に感じられる。

妻どうして。

夫ひとことで言えば、自分たちは勉強してきたという思いだ。若い頃、遊びたい時に、一生懸命に勉強してきたという思いがある。皆んなが、遊びほうけておきながら、歳をとってから役人を批判するのは筋違い、という思いだろう。分からないではない。体育会系でがんばった人は、アメリカのプロ野球に行ったり、海外のプロサッカーチームに行ったり、プロゴルファーになって、数億円稼いでいる。勉強した彼らは、一流の大学へ行って、高級官僚になって高収入を得て、どこがおかしいという思いだろう。

妻分からないではないけど、公務員は給料もそれなりに安定しています。退職金だって少なくないですわ。しかも、いちばん大切な点は、公務員は国民に奉仕することが目的でしょ。お金儲けをしたいなら、初めから民間企業に行けばよいのです。

夫そういうことだろうね。世の中、多くのことが、「お金で判断する」時代になっているから、いろいろなところに問題が出てくる。昨年だったかな、成田空港で検察庁の幹部が、「オレをだれだと思っている」と暴れた事件があったけど、完全に立場を勘違いしている。今、日本の政治は保守から野党へ変わろうとしてるけど、社会主義的な国になると、この手の話が増えてくる心配がある。もっとも、仮にそうなっても、われわれ国民が選挙選べば仕方がないけど。

>>全文を読む(「渡り」の功罪について−株ロマン)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 06:13 | 特集
2009年02月28日

今週はこう動いた 円安支援もあってホンダなど輸出関連が上昇

今週はこう動いた■NY安の中で堅調だった日本株、円安支援もあって輸出関連が上昇

 今週(2月23〜27日)の相場は、NY株が下げる中で、日経平均、TOPIXをはじめ主要銘柄が上昇した。特に、NY株が安い中で輸出関連銘柄が「円安」もあって上昇したのが特徴。
 日経平均は立会い営業日5日間中、高い日が2日、安い日が3日。「2勝3敗」だったが、安い日の1日当り平均が50円だったのに対し、高い日の平均が151円と大きかった。このため、前週末終値比較での日経平均は2.0%上昇した。

■23日、24日の2日間で内需株中心に「新安値数500」、内需売りは一巡

 特に、今週の動きで特筆されるのは、東証1部の「新安値」数が、23日(月)=263銘柄、24日(火)=235銘柄、この2日間で約500銘柄にも達した。にもかかわらず、23日の日経平均は40円安、24日も107円安と踏みとどまったことが大きい。
 新安値銘柄のほとんどは内需関連だった。何を意味するか。昨年秋以降、「世界景気悪化」→「輸出株下げ」→「国内の景気悪化」→「内需株下げ」のという、ひとつのサイクルが一巡したことだ。先に調整していた「輸出株」は下げなくなり、遅れて下げた「内需株」が2月23日、24日に一斉に売られた。
 主要銘柄では、前週末に比べ上昇した銘柄は、ホンダ<7267>6.4%、新日本製鉄<5401>3.9%、トヨタ自動車<7203>2.9%、コマツ<6301>6.5%、シャープ<6753>10.8%、三菱商事<8058>2.7%、三菱東京UFJ<8306>5.8%の上昇となった。半面、前週人気となった住友鉱山<5713>は3.3%下落、野村HD<8604>も7.7%下げた。
 こうした輸出関連銘柄の値上がりの背景には1ドル=97円台まで進んだ「円安」がある。日本の政局がゴタついていることも理由として指摘されている。アメリカの予算通過で景気対策が本格化するとの見通しから、売られ過ぎたドル買戻しとの指摘もある。
 なお、東証1部の値上率上位10社は次の通り。(1)パシフイックHD<8902>106.2%、(2)Sサイエンス<5721>50.0%、(3)サンフロンティア<8934>47.4%、(4)ミツバ<7280>32.6%、(5)インボイス<9448>29.6%、(6)フタバ産業<7241>28.1%、(7)フィテック<8423>24.0%、(8)曙ブレーキ<7238>22.3%、(9)ゴールド<8111>22.1%、(10)ケネディ<4321>22.0%。

■来週は予算成立、公共投資関連で内需株の反発も

 来週(3月2日〜6日)は、「3月相場」。2月に続いて3月も「2日新甫」。2月の2日新甫は内容的には、紹介の通り新安値銘柄の急増など荒れた相場だった。3月も例年、上旬堅調だが後半急落が目立つだけに荒れる可能性は含んでいる。その場合は、外国投資家等の実弾売りだろう。このため、外資系の『売りたい強気』に惑わされないことが大切である。個人投資家は3月の『彼岸底』に照準を合わせておくのおがよい。
 来週については、国内では予算通過で政局は目先、静まる可能性がある。円安も一服感が出ることも予想される。公共投資前倒し期待などで、輸出株より、大きくさげた内需株の反発が中心となる週ではないだろうか。

