[ドクター箱崎の健康増進実践法]の記事一覧
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記事一覧 (07/15)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】膵がんの危険因子から予防について
記事一覧 (06/14)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】膵がんの危険因子、特に糖尿病との関連
記事一覧 (05/18)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】膵がん予防には空腹時血糖値に注意を
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記事一覧 (09/16)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】65歳以上の方の検診や新たな薬剤追加は慎重に!
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記事一覧 (06/16)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症と普通の物忘れとの違い
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記事一覧 (04/14)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症自己チエック9項目
記事一覧 (03/08)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症初期の自己診断
記事一覧 (02/15)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】癌検診は何歳まで受けるのがよいか、ワクチン接種の受け方
記事一覧 (01/14)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】米国で推奨の予防医療は日本の65歳以上の方にも有効
記事一覧 (12/11)【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】高齢者は肥満対策よりも痩せすぎに注意を
2015年07月15日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】膵がんの危険因子から予防について

■バイアスピリンが膵臓がんを抑える効果報告も

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 前月にも説明させていただきましたが、残念ながら生活習慣の中での膵癌予防策は見つかっていません。しかし我が国の膵癌登録報告によると、膵癌患者の既往歴では糖尿病が25.9%と最も頻度が高く、糖尿病歴のある男性での膵癌発症の危険率は正常の人と比べ1.85倍高いと報告されています。

 糖尿病男性は、腹痛や背部痛(背中の真ん中あたり)があると直ちに腹部超音波検査やCT検査を受けて、膵癌の早期発見や少なくとも明らかな膵癌はないことを確認して下さい。

 最近米国からコネティカット州の住民約1,000人を対象とした低用量アスピリン内服と膵癌発症との関連が追跡調査され、20年以上内服した人で膵癌発症リスクが61%も低下することが報告されました。低用量アスピリン(商品名:バイアスピリン)は、心筋梗塞や脳梗塞予防で内服している人も多いので朗報かもしれません。ただし、この報告が本当に正しいのか、どの位の量を毎日内服するのが良いのか、今後の研究が待たれます。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:47 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2015年06月14日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】膵がんの危険因子、特に糖尿病との関連

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 わが国の膵癌の年間死亡数は年々増加し、最近では3万人に達しようとしています。膵癌と診断され5年生存する率は5%以下と極めて低く、癌対策の中でも「膵癌の早期発見」は緊要な課題です。

 現在、膵癌の日常生活の中での危険因子を明らかにし、少しでも膵癌に罹る人を少なくする研究がなされています。遺伝性膵癌症候群や遣伝性膵炎などの家族歴,膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)と診断された方は、高率で膵癌になりやすいと言われています。IPMN以外の人は非常に少なく、臨床現場で遺伝性の方に遭遇することは極めて稀です。私の経験でも、遺伝性は各々1家族だけです。

 IPMNは膵嚢胞が特徴的で、この嚢胞を有する人の癌リスクが高いことが注目されています。しかし、IPMNではない単純性膵嚢胞も含めると、膵嚢胞は腹部超音波検査などの精査で約15%の人で指摘され、膵癌進行は10万人に17人と推定されています。膵嚢胞の人が膵癌になるリスクは極めて低いのですが、膵嚢胞が指摘された方は年1〜2回超音波検査などでの経過観察が勧められています。5年間大きさに変化がなければ、癌リスクは殆どないと考えられています。膵嚢胞があるかどうか、一度超音波検査などで評価されて下さい。

 生活習慣と膵癌との関連では、糖尿病,肥満,喫煙の方が膵癌になりやすいと考えられています。この対象者が多く、日常臨床で有用な指標になり得ていません。糖尿病患者さんが急に血糖コントロールが悪化した時、膵癌が原因のこともあります。糖尿病と診断された方は血糖チェックとともに最低でも年1回腹部超音波検査などを定期的に受けて下さい。

 現時点では、私自身が膵癌であれば一度は膵癌に戦いを挑む(手術や抗がん剤)と考えていますが、進行膵癌では早々と戦いを放棄する方が良いとも思っています。(元気会横浜病院々長・元自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:49 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2015年05月18日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】膵がん予防には空腹時血糖値に注意を

膵がん予防には空腹時血糖値に注意を

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 3ヶ月にわたりお酒のお話をしましたが、ここ1ヶ月で周囲の大切な人がお酒の飲み過ぎによる肝臓・膵臓病での入院を数件経験しました。アルコールは全身障害をお越しますので、ぜひ1週間合計で女性7杯、男性14杯を厳守して下さい(1杯はビール350mLに相当)。

