株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

2009年05月14日

アドアーズ 前09年3月期の売上高は21.0%増

■財務内容を悪化させることも無く、収益基盤の拡大に成功

アドアーズのホームページ 首都圏の駅前好立地を主にゲームセンターを出店し、多店舗運営を行っているアドアーズ<4712>(JQ)の前09年3月期業績が発表された。
 売上高275億円(前々期比21.0%増)、営業利益9億1500万円(同52.7%減)、経常利益6億4500万円(同66.3%減)、純利益3億5300万円(同57.3%減)と2ケタ増収ながら、新規出店数が多く、経費が嵩んだことから大幅な減益となった。しかし、駅前好立地の店舗を確保したことから、今後安定的な収益が予想される。
 しかし、同社が属するアミューズメント業界は、前上期においては法的規制の厳格化や家庭用ゲーム機の伸長、ガソリン価格の高騰や金融不安といった、いわゆる「4重苦」による軟調傾向が続いた。下期以降は、リーマンショックに起因する未曽有の経済危機が追い打ちをかける形となったことで業界全体の不振が一層顕著となった。更に、雇用環境の不透明感から、顧客の生活防衛意識の高まりや、いわゆる「巣籠り消費」と呼ばれる家庭内消費に拍車がかかる等、厳しい事業環境が続いている。また、これまで業界を支えてきた中小オペレーターにとって極めて深刻な打撃を与えるだけでなく、大手企業も巻き込んだ業界全体の構造の変化・再編に向かいつつあるなど、予断を許さない状況となっている。
 そのような状況下で、同社は市況悪化の影響を受けにくい首都圏駅前立地やリピーターの多いメダル顧客中心の運営形態を活かすことで、ピンチをチャンスと捉え、積極的なマーケットシェア獲得戦略を推進した。一方では、徹底的なコスト削減や第2の事業の柱である設計・施工事業の強化等、中長期視点で収益向上に向けた改革を実施。
 その結果、過去最高となる18店舗の新規出店を果たしたことや設計・施工事業が3倍に迫る受注を獲得したことから、20%超の増収となったが、利益面については既存店舗の伸び悩み、新規出店費用、資金調達による借入金利負担の増加、M&Aに伴う手数料負担が嵩んだことで、大幅な減益となった。
 今期も事業環境は厳しいと見ているが、既に市況悪化の影響を受けにくい駅前立地店舗中心としていることから、同社にとってはシェア拡大のチャンスともいえる。
 今期業績予想は、売上高260億円(前期比5.5%減)、営業利益11億円(同20.2%増)、経常利益8億円(同23.9%増)、純利益3億7000万円(同4.7%増)と減収ながら営業利益と経常利益は20%を超える増益と見ている。最終利益も増益幅は少なくなるが増益を確保する見込み。また、年間配当も前期と同じく期末7円配当を予想。
 ピンチをチャンスと捉え、過去最高の18店舗を出店する等、積極的な事業戦略を実践したため、出店費用、借入金利、M&A費用が嵩んだものの、期末の純資産は107億1300万円と08年3月期末の108億1500万円と比較してもほぼ変わらないことから、財務内容は健全といえる。更に、今期は出店・M&A費用ともに大幅に減少すると予想されることから、一層の財務内容の健全化が見込める。
 財務内容を悪化させることも無く、過去最高の新規出店を実施したことで事業規模を拡大し、今後の収益基盤を一層強固にしたことから、同社の積極策は成功したといえる。

>>アドアーズIR企業情報

◎日刊株式投資情報新聞(無料)登録受付中!


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:19 | IR企業情報