●データで見るこの1週間の動き
  2009.02.20 2009.02.227 比較%
日経平均(円) 7,416 7,568 △2.0
TOPIX 739 756 △2.3
JQ平均(円) 1,021 1,014 ▼0.6
大型指数 732 755 △3.1
小型指数 1,145 1,154 △0.7
売買高(億株) 18.9 19.7 △4.2
売買単価(円) 637 659 △3.4
1株利益(円) 109 105 ▼3.6
時価総額(兆円) 244.5 250.1 △2.2
PER(倍) 67.9 72.0
利回り(%) 2.65 2.61
PBR(倍) 0.86 0.88
NY(ドル) 7,365 7,062 ▼4.1
上海 2,261 2,083 ▼7.8
トヨタ(7203) 3,090 3,180 △2.9
新日鉄(5401) 251 261 △3.9
三菱商事(8058) 1,211 1,244 △2.7
野村HD(8604) 449 414 ▼7.7
東京電力(9501) 2,730 2,775 △1.6
日本郵船(9101) 416 410 ▼1.4
三菱東京UFJ(8306) 429 454 △5.8
東武鉄道(9001) 469 490 △4.4
三菱地所(8802) 1,043 1,007 ▼3.4
積水ハウス(1928) 697 650 ▼6.7
日清粉G(2002) 981 996 △1.5
JT(2914) 229,300 235,000 △2.4
ホンダ(7267) 2,245 2,390 △6.4
東レ(3402) 364 375 △3.0
三菱ガス化(4182) 388 389 0
博報堂DY(2433) 4,270 4,270 0
武田薬品(4502) 3,950 3,990 △1.0
住友金属鉱(5713) 1,024 990 ▼3.3
コマツ(6301) 959 1,022 △6.5
シャープ(6753) 691 766 △10.8
ソニー(6758) 1,588 1,668 △5.0

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:36 | 特集
2009年02月23日

「笑っちゃうほど呆れる」一大暗転も花粉症関連の循環株投資あたりから再構築しリターン思惑

浅妻昭治のマーケット・センサー
浅妻昭治のマーケット・センサー 小泉元首相ではないが、「笑っちゃうほど呆れる」のが、昨今の景気、企業業績、株価の動向である。史上最長の好景気が、戦後最悪の国内総生産の落ち込みに一大暗転し、業績も、過去最高純利益が大幅赤字へ転落し、株価も、主力株が過去最高値から何回も大台を替えての急落続きとなった。
 この大落差の要因は、いったい何なのか?「改革なくして成長なし」のキャッチコピー通りに好景気を演出した「小泉改革」が、実は「改革バブル」ではなかったのかと勘繰りたくなってしまう。この問題も、「改革の本丸」とされた郵政改革が、いま「遠山の金さん」ならぬ「鳩山の金さん」こと鳩山邦夫総務大臣によって、「かんぽの宿」売却・入札疑惑としてお白洲でお裁きが下される方向にあるから、いずれ白黒がはっきりされることになるのだろう。
 いずれにしろ「改革」によって生じた「勝ち組・負け組」の二極化も、そう長く生き永らえることはないに違いない。「勝ち組」も「負け組」もなく、過去の不況期、前回のバブル崩壊後の大不況時と同様に「総負け組」だけが残ることになりそうだ。

 成長株が「勝ち組」としていつまでも成長株でいることができないのは、これまでの株式市場の冷厳たる事実である。画期的な新製品、新技術、新ビジネスモデルも、いずれコモディティ(商品)化して、景気の好・不況に従って需要が増減する循環株になり下がることになる。そう割り切れれば、相場の先行きをそう悲観視する必要もない。旬の循環株にターゲットを絞って循環株投資をすればそれなりに相場は再構築できそうで、リターンが期待できることになる。
 循環株の典型は、シーズン・ストックである。昨今は相場に季節性がなくなったといわれるが、昨年は、久々に猛暑特需関連でコンビニ株が相場になった。この春先は、国民の5−6人に1人、約2000万人が患者となっている国民病の花粉症関連が旬の循環株である。ただし今年の花粉症は、西高東低で関西地方がヒドくなると観測されているから、関西地盤のドラッグストア株が旬の循環株の第1候補となる。関西が地盤のキリン堂(2660)アライドハーツ・ホールディングス(3062・JQ)ココカラファイン ホールディングス(3098)コスモス薬品(3349)スギホールディングス(7649)などからとりあえず小当たりに当たってみることである。

浅妻昭治(あさづま・しょうじ)
株式評論家/日本インタビュ新聞社 編集部 部長
 1942年生まれ、神奈川県川崎市出身。証券専門紙で新聞と雑誌のキャップを務め、マーケット及び企業の話題掘り下げ取材には定評がある。長く、旧通産省の専門紙記者クラブに所属し、クラブの幹事として腕をふるった。現在、日本インタビュ新聞社の編集長として活躍。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:02 | 特集