 今月はアルコールとも関連の深い膵臓の病気についてお話します。急性膵炎や慢性膵炎などがありますが、その中で最も怖いのは膵がんで、近年その発症率や死亡率が著しく上昇しています。

 膵がんによる死因は英国や米国では5位と4位を占め、世界全体では年間約23万人が亡くなっています。日本でも10年以上前は10位前後でしたが、最近は5位になっています。膵がんは胃がんや肺がんなどに比べて、最も致死的で5年生存率は5%未満とされています。膵がんの患者さんは発見された時点で、殆どの人が周囲の血管、リンパ節や神経に浸潤していたり、肝臓や肺にまで転移しています。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:07 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2015年04月16日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】1週間のアルコールの適正量は?

■米国疾病対策センターは女性8杯、男性15杯以上を過剰と定義

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 前月はアルコール依存症のスクリーニング質問票にて、依存症かどうかの自己診断をお願いしました。では実際の適切な飲酒量はどうでしょうか。日本では、日本酒1合が1日の適正飲酒量とよく言われていますが、私を含めてこの飲酒量を厳守している人は少ないと思います。

 米国疾病対策センター(CDC)では膨大なデータから、「過剰な飲酒量」を1回に女性で4杯以上、男性では5杯以上、1週間合計では女性で8杯以上、男性では15杯以上と定義しています。

 1杯は、ビール(アルコール度数5%)350mL、ワイン(12%)150mL、日本酒(12%)150mL、焼酎(25%)70mL、ウイスキーダブル(43%)40mLとされます。この男女での違いは、女性ホルモンが体内でのアルコール代謝を阻害し、長時間アルコール濃度が維持されるなどが考えられています。

 私の外来での経験でも、想像以上に中高年女性のアルコール依存症や予備軍は多いのが現実です。男性では定年後の方にも多く、短期間で廃人の様になり診察室に来られる方もいます。兎に角、1週間合計で女性7杯、男性14杯で制御したいものです。

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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:19 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2015年03月15日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】続、飲酒と認知症との関連

■CAGE質問票でアルコール依存症のチエックを

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 飲酒量が増加すれば認知症になりやすい傾向が指摘されていますが、本当は飲酒と認知症の関係はよく分らないのが実情です。私を含め飲酒者には朗報の研究レポートあります。

 フランスのボルドー大学の65歳以上の高齢者約3,800人の数年間の調査研究では、毎日ワインをグラスで3〜4杯飲んでいる人の場合、アルツハイマー型認知症の発生率が、酒を全く飲まない人のわずか1/4であることが報告されています。一定量のワインを毎日の飲み続けることが、アルツハイマー型認知症予防に効果があると結論しています。

 しかしボルドー大学からこの研究の背後にワイン業界の影が見える気もします。毎日飲酒する方には朗報かもしれませんが、他の多くの研究では飲酒量が増えれば認知症になりやすいとの結果ですので、やはり飲酒は、ほどほどにするのが賢明かと思います。

 飲酒量のほどほどには個人差が大きく、多くの人自身は「お酒に飲まれていない、適正飲酒者」と自負しています。しかし、ついアルコール過剰になっている危険性もあり要注意です。65歳以上では年に1回はアルコール依存症のスクリーニング質問票にて、依存症かを自己診断する必要があります。

 CAGE質問票が簡便で有用です。今まで、(1)飲酒量を減らさなければいけないと思ったことがありますか(Cut down)、(2)飲酒を批判されて腹が立ったり苛立ったことがありますか(Annoyed)、(3)飲酒に後ろめたい気持ちや罪の意識をもったことがありますか(Guilty)、(4)神経安定のために、二日酔いを治すためや1日を始めるために、朝一番に飲酒したことがありましたか(Eye−opener)、の4つの質問から成り立っています。

 2項目以上当てはまればアルコール依存症の可能性が大、1項目でもあれば飲酒制限が必要です。ぜひ皆様が定期的にCAGE質問票にて自身の飲酒状況をチェックして、(1)〜(4)に、1項目でも該当しないように上手にお酒とお付き合い下さい。(元気会横浜病院々長、元自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:45 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2015年02月16日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】飲酒と脳萎縮・認知症との関連

