
3月期決算については、悪い数字であることは分かっていた。しかし、新しい期の見通しを明らかにしない企業が増えていることは予想外だった。先行き見通しが難しいのは分かる。しかし、自分の工場の稼働率などが、どの程度になっているか、少なくとも一般投資家よりは経営者は分かっているはずだし、分かっていないとおかしい。1年先の予想が難しいのなら、せめて上半期くらいの予想数字は出すべきである。投資家は見通しが分からない以上、買うことには臆病になる。見通しを出さなかったジェイ エフ イー ホールディングス(5411)、シャープ(6753)が大きく下げるのは当然である。
主力銘柄のトヨタ自動車(7203)が休んでいる間、シャープをマーケットの主力の座に据えようとした目論見は外れた。
投資家はやむなく、ダイワボウ(3107)などの材料株に買いの手を向けている。今後は主力のトヨタ自動車などに物色のホコ先がもう一度戻ってくるかどうか。あるいは、さらに別の新しい主力となりうる銘柄が登場するかどうか。たとえば、住友金属鉱山(5713)が主役となれるかどうか。
以前ならゴールデンウィークの中日などは高いことが多かった。今は、海外で何が起きるか分からないから、従来の日本独特の「GW期間中は高い」という見方は通用しなくなった。
しかも、9000円に何回かチャレンジしたが失敗。トヨタ自動車、ホンダ、続いてシャープ、新日鉄の布陣で臨んだがだめだった。次に、どのような銘柄を用意すれば9000円を突破できるのかと考えると難しい。結局、しばらくは8000〜9000円のボックス相場の動きとなる可能性が強い。
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