楽天グループ<4755>(東証プライム)の楽天モバイルと米AST SpaceMobileは、2025年4月、日本初となる低軌道衛星と市販スマートフォン間の直接通信によるビデオ通話に成功したと発表。これは両社が2020年に締結した戦略的パートナーシップに基づく取り組みで、「Rakuten最強衛星サービス Powered by AST SpaceMobile」として2026年第4四半期のサービス開始を目指している。

今回の試験では、福島県に設置した楽天モバイルのゲートウェイ地球局から「BlueBird Block 1」衛星を介して通信し、福島県と東京都間でのビデオ通話を実現した。本試験は実験試験局免許の予備免許を取得した上での事前疎通確認であり、今後正式な実験試験局免許を取得して通信試験を進める予定である。
両社はこのプロジェクトを通じて、これまでモバイル通信圏外だった山間部・離島等のエリアカバーの拡大や、災害時のネットワーク冗長性確保を目指している。三木谷浩史氏は「すべての方がモバイル通信を使用可能になる世界を目指す」と述べ、ASTのアーベル・アヴェラン氏も「世界中のカバレッジギャップとデジタル格差を埋める」との使命に言及した。