■脳は他臓器よりタフだが、1日2合以下を心掛ける

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 今月は多くの方の関心が高い「飲酒と認知症」について説明したいと思います。

 脳は他の臓器と同様に加齢とともに萎縮することが知られています。30歳を100%とした相対的機能では、80歳を過ぎると腎臓,心臓機能や水分保持能力は約40%低下します。しかし、脳の神経伝達速度は20%程度の低下に留まり、脳は一般的には加齢でも他臓器よりも比較的機能は維持されます。

 大量飲酒によって酩酊しますので、お酒が脳に与える影響はタバコより大きいと考えます。

 以前から、「酒飲みは10年早く脳萎縮が進行し認知症になる」、「宴会で酔いつぶれる人は認知症予備軍である」、「1日3杯のワインで認知症が予防できる」などと、お酒と認知症の関連性は混沌としています。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:08 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2015年01月15日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】喫煙と認知機能低下・子供への影響と関連

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 先月「喫煙が認知機能を低下させたり副流煙が子供の喘息や肺炎などを引き起こす」についてお話しました。

 日本の成人喫煙率は19.5%(30歳代男性43,2%、30歳代女性11.9%;平成24年国民健康・栄養調査より)で、喫煙者の4割が禁煙したいとの報告もあります。世界保健機関(WHO)は「たばこ税を上げる」を勧告し、禁煙希望者の後押しをしています。

 欧州では1箱の値段が1,000円の国もあり、たばこ税が高ければ高いほど喫煙者数が減り、また若年者の吸い始めを予防できています。今後日本も欧州と同様に、レストランやバーも含めて全屋内での禁煙の方向に向かうのかもしれません。

 私が禁煙を進める理由は、80歳以下で要介護に至る原因で最も多いのが脳卒中です。脳卒中の方は、一部の方では認知症へ進行します。この脳卒中の原因は種々ありますが、多くの研究からも喫煙が大きな要因の一つです。

 さらに興味深いのは、感染症対策で世界トップ機関の米疾病対策センター(CDC)が、2014年に実施した健康対策のトップ10に禁煙がリストアップされたことです。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:59 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年12月14日

【箱崎幸也の健康増進実践法】喫煙と認知機能低下・子供への影響と関連

■検査値で計れない喫煙の怖さ

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 2ヶ月間、検査値について記述致しましたが、今月は検査値では計れない「喫煙」についてお話させて頂きます。たばこの煙には約250種類の有害物質、約70種類の発がん物質が含まれ、喫煙の健康被害「百害あって一利なし」はよく知られています。

 喫煙者の周囲の方々から、何とか禁煙させたいとの相談がよくあります。親が認知症の方では、ロンドン大学疫学公衆衛生教室からの「中年男性の喫煙は認知機能のより急速な低下と関連している」と説明しますと、多くの方が禁煙を希望されます。

 この研究は英国の公務員男性5,099例、女性2,137例(初回評価時の平均年齢56歳)を対象とし、喫煙状況の評価を25年間で6回、認知機能評価を10年間で3回実施しました。

 解析結果から、(1)男性の喫煙は急速な認知機能低下と関連し、非喫煙男性と比べてすべての認知機能検査で大幅な認知機能の低下が見られた。(2)初回測定以前の10年間に禁煙した男性でも認知機能の低下が見られたが、初回測定より10年以上前に禁煙した元喫煙者では認知機能の低下は見られなかった。(3)女性では喫煙と認知機能低下との関連性は見られなかった。

 さらに、子供さんがいる方には、受動喫煙との関連が証明されている小児疾患[乳幼児突然死症候群(SIDS)、気管支喘息、呼吸器感染症、慢性呼吸器症状(咳漱・喀疾・喘鳴)、中耳炎]を説明しますと、禁煙薬を希望されます。これらの疾患以外にも、むし歯、うつ病、不安障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)などとの関連を指摘するデータが報告されており、子どもの健やかな成長・発達にとってたばこの煙は大きな脅威です。

 以上2つのデータから読者の皆様方が、禁煙に悩んでいる喫煙者の方々の心を動かして、ぜひ禁煙成功を導いてあげて下さい。(元気会横浜病院々長、元自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 21:18 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年11月15日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】続・検査値の適正な基準値は?

