
09年3月期より、丸信ガス株式会社(本社:愛媛県松山市)を連結子会社に加えたため、08年3月期業績との単純比較は出来ないが、リビング事業において家庭用、業務用及び工業用プロパンガス販売のぽっぽガス部門が、同社の売上高が加わり増収となったものの、主力のLPガス卸売販売を中心とするエネルギー部門の売上高が、昨年末以降の販売単価下落で減収となったほか、住宅設備機器も住宅着工件数の落ち込みの煽りを受けてやはり減収となり、全体の売上高減収の要因となった。ほか、医療・産業ガス事業も低迷したが、海洋深層水販売のアクア事業部においては新規顧客の開拓が進み、増収となった。
その結果、09年3月期連結売上高は17,495百万円と、08年3月期個別売上高に比べて630百万円の減収となった。
一方、損益面については、LPガス仕入れ価格において、従来3ケ月に1度改訂していた原料費調整制度を毎月改訂すると同時に、卸売販売でも仕入価格連動性の徹底に努めた結果、粗利益率が改善し、営業利益は前期個別に比べ248百万円増益の566百万円となった。経常利益は前期個別に比べ251百万円増益の611百万円、当期純利益は前期個別に比べ164百万円増益の317百万円と、全ての段階で増益を達成した。なお、個別業績同士での比較でも全ての段階で増益となった。
今期については、景気後退に伴う全般的な消費・設備投資の低迷が続くと予想されることから、連結売上高は前期比13.7%減の15,100百万円を見込む。ただし損益面については、引き続き仕入価格連動性の徹底強化と、その他経費削減努力で営業利益は前期比16.6%増の660 百万円、経常利益は同14.5%増の700百万円、当期純利益は同10.1%増の350百万円を見込む。主力のリビング事業部のみならず、医療・産業ガス事業部、アクア事業部の成長加速を図ることで収益源の多様化・拡大を目指す。
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【株価診断】 株価はここへ来て上値を試す展開となっており、13日終値は前日比25円高の575円。本日も寄り付きで時点で580円をつけ、現在値は575円。本日の発表で今期も増益予想であることが確認されたほか、今期予想PERは13倍強と割安感も強いことから、上値追いの勢いも重なって明日以降、年初来高値594円を更新出来るか、要注目である。
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