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2021年09月05日

【小倉正男の経済コラム】総裁選:「ガバナンス改革」が序盤戦の趨勢を決めた

■権力にはチェック・アンド・バランスが必要

kk1.jpg 菅義偉首相が、総裁選へ出馬を断念した。総理を退陣することになったことになる。新型コロナ感染症対策、経済政策で混迷をみせ、支持率は低迷に低迷を重ねた。追い詰められた菅首相は、二階俊博幹事長など党役員の総取り替えという人事に走った。だが、この人事が悪手となり自滅した格好である。

 総裁選の序盤戦で決定的だったのが岸田文夫氏(前政調会長)の「自民党のガバナンス改革」にほかならない。

 岸田氏は総裁選出馬会見で、「総裁を除く党役員は1期1年連続3年までとする」という党改革案を明らかにした。「権力の集中や惰性を防ぐ」と発言して、「チェック・アンド・バランスを考えれば、任期に制限を付けるのはあっていい」と。

 これは「ガバナンス」の本質を突いている表明だった。権力にはチェック・アンド・バランスがないと危険だというのが、「ガバナンス」の基本的な考え方だ。
 
 「三権分立」「医薬分業」、――なんでもそうだが権力が集中し過ぎるとロクなことがない。権力の分立=チェック・アンド・バランスは、中世から近代に至る人類の知恵のようなものである。

 提示された「ガバナンス改革」では、権力の集中と惰性を自らの手で縛るというわけである。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 06:44 | 小倉正男の経済コラム