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 前月号で適正な検査値について記述しましたが、多くの方から具体的に適正な基準はどうすれば良いのか質問がありました。

 65歳以上の方に最も問題となる検査値は、血圧・悪玉コレステロール(LDLコレステロール)・HbA1c(糖尿病の指標)です。日本人間ドック学会の新基準(男性)では、血圧:147/94mmhg,悪玉コレステロール:178〜72mg/dl,HbA1c:6.03%までの上限が示されました。

 しかし、健康人150万人の大規模調査研究ですが、長期追跡された研究からの基準値ではないので、現時点での信頼性には少し疑問があります。5(〜10)年の追跡調査にてこの新基準に整合性があるのか結論を出すべきと思っています。現時点での私の外来での基準値を示しますが、あくまで健康な男性でありご家族に脳卒中や心筋梗塞などの方が少ない方の値です。

 血圧に関しては、日本高血圧学会2014の降圧目標の、75歳以上(75歳未満):150/90mmHg(140/90)が妥当ではないかと考えます。悪玉コレステロールは日本動脈硬化学会では140mg/dl未満ですが、160mg/dlまでは魚中心の食生活で経過観察し、180mg/dl以上で薬を開始するかご相談しています。HbA1c(65歳以上の糖尿病患者)目標値は、米国糖尿病学会では7.5〜8.5%未満(NGSPの国際基準値)とされています。

 従来わが国ではHbA1cは一般的に6.2%未満とされてきましたが、米国とは大きな差があり、実際の外来では6.5%以下を目標としています。しかし、常に米国での基準値をお伝えすると多くの方が安心されますが、患者さん自身が油断し食べ過ぎないかと常に心配しています。

 しかし、80歳以上で健常な方で少し検査値が高いからといって、何種類もの薬を出されている患者さんをみると「検査値だけを診て、人を診ていない」と感じます。今まで脳・心血管系の病気がなく頸動脈エコーなどで動脈硬化の殆どなければ、少しくらいの基準値オーバーならば運動実践や食事生活の見直しで上記検査値の適正化に努めてみてください。(元・自衛隊中央病院消化器内科部長、現在・元気会横浜病院病院長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:42 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年10月14日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】血圧やコレステロールの適正な基準値は?

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 日本はあと10年もすれば、世界的にも類を見ない超高齢化社会(65歳以上が3人に1人)に突入します。私は幸いにも、白寿(99歳)で認知機能もしっかりされて本当にお元気な方を約30年間拝見させて頂いています。

 私自身も、99歳は無理でもせめて90歳前後までは健康寿命(日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる期間)を全うしたいと考えています。先日、白寿の方の30年前からの血圧や検査値は、どの様になっているのか、若い先生とともに調べてみました。

 99歳の方ですから30年前と言っても75歳からになりますので、50歳・60歳代の血圧やコレステロール値の正確なところは解りません。75歳時点で血圧は140/90mmHg前後で、T度高血圧に分類されます。またコレステロール値は240mg/dl前後と、一般的なコレステロール値上限220mg/dlを越えてまいた。しかし、血糖値は全く基準範囲内で、99歳の今も血糖値は全く問題ありません。改めて血糖値管理の重要性を認識しましたが、血圧やコレステロール値は少し緩やかな基準値でも良いのではないかと納得しました。

 日本の基準が厳しすぎ、血圧やコレステロールなどの生活習慣病の人が多すぎることが指摘されていました。今年4月に日本人間ドック学会が血圧やコレステロール値の新基準値を発表し、従来と比し緩やかな基準値を年代別に設定しました。多くの反論があり、日本人間ドック学会も『今すぐ学会判定基準を変更するものではなく、数年かけて基準変更を検討していく』と一気にトーンダウンしました。私は活動的で元気な後期高齢者の方には、個人個人の状態、例えば今までの病気の種類などで、基準値を患者さんと相談して決めています。ぜひ元気な皆様も医者任せにせず、自分自身でも血圧などを設定して最低でも90歳まで健康寿命を全うしてください。(自衛隊中央病院・消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:30 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年09月16日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】65歳以上の方の検診や新たな薬剤追加は慎重に!

