ゼリア新薬工業<4559>( 東1)は、潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール錠400mg」(一般名:メサラジン、本剤はメサラジンの経口腸溶製剤、以下「アサコール」)に関し、10月16日付で厚生労働省から製造販売承認を取得したと発表。アサコールは、本年9月1日に同社のグループ会社になったTillotts Pharma AG(所在地:スイス連邦 )が開発した炎症性腸疾患治療剤。
炎症性腸疾患治療剤の最大マーケットであるアメリカでは、アサコールは約600億円を売上げ、市場の約半分を獲得し同分野でNo.1の治療剤。また、全世界においても、すでに60数か国で販売されており同分野でトップシェアを誇る。
なお、同社は、アサコールに関して2007年1月に協和発酵工業(現 協和発酵キリン<4151>(東1))と締結した共同開発と承認上市後の共同販売を実施する契約に基づき、製造は同社が行い、薬価基準収載後に両社でそれぞれ1ブランド・2チャネルで発売する。
また、同契約により潰瘍性大腸炎を対象とする臨床開発は、同社が単独で行ったが、クローン病を対象とする臨床開発は、両社共同で行なう。
■「消化器のゼリア」としての地位を確固たるものにしていく計画
アサコールは、メサラジンにpH依存型放出制御特性を持たせたコーティングを施した腸溶製剤であり、本剤は下部消化管(回腸末端〜大腸)に到達してから有効成分を放出する製剤設計となっているため、特に炎症性腸疾患の下部消化管病変への効果が期待される。
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起き、潰瘍やびらんが肛門から口側に向かって連続的にできる疾患。激しい腹痛や下痢などの症状が現れる「活動期」と症状がほとんど消失している「寛解期」を繰り返すことが多い難治性の疾患である。遺伝的要素、免疫の異常、食事などの環境因子など、いくつかの因子が指摘されているが、まだ原因は解明されていない。国内の患者数は、毎年増加傾向にある。
今回の製造販売承認取得により、同剤が潰瘍性大腸炎の薬物治療の選択肢を広げ、患者のQOL改善に貢献できるものと期待される。
同社は、従来より医療用医薬品において開発から販売まで抗潰瘍剤を主力とした消化器領域を最重点分野とし、H2 受容体拮抗剤「アシノン錠75mg/150mg」、亜鉛含有胃潰瘍治療剤「プロマック顆粒15%/D錠75」、胃炎・潰瘍治療剤「マーズレンS 配合顆粒/配合錠0.5・1.0ES」、大腸内視鏡前腸管洗浄剤「ビジクリア配合錠」、便秘治療剤「新レシカルボン坐剤」などを販売している。アサコールを発売することにより、上部から下部消化管領域までラインアップが整備され「消化器のゼリア」としての地位を確固たるものにしていく計画。
また、同領域での開発中のものとして、日米欧3極で進めている機能性ディスペプシア治療剤(Z−338)や欧州で進めている膵臓癌治療剤(Z−360)などがある。
通常、成人にはメサラジンとして1 日2,400mg を3 回に分けて食後経口投与するが、活動期には、1 日3,600mg を3 回に分けて食後経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
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