■11月雇用は堅調、利下げ時期はやや後退
米国の農業分野以外の雇用者は、11月19万9000人の増加となった。事前予想は18万人強であり、それを上回ったことになる。ただし、想定圏内の上振れという見方が一般的である。
失業率は3・7%(前月3・9%)と小幅改善になっている。平均時給は前月比0・4%(前月0・2%、前年同月比4・0%)、こちらも前月比で小幅だが上昇している。労働需給の逼迫、インフレの一因となっている人手不足、賃金アップはピーク時に比べると緩和されている。だが、雇用は堅調を維持している格好だ。
米国の景気(経済)は地力の強さをみせている。利上げは収束し、むしろ利下げの時期が議論されている。景気後退が顕著になれば利下げ時期が早まる。新年の景気下振れを懸念する見方は少なくないが、雇用を見る限りでは景気は急低下とはなっていない。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、利下げ時期の議論について「時期尚早」と牽制している。利上げが終了したとすれば、利下げが騒がれるのは仕方ない。だが、米国景気の堅調から利下げ時期は新年の半ばあたりにやや後退といわれている。
>>>記事の全文を読む
2023年12月10日
【小倉正男の経済コラム】日銀 マイナス金利解除に向かうのか?
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:25
| 小倉正男の経済コラム