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 総務省が敬老の日に合わせて、65歳以上高齢者が3296万人で、総人口の4人に1人(25.9%)と公表しました。あと10年で3人に1人が65歳以上になるとも指摘されています。65歳以上の高齢者の10%が認知症との推計もあり、我が国の未来像に対して大変な危機感を覚えます。

 医療の現場でも、増加する単身高齢者への対応など、ご高齢の方々への医療が深刻な問題です。私自身の日々の外来でも、ご高齢の方に対する医療行為に常に悩んでいるのが現状です。例えば、ヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)は胃癌や胃潰瘍を引き起こすことが解っています。胃内視鏡検査でピロリ菌が存在していれば、ピロリ菌除菌が推奨されています。しかし、75歳以上の高齢者で萎縮性胃炎が進展している人へのピロリ菌の除菌が、胃癌発生を減少させるかは不明です。除菌療法には薬疹などの副作用があり、除菌療法は各人の「元気さや活動度」をみて除菌するのかを決定しています。

 米国では2013年老年医学会が、「必要性を考慮すべき項目」を発表して医師に過剰診断・治療を戒めています。

 (1)認知症への効果や副作用(食欲低下、下痢など)の定期的評価を行うことなく、認知症治療薬を投与してはならない
 (2)期待余命や検査リスク、過剰診断や過剰治療を考慮することなく、乳癌、大腸癌、前立腺癌検診を行ってはならない
 (3)高齢者の食欲不振や癌末期では食欲増進薬や高カロリー輸液は実施してはならない
 (4)処方全体を見直すことなく、新たな薬剤を処方してはならない
 (5)入院中にせん妄を呈した高齢者に対して、行動抑制を目的とした身体拘束をおこなわない。

 以上の(2)、(4)は私たち日本人にも大いに参考になる項目です。65歳以上の高齢者の方は、漫然とした検診や新薬剤追加には常に慎重に考慮し対処して下さい。(自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:12 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年08月16日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】暑いからこそ適度の運動の勧め

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 白寿の方の「感謝・生きがいと好奇心、毎日1万5千歩の散歩(4〜8千歩か40分散歩)」を以前に紹介させて頂きましたが、多くの方々から「参考になった」や「毎日の散歩は無理」とのご意見を頂きました。 

 この暑い時期に毎日の散歩を継続すると熱中症になる可能性もあり、私は患者さんに積極的にはお勧めしてはいません。また、熱中症にならなくてもその前段階の軽度の脱水症になります。脱水症になるだけで、糖尿病や心臓病などの持病がある方は、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な病気を発病し易くなります。持病がない方でも、自分自身の体調とよく相談しながら、ゆっくり体を動かして下さい。  

 しかし暑いからといって運動や活動量が低下すると、70歳からは顕著に全身の筋力や持久力が低下してきます。一般的に、70歳から男性では年間3〜4%、女性は2.5〜3%/年の筋力が低下するといわれています。

 加齢に伴う筋肉量の病的減少を医学的には「サルコペニア」と呼んでいます。サルコペニアの原因は、加齢・活動・栄養・病気があります。心不全や慢性腎不全などの病気や加齢を除けば、筋力維持には平素の活動と栄養が重要です。食事の摂取量減少(栄養低下)が全身筋力や持久力低下を引き起こし、逆に全身筋力や持久力低下が食事摂取量の減少をまねきます。 

 この両者の悪循環から、全身の廃用性筋萎縮が引き起こされていきます。廃用性筋萎縮から起立性低血圧、呼吸機能の低下を引き起こし、最終的には老衰に陥ります。

 私の患者さんで書道や絵画がプロ級の腕前の方も、持病の肝臓病ではなく運動不足や活動量低下からの廃用性筋萎縮から寝たきりになった方を何人か診てきました。夏の時期に一端中止した運動を、秋から再開し元の筋肉量に回復させるのは非常に時間を要します。涼しい朝・晩などで1日40分の散歩を目標に、水分を適時摂取しながら少しでも体を動かし「サルコペニア」にならないように努めて下さい。(自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:24 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年07月12日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症の絶対的予防法はないが、感謝、生きがい、好奇心、散歩がやはり効果的

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 先月号では、白寿の方の健康秘訣『感謝・生きがいと好奇心、毎日1万5千歩の散歩』をご紹介させていただきました。

 具体的な認知症予防や進行阻止について、多くの方々からご質問をいただきますが、絶対的な予防策はないのが現状です。しかし、多くの医学研究から定期的な運動、地中海料理(魚中心)や節酒・禁煙などが効果的であり日々実行することが推奨されています

