
2009年3月期の業績は、電子部品メーカーなどの生産減少の影響で、貴金属を含んだスクラップ受け入れ数量が減少し、地金価格も下落したため、減収減益となった模様だ。10年3月期についても、特に期前半は、スクラップ受け入れ数量、地金価格ともに低水準が予想される。したがって通期ベースでは、減収減益見込みとなる可能性が高い。ただし中期的には、電子機器市場の拡大や資源価格の上昇などを背景として、貴金属リサイクル事業の拡大が期待されている。
株価の動きを見ると、2月中旬にはニューヨーク金先物相場の上昇などを材料視して急反発した。26週移動平均線も突破して出直りを期待させたが、その後は上値が重く、調整局面となっている。予想PERなどの指標面で見れば特に割安という水準ではなく、本格上昇には業績面の底入れ確認などの好材料が必要だろう。当面はモミ合い展開を想定するが、金先物価格の動向次第で動意づく可能性にも注目しておきたい。(株価診断)
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