いよいよ9月、秋相場である。この季節は、諺が「天高く馬肥える秋」と教えている。上空は澄み渡り空気は爽やかで食欲は旺盛となって実りの時節到来を讃えるものだ。株式相場も、ぜひ「株高く投資家肥える秋」と願いたい。
しかし、この諺は、もともと中国ではまったく逆の意味合いを持っていたと諺辞典にはある。中国(漢)の隙を窺っていた北方の異民族が、馬が肥える秋に季節が移ると必ず中国に侵入してきて事変が起こることが繰り返されており、これに警告を鳴らしていたのだという。株式相場も、この中国の昔、昔の故事通りにこの諺をネガティブに解釈するべきなのか、それとも現在の日本流にポジティブにとらえるべきなのかは、これから出てくる材料やその落ち着きどころの相場環境次第となりそうである。
まず相場環境として月初には、国内政局動向がある。自民党の総裁選挙の日程が、9月17日告示、9月29日投開票と決定されたが、立候補者が岸田文雄前政調会長ら続出が観測されている。昨年9月の安倍後継では、菅現総裁の圧勝となったが、このところの国政選挙や横浜市長選挙などは連敗で、新型コロナウイルス感染症対策の不手際などから内閣支持率も過去最低となっており、そうした逆風下、菅総裁の再選があるのかないのか、その場合、任期満了に伴う衆議院選挙で与野党の勢力図に変化が生じるのかに生じないのかによって株価も変動を受けることになる。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:29
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