 さらに、社会活動・余暇活動への積極的参加が、認知症発症リスクを軽減することが報告されています。

 ニューヨーク市での調査では、『趣味、散歩、友人や親戚宅への訪問、訪問を受ける、体力維持体操、映画やスポーツ鑑賞、本・雑誌・新聞を読む、テレビ・ラジオの視聴、ボランティアへの参加、カードゲームをする、クラブや集会への参加、文化セミナーへの参加、教会に通う』、以上13項目中7項目を定期的に実践している人が認知症になりにくいことが報告されています。

 社会参加や余暇活動の積極的な参加は、認知予備能を増やすことで発症リスクを低下させると考えられています。

 我が国でも、フレディー松川先生が (1)散歩、(2)読む、(3)料理を作る、(4)人と会う、(5)外出する、(6)恋をする、(7)日記を付ける、が認知症予防に効果的と報告されています。この7項目実践も、認知予備能を増やすことの勧めと考えます。

 しかし米国の13項目や松川先生の7項目は、未だ重要な仮説であり絶対的な認知症予防方法は確立されていません。生活環境が豊かな70歳代ご婦人で、ゴルフや友人との交流を積極的に楽しんでいる方が最近認知症と診断されました。社会・余暇活動の積極的参加でも認知症予防が困難なことを目の当たりにし、私自身も本当に困惑しています。

 認知症予防に絶対的な方法がない現在、日々社会参加や余暇活動の積極的参加を意識しながら、白寿の方の健康秘訣「感謝・生きがいと好奇心、毎日1万5千歩の散歩(4〜8千歩で可)」を参考に、認知症予防を実践してみて下さい。(自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 07:00 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年06月16日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症と普通の物忘れとの違い

■捜し物を自覚し捜している間は大丈夫、「認知症は脚から」を合言葉に運動を

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 今月は60歳以上の患者さんの外来で最も多い質問の、「最近物忘れがひどく、認知症では?」について説明させて戴きます。

 「健康な高齢者の加齢に伴う普通物忘れ」を良性健忘と言います。良性健忘の方は、体験の一部分を忘れるなどの記憶障害のみがみられます。例えば、物忘れを自覚し探し物を努力して見つけようとなさっていますし、日にちや曜日は間違えず作り話はみられません。

 しかし認知症の方では、捜し物だけでなく物事の全体像を忘れるのですが、その自覚がありません。探し物も誰かが盗ったとか、しばしば作り話がみられるようになり、日常生活に支障をきたしてきます。認知症を心配される方には、捜し物を自覚し捜している間は大丈夫ですと答えています。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:53 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年05月17日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症とうつ病との関連

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 4月に引き続き軽度認知症の早期診断についてお話させていただきます。初期の軽度認知症の診断は、認知症の専門医でも短時間の診察では困難です。私も外来でご主人が来院され、「家内の物忘れがひどく、認知症ではないですか」との問い合わせに、実際に奥様の診察では、「初期の認知症」を疑うことが困難な時がよくあります。

 認知症患者さんは取り繕いが上手であり、初期段階では日常生活の破綻や判断能力も障害されていません。初期の軽度認知症の診断では私は患者さんが、「受診日を間違える」ことがあれば、ご家族に、「計算が苦手でスーパではどうですか?お札でいつも払うので財布には小銭が一杯ではないですか」など日常生活に即した質問し、早期診断に努めています。

 認知症と考えられていた患者さんのなかには、内科的疾患が隠れていることがあります。甲状腺機能低下症、ビタミンB12欠乏症、アルコール多飲などに注意が必要ですが、睡眠薬や鎮静剤などの常用でも認知機能低下が起こります。また認知症の患者さんでは、うつ病を合併することも多く、日々の外来でしばしば苦慮するのが、「老年期うつ病」との鑑別です。色々な質問に対して、「認知症患者」さんでは、取り繕いが上手く質問への反応が早いのですが、「老年期うつ病」患者さんでは質問には直ぐに、「分からない」とあきらめることが多いことで鑑別をしていきます。

 誰もが一時的に、「うつ病」に罹る時代ですが、軽いうつ病を繰り返すことで認知のゆがみが生じ、認知症に発展することもあります。うつ病だけでなく認知症の予防のためにも、(1)週50時間以上の睡眠時間の確保、(2)起床時刻の一定化(休日起床時刻も平日起床時刻の2時間以内)、(3)週3日の休肝日を心掛けて下さい。

 うつ病も認知症も早期診断・治療で病気の進展を遅らせることが可能ですので、ご自身だけでなく周囲の人で心配な方がいれば早めにかかりつけ医にご相談下さい。(自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年04月14日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症自己チエック9項目

