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2022年01月09日

【小倉正男の経済コラム】「新しい資本主義」分配=賃上げの多難とその行方

■「ヒヨコにお湯を飲ませる」というやさしさ

kk1.jpg 記者・編集者をやっていた頃に山本七平氏(故人)に山本書店で何度か取材させていただいた。その山本氏だが著書のなかで、「日本人のやさしさは厳寒期にヒヨコが寒くてかわいそうだとお湯を飲ませるようなところがある」と触れている。

 結局、ヒヨコはお湯を与えられて一時は暖かい思いをするがその後に冷えて死んでしまうことになる。善意でやさしいのだが、もたらさせる結果では、善意でもなく、やさしいわけでもない。

 岸田文雄首相の「新しい資本主義」、すなわち分配=賃上げにもそうした傾向がみられる。「計画経済」「社会主義」といった批判は気にしている模様だ。しかし、それでも「分配=賃上げはコストではなく、未来への投資だ」と賃上げムード醸成に懸命である。

 一般論としては、賃上げは誰もが必要だと思っている。新聞社などメディアの方々が、一昨年前半に新型コロナ感染症が勃発した頃、「今年の賃上げもまたダメか」と嘆いていたことを覚えている。岸田首相の賃上げへの音頭取りは、これまでにない現象といえるが、賃上げが実現するものかどうかは不透明である。
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提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 08:55 | 小倉正男の経済コラム