伊藤園<2593>(東証プライム)は5月1日、訪日外国人向けの新商品「缶入り お〜いお茶 抹茶」を5月12日に全国で発売すると発表。同商品は、抹茶の多様な楽しみ方が広がる海外市場の動向を踏まえ、観光客の土産需要に応える形で開発された。緑鮮やかで深い味わいが特長の高品質抹茶を缶入りにし、伝統的な「枯山水」様式を取り入れたデザインを施すことで、内容と外装の両面から日本文化を体感できるように工夫されている。缶の見た目も印象的で、贈答品としての価値も高い。

抹茶の輸出額は過去最高を更新し続けており、健康志向の高まりとともにその需要は拡大している。特に海外では、抹茶ラテやスイーツといった応用商品としての需要が伸びており、単なる飲料ではない広がりが注目されている。伊藤園では、このような市場環境を背景に、契約栽培による良質な抹茶を原料に採用し、稽古用としても食品フレーバーとしても活用できる汎用性の高い商品を打ち出した。
販売は全国の観光地や空港、伊藤園直営店を通じて行われ、税込4,320円の設定。今後も伊藤園は、抹茶の魅力と日本の茶文化を国内外に広めるとともに、健康的で豊かな暮らしの提案に努める方針である。観光ニーズと文化的価値を融合させた本製品は、インバウンド消費の中核を担う可能性を秘めている。