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 3月に引き続き認知症の早期診断について説明させていただきます。認知症は「慢性あるいは進行性の脳疾患によって、記憶・思考・見当識・理解・計算・学習・判断等の高度な脳機能が障害される」と定義されます。

 最近では軽度認知症という概念が、認知症の初期病変として注目されています。自分自身で物忘れや年齢のわりに記憶力が低下していると自覚しますが、全体的な認知機能は保持され普通に生活出来ています。この様な方の追跡調査では、年間10〜15%の方が認知症に進行するとされています。

 物忘れや記憶力低下だけでなく、(1)から(9)の事柄に当てはまる行動があればより認知症を疑います。

(1)同じことを何度も言ったり聞いたりする。
(2)最近の出来事が思い出せない(昨日買ってきたものを又買ってくる)。
(3)大事なものをなくしたり、置き忘れたりする。
(4)時間や場所の認知が不確かになる(いつもの待ち合わせ場所が分からなくなる)。
(5)今まで好きだった物に対して興味・関心がなくなる。
(6)慣れ親しんでいる場所で道に迷う。
(7)ささいな事で怒りぽっくなった。
(8)本人が物忘れを自覚していない。
(9)妄想や幻覚、不穏、徘徊がみられる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:03 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年03月08日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症初期の自己診断

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 今月から私自身が将来最も恐れている「認知症」のお話をさせていただきます。65歳以上の方が全人口20%を越える「超高齢化社会」に突入した我が国では、認知症の患者さんは10%(10人に1人)で234万〜293万人と推定されています。

 熊本大学精神科の認知症外来では、認知症疑いで来院された275人の患者さんの診察を行いました。他院でアルツハイマー型認知症と診断された人は26名でしたが、この専門外来では63名にも達しました。私の外来でも「物忘れがだんだんひどくなってきた」と、ご家族が心配され、しぶしぶ一緒に来られた患者さんが来院されます。初期の患者さんは、礼節が保たれており身なりも整っており老化に伴う正常な範囲の症状なのか、認知症の専門医に相談するのか悩むことがしばしばあります。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:31 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年02月15日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】癌検診は何歳まで受けるのがよいか、ワクチン接種の受け方

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 1月号では米国の家庭医学会が推奨する、基本的な癌検診のお話をいたしました。「75歳までは癌検診を推奨」と説明しましたが、では何歳まで癌検診を受けるかは難しい問題です。私自身は、癌スクリーニングは85歳以上の方では推奨しません。76〜84歳までの方は個人差が大きく一概には言えませんが、心筋梗塞・慢性腎不全などの基礎疾患がない方は定期的な癌検診も考慮して下さい。

 癌検診以外では、喫煙歴のある60〜75歳の男性では、腹部超音波検査にて腹部大動脈瘤のチェックを受けてください。65歳以上の全女性は、骨粗鬆症の定期的な検査(3年毎の骨定量)をお勧めいたします。64歳以下の女性では、標準体重より体重が少ない方、運動が苦手な方、飲酒や喫煙歴がある方、カルシウム摂取量が少ない方もスクリーニングを受けて下さい。

 癌だけでなく肺炎などの感染症をも未然に防ぐのが非常に重要で、米国では予防医学として60歳以上の方では以下のワクチン接種を強力に推奨しています。(1)インフルエンザワクチンは毎年、(2)肺炎球菌ワクチンは65歳以上で1回、(3)帯状疱疹ワクチン(水痘ワクチン)は1回、(4)破傷風ワクチンは10年おきに1回、の接種が推奨されています。肺炎球菌ワクチンは、65歳以上では5年毎のワクチン接種が推奨されています。しかし5年後でもピーク時の80%の効果があることから、肺の慢性疾患・慢性腎臓病・ステロイド内服するなどの病気がない方はもう少し期間をおいても良いかと思います。全てのワクチンは100%病気を予防するものではなく、肺炎球菌ワクチンは肺炎球菌肺炎の予防効果は70〜80%(一部報告では90%)です。この予防効果はインフルエンザワクチンでも同様の効果と考えられています。ワクチン効果の限界を認識し、常日頃から家族全員で「手洗い・うがい」を心掛け、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症を予防して下さい。(自衛隊中央病院・消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:06 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2014年01月14日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】米国で推奨の予防医療は日本の65歳以上の方にも有効

