
海洋脱炭素化とは、海の生態系を利用して大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収・貯蔵することで、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を減らす取り組みのことである。海洋生物が吸収・貯蔵する炭素を「ブルーカーボン」と呼び、その有効な選択肢として国連や政府などが注目している。
ブルーカーボンを吸収・貯蔵する機能を持つ海洋生態系には、海草や海藻などの藻場、マングローブ林、干潟などがある。これらは水深が浅く光合成が盛んな沿岸の浅瀬に分布し、海のゆりかごとも呼ばれる。日本は四方を海に囲まれた島国であり、ブルーカーボンの活用には非常に有利な状況にある。
■造船業界の関連技術
造船業界では、ブルーカーボンの活用に関連する技術開発や受注が好調である。主力製品の新切断機(DBCファイバーレーザー)の受注が造船業界向けに好調な小池酸素工業<6137>(東証スタンダード)は、この背景には海洋の脱炭素化の環境対応にある。
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