■国内医薬品がアルツの販売数量増により増収
生化学工業<4548>(東1)は、11日に前11年3月期連結業績を発表した。
売上高271億1700万円(10年3月期比1.8%減)、営業利益35億3300万円(同30.9%減)、経常利益41億5900万円(同18.7%減)、純利益24億5100万円(同31.4%減)と減収大幅減益となった。
減収となった主な要因は、国内医薬品がアルツの販売数量増により増収となった一方で、海外売上が米国向け数量の減少や円高の影響を受け減少したことによる。また、マイルストーン型ロイヤリティー収入の計上を売上高から営業外収益に区分変更する会計方針の変更を行ったことも影響している。
利益については、国内医薬品の販売数量増等で薬価引下げの影響をカバーしたものの円高の影響や、「SI−6603」の国内での臨床試験終了に伴う治験費の一括費用化などにより、営業利益、経常利益共に減益となった。
更に最終利益については、東日本大震災の影響により特別損失9億8400万円を計上したことから減益幅が拡大した。
■今通期連結業績予想は、増収大幅増益を見込む 今通期業績の見通しについては、売上高は医薬品の伸びにより、前期比3.3%増の280億円を見込んでいる。医薬品は、国内でのアルツが引き続き順調に推移することに加え、海外でも中国やイタリア向けの販売増などがあり、増収となる見込。一方、機能化学品は、海外売上が増加するものの、9月に研究用試薬の販売を終了することから、減収を見込んでいる。
その結果、今通期連結業績予想は、売上高280億円(前期比3.3%増)、営業利益48億円(同35.9%増)、経常利益51億円(同22.6%増)、純利益33億円(同34.6%増)と増収大幅増益を見込む。
尚、同日に関節機能改善剤アルツディスポの生産量増加に対応するために、高萩工場に第5製剤棟を新設することを発表している。
第5製剤棟は、リスク管理の一環として地震発生時に揺れを長周期化して、被害の軽減を図ることができる最新の免震構造を導入する。設備投資額は約98億円。竣工予定は13年7月。15年1月より操業開始。
>>生化学工業のMedia−IR企業情報
提供 日本インタビュ新聞 Media-IR at 08:22
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