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 人生90年の時代では、「サクセスフル・エイジング」(平成25年8月号)が重要とお話ししてきました。今回は「サクセスフル・エイジング」を達成するための、65歳以上の方では米国などで推奨されている予防医療の実践を2回に分けて紹介したいと思います。

 65歳以上の方の主な死因は、狭心症や心筋梗塞=50%、癌=20%、脳卒中=10%、肺疾患=5%、事故/転倒=2%、糖尿病=2%です。この死因の頻度からも、生活習慣病や癌スクリーニングが健康寿命を延ばすのに重要です。しかし、時に健康管理にあまりに神経過敏になって毎年脳ドックやペットCT(PET−CT)を希望する方もいらっしゃいますし、また医者の側から勧める場合もあるかもしれません。不必要な検診は決して健康寿命に繋がらないことが実証されています。

 米国の家庭医学会の検診の概要を説明します。今まで狭心症・心筋梗塞や脳卒中などの既往がない方は、年1回(もしくは2回)の血圧、血糖値、コレステロール値の最低限の検査が必要です。さらに、肥満、喫煙や飲酒量のチェックも基本です。65歳時には骨粗しょう症ための骨定量検査を受けていただき、喫煙経験の男性では腹部超音波検査による腹部大動脈瘤のチェックも必要です。

 癌検診では、比較的ゆっくり増殖し治療が効果的な大腸癌と乳癌のスクリーニングのみが推奨されています。乳癌検診は「マンモグラフィー検査を75歳まで2年おき」に、大腸癌では75歳まで「毎年の便潜血検査」か「10年おきの全大腸内視鏡検査」が推奨されています。米国の学会推奨ですが、ほぼ日本人でも適応可能と考えています。

 私の外来では個人のリスクによって上記の検査に、喫煙指数400以上(本数×年数)では肺癌チェック、ヘリコバクター・ピロリ菌が陽性の人には胃癌検診を推奨しています。さらに、60歳以上の男性では、前立腺癌検診に有用なPSA検査を年1回推奨しています。今後は基本的な検診項目に、個人のリスクに応じた検診を受けていただき、「サクセスフル・エイジング」を達成して下さい。(自衛隊中央病院消化器内科部長)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:27 | ドクター箱崎の健康増進実践法
2013年12月11日

【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】高齢者は肥満対策よりも痩せすぎに注意を

■血液中アルブミン値が4.0g/dl以上の高齢の方は、健康寿命

ドクター箱崎幸也の健康増進実践法 医学的には高齢者の定義は、70歳以上とされています。年齢と共に、ストレスへの適応障害・進行性の全身機能低下(心蔵,肺,肝蔵,腎蔵など)・病気にかかる率の増加が顕著になります。しかし、個人差が大きいのも事実で、70歳以上の方々では医学的な評価だけでなく社会的や経済的な自立も含めた総合的機能評価が必要です。

 何歳でもこの総合的機能を維持するのが、サクセスフル・エイジングの達成です。この達成には、「ダイエットが重要」と述べてきました。しかし、高齢者の方々では、ダイエットが危険の場合もあります。体重は加齢とともに増加しますが、70歳頃から安定または減少し始めますので、当然必要カロリー量は減少してきます。『高齢者では食事量を少なく、痩せなければならない』との行き過ぎた減量は、低栄養に陥ってしまいます。私の外来でも、痩せすぎの高齢者の方は体全体の予備能力が低下しており、軽い風邪から重症肺炎に陥ることもあります。

 70歳以上の方で肥満が軽度から中等度では身体への悪影響は不明で、一概に肥満が悪いとは言えません。70歳からの健康長寿に大切なのは、肥満の解消も大切ですが低栄養の改善も非常に重要です。先進国の長寿者のデータからも、『栄養不良に陥らない程度にカロリー制限を行った場合に最も長寿になる』ことが報告されています。栄養指標の1つである血液中アルブミン値が4.0g/dl以上の高齢の方は、健康寿命が長いことも報告されています。高齢の方の減量は、高血圧や高脂血症などの顕著な改善が期待できる場合にお勧めします。忘年会や新年会などお付き合いの多い時期ですが、血糖・コレステロール・血圧などを総合的に判断して自分自身の特性に合わせた体重管理に努めたいものです。(自衛隊中央病院消化器内科部長・箱崎幸也)
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:40 | ドクター箱崎の健康増進実践法